(01)
(ⅰ)
1 (1) ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy) A
1 (2) 士大夫a→∀y(劉老人y→ 知ay) 1UE
3 (3) 士大夫a A
13 (4) ∀y(劉老人y→ 知ay) 23MPP
13 (5) (劉老人b→ 知ab) 4UE
6 (6) 劉老人b&~知ab A
6 (7) 劉老人b 6&E
136 (8) 知ab 57MPP
6 (9) ~知ab 6&E
136 (ア) 知ab&~知ab 89&I
13 (イ) ~(劉老人b&~知ab) 6アRAA
13 (ウ) ∀y~(劉老人y&~知ay) イUI
13 (エ) ~∃y(劉老人y&~知ay) ウ量化子の関係
1 (オ) 士大夫a→~∃y(劉老人y&~知ay) 3エCP
1 (カ) ~士大夫a∨~∃y(劉老人y&~知ay) オ含意の定義
1 (キ) ~{士大夫a&∃y(劉老人y&~知ay)} カ、ド・モルガンの法則
1 (ク)∀x~{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)} キUI
1 (ケ)~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)} ク量化子の関係
1 (〃)あるxは士大夫であって、あるyは劉老人であって、xがyを知らない。といふことはない。
(ⅱ)
1 (1)~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)} A
1 (2)∀x~{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)} 1量化子の関係
1 (3) ~{士大夫a&∃y(劉老人y&~知ay)} 1UE
4 (4) 士大夫a A
5 (5) ∃y(劉老人y&~知ay) A
45 (6) 士大夫a&∃y(劉老人y&~知ay) A
145 (7) ~{士大夫a&∃y(劉老人y&~知ay)}&
{士大夫a&∃y(劉老人y&~知ay)} 45&I
14 (8) ~∃y(劉老人y&~知ay) 57RAA
14 (9) ∀y~(劉老人y&~知ay) 8量化子の関係
14 (ア) ~(劉老人b&~知ab) 9UE
イ (イ) 劉老人b A
ウ(ウ) ~知ab A
イウ(エ) 劉老人b&~知ab ウエ&I
14イウ(オ) ~(劉老人b&~知ab)&
(劉老人b&~知ab) アエ&I
14イ (カ) ~~知ab ウオRAA
14イ (キ) 知ab カDN
14 (ク) 劉老人b→ 知ab イキCP
14 (ケ) ∀y(劉老人y→ 知ay) クUI
1 (コ) 士大夫a→∀y(劉老人y→ 知ay) 4ケCP
1 (サ) ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy) コUI
1 (〃)すべてのxについて、xが士大夫であるならば、すべてyについて、yが劉老人であるならば、xはyを知ってゐる。
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy)}
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}
に於いて、
① ならば ② であり、
② ならば ① である。
従って、
(02)により、
(03)
① ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy)}
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy)}&∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y)⇒∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy)
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}&∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y)⇒∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy)
に於いて、
① だけが「正しく」、
② が「正しくない」。といふことはない。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ∀x{士大夫x→ ∀y(劉老人y→ 知xy)} A
2 (2) ∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y) A
1 (3) 士大夫a→ ∀y(劉老人y→ 知ay) 1UE
2 (4) ∃x(士大夫x) 2&E
5 (5) 士大夫a A
1 5 (6) ∀y(劉老人y→ 知ay) 35MPP
1 5 (7) 劉老人b→ 知ab 6UE
2 (8) ∃y(劉老人y) 2&E
2 (9) 劉老人b A
125 (ア) 知ab 79MPP
125 (イ) 士大夫a&劉老人b 59&I
125 (ウ) 士大夫a&劉老人b&知ab アイ&I
125 (エ) ∃y(士大夫a&劉老人y&知ay) ウEI
1 5 (オ) ∃y(士大夫a&劉老人y&知ay) 89エEE
1 5 (カ) ∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy) オEI
12 (キ) ∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy) 45カEE
12 (〃)あるxとあるyについて、xは士大夫であって、yは劉老人であって、xはyを知ってゐる。
(ⅱ)
1 (1)~∃x{士大夫x &∃y(劉老人y&~知xy)} A
2 (2) ∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y) A
1 (3)∀x~{士大夫x &∃y(劉老人y&~知xy)} 1量化子の関係
1 (4) ~{士大夫a &∃y(劉老人y&~知ay)} 3UE
1 (5) ~士大夫a∨~∃y(劉老人y&~知ay) 4ド・モルガンの法則
1 (6) 士大夫a→~∃y(劉老人y&~知ay) 5含意の定義
2 (7) ∃x(士大夫x) 2&E
3 (8) 士大夫a A
1 3 (9) ~∃y(劉老人y&~知ay) 68MPP
1 3 (ア) ∀y~(劉老人y&~知ay) 9含意の定義
1 3 (イ) ~(劉老人b&~知ab) アUE
1 3 (ウ) ~劉老人b∨ 知ab イ、ド・モルガンの法則
1 3 (エ) 劉老人b→ 知ab ウ含意の定義
2 (カ) ∃y(劉老人y) 2&E
キ(キ) 劉老人b A
1 3キ(ク) 知ab エキMPP
1 3キ(ケ) 士大夫a&劉老人b 8キ&I
1 3キ(コ) 士大夫a&劉老人b&知ab クケ&I
1 3キ(サ) ∃y(士大夫a&劉老人y&知ay) コEI
123 (シ) ∃y(士大夫a&劉老人y&知ay) カキサEE
123 (ス) ∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy) シEI
12 (セ) ∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy) 78スEE
12 (〃)あるxとあるyについて、xは士大夫であって、yは劉老人であって、xはyを知ってゐる。
従って、
(04)(05)により、
(06)
果たして、確かに、
① ∀x{士大夫x→∀y(劉老人y→ 知xy)}&∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y)⇒∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy)
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}&∃x(士大夫x)&∃y(劉老人y)⇒∃x∃y(士大夫x&劉老人y&知xy)
に於いて、
① は「正しく」、
② も「正しい」。
然るに、
(07)
∃とは、存在限定子の事を指す。決して、決して「ヨ」ではない。
概要
数学・論理学において適当な、ある、を表す記号。存在限定子(existential quantifier)と呼ぶ。読み方は意味の通り、適当な、ある~と読まれる(英語だとthere exists, there is)。
(ニコニコ大百科)
従って、
(08)
∃=有る
であって、それ故、
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}
であれば、
② ~有x{士大夫x&有y(劉老人y&~知xy)}
である。
然るに、
(09)
~=不
であって、それ故、
② ~有x{士大夫x&有y(劉老人y&~知xy)}
であれば、
② 不有x{士大夫x&有y(劉老人y&不知xy)}
である。
然るに、
(10)
不有=無
であって、それ故、
② 不有x{士大夫x&有y(劉老人y&不知xy)}
であれば、
② 無x{士大夫x&有y(劉老人y&不知xy)}
である。
然るに、
(11)
② 無x{士大夫x&有y(劉老人y&不知xy)}
といふ「式」は、
② 無{士大夫不[知〔有(劉老人)〕]者}。
といふ「漢文」に、よく似てゐる。
従って、
(07)~(11)により、
(12)
② ~∃x{士大夫x&∃y(劉老人y&~知xy)}。
といふ「述語論理式」は、
② 無{士大夫不[知〔有(劉老人)〕]者}⇒
② {士大夫[〔(劉老人)有〕知]不者}無=
② {士大夫にして[〔(劉老人)有るを〕知ら]不る者}無し=
② 士大夫であって、劉老人の存在を知らない者は存在しない。
といふ「漢文・訓読」を、「想起」させる。
令和元年08月15日、毛利太。
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