2020年11月11日水曜日

「トランプが大統領である」の「述語論理」。

(01)
1    (1)∀x{Px→(Tx∨Bx)} A
 2   (2)∀x(Fx→~Px)     A
  3  (3)∃x(Bx&Fx)      A
1    (4)   Pa→(Ta∨Ba)  1UE
 2   (5)   Fa→~Pa      1UE
   6 (6)   Ba&Fa       A
    7(7)   Pa          A
1   7(8)       Ta∨Ba   47MPP
1   7(9)       Ba∨Ta   8交換法則
1   7(ア)     ~~Ba∨Ta   9DN
1   7(イ)      ~Ba→Ta   ア含意の定義
   6 (ウ)       Fa      6&E
 2 6 (エ)      ~Pa      5ウMPP
 2 67(オ)   Pa&~Pa      7エ&I
 2  7(カ) ~(Ba& Fa)     6オRAA
 2  7(キ)  ~Ba∨~Fa      カ、ド・モルガンの法則
 2  7(ク)   Ba→~Fa      キ含意の定義
   6 (ケ)     ~~Fa      ウDN
 2 67(コ)  ~Ba          クケMTT
 23 7(サ)  ~Ba          36コEE
123 7(シ)          Ta   イサMPP
123  (ス)   Pa→Ta       7シCP
123  (セ)∀x(Px→Tx)      スUI
従って、
(01)により、
(02)
P=大統領である。
F=不正を行ふ。
T=トランプである。
B=バイデンである。
として、
(ⅰ)∀x{Px→(Tx∨Bx)}然るに、
(ⅱ)∀x(Fx→~Px)然るに、
(ⅲ)∃x(Bx&Fx) 従って、
(ⅳ)∀x(Px→Tx)
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが大統領であるならば(xはトランプか、または、バイデンである)}。然るに、
(ⅱ)すべてのxについて(xが不正を行ったのであれば、xは大統領ではない)。然るに、
(ⅲ)あるxは(バイデンであって、不正を行った)。従って、
(ⅳ)すべてのxについて(xが大統領であるならば、xはトランプである)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)大統領は、トランプか、バイデンである。然るに、
(ⅱ)不正を行った者は、大統領にはなれない。然るに、
(ⅲ)バイデンは、不正を行った。従って、
(ⅳ)大統領はトランプである。
といふ「推論」自体は、「妥当」である。
然るに、
(04)
① トランプ_大統領。
に於いて、
① トランプ_を、「強く発音」すればするほど、
① トランプ以外は、大統領ではない
といふ「意味」になる。
然るに、
(05)
① トランプ以外は、大統領ではない
と言ふのであれば、
① トランプ、大統領である。
といふのであって、
② トランプは、大統領である。
とは、言はない。
従って、
(04)(05)により、
(06)
①「トランプ」の「心理的な音量」の方が、
②「トランプは」の「心理的な音量」よりも、「大きい」。
といふ、ことになる。
従って、
(06)により、
(07)
①「濁音」の「心理的な音量」の方が、
②「清音」の「心理的な音量」よりも、「大きい」。
といふ、ことになる。
然るに、
(08)
清音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。もし濁音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
確かに、
①「トランプが(濁音)」の「心理的な音量」の方が、
②「トランプは(清音)」の「心理的な音量」よりも、「大きい」。
令和02年11月11日、毛利太。

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