―「昨日(令和02年09月13日)の記事」を書き直します。―
(01)
①{象、兎、馬、犬}
であれば、
象は、動物であり、
兎も、動物であり、
馬も、動物であり、
犬も、動物である。
従って、
(01)により、
(02)
①{象、兎、馬、犬}
であれば、
① 象が動物である。
とは、言へない。
然るに、
(03)
①{象、机、車、家}
であれば、
象は、動物であり、
机は、動物ではなく
車も、動物ではなく、
家も、動物ではない。
従って、
(03)により、
(04)
①{象、机、車、家}
であれば、
① 象が動物である。
然るに、
(05)
①{象、机、車、家}
於いて、
象は、動物であり、
机は、動物ではなく、
車も、動物ではなく、
家も、動物ではない。
といふことは、
① 象は動物であり、象以外(机、車、家)は動物ではない。
といふことに、他ならない。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① AがBである。
ならば、そのときに限って、
② AはBであり、A以外はBでない。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1 (1) ~A→~B 仮定
2 (2) B 仮定
3(3) ~A 仮定
1 3(4) ~B 13前件肯定
123(5) B&~B 24&導入
12 (6)~~A 35背理法
12 (7) A 6二重否定
1 (8) B→ A 27条件法
(ⅱ)
1 (1) B→ A 仮定
2 (2) ~A 仮定
3(3) B 仮定
1 3(4) A 13前件肯定
123(5) ~A&A 24&導入
12 (6) ~B 35RAA
1 (7) ~A→~B 26条件法
従って、
(07)により、
(08)
① ~A→~B≡Aでないならば、Bでない。
② B→ A≡Bであるならば、Aである。
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(09)
① A以外はBでない。
② BはAである。
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(06)(09)により、
(10)
① AがBである。
② AはBであり、A以外はBでない。
③ AはBであり、BはAである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(10)により、
(11)
① Cは、AがBである。
② Cは、AはBであり、A以外はBでない。
③ Cは、AはBであり、BはAである。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(11)により、
(12)
① Cは、AがBである。
② Cは、AはBであり、A以外はBでない。
③ Cは、AはBであり、BはAである。
に於いて、
C=タゴール記念会
A=私
B=理事長
といふ「代入(Substitutions)」を行ふと、
① タゴール記念会は、私が理事長である。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長でない。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私である。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(13)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(12)(13)により、
(14)
三上章 先生は、
① タゴール記念会は、私が理事長である。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長でない。
③ タゴール記念会は、私は理事長であり、理事長は私である。
に於いて、
①=③ である。
といふことには、気付いてゐるが、
①=② である。
といふことには、気付いてゐない。
従って、
(14)により、
(15)
① 象は鼻が長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
③ 象は鼻は長く、長いのは鼻である。
に於いて、
①=② である。
といふことには、気付いてゐない。
然るに、
(16)
① 君が行く。
⑤ 君が行く道。
に於いて、
① 君(体言)が( 格助詞 )行く(終止形)。
⑤ 君(体言)が(準体助詞)行く(連体形)道。
である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
① 象の鼻が長い。
⑤ 象の鼻が長いこと。
に於いても、
① 鼻が( 格助詞 )
⑤ 鼻が(準体助詞)
である。
従って、
(17)により、
(18)
① 象の鼻が長い。
⑤ 象の鼻が長いこと。
であるならば、
① 鼻が( 格助詞 )
⑤ 鼻が(準体助詞)
に於いて、
①=⑤ ではないため、「注意」が、「必要」である。
然るに、
(10)により、
(19)
① 象の鼻が長い。
② 象の鼻は長く、象の鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(19)により、
(20)
(ⅰ)象の鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は象ではなく、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)兎の鼻は長くない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(20)により、
(21)
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象でなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない。}然るに、
(ⅱ)あるxとあるyについて(xは兎であって、象ではななく、yはxの鼻である。)従って、
(ⅲ)あるxとあるyについて(xは兎であって、yはxの鼻であって、yは長くない。)
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(21)により、
(22)
(ⅰ)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。然るに、
(ⅱ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx)。従って、
(ⅲ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(22)により、
(23)
1 (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} A
1 (2) ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} 1UE
3 (4) ~象a&鼻ba→~長b 3&E
5 (5)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx) A
6 (6) ∃y(兎a&~象a&鼻ya) A
7(7) 兎a&~象a&鼻ba A
7(8) 兎a 7&E
7(9) ~象a&鼻ba 7&E
3 7(ア) ~長b 49MPP
7(イ) 鼻ba 9&E
3 7(ウ) 鼻ba&~長b アイ&I
3 7(エ) 兎a&鼻ba&~長b 8ウ&I
3 7(オ) ∃y(兎a&鼻ya&~長y) エEI
3 6 (カ) ∃y(兎a&鼻ya&~長y) 67オEE
3 6 (キ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) カEI
35 (ク)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) 56キEE
1 5 (ケ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) 23クEE
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(19)~(23)により、
(24)
(ⅰ)象の鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎は象ではなく、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)兎の鼻は長くない。
といふ「推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(10)により、
(25)
① 鼻は象が長い。
② 鼻は象は長く、象以外は長くない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(25)により、
(26)
(ⅰ)鼻は象が長い。然るに、
(ⅱ)兎は象ではなく、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)兎の鼻は長くない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(26)により、
(27)
(ⅰ)すべてのxとあるyについて{xが象であって、yがxの鼻であるならば、yは長く、xが象でなくて、yがxの鼻であるならば、yは長くない。}然るに、
(ⅱ)あるxとあるyについて(xは兎であって、象ではななく、yはxの鼻である。)従って、
(ⅲ)あるxとあるyについて(xは兎であって、yはxの鼻であって、yは長くない。)
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(27)により、
(28)
(ⅰ)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)}。然るに、
(ⅱ)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx)。従って、
(ⅲ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(28)により、
(29)
1 (1)∀x∃y{(象x&鼻yx→長y)&(~象x&鼻yx→~長y)} A
1 (2) ∃y{(象a&鼻ya→長y)&(~象a&鼻ya→~長y)} 1UE
3 (4) ~象a&鼻ba→~長b 3&E
5 (5)∃x∃y(兎x&~象x&鼻yx) A
6 (6) ∃y(兎a&~象a&鼻ya) A
7(7) 兎a&~象a&鼻ba A
7(8) 兎a 7&E
7(9) ~象a&鼻ba 7&E
3 7(ア) ~長b 49MPP
7(イ) 鼻ba 9&E
3 7(ウ) 鼻ba&~長b アイ&I
3 7(エ) 兎a&鼻ba&~長b 8ウ&I
3 7(オ) ∃y(兎a&鼻ya&~長y) エEI
3 6 (カ) ∃y(兎a&鼻ya&~長y) 67オEE
3 6 (キ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) カEI
35 (ク)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) 56キEE
1 5 (ケ)∃x∃y(兎x&鼻yx&~長y) 23クEE
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(25)~(29)により、
(30)
(ⅰ)鼻は象が長い。然るに、
(ⅱ)兎は象ではなく、兎には鼻がある。従って、
(ⅲ)兎の鼻は長くない。
といふ「推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(10)により、
(31)
① 象は鼻が長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(31)により、
(32)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎には長い耳があるが、兎の耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(32)により、
(33)
(ⅰ)すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。}然るに、
(ⅱ)すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyはxの耳であって、長く、すべてのzについて、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない。}従って、
(ⅲ)すべてのxについて(xが兎であるならば、xは象ではない。}
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(33)により、
(34)
(ⅰ)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
(ⅱ)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(耳zx→~鼻zx)}。従って、
(ⅲ)∀x(兎x→~象x)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(34)により、
(35)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)∃x(兎x&象x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za) 2UE
6 (6) 兎a&象a A
6 (7) 兎a 6&E
6 (8) 象a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 48MPP
2 6 (ア) ∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za) 57MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
ウ (ウ) 鼻ba&長b A
2 6 (エ) ∃y(耳ya&長y) ア&E
オ(オ) 耳ba&長b A
オ(カ) 耳ba オ&E
2 6 (キ) ∀z(耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ク) 耳ba→~鼻ba キUE
2 6 オ(ケ) ~鼻ba オクMPP
1 6 (コ) ∀z(~鼻za→~長z) ア&E
1 6 (サ) ~鼻ba→~長b コUE
12 6 オ(シ) ~長b ケサMPP
オ(ス) 長b オ&E
12 6 オ(セ) 長b&~長b シス&I
12 6 (ソ) 長b&~長b エオセEE
123 (タ) 長b&~長b 36ソEE
12 (チ)~∃x(兎x&象x) 3タRAA
12 (ツ)∀x~(兎x&象x) チ量化子の関係
12 (テ) ~(兎a&象a) ツUE
12 (ト) ~兎a∨~象a テ、ド・モルガンの法則
12 (ナ) 兎a→~象a ト含意の定義
12 (ニ)∀x(兎x→~象x) ナUI
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(31)~(35)により、
(36)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎には長い耳があるが、兎の耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」は、「述語論理」としても、「妥当」である。
然るに、
(37)
① 象は鼻が長い。
③ 象は鼻は長い(が、鼻以外に、長い部分があるかどうかは、分からない)。
に於いて、
①=③ であるならば、
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
といふ「仮定」は、
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)} A
といふ「仮定」と、「交換」することになる。
然るに、
(35)(37)により、
(38)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)} A
といふ「仮定」からは、
12(ニ)∀x(兎x→~象x) ナUI
12(〃)すべての兎は、象ではない。 ナUI
といふ「結論」を、得ることが、出来ない。
従って、
(36)(37)(38)により、
(39)
(ⅰ)象は鼻が長い。然るに、
(ⅱ)兎には長い耳があるが、兎の耳は鼻ではない。従って、
(ⅲ)兎は象ではない。
といふ「推論」を、「妥当」であると、する一方で、
① 象は鼻が長い。
② 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② ではないと、することは、出来ない。
然るに、
(40)
5つ星のうち5.0 この名著が切れているとは!
2011年11月4日に日本でレビュー済み
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この名著が切れているとは嘆かわしい!「は」主題説によって本質的な日本語論を展開し、日本語論争を巻き起こした、こういう古典とも言える本は常に手に入る状態であってほしい。
(「三上章、象は鼻が長い、1960年」の、カスタマーレビュー)
然るに、
(41)
「三上章、象は鼻が長い、1960年」には、
① AがBである。
② AはBであり、BはAである。
③ AはBであり、A以外はBでない。
に於いて、
①=②=③ である。
といふことに対する、「言及」が無い。
それ故、
(42)
私自身は、「三上章、象は鼻が長い、1960年」といふ「著作」が、「名著」であるとは、少しも、思はない。
然るに、
(43)
2016年12月29日に日本でレビュー済み
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「日本文法入門」とあるので、特に中身を確認せず手にとったのが良くありませんでした。
結論から言うと、この本は決してゴロ寝して読むレベルのカジュアルな本ではなく、ある程度の日本語文法知識(たとえそれが西洋から輸入されたものであっても)を得て、そこそこ文法を体系的に捉えられる人が手にとって読む本だろうと感じました。
包摂判断・類概念といった専門用語からはじまり、さまざまな学者の説も交えているので、初学者にとってはちんぷんかんぷんでした。
(「三上章、象は鼻が長い、1960年」の、カスタマーレビュー)
然るに、
(44)
「三上章、象は鼻が長い、1960年」といふ「著作」は、正直にいって、私にとっても、「ちんぷんかんぷん」である。
令和02年09月14日、毛利太。
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