(01)
「日本人か、男性。」のやうな「AかB」を、「弱選言(Weak disjunction)」といふ。
然るに、
(02)
① 日本人の男性。
② 日本人の女性。
③ 外国人の男性。
であれば、「その人は、日本人か、男性である。」
従って、
(02)により、
(03)
N=日本人
D=男性
とするならば、
① N& D
② N&~D
③ ~N& D
④ ~N&~D
に於いて、
④ 以外は、「日本人か、男性。」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
「日本人か、男性。」≡『「外国人の女性」以外。』
といふ「等式」が成立する。
然るに、
(05)
―「ド・モルガンの法則」の「証明」―
(ⅰ)
1 (1) N∨ D A
2 (2) ~N&~D A
3 (3) N A
2 (4) ~N 2&E
23 (5) N&~N 34&I
3 (6)~(~N&~D) 25RAA
7(7) D A
2 (8) ~D 2&E
2 7(9) D&~D 78&I
7(ア)~(~N&~D) 29RAA
1 (イ)~(~N&~D) 1367ア∨E
(ⅱ)
1 (1) ~(~N&~D) A
2 (2) ~( N∨ D) A
3 (3) N A
3 (4) N∨ D 3∨I
23 (5) ~( N∨ D)&
( N∨ D) 24&I
2 (6) ~N 35RAA
7(7) D A
7(8) N∨ D 7∨I
2 7(9) ~( N∨ D)&
( N∨ D) 28&I
2 (ア) ~D 7RAA
2 (イ) ~N&~D 6イ&I
12 (ウ) ~(~N&~D)&
(~N&~D) 1ウ&I
1 (エ)~~( N∨ D) 2エRAA
1 (オ) N∨ D オDN
従って、
(05)により、
(06)
① N∨ D ≡ 「日本人か、男性。」
② ~(~N&~D)≡「(外国人の、女性)以外。」
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
「弱選言」に対する、「ド・モルガンの法則」は、「日本語」としても、「命題計算」としても、「正しい」。
然るに、
(08)
「日本人か、外人。」のやうな「AかB」を、「強選言(Strong disjunction)」といふ。
然るに、
(09)
―「対偶」の「証明」―
(ⅲ)
1 (1) N→~G A
2 (2) G A
3(3) N A
1 3(4) ~G 13MPP
123(5) G&~Q 24&I
12 (6)~N 35RAA
1 (7) G→~N 26CP
(ⅳ)
1 (1) G→~N A
2 (2) N A
3(3) G A
1 3(4) ~N 13MPP
123(5) N&~N 24&I
12 (6)~G 35RAA
1 (7) N→~G 26CP
従って、
(09)により、
(10)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではない。
④ G→~N≡外国人であるならば、日本人ではない。
に於いて、
③=④ である(対偶)。
従って、
(10)により、
(11)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
であるため、(08)により、
③ N→~G≡「強選言(Strong disjunction)」
であるやうに、思へないでも、ない。
然るに、
(12)
―「含意の定義」の「証明」―
(ⅲ)
1 (1) N→~G A
2 (2) N& G A
2 (3) N 2&E
12 (4) ~G 13MPP
2 (5) G 2&E
12 (6) ~G& G 45&I
1 (7) ~(N& G) 26RAA
8 (8) ~(~N∨~G) A
9 (9) ~N A
9 (ア) ~N∨~G 9∨I
89 (イ) ~(~N∨~G)&
(~N∨~G) 8ア&I
8 (ウ) N 9イRAA
8 (エ) N ウDN
オ(オ) ~G A
オ(カ) ~N∨~G オ&I
8 オ(キ) ~(~N∨~G)&
(~N∨~G) 8カ&I
8 (ク) G オキRAA
8 (ケ) N& G エク&I
1 8 (コ) ~(N& G)&
(N& G) 7ケ&I
1 (サ) (~N∨~G) 8コRAA
1 (シ) ~N∨~G サDN
(ⅳ)
1 (1) ~N∨~G A
2 (2) N& G A
3 (3) ~N A
2 (4) N 2&E
23 (5) ~N&N 34&I
3 (6) ~(N& G) 25RAA
7 (7) ~G A
2 (8) G 2&E
2 7 (9) ~G& G 78&I
7 (ア) ~(N& G) 29RAA
1 (イ) ~(N& G) 1367ア∨E
ウ (ウ) N A
エ(エ) G A
ウエ(オ) N& G ウエ&I
1 ウエ(カ) ~(N& G)&
(N& G) イオ&I
1 ウ (キ) ~G エカRAA
1 ウ (ク) ~G キDN
1 (ケ) N→~G ウクCN
従って、
(12)により、
(13)
③ N→~G≡「日本人であるならば、外国人でない。」
④ ~N∨~G≡「日本人でないか、 外国人でない。」
に於いて、
③=④ である(含意の定義)。
然るに、
(14)
④ ~N∨~G
に於いて、
N=~N
G=~D
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
④ ~~N∨~~D
であるため、「二重否定(DN)」により、
④ N∨D
である。
然るに、
(06)(07)(08)により、
(15)
④ N∨D
は、「弱選言」であって、「強選言」ではない。
従って、
(11)(15)により、
(16)
③ N→~G≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
であるため、(08)により、
③ N→~G≡「強選言(Strong disjunction)」
であるやうに、思へないでも、ないものの、その一方で、
③ N→~G
④ ~N∨~G
に於いて、
③=④ であるため、
③ N→~G≡「強選言(Strong disjunction)」
ではない。
然るに、
(17)
―「(本物の)強選言」の「証明」―
(ⅲ)
1 (1) ~(N⇔G) A
1 (2)~{(N→G)& (G→N)} 1Df.⇔
1 (3) ~(N→G)∨~(G→N) 2ド・モルガンの法則
4 (4) ~(N→G) A
4 (5)~(~N∨G) 4含意の定義
4 (6) N&~G 5ド・モルガンの法則
4 (7) (N&~G)∨(G&~N) 6∨I
8(8) ~(G→N) A
8(9) ~(~G∨N) 8含意の定義
8(ア) G∨~N 8ド・モルガンの法則
8(イ) (N&~G)∨(G&~N) ア∨I
1 (ウ) (N&~G)∨(G&~N) 1478イ∨E
(ⅳ)
1 (1) (N&~G)∨(G&~N) A
2 (2) (N&~G) A
2 (3)~(~N∨G) 2ド・モルガンの法則
2 (4) ~(N→G) 3含意の定義
2 (5) ~(N→G)∨~(G→N) 4∨I
6(6) (G&~N) A
6(7) ~(~G∨N) 7ド・モルガンの法則
6(8) ~(G→N) 7含意の定義
6(9) ~(N→G)∨~(G→N) 8∨I
1 (ア) ~(N→G)∨~(G→N) 12569∨E
1 (イ)~{(N→G)& (G→N)} ア、ド・モルガンの法則
1 (ウ) ~(N⇔G) イDf.⇔
従って、
(17)により、
(18)
③ ~(N⇔G)
④ (N&~G)∨(G&~N)
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(19)
④(N&~G)≡「日本人であって、外国人ではない。」
⑤(G&~N)≡「外国人であって、日本人ではない。」
であるならば、
④&⑤ は、「矛盾(Contradiction)」であるため、
④と⑤ は、「同時には、真になれない。」
従って、
(19)により、
(20)
④(N&~G)≡「日本人であって、外国人ではない。」
⑤(G&~N)≡「外国人であって、日本人ではない。」
に於いて、
④ ならば、⑤ ではなく、
⑤ ならば、④ ではない。
従って、
(08)(18)(19)(20)により、
(21)
③ ~(N⇔G)
④ (N&~G)∨(G&~N)
に於いて、
③=④ であって、尚且つ、
③ ~(N⇔G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
である。
従って、
(16)(21)により、
(22)
③ (N→~G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
③ ~(N⇔G)≡日本人であるならば、外国人ではなく(、外国人であるならば、日本人ではない)。
に於いて、
「前者」は、「(偽物の)強選言」であって、
「後者」が、「(本物の)強選言」である。
令和02年09月06日、毛利太。
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