2018年2月4日日曜日

「~のみが・・・。」の「のみ」について。

―「昨日(02月03日)の記事」の捕捉を書きます。―
(01)
① 東京日本である。
② 日本は東京である。
③ 東京以外は日本ではない。
といふ「日本語」は、三つとも、「ウソ」である。
然るに、
(02)
① 東京日本の首都である。
② 日本の首都は東京である。
③ 東京以外は日本の首都ではない。
といふ「日本語」は、三つとも、「本当」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ABである。
ならば、その時に限って、
② BはAである。
③ A以外はBでない。
といふ「命題」は、「本当」である。
従って、
(03)により、
(04)
① ABである。
② BはAである。
③ A以外はBでない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
清音の方は、小さくきれいで速い感じで、コロコロと言うと、ハスの上を水玉がころがるような時の形容である。ゴロゴロと言うと、大きく荒い感じで、力士が土俵でころがる感じである(金田一春彦、日本語(上)、1988年、131頁)。
(06)
もし濁音を発音するときの物理的・身体的な口腔の膨張によって「音=大きい」とイメージがつくられているのだとしたら、面白いですね。この仮説が正しいとすると、なぜ英語話者や中国語話者も濁音に対して「大きい」というイメージを持っているか説明がつきます(川原繁人、音とことばの不思議な世界、2015年、13頁)。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ABである。
② AはBである。
に於ける、
① A音)
② Aは(清音)
に於いて、
① は、② に対する、「強調形」である。
然るに、
(08)
「のみ」は副助詞で強意を表す(新明解古典シリーズ10、1990年、13頁)。
従って、
(04)(07)(08)により、
(09)
① AのみBなり。
② AはBなり。
に於ける、
① Aのみ(副助詞)
② Aは (係助詞)
に於いて、
① は、② に対する、「強調形」である。
従って、
(04)(07)(09)により、
(10)
① AのみBなり。
② BはAである。
③ A以外はBでない
に於いて、
①=②=③ である。に違ひない。
然るに、
(11)
のみ」は強調の意を示す用法がすたれ、現代ではもっぱら限定の意味を受けもつ副助詞となってゐる。
(大修館、古語林、1997年、1044頁)
従って、
(10)(11)により、
(12)
果たして、
① AのみBなり。
② BはAである。
③ A以外はBでない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(04)(07)(09)(12)により、
(13)
① AがBである=AはBであり(A以外はBでない)。
② AのみBなり=AはBであり(A以外はBでない)。
に於いて、
① A  は、「強調形」であって、
② Aのみ も、「強調形」である。
従って、
(13)により、
(14)
① Aが   は、「強調形」であって、
② Aのみ  も、「強調形」であって、
③ Aのみが は、「強調形強調形」である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① Aが(強調形)Bである  =AはBであり(A以外はBでない)。
② Aのみ(強調形)Bなり  =AはBであり(A以外はBでない)。
③ Aのみが強調形強調形)=AはBであり(A以外はBでない)。
である。といふことになる。
従って、
(15)により、
(16)
① ABである=AはBであり(A以外はBでない)。
に於ける、
① A以外はBでない。
といふことを、「強調」した「言ひ方」が、
② AのみがBである =AはBであり(A以外はBでない)。
である。といふ風に、捉へることが、出来る。
従って、
(02)(16)により、
(17)
① 東京日本の首都である。
と言へば、それだけで、
① 東京は日本の首都であり(東京以外は日本の首都ではない)。
といふ「意味」になるものの、
② 東京のみが日本の首都である。
と言ふ場合は、
② 東京は日本の首都であり(東京以外は日本の首都ではない)。
と言った上で、さらに、
② 東京以外は日本の首都ではない。
といふことを、「強調」してゐる。
といふ風に、捉へることが、出来る。
平成30年02月04日、毛利太。

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