2023年12月30日土曜日

「命題論理」の「メタ定理Ⅱ」。

(01)
①(日本人の女性である)ならば日本人である。
という「命題」は、「偽にはなり得ない」。
従って、
(01)により、
(02)
①(日本人の女性である)ならば日本人である。
という「命題」は、「恒に真」である。
従って、
(02)により、
(03)
例へば、
P=日本人である。
Q=女性である。
として、
① P&Q→P
という「命題」は、
(ⅰ)P=真。Q=真。
(ⅱ)P=真。Q=偽。
(ⅲ)P=偽。Q=真。
(ⅳ)P=偽。Q=偽。
に於いて、すなわち、
(ⅰ) P& Q
(ⅱ) P&~Q
(ⅲ)~P& Q
(ⅳ)~P&~Q
に於いて、「恒に真」である。
然るに、
(04)
補題:任意の論理式に対する真理表テストの各行に対応して、導出可能な連式を書くことができる。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、昭和48年、107頁)
従って、
(03)(04)により、
(05)
(ⅰ)
 P& Q(1) P& Q     A
 P& Q(2)        P 1&E
 P& Q(3)     ~Q∨P 2∨I
 P& Q(4)  ~P∨~Q∨P 3∨I
 P& Q(5)(~P∨~Q)∨P 4結合法則
 P& Q(6) ~(P&Q)∨P 5ド・モルガンの法則
 P& Q(7)   P&Q→P  6含意の定義
(ⅱ)
 P&~Q(1) P&~Q      A
 P&~Q(2)     ~Q   1&E
 P&~Q(3)     ~Q∨P 2∨I
 P&~Q(4)  ~P∨~Q∨P 3∨I
 P&~Q(5)(~P∨~Q)∨P 4結合法則
 P&~Q(6) ~(P&Q)∨P 5ド・モルガンの法則
 P&~Q(7)   P&Q→P  6含意の定義
(ⅲ)
~P& Q(1)~P&Q      A
~P& Q(2)~P        1&E
~P& Q(3)~P∨~Q     2∨I
~P& Q(4)~(P&Q)    3ド・モルガンの法則
~P& Q(5) ~(P&Q)∨P 4∨I
~P& Q(6)   P&Q→P  5含意の定義
(ⅳ)
~P&~Q(1)~P&~Q     A
~P&~Q(2)   ~Q     1&E
~P&~Q(3)~P∨~Q     2∨I
~P&~Q(4)~(P&Q)    3ド・モルガンの法則
~P&~Q(5) ~(P&Q)∨P 4∨I
~P&~Q(6)   P&Q→P  5含意の定義
といふ「計算」は、4つとも、「正しい」。
然るに、
(06)
「プログラミング」の「二重ループ」に倣って、
 Pで、(Q∨~Q)を「計算」してから、
~Pで、(Q∨~Q)を「計算」するならば、
    (1) P∨~P   排中律(TI)
2   (2) P      A
    (3) Q∨~Q   排中律(TI)
 4  (4) Q      A
24  (5) P& Q   24&I
24  (6) P& Q→P (ⅰ)による。
  7 (7)   ~Q   A
2 7 (8) P&~Q   27&I
2 7 (9) P& Q→P (ⅱ)による。
2   (ア) P& Q→P 34679∨E
   イ(イ)   ~P   A
 4 イ(ウ)~P& Q   イ4&I
 4 イ(エ) P& Q→P (ⅲ)による。
  7イ(オ)~P&~Q   イ7&I
  7イ(カ) P& Q→P (ⅳ)による。
   イ(キ) P& Q→P 34エ7カ∨E
    (ク) P& Q→P 12アイキ∨E
然るに、
(06)により、
(07)
この例から、どうして一般に∨Eの適用によって、論理式Aが依存する仮定の数が次第に減って行き、排中律の代入例が最後に用いられるときには、全く仮定が残らなくなる(仮定の数ゼロになる)かということが明らかになるはずである。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、昭和48年、113頁)
然るに、
(08)
定理とは、仮定の数ゼロの証明可能な連式の結論である。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、昭和48年、64頁)
従って、
(03)~(08)により、
(09)
例へば、
P=日本人である
Q=女性である。
として、
① P&Q→P
①(日本人の女性である)ならば日本人である。
という「トートロジー(恒真命題)」に関して、
メタ定理Ⅱ:すべてのトートロジー的論理式は、定理として導出可能である。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、昭和48年、104頁)
といふ『定理』は、「正しい」。
然るに、
(10)
わざわざ、「このやうな証明」をしなくとも、
①(日本人の女性である)ならば日本人である。
といふ「命題」が「になり得ないことは、「直観的に明らかである」。
然るに、
(11)
といふよりも、
特に第2章の第5節は、本書の他の部分よりも遥かに難しい(good deal more difficult)
普通の読者(the ordinary reader)はとばす(つまり早く読み通す)のが賢明であろう。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、昭和48年、64頁)
従って、
(10)(11)により、
(12)
①(日本人の女性である)なら日本人である。
といふ「命題」が「」になり得ないことを、
メタ定理Ⅱ:すべてのトートロジー的論理式は、定理として導出可能である。
といふ『メタ定理として「理解」することは、「普通の人には、かなり難しい」。
令和5年12月30日、毛利太。

2023年12月26日火曜日

「トートロジー(同義反復?)について。

(01)
① 明日(1月3日)がならば、外出しない。
② 今日(1月3日)はなので、外出しない。
に於いて、
①&②は、「矛盾」する?!
然るに、
(02)
① 明日(1月3日)が雪ならば、外出しない。
といふ「日本語」は、
① 明日(1月3日)が雪ならば、(その時に限って、)外出しない。
といふ「意味」ではない
従って、
(02)により、
(03)
① 明日(1月3日)がならば、外出しない。
といふ「日本語」は、
② 今日(1月3日)がである場合については、『何も、言ってはいない』。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 明日(1月3日)がならば、外出しない。
② 今日(1月3日)はなので、外出しない。
に於いて、
①&②は、実際には、「矛盾しない!!
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① 明日(1月3日)がならば、外出しない。
② 今日(1月3日)はなので、外出しない。
に於いて、
①&②は、「矛盾する!!
といふ風に、「大半の日本語の話者」が、「判断」するのであれば、
① 明日(1月3日)が雪ならば、外出しない。
といふ「日本語」は、
① 明日(1月3日)が雪ならば、(その時に限って、)外出しない。
に於ける、
①(その時に限って、
といふ「部分」が、「省略」されてゐる。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
飽く迄も、「論理的」な観点からすれば、
① 雪であって、家にゐる。
② 雪であって、家にゐない。
③ 晴であって、家にゐる。
④ 晴であって、家にゐない。
に於ける、
② である場合だけに於いて、
① 雪ならば、家にゐる。
といふ「仮言命題」は、「」になる。
従って、
(06)により、
(07)
飽く迄も、「論理的」な観点からすれば、
① 前件であるならば、後件である。
といふ「仮言命題」は、
① 前件(真)&後件(真)
② 前件(真)&後件(偽)
③ 前件(偽)&後件(真)
④ 前件(偽)&後件(偽)
といふ「マトリックス」に於ける、
② である場合だけが、「」になる。
然るに、
(08)
いくぶん、「話が込み入ってゐる(involvedである)」ため、「結論」だけを述べると、
⑪ P→P  (Pであるならば、Pである)。
⑫ P&Q→P(PであってQであるならば、Pである)。
② 前件()&後件(
といふ「付値(真理値の組合せ)」が「有り得ない」。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
⑪ 日本人は、日本人である。
⑫ 日本人の女性は、日本人である。
のやうな、
⑪   P→P(Pであるならば、Pである)。
⑫ P&Q→P(PであってQであるならば、Pである)。
といふ「仮言命題」の場合は、
② 前件(真)&後件(偽)
といふ「付値(真理値の組合せ)」が「有り得ない」が故に、「トートロジー(恒に真である所の、恒真命題)」となる。
然るに、
(10)
トートロジー(英: tautology, 希: ταυτολογία, 語源はギリシャ語で「同じ」を意味するταυτοから)とは、ある事柄を述べるのに、同義語[1]または類語[2]または同語[3]を反復させる修辞技法のこと。同義語反復、類語反復、同語反復等と訳される(ウィキペディア)。
従って、
(10)により、
(11)
「トートロジー」=「同義語反復」。
といふ風に、「理解」されかねない。
然るに、
(09)により、
(12)
⑪ 日本人は、日本人である。
⑫ 日本人の女性は、日本人である。
に於いて、
⑪ は、確かに、「同語語反復」であるが、
⑫ に関しては、「同語語反復」であるとは、言へない
従って、
(08)~(12)により、
(13)
恒真式(トートロジー)」といふのは、飽くまでも、
「それを偽にする所の、付値(真理値の組合せ)が無い所の、論理式(恒に真である論理式)」である。
といふ風に、「言ふべきである」。
令和5年12月26日、毛利太。

2023年12月20日水曜日

「因果関係」について(Ⅱ)。

(01)
(ⅰ)
1  (1)    P→Q   A
 2 (2) ~(~P∨Q)  A
  3(3)   ~P     A
  3(4)   ~P∨Q   3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  24&I
 2 (6)  ~~P     35RAA
 2 (7)    P     6DN
12 (8)      Q   17MPP
12 (9)   ~P∨Q   8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q)  29&I
1  (イ)~~(~P∨Q)  2アRAA
1  (ウ)   ~P∨Q   イDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&E
  3   (6)~(P&~Q)  35RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   ウRAA
1     (ケ)  P→Q    ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
従って、
(02)により、
(03)
P=P∨Q∨R
Q=S
といふ「代入(置き換へ)」により、
①  (P∨Q∨R)→S
② ~(P∨Q∨R)∨S
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1   (1) ~( P∨ Q∨ R)  A
 2  (2)    P         A
 2  (3)    P∨ Q      2∨I
 2  (4)    P∨ Q∨ R   3∨I
12  (5) ~( P∨ Q∨ R)&
         ( P∨ Q∨ R)  14&I
1   (6)   ~P         25RAA
  7 (7)       Q      A
  7 (8)    P∨ Q      7∨I
  7 (9)    P∨ Q∨ R   8∨I
1 7 (ア) ~( P∨ Q∨ R)&
    (イ)  ( P∨ Q∨ R)  17&I
1   (ウ)      ~Q      7アRAA
   エ(エ)          R   A
   エ(オ)       Q∨ R   エ∨I
   エ(カ)    P∨ Q∨ R   オ∨I
1  エ(キ) ~( P∨ Q∨ R)&
         ( P∨ Q∨ R)  1エ&I
1   (ク)         ~R   エRAA
1   (ケ)   ~P&~Q&     6ウ&I
1   (コ)   ~P&~Q&~R   クケ&I
(ⅲ)
1     (1)  ~P&~Q&~R   A
 2    (2)   P∨ Q∨ R   A
 2    (3)  (P ∨ Q)∨R   2結合法則
  4   (4)  (P ∨ Q)     A
   5  (5)   P         A
1     (6)  ~P         1&E
1  5  (7)   P&~P      56&I
   5  (8)~(~P&~Q&~R)  17RAA
    9 (9)      Q      A
1     (ア)     ~Q      1&E
1   9 (イ)   Q&~Q      9ア&I
    9 (ウ)~(~P&~Q&~R)  1イRAA
  4   (エ)~(~P&~Q&~R)  4589ウ∨E
     オ(オ)         R   A
1     (カ)        ~R   1&E
1    オ(キ)      R&~R   オカ&I
     オ(ク)~(~P&~Q&~R)  1RAA
 2    (ケ)~(~P&~Q&~R)  34エオク∨E
12    (コ) (~P&~Q&~R)&
         ~(~P&~Q&~R)  1ケ&I
1     (サ)~( P∨ Q∨ R)  2コRAA
従って、
(04)により、
(05)
② ~( P∨ Q∨ R)
③   ~P&~Q&~R
に於いて、
②=③ である(ド・モルガンの法則)。
従って、
(03)(05)により、
(06)
①   (P∨ Q∨ R)→S
②  ~(P∨ Q∨ R)∨S
③  (~P&~Q&~R)∨S
④ ~(~P&~Q&~R)→S
に於いて、
①=② である(含意の定義)
②=③ である(ド・モルガンの法則)
③=④ である(含意の定義)
従って、
(06)により、
(07)
「番号」を付け直すとして、
①   (P∨ Q∨ R)→S
② ~(~P&~Q&~R)→S
に於いて、
である(ド・モルガンの法則)。
①=② 従って、
(07)により、
(08)
「日本語」で言ふと、
①(Pであるか、または、Qであるか、または、Rである)ならばである。
②(Pではないし、Qでもないし、Rでもない)といふことがないならば、である。
に於いて、
①=② である(ド・モルガンの法則)。
令和5年12月20日、毛利太。

2023年12月17日日曜日

「因果関係」について。

(01)
1(1) A&B&C    仮定
1(2) A&B      1連言除去
1(3) A        2連言除去
 (4)(A&B&C)→A 13条件法
従って、
(01)により、
(02)
① A&B&C
② A&B
③ A
に於いて、『推論の規則(連言除去)』により、
① ならば、② であり、
② ならば、③ であるが、「」は無い
従って、
(02)により、
(03)
① (P→Q)&(R→Q)&(S→Q)
② (P→Q)&(R→Q)
③ (P→Q)
に於いて、『推論の規則(連言除去)』として、
① ならば、② であり、
② ならば、③ であるが、「」は無い
然るに、
(04)
(ⅰ)
1     (1)(P→Q)&(R→Q)&(S→Q) A
 2    (2)(PVRVS)           A
 2    (3)(PVR)VS           2結合法則
  4   (4) PVR              A
   5  (5) P                A
1     (6) P→Q              1&E
1  5  (7)   Q              56MPP
    8 (8)   R              A
1     (9)       R→Q        1&E
1   8 (ア)         Q        89MPP
1 4   (ウ)   Q              4578アVE
     エ(エ)      S           A
1     (オ)             S→Q  1&E
1    エ(カ)               Q  エオMPP
12    (キ)   Q              34ウエカV
1     (ク)(PVRVS)→Q         2キCP
(ⅱ)
1   (1)(PVRVS)→Q         A
 2  (2) P                A
 2  (3) PVR              2VI
 2  (4) PVRVS            3VI
12  (5)        Q         14MPP
1   (6) P→Q              25CP
  7 (7)   R              A
  7 (8) PVR              7VI
  7 (9) PVRVQ            8VI
1 7 (ア)        Q         19MPP
1   (イ)   R→Q            7アCP
   ウ(ウ)     S            A
   ウ(エ)   RVS            ウVI
   ウ(オ) PVRVS            エVI
1  ウ(カ)        Q         1オMPP
1   (キ)      S→Q         ウカCP
1   (ク)(P→Q)&(R→Q)       6イ&I
1   (ケ)(P→Q)&(R→Q)&(S→Q) キク&I
従って、 (04)により、
(05)
①(P→Q)&(R→Q)&(S→Q)
②(PVRVS)→Q
に於いて、
① と ② は『同値(equivalence)』である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①(PVRVS)→Q
②(PVR)→Q
③(P)→Q
に於いて、『推論の規則』として、
① ならば、② であり、
② ならば、③ であるが、「」は無い
従って、
(06)により、
(07)
「記号」ではなく、「日本語」で書くと、
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
に於いて、『推論の規則』として、
① ならば、② であり、
② ならば、③ であるが、「」は無い
然るに、
(08)
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
に於いて、
③ ならば、③ で、ある。
は、『同一律(AならばAである)』である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③(Pである)ならばQである。
であるならば、
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
に於いて、
① であるかも知れないし、
② であるかも知れないが、
である
然るに、
(10)
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
としても、いづれにせよ、
①(Rではない)し、
②(Sでもない)が、
③(Qである)。
とするならば、
③(Pであったために、Qであった。
といふことに、「ならざるを得ない」。
従って、
(07)~(08)により、
(11)
③(Pであること)が、
③(Qであること)の「原因」である。
といふことを『主張』したいのであれば、例へば、仮に、
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
としても、「実際」には、
①(Rではない)し、
②(Sでもない)が、
③(Qである)。
といふ風に、『主張』すれば、「十分」である。
然るに、
(12)
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならばQである。
②(Rであるか、または、Sである)ならばQである。
③(Pである)ならばQである。
であるが、
①(Rではない)し、
②(Sでもない)が、その上
③(Pでもない)。
とするならば、
③(Qにはならない)といふことになり、そのため、例へば、
④(である)ならばである。
⑤(Tであるか、または、である)ならばである。
といふことになる。
従って、
(11)(12)により、
(13)
因果関係』とは、「(原因である)なければ(結果である)Qもない。」といふ『関係』です。
といふ「説明」は、「法律的」にも、「論理的」にも、「正しい」。
令和5年12月17日、毛利太。

2023年12月13日水曜日

「逆は必ずしも真ではない」と「原因と結果」について。

(01)
(ⅰ)
1   (1)(P∨R∨S)→Q         A
 2  (2) P                A
 2  (3) P∨R              2∨I
 2  (4) P∨R∨S            3∨I
12  (5)        Q         14MPP
1   (6) P→Q              25CP
  7 (7)   R              A
  7 (8) P∨R              7∨I
  7 (9) P∨R∨Q            8∨I
1 7 (ア)        Q         19MPP
1   (イ)   R→Q            7アCP
   ウ(ウ)     S            A
   ウ(エ)   R∨S            ウ∨I
   ウ(オ) P∨R∨S            エ∨I
1  ウ(カ)        Q         1オMPP
1   (キ)      S→Q         ウカCP
1   (ク)(P→Q)&(R→Q)       6イ&I
1   (ケ)(P→Q)&(R→Q)&(S→Q) キク&I
(ⅱ)
1     (1)(P→Q)&(R→Q)&(S→Q) A
 2    (2)(P∨R∨S)           A
 2    (3)(P∨R)∨S           2結合法則
  4   (4) P∨R              A
   5  (5) P                A
1     (6) P→Q              1&E
1  5  (7)   Q              56MPP
    8 (8)   R              A
1     (9)       R→Q        1&E
1   8 (ア)         Q        89MPP
1 4   (ウ)   Q              4578ア∨E
     エ(エ)      S           A
1     (オ)             S→Q  1&E
1    エ(カ)               Q  エオMPP
12    (キ)   Q              34ウエカ∨E
1     (ク)(P∨R∨S)→Q         2キCP
(ⅲ)
1(1)(P→Q)&(R→Q)&(S→Q) A
1(2)(P→Q)&(R→Q)       1&E
1(3)(P→Q)             2&E
従って、
(01)により、
(02)
①(P∨R∨S)→Q
②(P→Q)&(R→Q)&(S→Q)
③(P→Q)
に於いて、すなはち、
①(Pであるか、または、Rであるか、または、Sである)ならば、Qである。
②(Pであるならば、Qであって)、(Rであるならば、Qであって)、(Sであるならば、Qである)。
③(Pであるならば、Qである)。
に於いて、
① ⇔ ② であって、
② → ③ であるが、
③ ← ② であるとは、「限らない」。
然るに、
(03)
(ⅳ)
1  (1)(P→Q)&(~P→~Q) 2ア&I
1  (2)(P→Q)         1&E
1  (3)      (~P→~Q) 1&E
 4 (4)           Q  A
  5(5)       ~P     A
1 5(6)          ~Q  35MPP
145(7)        Q&~Q  46&I
14 (8)      ~~P     57CP
14 (9)        P     8DN
1  (ア)        Q→P   49CP
1  (イ)(P→Q)& (Q→P)  2ア&I
(ⅴ)
1  (1)(P→Q)& (Q→P)  A
1  (2)(P→Q)         1&E
1  (3)       (Q→P)  1&E
 4 (4)         ~P   A
  5(5)        Q     A
1 5(6)          P   35MPP
145(7)       ~P&P   46&I
14 (8)       ~Q     57RAA
1  (9)       ~P→~Q  48CP
1  (ア)(P→Q)&(~P→~Q) 2ア&I
従って、
(03)により、
(04)
④(P→Q)&(~P→~Q)
⑤(P→Q)&( Q→ P)
に於いて、すなはち、
④(Pであるならば、Qである)が、(Pでないならば、Qでない)。
⑤(Pであるならば、Qであって)、(Qであるならば、Pである)。
に於いて、
④ ⇔ ⑤ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
「Pならば、Qである(順)」が「真」であるとしても、
「Qならば、Pである(逆)」が「真」であるとは、「限らない」。
といふことは、
「Pならば、Qである(順)」が「真」であるとしても、
「Pが、Qの原因である」とは「限らない」。
といふことに、「等しい」。
令和5年12月13日、毛利太。

2023年12月7日木曜日

『逆は必ずしも真ではない』と『未確認共通原因』について。

(01)
(a)
1  (1) P→Q  A
 2 (2)  ~Q  A
  3(3) P    A
1 3(4)   Q  13MPP
123(5)~Q&Q  24&I
12 (6)~P    35RAA
1  (7)~Q→~P 26CP
(b)
1  (1) ~Q→~P A
 2 (2)     P A
  3(3) ~Q     A
1 3(4)    ~P 13MPP
123(5)  P&~P 24&I
12 (6)~~Q    35RAA
12 (7)  Q    6DN
1  (8)  P→Q  27CP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→ Q
②  P→ Q
③ ~Q→~P
に於いて、
① ならば、② であって、
① ならば、③ であって、
②=③ は「対偶」である。
然るに、
(03)
(a)
1 (1)  P∨R→Q A
 2(2)  P     A
 2(3)  P∨R   2∨I
12(4)      Q 13MPP
1 (5)  P→Q   24MPP
(b)
1  (1)  P∨R→Q A
 2 (2)     ~Q A
12 (3)~(P∨R)  12MTT
  4(4)  P     A
  4(5)  P∨R   4∨I
124(6)~(P∨R)&
       (P∨R)  35&I
12 (7) ~P     46RAA
1  (8) ~Q→~P  27CP
従って、
(02)(03)により、
(04)
① P∨R→Q
②  P→ Q
③ ~Q→~P
に於いて、
① ならば、② であって、
① ならば、③ であって、
②=③ は「対偶」である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①  P→ Q
であっても、
① P∨R→Q
であっても、「両方とも
②  P→ Q
③ ~Q→~P
である。
従って、
(05)により、
(06)
②  P→ Q
③ ~Q→~P
といふ「事実」が『確認されたとしても、「それだけ」では、
②  P→ Q
であるのか、
① P∨R→Q
であるのかは、『確認出来ない
然るに、
(04)により、
(07)
P=年が高い。
R=年が高い。
Q=血圧も高い。
とするならば、
①「年が高い」か、「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
②「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
③「血圧が低い」ならば、「年も低い」。
といふ「命題」は、それぞれ、
① P∨R→Q
②  P→ Q
③ ~Q→~P
といふ「命題」に「相当」する。
従って、
(06)(07)により、
(08)
②「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
③「血圧が低い」ならば、「年も低い」。
といふ「事実」が『確認されたとしても、「それだけ」では、
②「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
であるのか、
①「年が高い」か、「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
であるのかは、『確認出来ない
然るに、
(09)
①「年が高い」か、「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
といふ「命題」が「真」であるならば、
①         「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
といふ「命題」は「真」である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
②「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
③「血圧が低い」ならば、「年も低い」。
といふ「事実」が『確認されたとしても、「実際」には、『本当原因』は、
①「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
といふことなのかも、「知れない」。
然るに、
(11)
「一般的」に言へば、
①「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
従って、
(10)(11)により、
(12)
①「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
といふことからすれば、
②「年が高い」ならば、「血圧は高い」。
といふことであっても、『』に、
②「血圧が高い」ならば、「年も高い」。
といふことは、『必ずしも』ではない。
令和5年12月7日、毛利太。

2023年11月29日水曜日

「排他的選言」の「3つの定義」。

(01)
「太郎かあるいは次郎が辞書を持っている」といわれるとき、
「太郎が辞書を持っている」と、
「次郎が辞書を持っている」の二つの命題は同時に真になることが可能である。
このような選言は「両立的選言」と呼ばれる。
「太郎は3階か5階にいる」と言われるとき、
「太郎は3階にいる」と
「太郎は5階にいる」の二つの命題が同時に真になることはありえない。
このような選言は「排他的選言」である。
「論理学」の「・・・あるいは・・・」は「両立的選言」に決めてある。
それは「論理学」の体系がよりシンプルなものになるからである。とりわけ、
「∨」を「両立的選言」に決めておけば、「排他的選言」の方は
「∨と&と~」によって簡単に表現できる―(P∨Q)&~(P&Q)―
(昭和堂、論理学の基礎、1994年、11頁)。
従って、
(02)
①(P∨Q)&~(P&Q)
といふ「論理式」、すなはち、「日本語」で言ふところの、
①(Pであるか、または、Qである)が、ただし、(PであってQである)といふことはない。
といふ「命題」は、「排他的選言」である。
然るに、
(03)
「(日本語の)直観的」からすれば、
①(Pであるか、または、Qである)が、(PであってQである)といふことはない。
②(Pでないならば、Qであって)、(Pであるならば、Qでない)。
③(PとQが、「同時に」になること、並びに、PとQが「同時に」になる)といふことはない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(03)により、
(04)
「論理式」で書くならば、
①  (P∨ Q)&~(P& Q)
② (~P→ Q)& (P→~Q)
③ ~(P⇔ Q)
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1       (1)  (P∨ Q)&~(P& Q) A
1       (2)   P∨ Q          1&E
 3      (3)  ~P&~Q          A
  4     (4)   P             A
 3      (5)  ~P             3&E
 34     (6)   P&~P          45&I
  4     (7)~(~P&~Q)         36RAA
   8    (8)      Q          A
 3      (9)     ~Q          3&E
 3 8    (ア)   Q&~Q          89&I
   8    (イ)~(~P&~Q)         3アRAA
1       (ウ)~(~P&~Q)         2478イ∨E
    エ   (エ)  ~P             A
     オ  (オ)     ~Q          A
    エオ  (カ)  ~P&~Q          エオ&I
1   エオ  (キ)~(~P&~Q)&(~P&~Q) ウカ&I
1   エ   (ク)    ~~Q          オキRAA
1   エ   (ケ)      Q          クDN
1       (コ)  ~P→ Q          エケCP
1       (サ)         ~(P& Q) A
      シ (シ)           P     A
       ス(ス)              Q  A
      シス(セ)           P& Q  シス&I
1     シス(ソ)  ~(P& Q)&(P& Q) サセ&I
1     シ (タ)             ~Q  スソRAA
1       (チ)           P→~Q  シタCP
1       (ツ)  (~P→ Q)&(P→~Q) コチ&I
(ⅱ)
1       (1)  (~P→ Q)&(P→~Q) A
1       (2)  (~P→ Q)        1&E
 3      (3) ~( P∨ Q)        A
  4     (4)    P            A
  4     (5)    P∨ Q         4∨I
 34     (6) ~( P∨ Q)&(P∨ Q) 35&I
 3      (7)   ~P            36RAA
   8    (8)       Q         A
   8    (9)    P∨ Q         8∨I
 3 8    (ア) ~( P∨ Q)&(P∨ Q) 39&I
 3      (イ)      ~Q         8アRAA
13      (ウ)       Q         27MPP
13      (エ)    ~Q&Q         イウ&I
1       (オ)~~( P∨ Q)        3エ
1       (カ)    P∨ Q         オDN
1       (キ)           P→~Q  1&E
    ク   (ク)           P& Q  A
    ク   (ケ)           P     ク&E
1   ク   (コ)             ~Q  キケMPP
    ク   (サ)              Q  ク&E
1   ク   (シ)           ~Q&Q  コサ&I
1       (ス)         ~(P& Q) クシRAA
1       (セ)  (P∨ Q)&~(P& Q) カス&I
従って、
(05)により、
(06)
①( P∨Q)&~(P& Q)
②(~P→Q)& (P→~Q)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
(ⅱ)
1      (1) (~P→Q)&(P→~Q)  A
       (2)  ~P   ∨ P      排中律
1      (3)  ~P→Q          1&E
 4     (4)  ~P            A
14     (5)     Q          34MPP
14     (6)  ~P&Q          45&I
14     (7) (~P&Q)∨(P&~Q)  6∨I
1      (8)         P→~Q   1&E
  9    (9)         P      A
1 9    (ア)           ~Q   89MPP
1 9    (イ)         P&~Q   9ア&I
1 9    (ウ) (~P&Q)∨(P&~Q)  イ∨I
1      (エ) (~P&Q)∨(P&~Q)  2479ウ∨E
   オ   (オ)        (P&~Q)  A
    カ  (カ)         P→ Q   A
   オ   (キ)         P      オ&E
   オカ  (ク)            Q   カキMPP
   オ   (ケ)           ~Q   オ&E
   オカ  (コ)         Q&~Q   クケ&I
   オ   (サ)       ~(P→ Q)  カコRAA
   オ   (シ) ~(P→Q)∨~(Q→P)  サ∨I
     ス (ス) (~P&Q)         A
      セ(セ)   Q→P          A
     ス (ソ)   Q            ス&E
     スセ(タ)     P          セソMPP
     ス (チ)  ~P            ス&E
     スセ(ツ)  ~P&P          タチ&I
     ス (テ) ~(Q→P)         セツRAA
     ス (ト) ~(P→Q)∨~(Q→P)  テ∨I
1      (ナ) ~(P→Q)∨~(Q→P)  エオシスト∨E
1      (ニ)~{(P→Q)& (Q→P)} ナ、ド・モルガンの法則
1      (ヌ) ~(P⇔Q)         ニDf.⇔
(ⅲ)
1      (1)   ~(P⇔Q)           A
1      (2)  ~{(P→Q)&  (Q→P)}  1Df.⇔
1      (3)   ~(P→Q)∨ ~(Q→P)   2ド・モルガンの法則
 4     (4) ~{(~P→Q)& (P→~Q)}  A
 4     (5)  ~(~P→Q)∨~(P→~Q)   4ド・モルガンの法則
  6    (6)   ~(P→Q)           A
  6    (7)  ~(~P∨Q)           6含意の定義
  6    (8)    P&~Q            7ド・モルガンの法則
   9   (9)  ~(~P→Q)           A
   9   (ア)   ~(P∨Q)           9含意の定義
   9   (イ)   ~P&~Q            ア、ド・モルガンの法則
   9   (ウ)   ~P               イ&E
  6    (エ)    P               8&E
  69   (オ)   ~P&P             ウエ&I
   9   (カ) ~~(P→Q)            6オRAA
    キ  (キ)          ~(P→~Q)   A
    キ  (ク)         ~(~P∨~Q)   キ含意の定義
    キ  (ケ)            P& Q    ク、ド・モルガンの法則
    キ  (コ)               Q    ケ&E
  6    (サ)      ~Q            イ&E
  6 キ  (シ)      ~Q&Q          コサ&I
    キ  (ス) ~~(P→Q)            6シRAA
 4     (セ) ~~(P→Q)            59カキス∨E
 4     (ソ)    P→Q             セDN
     タ (タ)           ~(Q→P)   A
     タ (チ)          ~(~Q∨P)   タ含意の定義
     タ (ツ)            Q&~P    チ、ド・モルガンの法則
   9   (テ)      ~Q            イ&E
     タ (ト)            Q       ツ&E
   9 タ (ナ)      ~Q&Q          テト&I
   9   (ニ)          ~~(Q→P)   タナRAA
    キ  (ヌ)            P       ケ&E
     タ (ノ)              ~P    ツ&E
    キタ (ハ)            P&~P    ヌノ&I
    キ  (ヒ)          ~~(Q→P)   タハRAA
 4     (フ)          ~~(Q→P)   59ニキヒ∨E
 4     (ヘ)             Q→P    フDN
 4     (ホ)    (P→ Q)&(Q→ P)   ソヘ&I
14     (マ)  ~{(P→ Q)&(Q→ P)}&
             {(P→ Q)&(Q→ P)}  2ホ&I
1      (ミ) ~~{(~P→Q)&(P→~Q)}  4マRAA
1      (ム)    (~P→Q)&(P→~Q)   ミDN
従って、
(07)により、
(08)
② (~P→Q)&(P→~Q)
③ ~(P⇔Q)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(06)(08)により、
(09)
① ( P∨Q)&~(P& Q)
② (~P→Q)& (P→~Q)
③ ~(P⇔Q)
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(03)(04)(09)により、
(10)
果たして、
①(Pであるか、または、Qである)が、(PであってQである)といふことはない。
②(Pでないならば、Qであって)、(Pであるならば、Qでない)。
③(PとQが、「同時に」になること、並びに、PとQが「同時に」になる)といふことはない。
といふ「日本語」に於いて、
①=②=③ である。
令和5年11月29日、毛利太。

2023年11月27日月曜日

「排他的選言(クワインの定義)」について。

(01)
①   P∨Q
② ~(P⇔Q)
といふ「論理式」は、それぞれ、
① Pであるか、Qであるか、または、両方である。
②(PとQが、同時に真になることも、同時に偽になることも)無い。
といふ「意味」である。
然るに、
(02)
②(PとQが、同時に真になることも、同時に偽になることも)無い。
といふことは、
② Pであるか、Qであるが、ただし、両方ではない。
といふ「意味」である。
従って、
(01)(02)により、
(03)
①   P∨Q
② ~(P⇔Q)
といふ「論理式」は、それぞれ、
① Pであるか、Qであるか、または、両方である
② Pであるか、Qであるが、ただし、両方ではない
といふ「意味」であって、この場合、
① を、「両立的選言」と言ひ、
② を、「排他的選言」と言ふ。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1  (1) ~(P⇔Q)         A
1  (2)~{(P→Q)& (Q→P)} 1Df.⇔
1  (3) ~(P→Q)∨~(Q→P)  2ド・モルガンの法則
 4 (4) ~(P→Q)         A
 4 (5)~(~P∨Q)         4含意の定義
 4 (6) (P&~Q)         5ド・モルガンの法則
 4 (7) (P&~Q)∨(Q&~P)  6∨I
  8(8)        ~(Q→P)  A
  8(9)       ~(~Q∨P)  8含意の定義
  8(ア)         Q&~P   9ド・モルガンの法則
  8(イ) (P&~Q)∨(Q&~P)  ア∨I
1  (ウ) (P&~Q)∨(Q&~P)  3478イ∨E
(ⅲ)
1  (1) (P&~Q)∨(Q&~P)  A
 2 (2) (P&~Q)         A
 2 (3)~(~P∨Q)         2ド・モルガンの法則
 2 (4) ~(P→Q)         3含意の定義
 2 (5) ~(P→Q)∨~(Q→P)  4∨I
  6(6)         Q&~P   A
  6(7)       ~(~Q∨P)  6ド・モルガンの法則
  6(8)        ~(Q→P)  7含意の定義
  6(9) ~(P→Q)∨~(Q→P)  8∨I
1  (ア) ~(P→Q)∨~(Q→P)  12569∨E
1  (イ)~{(P→Q)& (Q→P)} ア、ド・モルガンの法則
1  (ウ) ~(P⇔Q)         イDf.⇔
従って、
(04)により、
(05)
② ~(P⇔Q)
③  (P&~Q)∨(Q&~P)
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(06)
『岩波書店、クワイン 論理学の方法、1961年、11頁』を見ると、
③(P&~Q)∨(Q&~P)
④  P⇔~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
② ~(P⇔ Q)
④   P⇔~Q
に於いて、
②=④ である。
然るに、
(08)
(ⅱ)
1             (1) ~(P⇔ Q)          A
1             (2)~{(P→ Q)& ( Q→P)} 1Df.⇔
1             (3) ~(P→ Q)∨~( Q→P)  2ド・モルガンの法則
 4            (4) ~(P→ Q)          A
 4            (5) ~(~P∨Q)          4含意の定義
 4            (6)   P&~Q           5ド・モルガンの法則
 4            (7)  (P&~Q)∨ (Q&~P)  6∨I
  8           (8)         ~( Q→P)  A
  8           (9)         ~(~Q∨P)  8含意の定義
  8           (ア)          (Q&~P)  9ド・モルガンの法則
  8           (イ)  (P&~Q)∨ (Q&~P)  ア∨I
1             (ウ)  (P&~Q)∨ (Q&~P)  1478イ∨E
  エ          (エ) ~(P⇔~Q)          A
   エ          (オ)~{(P→~Q)& (~Q→P)} エDf.⇔
   エ          (カ) ~(P→~Q)∨~(~Q→P)  オ、ド・モルガンの法則
    キ         (キ) ~(P→~Q)          A
    キ         (ク)~(~P∨~Q)          キ含意の定義
    キ         (ケ)  (P& Q)          ク、ド・モルガンの法則
    キ         (コ)  (P& Q)∨(~Q&~P)  ケ∨I
     サ        (サ)         ~(~Q→P)  A
     サ        (シ)         ~(Q∨ P)  サ含意の定義
     サ        (ス)         (~Q&~P)  シ、ド・モルガンの法則
     サ        (セ)  (P& Q)∨(~Q&~P)  ス∨I
   エ          (ソ)  (P& Q)∨(~Q&~P)  エキコサセ∨E
      タ       (タ)  (P&~Q)          A
       チ      (チ)  (P& Q)          A
      タ       (ツ)     ~Q           タ&E
       チ      (テ)      Q           チ&E
      タチ      (ト)   ~Q&Q           ツテ&I
       チ      (ナ) ~(P&~Q)          タトRAA
        ニ     (ニ)         (~Q&~P)  A
      タ       (ヌ)   P              タ&E
        ニ     (ネ)             ~P   ニ&E
      タ ニ     (ノ)   P&~P           ヌネ&I
        ニ     (ハ) ~(P&~Q)          タノRAA
   エ          (ヒ) ~(P&~Q)          ソチナニハ∨E
         フ    (フ)          (Q&~P)  A
          ヘ   (ヘ)  (P& Q)          A
         フ    (ホ)             ~P   フ&E
          ヘ   (マ)   P              ヘ&E
         フヘ   (ミ)           P&~Q   ホマ&I
          ヘ   (ム)         ~(Q&~P)  フミRAA
           メ  (メ)         (~Q&~P)  A
         フ    (モ)           Q      フ&E
           メ  (ヤ)          ~Q      メ&E
         フ メ  (ユ)           Q&~Q   モヤ&I
           メ  (ヨ)         ~(Q&~P)  フユRAA
   エ          (ラ)         ~(Q&~P)  ソヘムメヨRAA
            リ (リ)  (P&~Q)          A
   エ        リ (ル) ~(P&~Q)& (P&~Q)  ヒリ&I
            リ (レ)~~(P⇔~Q)          エルRAA
             ロ(ロ)          (Q&~P)  A
   エ         ロ(ワ) ~(Q&~P)& (Q&~P)  ラロ&I
             ロ(ヲ)~~(P⇔~Q)          エワRAA
1             (ン)~~(P⇔~Q)          ウリレロヲ∨E
1             (あ)   P⇔~Q           ンDN
(ⅳ)
1   (1)  P⇔~Q         A
 2  (2)  P⇔ Q         A
1   (3) (P→~Q)&(~Q→P) 1Df.⇔
 2  (4) (P→ Q)&( Q→P) 2Df.⇔
1   (5)  P→~Q         3&E
 2  (6)  P→ Q         4&E
1   (7)         ~Q→P  3&E
 2  (8)          Q→P  4&E
    (9)  P∨~P         排中律
  ア (ア)  P            A
1 ア (イ)    ~Q         5アMPP
 2ア (ウ)     Q         6アMPP
12ア (エ)  Q&~Q         ウイ&I
1 ア (オ)~(P⇔ Q)        2エRAA
   カ(カ)    ~P         A
1  カ(キ)   ~~Q         7カMTT
 2 カ(ク)    ~Q         8カMTT
12 カ(ケ)   ~~Q&~Q      キク&I
1  カ(コ)~(P⇔ Q)        2ケRAA
1   (サ)~(P⇔ Q)        9アオカコ∨E
従って、
(08)により、
(09)
果たして、
② ~(P⇔ Q)
④   P⇔~Q
に於いて、
②=④ である。
従って、
(05)(09)により、
(10)
② ~(P⇔ Q)
③  (P&~Q)∨(Q&~P)
④   P⇔~Q
といふ「論理式」に於いて、
②=③=④ であって、これは3つとも、「排他的選言」である。
従って、
(10)により、
(11)
②(PとQが、同時に真になることも、同時に偽になることも)無い。
③(Pであって、Qでない)か、または(Qであって、Pでない)。
④(Pである)といふことは(Qでない)といふことに「等しい」。
といふ「論理式」に於いて、
②=③=④ であって、これは3つとも、「排他的選言」である。
然るに、
(12)
②(PとQが、同時に真になることも、同時に偽になることも)無い。
③(Pであって、Qでない)か、または(Qであって、Pでない)。
④(Pである)といふことは(Qでない)といふことに「等しい」。
に於いて、
②=③ であることは、「分かり易い」が、
②=④ であることは、「分かり難い」。
然るに、
(13)
④  P⇔~Q
⑤(P→~Q)&(~Q→P)
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(01)~(13)により、
(14)
④「排他的命題」としての、
④(Pである)といふことは(Qでない)といふことに「等しい」。
といふ「日本語」は、「分かり難い」が、「命題計算」の際には、
④「排他的命題」としての、
④ P⇔~Q
といふ「論理式」は、「極めて、便利である」。
令和5年11月27日、毛利太。

2023年11月19日日曜日

「恒真式(トートロジー)」と「実質含意のパラドックス」。

(01)
(ⅰ)
1(1)P   A
 (2)P→P 11CP
(ⅱ)
1 (1) ~(P∨~P)  A
 2(2)   P      A
 2(3)   P∨~P   2∨I
12(4) ~(P∨~P)&
       (P∨~P)  13&I
1 (5)  ~P      24RAA
1 (6)   P∨~P   5∨I
1 (7) ~(P∨~P)&
       (P∨~P)  16&I
  (8)~~(P∨~P)  17RAA
  (9)   P∨~P
(ⅲ)
1(1)  P&~P  A
 (2)~(P&~P) 11RAA
(ⅳ)
1(1)  P&~P    A
 (2)~(P&~P)   11RAA
 (3)~(P&~P)∨Q 2∨I
 (4) (P&~P)→Q 3含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
①   P→ P
②   P∨~P
③ ~(P&~P)
④  (P&~P)→Q
といふ「論理式」、すなはち、
① Pならば、Pである(同一律)。
② Pであるか、または、Pでない(排中律)。
Pであって、Pでない、といふことはない(矛盾律)。
Pであって、Pでない、ならば、Qである。
といふ「論理式」は、4つとも「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(03)
④(P&~P)→Q
といふ「論理式」が「恒真式式(トートロジー)」である。
といふことは、
④『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふことを、「意味」してゐる。
然るに、
(04)
④『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
としても、
④『矛盾』は「偽」であって、「真」ではない
従って、
(04)により、
(05)
④『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
としても、
 (1)(P&~P)→Q
2(2)(P&~P)   A
2(3)       Q 12MPP
といふ「推論」は、『妥当』ではない
従って、
(05)により、
(06)
例へば、
③(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
④(3が数であって、3が数である)ならば、(香川県は九州である)。
といふ「命題」は、2つとも、「恒真式(トートロジー)」であるが、
③(徳島県は四国である)といふ「命題」は「」であって、
④(香川県は九州である)といふ「命題」は「」である。
然るに、
(07)
③(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
④(3が数であって、3が数である)ならば、(香川県は九州である)。
といふ「仮言命題」が「」であることは、『真理表truth-table)』からも、「確認」出来る。
(08)
といふよりも、
①「真」ならば「真」である(は真)。
②「真」ならば「」である(は)。
③「偽」ならば「真」である(は真)。
④「偽」ならば「偽」である(は真)。
といふ『真理表truth-table)』に於いて、
② だけが「」であるからこそ、
③(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
④(3が数であって、3が数である)ならば、(香川県は九州である)。
といふ「仮言命題」は、「」になる。
といふ方が、「正しい」。
従って、
(09)
③(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
④(3が数であって、3が数である)ならば、(香川県は九州である)。
といふ「仮言命題」は、「」である。
とするのであれば、『真理表truth-table)』そのものを、
①「真」ならば「真」である(は真)。
②「真」ならば「」である(は)。
③「偽」ならば「真」である(は)。
④「偽」ならば「偽」である(は)。
といふ風に、『書き換へ』る、「必要」がある。
然るに、
(09)により、
(10)
そうすると、その場合は、
① P&Q(Pであって、Qである)。
② P→Q(Pならば、 Qである)。
に於いて、
①=② であるが、
そのやうなことは、「有り得ない」。
令和5年11月20日、毛利太。

「ならば(実質含意のパラドックス)」は難しい。

(01)

論理1-4 「ならば」は難しい(東大医学部(理3)の解説動画)


従って、
(01)により、
(02)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
然るに、
(03)
矛盾』は「真」ではなく
矛盾』は「」である。
然るに、
(04)
任意の命題」は「真」であるか、または、
任意の命題」は「偽」である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
といふことは、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、「他ならない」。
然るに、
(06)
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」が、恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、「他ならない」。
(07)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q   A
 2    (2)  ~P&~Q   A
  3   (3)   P      A
 2    (4)  ~P      2&E
 23   (5)   P&~P   34&I
  3   (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7  (7)      Q   A
 2    (8)     ~Q   2&E
 2 7  (9)   Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  ~P      A
     エ(エ)     ~Q   A
    ウエ(オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(~P&~Q)&
          (~P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)      Q   キDN
1     (ケ)  ~P→ Q   ウクC~P
(ⅱ)
1    (1)  ~P→ Q   A
 2   (2)  ~P&~Q   A
 2   (3)  ~P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(P∨ Q)  A
   9 (9)   P      A
   9 (ア)   P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~P      9イRAA
    エ(エ)      Q   A
    エ(オ)   P∨ Q   エ∨I
  8 エ(カ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8オ∨I
  8  (キ)     ~Q   エカRAA
  8  (ク)  ~P&~Q   オキ&I
1 8  (ケ)~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  7ク&I
1    (コ)~~(P∨ Q)  8ケRAA
1    (サ)   P∨ Q   コDN
従って、
(07)により、
(08)
①  P∨Q
② ~P→Q
に於いて、すなはち、
① Pであるか、または、Qである。
② Pでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(08)により、
(09)
①  ~P∨Q
② ~~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)により、
(10)
「二重否定律(DN)」により、
① ~P∨Q
②  P→Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
然るに、
(11)
1 (1)~P       A
1 (2)~P∨Q     1∨I
1 (3) P→Q     2含意の定義
  (4)~P→(P→Q) 13CP
 5(5)~P& P    A
 5(6)~P       5&E
 5(7)    P→Q  46MPP
 5(8)    P    5&E
 5(9)      Q  78MPP
  (ア) ~P&P→Q  59CP
従って、
(06)(11)により、
(12)
果たして、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」、すなはち、
~P&P→Q
といふ「論理式」は、恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(12)により、
(13)
例へば、
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(14)
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」が「真」であったとしても、
②(3が数であって、3が数である)。
といふ『矛盾』は「」であるため、
②(新潟県は九州である)。
といふことには、ならない
然るに、
(15)
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、「常識的」には、『極めて、』である。
然るに、
(02)(11)(15)により、
(16)
①「真」ならば、「真」である。
②「真」ならば、「」である。
③「偽」ならば、「真」である。
④「偽」ならば、「偽」である。
といふ「仮言命題(PならばQである)」に於いて、
① は「真」であり、
② は「」であり、
③ は「真」であり、
④ は「真」である。
とする以上、
①『矛盾』が「真」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「命題」、すなはち、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」は、恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、ならざるを得ないし、
① ~P&P→Q
といふ「論理式」が、恒真式(トートロジー)」である以上、例へば、
①(2が数であって、2が数である)ならば、(徳島県は四国である)。
②(3が数であって、3が数である)ならば、(新潟県は九州である)。
といふ「命題」は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことに、ならざるを得ないし、このこと、他を、『実質含意のパラドックス』と言ふ。
令和5年11月19日、毛利太。

2023年11月18日土曜日

「実質含意のパラドックス」=「ならば」は難しい。

(01)
(ⅰ)
1     (1)   P∨ Q   A
 2    (2)  ~P&~Q   A
  3   (3)   P      A
 2    (4)  ~P      2&E
 23   (5)   P&~P   34&I
  3   (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7  (7)      Q   A
 2    (8)     ~Q   2&E
 2 7  (9)   Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  ~P      A
     エ(エ)     ~Q   A
    ウエ(オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(~P&~Q)&
          (~P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)      Q   キDN
1     (ケ)  ~P→ Q   ウクC~P
(ⅱ)
1    (1)  ~P→ Q   A
 2   (2)  ~P&~Q   A
 2   (3)  ~P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(P∨ Q)  A
   9 (9)   P      A
   9 (ア)   P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~P      9イRAA
    エ(エ)      Q   A
    エ(オ)   P∨ Q   エ∨I
  8 エ(カ) ~(P∨ Q)&
          (P∨ Q)  8オ∨I
  8  (キ)     ~Q   エカRAA
  8  (ク)  ~P&~Q   オキ&I
1 8  (ケ)~(~P&~Q)&
         (~P&~Q)  7ク&I
1    (コ)~~(P∨ Q)  8ケRAA
1    (サ)   P∨ Q   コDN
従って、
(01)により、
(02)
①  P∨Q
② ~P→Q
に於いて、すなはち、
① Pであるか、または、Qである。
② Pでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
P=~P
といふ「代入(置き換へ)」により、
①  ~P∨Q
② ~~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
~~P=P
といふ「二重否定律」により、
① ~P∨Q
②  P→Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
然るに、
(05)
1(1)~P       A
1(2)~P∨Q     1∨I
1(3) P→Q     2含意の定義
 (4)~P→(P→Q) 13CP
従って、
(05)により、
(06)
③ ~P→(P→Q)
といふ「命題」、すなはち、
③ Pでないならば(Pであるならば、Qである)。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)により、
(07)
P=(徳島県は四国である)。
Q=(バカボンのパパは天才である)。
として、
③(徳島県が四国でない)ならば(徳島県が四国であるならば、バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(08)
1 (1)~P       A
1 (2)~P∨Q     1∨I
1 (3) P→Q     2含意の定義
  (4)~P→(P→Q) 13CP
 5(5)~P& P    A
 5(6)~P       5&E
 5(7)    P→Q  46MPP
 5(8)    P    5&E
 5(9)      Q  78MPP
  (ア) ~P&P→Q  59CP
従って、
(08)により、
(09)
④ ~P&P→Q
といふ「命題」自体、すなはち、
④『矛盾』が「」であるならば、「任意の命題」は「」である。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)ならば(バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(11)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)。
といふ『矛盾』は、「」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)ならば(バカボンのパパは天才である)。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」であるとしても、
④(徳島県が九州であって、徳島県が四国である)。
といふ『矛盾』は、「」であるため、
④ バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」の「真偽」は、「不明」である。
従って、
(12)により、
(13)
P=(徳島県は九州であって、徳島県が四国である)。
Q=(バカボンのパパは天才である)。
として、
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「命題」自体は、「恒真式(トートロジー)」であるが、この場合は、
⑤ Qであるか、Qでないかは、「不明」である。
従って、
(13)により、
(14)
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「仮言命題」が「」であって、
⑤ Pである。
といふ「件」が「」である。
といふ「場合」は、
⑤ Qである。
といふ「件」は、「」であっても、「」であっても、「どちらでも、正しい」。
然るに、
(15)
⑤ P が「」であるならば、
⑤ Q の「真偽」に「拘はらず」、
⑤ Pであるならば、Qである。
といふ「仮言命題」が「真」になることを、「実質含意のパラドックス」と言ふものの、
「古典論理」では、「実質含意のパラドックス」があるため、「ならば(→)」は「難しい」。
cf.
令和5年11月18日、毛利太。

「ド・モルガンの法則」と「古典命題論理」に於ける「ならば」について。

(01) (a)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA(15、ド・モルガンの法則
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
(b)
1    (1)   P→ Q   A
 2   (2)   P&~Q   A
 2   (3)   P      2&E
12   (4)      Q   13MPP
 2   (5)     ~Q   2&E
12   (6)   Q&~Q   45&I
1    (7) ~(P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨Q)  A
   9 (9)   ~P     A
   9 (ア)   ~P∨Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~~P     9イRAA
  8  (エ)    P     ウDN
    オ(オ)      Q   A
    オ(カ)   ~P∨Q   オ∨I(7カ、ド・モルガンの法則
  8 オ(キ) ~(~P∨Q)&
          (~P∨Q)  8∨I
  8  (ク)     ~Q   オキRAA
  8  (ケ)   P&~Q   エク&I
1 8  (コ) ~(P&~Q)&
          (P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨Q   サDN
従って、
(01)により、
(02)
①  ~P∨ Q
② ~(P&~Q)
③   P→ Q
に於いて、
①=② は、「ド・モルガンの法則」であって、
①=③ は、「含意の定義」である。
然るに、
(03)
①  ~P∨ Q
② ~(P&~Q)
③   P→ Q
といふ「論理式」は、
① ~PとQの、少なくとも、一方は「真」である。
②  Pであって、  Qでない、といふことは無い。
③  Pであるならば、Qである。
といふ「日本語」に「相当」する。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~PとQの、少なくとも、一方は「真」である。
②  Pであって、  Qでない、といふことは無い。
③  Pであるならば、Qである。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
① ~P=徳島は九州ではない。
とするならば、
①  P=徳島は九州である。
である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ~PとQの、少なくとも、一方は「真」である。
②  Pであって、  Qでない、といふことは無い。
③  Pであるならば、Qである。
に於いて、
① ~P=徳島は九州ではない。
①  P=徳島は九州である。
①  Q=2は奇数である。
とするならば、
①(徳島は九州ではない)と (2は奇数である)といふ「命題」の、少なくとも、一方は「真」である。
②(徳島は九州であって)、 (2は奇数でない)、といふことは無い。
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(07)

従って、
(07)により、
(08)
言ふまでもなく、
①  P=徳島は九州である。
といふ「命題」は、「偽」であって、
① ~P=徳島は九州ではない。
といふ「命題」は、「真」である。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
①(徳島は九州ではない)と (2は奇数である)といふ「命題」の、少なくとも、一方は「真」である。
②(徳島は九州であって)、 (2は奇数でない)、といふことは無い。
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
① は「真」である。
従って、
(09)により、
(10)
①(徳島は九州ではない)と (2は奇数である)といふ「命題」の、少なくとも、一方は「真」である。
②(徳島は九州であって)、 (2は奇数でない)、といふことは無い。
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
に於いて、
①=②=③ であって、尚且つ、
① は「真」であるが故に、
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
といふ「命題」も、「真」である。
従って、
(10)により、
(11)
「換言」すると、
①(徳島は九州ではない)と (2は奇数である)といふ「命題」の、少なくとも、一方は「真」である。
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
に於いて、
①=③ ではないとするならば、
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
といふ「命題」が「真」である。
といふことには、ならない。
然るに、
(12)
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
といふ「仮言命題」が「真」であるとしても、
③(徳島は九州である)。
といふ「命題(前件)」は、「偽」である。
従って、
(13)
③(徳島が九州である)ならば(2は奇数である)。
といふ「仮言命題」が「真」であるとしても、
③(徳島は九州である)。
といふ「命題(前件)」は、「偽」であるため、
③(2は奇数である)。
といふ「命題(後件)」が「真」であるとは、「限らない」。
令和5年11月18日、毛利太。

2023年11月13日月曜日

「象が象といふ動物である」の「述語論理」(Ⅱ)。

(01)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
③ 象以外に、象といふ動物がゐる
とするならば、
③ 象ではなくて、象である動物がゐる
といふことになり、『矛盾』する。
従って、
(02)により、
(03)
③ 象以外に、象といふ動物はゐない
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物である。
③ 象は、動物であり、象以外に、象といふ動物はゐない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
③ 象は、動物であり、象以外に、象といふ動物はゐない
④ 象は、動物であり、象は、象といふ動物に「等しい」。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物である。
③ 象は、動物であり、象以外に、象といふ動物はゐない。
④ 象は、動物であり、象は、象といふ動物に「等しい」。
といふ「日本語」に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(06)により、
(07)
「番号」を「付け直す」と、
① 象は、動物である。
② 象は、動物であり、象は、象といふ動物に「等しい」。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
② 象は、動物であり、象は、象といふ動物に「等しい」。
といふことは、
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
といふことに、「他ならない」。
従って、
(07)(08)により、
(09)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)により、
(10)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
といふ「日本語」は、
① すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて(xが象であるならば、そのときに限って、xは象であって、xは動物である)。
といふ「意味」である。
従って、
(10)により、
(11)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x⇔象x&動物x)
といふ「述語論理式」に、「等しい」。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
に於いて、すなはち、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x⇔象x&動物x)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1  (1)∀x(象x→動物x)    A
1  (2)   象a→動物a     1UE
 3 (3)   象a         A
13 (4)      動物b     23MPP
13 (5)   象a&動物b     34&I
1  (6)   象a→象a&動物a  35CP
  7(7)   象a&動物a     A
  7(8)   象a         7&E
   (9)   象a&動物a→象a  78CP
1  (ア)   象a→象a&動物a&
         象a&動物a→象a  69&I
1  (イ)   象a⇔象a&動物a  アDf.⇔
1  (ウ)∀x(象x⇔象x&動物x) イUI
(ⅱ)
1  (1)∀x(象x⇔象x&動物x) A
1  (2)   象a⇔象a&動物a  1UE
1  (3)   象a→象a&動物a&
         象a&動物a→象a  2Df.⇔
1  (4)   象a→象a&動物a  3&E
 5 (5)   象a         A
15 (6)      象a&動物a  45MPP
15 (7)         動物a  6&E
1  (8)   象a→動物a     57CP
1  (9)∀x(象x→動物x)    8UI
従って、
(12)(13)により、
(14)
果たして、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x⇔象x&動物x)
に於いても、
①=② である。
然るに、
(15)
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x⇔象x&動物x)
といふ「述語論理式」は、
① 象⊂動物
② 象=象∩動物
といふ「集合の式」に「等しい」。
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① 象は、動物である。
② 象は、象といふ動物に「等しい」。
③ ∀x(象x→動物x)
④ ∀x(象x⇔象x&動物x)
⑤ 象⊂動物
⑥ 象=象∩動物
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
令和5年11月13日、毛利太。

2023年11月12日日曜日

「象が象といふ動物である」の「述語論理」。

(01)
「集合の記号」で書くと、
① 象⊂動物
② 象=象∩動物
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
(ⅲ)
1  (1)∀x(象x→動物x)    A
1  (2)   象a→動物a     1UE
 3 (3)   象a         A
13 (4)      動物b     23MPP
13 (5)   象a&動物b     34&I
1  (6)   象a→象a&動物a  35CP
  7(7)   象a&動物a     A
  7(8)   象a         7&E
   (9)   象a&動物a→象a  78CP
1  (ア)   象a→象a&動物a&
         象a&動物a→象a  69&I
1  (イ)   象a⇔象a&動物a  アDf.⇔
1  (ウ)∀x(象x⇔象x&動物x) イUI
(ⅳ)
1  (1)∀x(象x⇔象x&動物x) A
1  (2)   象a⇔象a&動物a  1UE
1  (3)   象a→象a&動物a&
         象a&動物a→象a  2Df.⇔
1  (4)   象a→象a&動物a  3&E
 5 (5)   象a         A
15 (6)      象a&動物a  45MPP
15 (7)         動物a  6&E
1  (8)   象a→動物a     57CP
1  (9)∀x(象x→動物x)    8UI
従って、
(02)により、
(03)
③ ∀x(象x→動物x)
④ ∀x(象x⇔象x&動物x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて(xが象であるならば、xは動物である)。
④ すべてのxについて(xが象であるならば、そのときに限って、xは象であって、xは動物である)。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)により、
(04)
③ 象は、動物である。
④ 象は、象といふ動物であって、象以外は、象といふ動物ではない
に於いて、
③=④ である。
従って、
(04)により、
(05)
⑤ 象は、動物である。
⑥ 象、象といふ動物である。
に於いて、
⑤=⑥ である。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① 象⊂動物
② 象=象∩動物
③ ∀x(象x→動物x)
④ ∀x(象x⇔象x&動物x)
⑤ 象は、動物である。
⑥ 象、象といふ動物である。
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
令和5年11月12日、毛利太。

2023年11月11日土曜日

「述語論理」と「集合」。

 ―「午前中の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1    (1)   ∀x(Fx→Gx)  A
 2   (2)   ∀x(Fx∨Gx)  A
1    (3)      Fa→Ga   1UE
 2   (4)      Fa∨Ga   2UE
  5  (5)      Fa      A
1 5  (6)         Ga   35MPP
   7 (7)         Ga   A
12   (8)         Ga   45677∨E
1    (9)   Fa∨Ga→Ga   48CP
    ア(ア)      Ga      A
    ア(イ)   Fa∨Ga      ア∨I
     (ウ)   Ga→Fa∨Ga   アイCP
1    (エ)  (Fa∨Ga→Ga)&
          (Ga→Fa∨Ga)  9ウ&I
1    (オ)   Fa∨Ga⇔Ga   エDf.⇔
1    (カ)∀x(Fx∨Gx⇔Gx)  オUI
  (ⅱ)
1   (1)∀x(Fx∨Gx⇔Gx)  A
1   (2)   Fa∨Ga⇔Ga   1UE
1   (3)  (Fa∨Ga→Ga)&
         (Ga→Fa∨Ga)  2Df.⇔
1   (4)   Fa∨Ga→Ga   3&E
 5  (5)   Fa         A
 5  (6)   Fa∨Ga      5∨I
15  (7)         Ga   46MPP
1   (8)      Fa→Ga   57CP
1   (9)   ∀x(Fx→Gx)  8UI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x(Fx→Gx)
② ∀x(Fx∨Gx⇔Gx)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xがFであるならば、xはGである)。
② すべてのxについて(xがFであるか、または、xがGであるならば、そのときに限って、xはGである)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
F=xは一桁の、偶数である。
G=xは一桁の自然数である。
として、
①「xが一桁の偶数」ならば、 「xは一桁の自然数」である。
②「xが一桁の偶数」か、または「xが一桁の自然数」ならば、そのときに限って、「xは一桁の自然数」である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
① x∈{2,4,6,8}ならば、 x∈{1,2,3,4,5,6,7,8,9}である。
② x∈{2,4,6,8}か、またはx∈{1,2,3,4,5,6,7,8,9}ならば、そのときに限って、x∈{1,2,3,4,5,6,7,8,9}である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)により、
(05)
「ならば」=「⊂」
「または」=「∪」
であるとして、
①{2,4,6,8}⊂{1,2,3,4,5,6,7,8,9}
②{2,4,6,8}∪{1,2,3,4,5,6,7,8,9}={1,2,3,4,5,6,7,8,9}である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)により、
(06)
Aが「集合」であって、
Bも「集合」であるとして、
① A⊂B
② A∪B=B
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
①「AがBの部分集合」であるならば、そのときに限って、
②「AとBの和集合」は、「Bそのもの」である。
従って、
(07)により、
(08)
①「偶数が、自然数の部分集合」であるならば、そのときに限って、
②「偶数と、自然数の和集合」は、「自然数そのもの」である。
従って、
(08)により、
(09)
「自然数」に、「偶数」を加へても、
「自然数の個数(濃度)」は「不変」である。
令和5年11月11日、毛利太。

2023年11月1日水曜日

「空集合」は「任意の集合の部分集合」である?

(01)
(ⅰ)
1    (1)    P→ Q   A
 2   (2)    P&~Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)       Q   13MPP
 2   (5)      ~Q   2&E
12   (6)    Q&~Q   45&I
1    (7)  ~(P&~Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨ Q)  A
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨ Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)       Q   A
    オ(カ)   ~P∨ Q   オ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
          (~P∨ Q)  8カ&I
  8  (ク)      ~Q   オキRAA
  8  (ケ)    P&~Q   エク&I
1 8  (コ)  ~(P&~Q)&
           (P&~Q)  7ケ&I
1    (サ)~~(~P∨ Q)  8コRAA
1    (シ)   ~P∨ Q   サDN
(ⅱ)
1     (1) ~P∨ Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6 ~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② である(含意の定義)。
従って、
(02)により、
(03)
①  P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
P=x∈Φ
Q=x∈B
であるとして、
①  x∈Φ→x∈B
② ~x∈Φ∨x∈B
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
①  x∈Φ→x∈B
② ~x∈Φ∨x∈B
に於いて、すなはち、
① xが空集合Φの要素であるならば、xは任意の集合Bの要素である。
② xは空集合Φの要素ではないか、または、xは任意の集合Bの要素であるかの、いづれかである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
② 空集合Φは、「要素の個数がゼロである集合」であるため、
② xは、空集合Φの要素ではない
といふ「命題」は、「真」である。
従って、
(05)により、
(06)
② xは、空集合Φの要素ではない
といふ「命題」が、「真」であるため、
② xは、空集合Φの要素ではないか、または、xは任意の集合Bの要素であるかの、いづれかである。
といふ「命題」も、「真」である。
従って、
(04)(06)により、
(07)
①  x∈Φ→x∈B
② ~x∈Φ∨x∈B
に於いて、すなはち、
① xが空集合の要素であるならば、xは任意の集合Bの要素である。
② xは、空集合Φの要素ではないか、または、xは任意の集合Bの要素であるかの、いづれかである。
に於いて、
①=② であって、
② が「真」であるため、
① も「真」である。
然るに、
(08)
(ウィキペディア)
従って、
(08)により、
(09)
① x∈A→x∈B
であるならば、すなわち、
① xが集合Aの要素であるならば、xは集合Bの要素である。
であるならば、そのときに限って、
① 集合Aは、集合Bの「部分集合」である。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
① x∈Φ→x∈B
であるならば、すなわち、
① xが空集合Φの要素であるならば、xは集合Bの要素である。
であるならば、そのときに限って、
① 空集合Φは、集合Bの「部分集合」である。
従って、
(06)(10)により、
(11)
① いかなるxであっても、空集合Φの要素ではない
といふ「命題」が「真」であるが故に、
① 空集合Φは、任意の集合Bの、「部分集合」である。
といふ「命題」も「真」である。
といふ、「分けのわからない(?)」ことになる。
従って、
(01)~(11)により、
(12)
「結局」は、『含意の定義』により、
①  x∈Φ→x∈B
② ~x∈Φ∨x∈B
に於いて、
①=② であって、尚且つ、
②  x∈Φ
といふ「命題」が「」であるため、その「否定」である、
② ~x∈Φ
といふ「命題」が「」であって、尚且つ、
① x∈A→x∈B ⇔ A⊆B
といふ『定義』が有るため、
① 空集合Φは、任意の集合Bの、「部分集合」である。
といふことになる。
令和5年11月1日、毛利太。

2023年10月31日火曜日

「量化子の関係」と「ド・モルガンの法則」。

(01)
(ⅰ)
1  (1) ∃x( Fx) A
 2 (2) ∀x(~Fx) A
  3(3)     Fa  A
 2 (4)    ~Fa  A
 23(5) Fa&~Fa  34&I
  3(6)~∀x(~Fx) 25RAA
1  (7)~∀x(~Fx) 136EE
(ⅱ)
1  (1) ~∀x(~Fx)  A
 2 (2) ~∃x( Fx)  A
  3(3)      Fa   A
  3(4)  ∃x( Fx)  3EI
 23(5) ~∃x( Fx)&
        ∃x( Fx)  23&I
 2 (6)     ~Fa   35RAA
 2 (7)  ∀x(~Fx)  6UI
12 (8) ~∀x(~Fx)&
        ∀x(~Fx)  17&I
1  (9)~~∃x( Fx)  28RAA
1  (ア)  ∃x( FX)  9DN
従って、
(01)により、
(02)
①  ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
に於いて、
①=② である(量化子の関係)。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1     (1)   Fa∨Fb∨Fc    A
1     (2)  (Fa∨Fb)∨Fc   1結合法則
 3    (3)  ~Fa&~Fb&~Fc  A
  4   (4)  (Fa∨Fb)      A
   5  (5)   Fa          A
 3    (6)  ~Fa          3&E
 3 5  (7)   Fa&~Fa      56&I
   5  (8)~(~Fa&~Fb&~Fc) 37RAA
    9 (9)      Fb       A
 3    (ア)     ~Fb       3&E
 3  9 (イ)      Fb&~Fb   9ア&I
    9 (ウ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3イRAA
  4   (エ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 4589ウ∨E
     オ(オ)          Fc   A
 3    (カ)         ~Fc   3&E
 3   オ(キ)      Fc&~Fc   オカ&I
     オ(ク)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3キRAA
1     (ケ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 14エオク∨E
(ⅳ)
1    (1)~(~Fa&~Fb&~Fc) A
 2   (2) ~(Fa∨Fb∨Fc)   A
  3  (3)   Fa          A
  3  (4)   Fa∨Fb       3∨I
  3  (5)   Fa∨Fb∨Fc    4∨I
 23  (6) ~(Fa∨Fb∨Fc)&
          (Fa∨Fb∨Fc)   25&I
 2   (7)  ~Fa          36RAA
   8 (8)      Fb       A
   8 (9)   Fa∨Fb       8∨I
   8 (ア)   Fa∨Fb∨Fc    9∨I
 2 8 (イ) ~(Fa∨Fb∨Fc)&
          (Fa∨Fb∨Fc)   2ア&I
 2   (ウ)     ~Fb       8イRAA
    エ(エ)         Fc    A
    エ(オ)      Fb∨Fc    エ∨I
    エ(カ)   Fa∨Fb∨Fc    オ∨I
 2  エ(キ) ~(Fa∨Fb∨Fc)&
          (Fa∨Fb∨Fc)   2カ&I
 2   (ク)        ~Fc    エキRAA
    2   (ケ)  ~Fa&~Fb      7ウ&I
 2   (コ)  ~Fa&~Fb&~Fc  クケ&I
12   (サ)~(~Fa&~Fb&~Fc)&
         (~Fa&~Fb&~Fc) 1コ&I
1    (シ)~~(Fa∨Fb∨Fc)   2サRAA
1    (ス)   Fa∨Fb∨Fc    シDN
従って、
(03)により、
(04)
③    Fa∨ Fb∨ Fc
④ ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
③=④ である(ド・モルガンの法則)。
然るに、
(05)
{xの変域}={a、b、c}
であるとして、
①  ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
③    Fa∨ Fb∨ Fc
④ ~(~Fa&~Fb&~Fc)
⑤ aはFであるか、または、bはFであるか、または、cはFである。
⑥(aがFではなく、その上、bもFではなく、その上、cもFでもない)といふことはない。
に於いて、
①=③=⑤ であって、
②=④=⑥ である。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
{xの変域}={a、b、c}
であるとして、
①  ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
に於いて、
①=② であるといふこと、すなはち、「量化子の関係」は、
③    Fa∨ Fb∨ Fc
④ ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
③=④ であるといふこと、すなはち、「ド・モルガンの法則」に、「他ならない」。
令和5年10月31日、毛利太。

2023年10月20日金曜日

「実質含意のパラドックス」について。

(01)
1      (1)   P∨ Q   A
 2     (2)  ~P&~Q   A
  3    (3)   P      A
 2     (4)  ~P      2&E
 23    (5)   P&~P   34&I
  3    (6)~(~P&~Q)  25RAA
   7   (7)      Q   A
 2     (8)     ~Q   2&E
 2 7   (9)   Q&~Q   78&I
   7   (ア)~(~P&~Q)  29RAA
1      (イ)~(~P&~Q)  1367ア∨E
    ウ  (ウ)  ~P      A
     エ (エ)     ~Q   A
    ウエ (オ)  ~P&~Q   ウエ&I
1   ウエ (カ)~(~P&~Q)&
           (~P&~Q)  6オ&I
1   ウ  (キ)    ~~Q   エカRAA
1   ウ  (ク)      Q   キDN
1      (ケ)  ~P→ Q   ウクCP
(02)
1      (1)  ~P→ Q   A
 2     (2)  ~P&~Q   A
 2     (3)  ~P      2&E
12     (4)      Q   13MPP
 2     (5)     ~Q   2&E
12     (6)   Q&~Q   45&I
1      (7)~(~P&~Q)  26RAA
  8    (8) ~(P∨ Q)  A
   9   (9)   P      A
   9   (ア)   P∨ Q   9∨I
  89   (イ) ~(P∨ Q)&
            (P∨ Q)  8ア&I
  8    (ウ)  ~P      9イRAA
    エ  (エ)      Q   A
    エ  (オ)   P∨ Q   エ∨I
  8 エ  (カ) ~(P∨ Q)&
            (P∨ Q)  8オ&I
  8    (キ)     ~Q   エカRAA
  8    (ク)  ~P&~Q   ウキ&I
1 8    (ケ)~(~P&~Q)&
           (~P&~Q)  7ク&I
1      (コ)~~(P∨ Q)  8ケRAA
1      (サ)   P∨ Q   コDN
従って、
(01)(02)により、
(03)
①  P∨Q
② ~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「日本語」で言ふと、
① Pであるか、または、Qである。
② Pでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)により、
(05)
P=~P
といふ「代入(置き換へ)」により、
①  ~P∨Q
② ~~P→Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① Pであるでないか、または、Qである。
② Pでないでないならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
① Pでないか、または、Qである。
② Pであるならば、  Qである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
「番号」を「付け替へる」として、
① Pでない
② Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①⇒② である。 従って、
(07)(08)により、
(09)
① Pでない
② Pでないか、または、Qである。
③ Pであるならば、  Qである。
に於いて、
①⇒② であって、
②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
「番号」を「付け直す」として、
① Pでない
② Pであるならば、Qである。
に於いて、
①⇒② であって、
このことを、『実質含意のパラドックス』と言ふ。
然るに、
(11)
1(1)~P       A
1(2)~P∨Q     1∨I
1(3) P→Q     2含意の定義
 (4)~P→(P→Q) 13CP
従って、
(11)により、
(12)
├ ~P→(P→Q)
といふ「連式」、すなはち、
├ Pでないならば(Pであるならば、Qである)。
といふ「連式」は、『妥当』である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
├ ~P→(P→Q)
といふ「連式」、すなはち、
├ Pでないならば(Pであるならば、Qである)。
といふ「連式」、すなはち、『実質含意のパラドックス』は『妥当』である。
然るに、
(11)により、
(14)
1 (1)~P       A
1 (2)~P∨Q     1∨I
1 (3) P→Q     2含意の定義
  (4)~P→(P→Q) 13CP
 5(5)~P& P    A
 5(6)~P       5&E
 5(7)    P→Q  46MPP
 5(8)    P    5&E
 5(9)      Q  78MPP
  (ア)~P&P→ Q  59CP
従って、
(15)
├(~P&P)→Q 
といふ「連式」、すなはち、
├「矛盾」が「」であるならば、「任意の命題」は「真」である。
といふ「連式」は、『妥当』である。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
(ⅰ)『実質含意のパラドックス』は『妥当』であって、
(ⅱ)「矛盾」が「」であるならば、
(ⅲ)「任意の命題」は「真」である。
然るに、
(17)
(ⅱ)「矛盾」は「」ではなく、「」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
(ⅰ)『実質含意のパラドックス』が『妥当』であったとしても、
(ⅱ)「任意の命題」は、「」であるか、または、「」である。
令和5年10月20日、毛利太。

2023年10月16日月曜日

「Pまたは、Qである」は「(PならばQ)ならばQである」に「等しい」。

(01)
(ⅰ)
1   (1)  P∨Q A
 2  (2)  P   A
 2  (3)~~P   2DN
 2  (4)~~P∨Q 3∨I
  5 (5)    Q A
  5 (6)~~P∨Q 5∨I
1   (7)~~P∨Q 12456∨E
1   (8) ~P→Q 7含意の定義
   9(9) ~P   A
1  9(ア)    Q 89MPP
(ⅱ)
1 (1)(P→Q)→Q A
 2(2)~P      A
 2(3)~P∨Q    2∨I
 2(4) P→Q    3含意の定義
12(5)      Q 14MPP
(ⅲ)
1   (1)  P∨Q A
 2  (2)    Q A
 2  (3)  ~~Q 2DN
 2  (4)~~Q∨P 3∨I
  5 (5)  P   A
  5 (6)~~Q∨P 5∨I
1   (7)~~Q∨P 12456∨E
1   (8) ~Q→P 7含意の定義
   9(9) ~Q   A
1  9(ア)    P 89MPP
(ⅳ)
1  (1)  (P→ Q)→Q A
 2 (2) ~(P&~Q)   A
 2 (3)  ~P∨ Q    2ド・モルガンの法則
 2 (4)   P→ Q    3含意の定義
12 (5)         Q 14MPP
1  (6) ~(P&~Q)→Q 25CP
  7(7)        ~Q A
1 7(8)~~(P&~Q)   67MTT
1 7(9)   P&~Q    8DN
1 7(ア)   P       9&E
従って、
(01)により、
(02)
①  P∨Q,   ~P├ Q
②(P→Q)→Q,~P├ Q
③  P∨Q,   ~Q├ P
④(P→Q)→Q,~Q├ P
といふ「推論」は、4つとも『妥当』である。
然るに、
(03)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already proved,prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)
(h)P∨Q┤├(P→Q)→Q
〔(私の)解答〕
(ⅰ)
1   (1)  P∨ Q    A
 2  (2)  P       A
  3 (3)  P→ Q    A
 23 (4)     Q    23MPP
 2  (5) (P→ Q)→Q 34CP
   6(6)     Q    A
   6(7)~(P→ Q)∨Q 6∨I
   6(8) (P→ Q)→Q 7含意の定義
1   (9) (P→ Q)→Q 12568∨E
(ⅱ)
1  (1)  (P→ Q)→Q A
1  (2) ~(P→ Q)∨Q 1含意の定義
 3 (3) ~(P→ Q)   A
 3 (4)~(~P∨ Q)   3含意の定義
 3 (5)   P&~Q    4ド・モルガンの法則
 3 (6)   P       5&E
 3 (7)   P∨Q     6∨I
  8(8)         Q A
  8(9)       P∨Q 8∨I
1  (ア)   P∨Q     13789∨E
従って、
(02)(03)により、
(04)
①  P∨Q
②(P→Q)→Q
に於いて、すなはち、
① Pであるか、または、Qである。
②(Pであるならば、Qである)ならば、Qである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(05)
P=里子である。
Q=男性である。
として、
(ⅰ)里子であるか、または、男性である。 然るに、
(ⅱ)           男性ではない。従って、
(ⅲ)里子である。
といふ「推論(選言三段論法)」は『妥当』である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
(ⅰ)(里子ならば男性である)ならば、男性である。 然るに、
(ⅱ)                男性でない。 従って、
(ⅲ) 里子である。
といふ「推論」も、『妥当』である。
然るに、
(07)
思ふに、
(ⅰ)(里子ならば男性である)ならば、男性である。 然るに、
(ⅱ)                男性でない。 従って、
(ⅲ) 里子である。
といふ「推論」が『妥当』である。
といふ風に、「普通の人」は、「思はない」。
然るに、
(01)(07)により、
(08)
(ⅳ)
1  (1)  (里子→ 男性)→男性 A
 2 (2) ~(里子&~男性)    A
 2 (3)  ~里子∨ 男性     2ド・モルガンの法則
 2 (4)   里子→ 男性     3含意の定義
12 (5)           男性 14MPP
1  (6) ~(里子&~男性)→男性 25CP
  7(7)          ~男性 A
1 7(8)~~(里子&~男性)    67MTT
1 7(9)   里子&~男性     8DN
1 7(ア)   里子         9&E
といふ「計算」を見る限り、確かに、
(ⅰ)(里子ならば男性である)ならば、男性である。 然るに、
(ⅱ)                男性でない。 従って、
(ⅲ) 里子である。
といふ「推論」は『妥当』である。
令和5年10月16日、毛利太。

2023年10月15日日曜日

「Pまたは、Qである」は「(PならばQ)ならばQである」に「等しい」。

(01)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already proved,prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)
(h)P∨Q┤├(P→Q)→Q
〔(私の)解答〕
(ⅰ)
1   (1)  P∨ Q    A
 2  (2)  P→ Q    A
  3 (3)  P       A
 23 (4)     Q    23MPP
  3 (5) (P→ Q)→Q 24CP
   6(6)     Q    A
   6(7)~(P→ Q)∨Q 6∨I
   6(8) (P→ Q)→Q 7含意の定義
1   (9) (P→ Q)→Q 13568∨E
(ⅱ)
1  (1)  (P→ Q)→Q A
1  (2) ~(P→ Q)∨Q 1含意の定義
 3 (3) ~(P→ Q)   A
 3 (4)~(~P∨ Q)   3含意の定義
 3 (5)   P&~Q    4ド・モルガンの法則
 3 (6)   P       5&E
 3 (7)   P∨Q     6∨I
  8(8)         Q A
  8(9)       P∨Q 8∨I
1  (ア)   P∨Q     13789∨E
従って、
(01)により、
(02)
①  P∨Q
②(P→Q)→Q
に於いて、すなはち、
①  Pであるか、または、Qである。
②(PならばQ)ならば、Qである。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅰ)Pであるか、または、Qである。 然るに、
(ⅱ)Pでない。           従って、
(ⅲ)          Qである。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
(ⅰ)(PならばQ)ならば、Qである。 然るに、
(ⅱ) Pでない。           従って、
(ⅲ)           Qである。
といふ「推論」も、「妥当」であるに、「違ひない」。
従って、
(04)により、
(05)
「記号」で書くと、
(ⅰ)(P→Q)→Q 然るに、
(ⅱ)~P      従って、
(ⅲ)      Q
といふ「推論」は、「妥当」であるに「違ひない」。
然るに、
(06)
1 (1)(P→Q)→Q A
 2(2)~P      A
 2(3)~P∨Q    2∨I
 2(4) P→Q    3含意の定義
12(5)      Q 14MPP
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
果たして、
(ⅰ)(PならばQ)ならば、Qである。 然るに、
(ⅱ) Pでない。           従って、
(ⅲ)           Qである。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(08)
(ⅰ)Pであるか、または、Qである。 然るに、
(ⅱ)          Qでない。 従って、
(ⅲ)Pである。
といふ「推論(選言三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(02)(08)により、
(09)
(ⅰ)(PならばQ)ならば、Qである。 然るに、
(ⅱ)           Qでない。 従って、
(ⅲ) Pである。
といふ「推論」も、「妥当」であるに「違ひない」。
従って、
(09)により、
(10)
「記号」で書くと、
(ⅰ)(P→Q)→Q 然るに、
(ⅱ)     ~Q 従って、
(ⅲ) P
といふ「推論」は、「妥当」であるに、「違ひない」。
然るに、
(11)
1  (1)  (P→ Q)→Q A
 2 (2) ~(P&~Q)   A
 2 (3)  ~P∨ Q    2ド・モルガンの法則
 2 (4)   P→ Q    3含意の定義
12 (5)         Q 14MPP
1  (6) ~(P&~Q)→Q 25CP
  7(7)        ~Q A
1 7(8)~~(P&~Q)   67MTT
1 7(9)   P&~Q    8DN
1 7(ア)   P       9&E
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
果たして、
(ⅰ)(PならばQ)ならば、Qである。 然るに、
(ⅱ)           Qでない。 従って、
(ⅲ) Pである。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(12)により、
(13)
P=里子である。
Q=女性である。
として、
(ⅰ)(里子ならば女性である)ならば、女性である。 然るに、
(ⅱ)                女性でない。 従って、
(ⅲ) 里子である。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(14)
思ふに、
(ⅰ)(里子ならば女性である)ならば、女性である。 然るに、
(ⅱ)                女性でない。 従って、
(ⅲ) 里子である。
といふ「推論」が「妥当」である。
といふ風に、「普通の人」は、「思はない」。
令和5年10月15日、毛利太。

「P∨(P→Q)」は「排中律(~Q∨Q)」である。

(01)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「日本語」が、「恒に真」である。
といふことを、『証明』します。
(02)
仮定の数がゼロである、「証明可能な連式の結論」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、64頁)
然るに、
(03)
(ⅰ)
1(1)P A
 (2)P→P 11CP
(ⅱ)
1   (1) ~(~P∨P) A
 2  (2)   ~P    A
 2  (3)   ~P∨P  2∨I
12  (4) ~(~P∨P)&
         (~P∨P) 13&I
1   (5)  ~~P    24RAA
1   (6)    P    5DN
1   (7)   ~P∨P  6∨I
1   (8) ~(~P∨P)&
         (~P∨P) 17&I
    (9)~~(~P∨P) 18RAA
    (ア)   ~P∨P  9DN
(ⅲ)
1        (1) ~(~P∨P)  A
 2       (2)   ~P     A
 2       (3)   ~P∨P   2∨I
12       (4) ~(~P∨P)&
              (~P∨P)  13&I
1        (5)  ~~P     24RAA
1        (6)    P     5DN
1        (7)   ~P∨P   6∨I
1        (8) ~(~P∨P)&
              (~P∨P)  17&I
         (9)~~(~P∨P)  18RAA
         (ア)   ~P∨P   9DN
  イ      (イ)   ~P     A
  イ      (ウ)   ~P∨Q   イ∨I
   エ     (エ)   P&~Q   A
    オ    (オ)   ~P     A
   エ     (カ)   P      エ&E
   エオ    (キ)   ~P&P   オカ&I
    オ    (ク) ~(P&~Q)  エキRAA
     ケ   (ケ)      Q   A
   エ     (コ)     ~Q   エ&E
   エ ケ   (サ)   Q&~Q   ケコ&I
     ケ   (シ) ~(P&~Q)  エサRAA
  イ      (ス) ~(P&~Q)  イオクケシ∨E
      セ  (セ)   P      A
       ソ (ソ)     ~Q   A
      セソ (タ)   P&~Q   セソ&I
  イ   セソ (チ) ~(P&~Q)&
              (P&~Q)  スタ&I
  イ   セ  (ツ)    ~~Q   ソチRAA
  イ   セ  (テ)      Q   ツDN
  イ      (ト)   P→ Q   セテCP
  イ      (ナ)P∨(P→ Q)  ト∨I
        ニ(ニ)      P   A
        ニ(ヌ)P∨(P→ Q)  ニ∨I
         (ネ)P∨(P→ Q)  アイナニヌ∨E
従って、
(02)(03)により、
(04)
①  P→P(同一律)
② ~P∨P(排中律)
③  P∨(P→Q)(練習問題5a)
といふ「論理式」は、3つとも「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(04)により、
(05)
① Pであるならば、Pである。
② Pでないか、または、Pである。
③ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「日本語」は、3つとも、「恒に真」である。
然るに、
(05)により、
(06)
① Pであるならば、Pである(同一律)。
② Pでないか、または、Pである(排中律)。
といふ「日本語」は、ともかく、
③ Pであるか、または、Pならば、Qである(練習問題5a)。
といふ「日本語」が、「恒に真である」。
といふことは、「分かり難い(意外である)」。
然るに、
(07)
P,Qの二つを組みにする場合、「非排他的な選言」は、「PまたはQ,またはその両方」と言います(易しくない論理学)。
然るに、
(08)
③ P∨(P→Q)
③ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
の場合は、「非排他的な選言」である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ P∨(P→Q)
である場合は、
④ Pだけが    「真」であることも、
⑤(P→Q)だけが 「真」であることも、
⑥ Pと(P→Q)が「真」であることも、「可能」である。
然るに、
(10)
1(1)P&(P→Q) A
1(2)P       1&E
1(3)   P→Q  1&E
1(4)     Q  23MPP
然るに、
(09)(10)により、
(11)
③ P∨(P→Q)
である場合に、
④ であるとしても、Qであるとは、「限らない」。
⑤ であるとしても、Qであるとは、「限らない」が、
⑥ であるならば、 Qである。
従って、
(11)により、
(12)
③ P∨(P→Q)
といふ「論理式」が「真」であるならば、
③ Qであるか、または、Qでない。
といふ「日本語」は「真」である。
従って、
(04)(05)(12)により、
(13)
「番号」を「付け替へ」るものの、
① Q∨~Q
② P∨(P→~Q)
③ Qであるか、または、Qでない。
④ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「論理式・日本語」に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(13)により、
(14)
③ Qであるか、または、Qでない。
④ Pであるか、または、Pであるならば、Qである。
といふ「日本語」に於いて、
③=④ である。
従って、
(14)により、
(15)
Q=男性である。
P=太郎である。
として、
③ 男性であるか、または、男性ではない。
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「日本語」に於いて、
③=④ である。
然るに、
(16)
③ 男性であるか、または、男性ではない。
といふ「命題(排中律)」は、「恒に真」である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題(排中律)」も、「恒に真」である。
然るに、
(18)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」が、「排中律」である。
といふことは、「(論理学に疎い)普通の人」は、「気付かない」。
従って、
(18)により、
(19)
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」が、「恒に真」である。
といふことに、「(論理学に疎い)普通の人」は、「気付かない」。
然るに、
(20)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already proved,prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)
(a)├ P∨(P→Q)
〔(私の)解答〕
  (1)  ~P∨P  排中律
2 (2)  ~P    A
2 (3)  ~P∨Q  2∨I
2 (4)   P→Q  3含意の定義
2 (5)P∨(P→Q) 4∨I
 6(6)     P  A
 6(7)P∨(P→Q) 6∨I
  (8)P∨(P→Q) 12566∨E
従って、
(01)(02)(03)(13)(15)(20)により、
(21)
いづれにせよ、
④ 太郎であるか、または、太郎であるならば、男性である。
といふ「命題」は、「恒に真」である。
令和5年10月15日、毛利太。

2023年10月14日土曜日

「命題計算の練習問題(E.J.レモン)」の「解答」。

(01)
5 原始的規則あるいは導出された規則を、既に証明されたどのような連式あるいは定理とでもともに用いて、証明せよ。
5 Using primitive or deriverd rulues, together with any sequents or theorems already proved,prove.
(E.J.レモン著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、80頁)

(a)├ P∨(P→Q)
  (1)  ~P∨P  排中律
2 (2)  ~P    A
2 (3)  ~P∨Q  2∨I
2 (4)   P→Q  3含意の定義
2 (5)P∨(P→Q) 4∨I
 6(6)     P  A
 6(7)P∨(P→Q) 6∨I
  (8)P∨(P→Q) 12566∨E
(∴)(Pであるか、または(PならばQである))は「恒に真」である。

(b)├(P→Q)∨(Q→R)
  (1)   Q∨~Q     排中律
2 (2)   Q        A
2 (3)~P∨Q        2∨I
2 (4) P→Q        3含意の定義
2 (5)(P→Q)∨(Q→R) 4∨I
 6(6)      ~Q    A
 6(7)      ~Q∨R  6∨I
 6(8)       Q→R  7含意の定義
 6(9)(P→Q)∨(Q→R) 8∨I
  (ア)(P→Q)∨(Q→R) 12569∨E
(∴)((PならばQであるか)または(QならばRである))は「恒に真」である。

(c)├((P→Q)→P)→P
1   (1) (P→ Q)→P   A
 2  (2)~(P&~Q)     A
 2  (3) ~P∨ Q      2ド・モルガンの法則
 2  (4)  P→ Q      3含意の定義
12  (5)        P   14MPP
1   (6)~(P&~Q)→P   25CP
1   (7) (P&~Q)∨P   6含意の定義
  8 (8)  P&~Q      A
  8 (9)  P         8&E
   ア(ア)        P   A
1   (イ)  P         789アア∨E
    (ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
(∴)「パースの法則」は「恒に真」である。

(d)~Q├ P→(Q→R)
1(1)   ~Q     A
1(2)   ~Q∨R  1∨I
1(3)    Q→R  2含意の定義
1(4)~P∨(Q→R) 3∨I
1(5) P→(Q→R) 4含意の定義
(∴)Qではない。従って、Pならば(QならばRである)。

(e)P,~P├ Q
1 (1) P   A
 2(2)~P   A
 2(3)~P∨Q 2∨I
 2(4) P→Q 3含意の定義
12(5)   Q 14MPP
(∴)Pである。Pでない。従って、Qである。

(f)P∨Q├ ~P→Q
1  (1)  P∨Q A
 2 (2)  P   A
 2 (3)~~P   2DN
 2 (4)~~P∨Q 3∨I
  5(5)    Q A
  5(6)~~P∨Q 5∨I
1  (7)~~P∨Q 12456∨E
1  (8) ~P→Q 7含意の定義
(∴)Pであるか、または、Qである。従って、Pでないならば、Qである。

(g)~(P→Q)┤├ P&~Q
(α)
1 (1) ~(P→ Q) A
 2(2) ~(P&~Q) A
 2(3)  ~P∨ Q  2ド・モルガンの法則
 2(4)   P→ Q  3含意の定義
12(5) ~(P→ Q)&
       (P→ Q) 14&I
1 (6)~~(P&~Q) 25RAA
1 (7)   P&~Q  6DN
(β)
1 (1)   P&~Q  A
 2(2)   P→ Q  A
1 (3)   P     1&E
12(4)      Q  23MPP
1 (5)     ~Q  1&E
12(6)   Q&~Q  45&I
1 (7) ~(P→ Q) 26RAA
(∴)((PならばQである)といふことはない)といふことは、(Pであって、Qでない)といふことに「等しい」。

(h)
(α)(P→Q)→Q ┤├ P∨Q
1  (1)  (P→ Q)→Q A
1  (2) ~(P→ Q)∨Q 1含意の定義
 3 (3) ~(P→ Q)   A
 3 (4)~(~P∨ Q)   3含意の定義
 3 (5)   P&~Q    4ド・モルガンの法則
 3 (6)   P       5&E
 3 (7)   P∨Q     6∨I
  8(8)         Q A
  8(9)       P∨Q 8∨I
1  (ア)   P∨Q     13789∨E
(β)
1   (1)  P∨ Q    A
 2  (2)  P→ Q    A
  3 (3)  P       A
 23 (4)     Q    23MPP
  3 (5) (P→ Q)→Q 24CP
   6(6)     Q    A
   6(7)~(P→ Q)∨Q 6∨I
   6(8) (P→ Q)→Q 7含意の定義
1   (9) (P→ Q)→Q 13568∨E
(∴)((PならばQ)ならばQである)といふことは、(Pであるか、または、Qである)といふことに「等しい」。

(i)(P→Q)∨(P→R) ┤├ P→(Q∨R)
(α)
1   (1)(P→Q)∨(P→R) A
 2  (2) P→Q        A
  3 (3) P          A
 23 (4)   Q        23MPP
 23 (5)   Q∨R      4∨I
 2  (6)P→(Q∨R)     35CP
   7(7)       P→R  A
  37(8)         R  37MPP
  37(9)       Q∨R  8∨I
   7(ア)P→(Q∨R)     39CP
1   (イ)P→(Q∨R)     1267ア∨E
(β)
1    (1) P→(Q∨R)    A
1    (2)~P∨(Q∨R)    1含意の定義
 2   (3)~P          A
 2   (4)~P∨Q        3∨I
 2   (5) P→Q        4含意の定義
 2   (6)(P→Q)∨(P→R) 5∨I
  7  (7)    Q∨R     A
   8 (8)    Q       A
   8 (9) ~P∨Q       8∨I
   8 (ア)  P→Q       9含意の定義
   8 (イ)(P→Q)∨(P→R) ア∨I
    ウ(ウ)      R     A
    ウ(エ)   ~P∨R     ウ∨I
    ウ(オ)    P→R     エ含意の定義
    ウ(カ)(P→Q)∨(P→R) オ∨I
  7  (キ)(P→Q)∨(P→R) 78イウカ∨E
1    (ク)(P→Q)∨(P→R) 2367キ∨E
(∴)((Pならば、Qであるか)または(Pならば、Rである))といふことは、(Pならば(Qであるか、または、Rである))といふことに「等しい」。

(j)(P⇔Q)∨Q┤├ P→Q
(α)
1  (1)(P⇔Q)∨Q A
 2 (2)(P⇔Q)   A
 2 (3) P→Q&
       Q→P    2Df.⇔
 2 (4) P→Q    3&E
  5(5)      Q A
  5(6)   ~P∨Q 5∨I
  5(7)    P→Q 6含意の定義
1  (8) P→Q    12457∨E
(β)
1 (1)    P→Q           A
 2(2) ~{(P⇔Q)∨  Q}     A
 2(3)  ~(P⇔Q)& ~Q      2ド・モルガンの法則
 2(4)  ~(P⇔Q)          3&E
 2(5) ~{(P→Q)& (Q→ P)} 4Df.⇔
 2(6)  ~(P→Q)∨~(Q→ P)  5ド・モルガンの法則
 2(7)   (P→Q)→~(Q→ P)  6含意の定義
12(8)         ~(Q→ P)  17MPP
12(9)        ~(~Q∨ P)  8含意の定義
12(ア)            Q&~P   9ド・モルガンの法則
12(イ)           Q      ア&I
 2(ウ)          ~Q      3&E
12(エ)           Q&~Q   イウ&I
1 (オ)~~{(P⇔Q)∨  Q}     2エRAA
1 (カ)  {(P⇔Q)∨  Q}     オDN
(∴)((PとQが「等しい」か、または、Qである)といふことは、(Pならば、Qである)といふことに「等しい」。

(k)Q├ P&Q⇔P
1  (1) Q       A
 2 (2) P&Q     A
 2 (3) P       2&E
   (4)(P&Q)→P  23CP
  5(5) P       A
1 5(6) P&Q     15&I
1  (7) P→(P&Q) 56CP
1  (8)(P&Q)→P&
       P→(P&Q) 47&I
1  (9)(P&Q)⇔P  8Df.⇔
(∴)Qである。従って、(PであってQである)といふことは、(Pである)といふことに「等しい」。

(l)~Q├ P∨Q⇔P
1   (1)     ~Q    A
 2  (2)   P∨ Q    A
 2  (3)~(~P&~Q)   2ド・モルガンの法則
  4 (4)  ~P       A
1 4 (5)  ~P&~Q    14&I
124 (6)~(~P&~Q)&
        (~P&~Q)   35&I
12  (7)  ~~P      46RAA
12  (8)    P      7DN
1   (9) (P∨Q)→P   28CP
   ア(ア)  P        A
   ア(イ)  P∨Q      ア∨I
    (ウ)  P→(P∨Q)  アイCP
1   (エ) (P∨Q)→P&
         P→(P∨Q)  9ウ&I
1   (オ)  P∨Q⇔P    エDf.⇔
(∴)Qではない。従って、(Pであるか、または、Qである)といふことは、(Pである)といふことに「等しい」。

従って、
(01)により、
(02)
(a) (Pであるか、または(PならばQである))は「恒に真」である。
(b)((PならばQであるか)または(QならばRである))は「恒に真」である。
(c)「パースの法則」は「恒に真」である。
(d)Qではない。従って、Pならば(QならばRである)。
(e)Pである。Pでない。従って、Qである。
(f)Pであるか、または、Qである。従って、Pでないならば、Qである。
(g)((PならばQである)といふことはない)といふことは、(Pであって、Qでない)といふことに「等しい」。
(h)((PならばQ)ならばQである)といふことは、(Pであるか、または、Qである)といふことに「等しい」。
(i)((Pならば、Qであるか)または(Pならば、Rである))といふことは、(Pならば(Qであるか、または、Rである))といふことに「等しい」。
(j)((PとQが「等しい」か、または、Qである)といふことは、(Pならば、Qである)といふことに「等しい」。
(k)Qである。 従って、(PであってQである)といふことは、(Pである)といふことに「等しい」。
(l)Qではない。従って、(Pであるか、または、Qである)といふことは、(Pである)といふことに「等しい」。
といふ「命題」は、12個とも、「すべて、真である」。
令和5年10月14日、毛利太。

2023年10月11日水曜日

「モーダスポネンス(肯定肯定式)とモーダストレンス(否定否定式)」と「背理法」。

(01)
① P→Q, P├  Q
② P→Q,~Q├ ~P
に於いて、すなはち、
① PならばQであるが、Pである。故に、Qである
② PならばQであるが、Qでない。故に、Pでない
に於いて、
① を「モーダスポネンス(MPP)」と言ひ、
② を「モーダストレンス(MTT)」と言ふ。
然るに、
(02)
1  (1) P→ Q A
 2 (2)   ~Q A
  3(3) P    A
1 3(4)    Q 13MPP
123(5) ~Q&Q 24&I
12 (6)~P    35RAA(背理法)
然るに、
(03)
1  (1) P→ Q A
 2 (2) P    A
  3(3)   ~Q A
1 3(4)~P    13MTT
123(5)~P&P  23&I
12 (6)  ~~Q 35RAA(背理法)
12 (7)    Q 6DN
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
「モーダストレンス(MTT)」は、「モーダスポネンス(MPP)」と「背理法(RAA)」で「代用」出来、
「モーダスポネンス(MPP)」は、「モーダストレンス(MTT)」と「背理法(RAA)」で「代用」出来る。
令和5年10月11日、毛利太。

2023年10月10日火曜日

「論理学」は「診断」にも「役に立つ」。

(01)
1       (1)    P∨ Q   A
 2      (2) Q→(R→ S)  A
  3     (3)    R&~S   A
   4    (4)    R→ S   A
  3     (5)    R      3&E
  34    (6)       S   45MPP
  3     (7)      ~S   3&E
  34    (8)    S&~S   67&I
  3     (9)  ~(R→ S)  48RAA
 23     (ア)~Q         29MTT
    イ   (イ)   ~P&~Q   A
     ウ  (ウ)    P      A
    イ   (エ)   ~P      イ&E
    イウ  (オ)    P&~P   ウエ&I
     ウ  (カ) ~(~P&~Q)  イオRAA
      キ (キ)       Q   A
    イ   (ク)      ~Q   イ&E
    イ キ (ケ)    Q&~Q   キク&I
      キ (コ) ~(~P&~Q)  イケRAA
1       (サ) ~(~P&~Q)  1ウカキコ∨E
       シ(シ)   ~P      A
 23    シ(ス)   ~P&~Q   アシ&I
123    シ(セ) ~(~P&~Q)&
             (~P&~Q)  サス&I
123     (ソ)  ~~P      シセRAA
123     (タ)    P      ソDN
123     (チ) ~Q&P      アタ&I
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)P∨Q    然るに、
(ⅱ)Q→(R→S)然るに、
(ⅲ)R&~S   従って、
(ⅳ)~Q&P
といふ「推論」は「妥当」である。 従って、
(02)により、
(03)
P=癌性リンパ管症である。
Q=術後肺炎である。
R=抗生物質を投与する。
S=熱は下がる。
であるとして、
(ⅰ)「癌性リンパ管症」であるか、または「術後肺炎」であった。然るに、
(ⅱ)「術後肺炎」であるならば、「抗生物質」を「投与」すれば「熱は下がるはずであった」。然るに、
(ⅲ)「抗生物質」を「投与」しても「熱は下がらなかった」。従って、
(ⅳ)「術後肺炎」ではなく、「癌性リンパ管症」であった。
といふ『推論』は『妥当』である。
従って、
(03)により、
(04)
「フジTV、白い巨塔、2003年、16話」の中で行はれた「唐木教授の鑑定」は、
「医学的」にも、「論理的」にも、『妥当』である。

令和5年10月10日、毛利太。

2023年10月4日水曜日

「前件否定・後件肯定」の「誤謬」。

(01)
(ⅰ)
1     (1)(P→S)&(Q→S)&(R→S) A
1     (2) P→S              A
1     (3)       Q→S        A
1     (4)             R→S  A
 5    (5) P∨Q∨R            A
 5    (6)(P∨Q)∨R           A
  7   (7)(P∨Q)             A
   8  (8) P                A
1  8  (9)   S              28MPP
    ア (ア)   Q              A
1   ア (イ)         S        3アMPP
1 7   (ウ)   S              789アイ∨E
     エ(エ)      R           A
1    エ(オ)               S  4エMPP
15    (カ)   S              67ウエオ∨E
1     (キ)(P∨Q∨R)→S         5カCP
(ⅱ)
1     (1)(P∨Q∨R)→S         A
 2    (2) P                A
 2    (3) P∨Q              3∨I
 2    (4) P∨Q∨R            3∨I
12    (5)        S         14MPP
1     (6) P→S              25CP
  7   (7)   Q              A
  7   (8) P∨Q              7∨I
  7   (9) P∨Q∨R            8∨I
1 7   (ア)        S         19MPP
1     (イ)   Q→S            7アCP
   ウ  (ウ)     R            A
   ウ  (エ)   Q∨R            ウ∨I
   ウ  (オ) P∨Q∨R            エ∨I
1  ウ  (カ)        S         1オMPP
1     (キ)     R→S          ウカCP
1     (ク)(P→S)&(Q→S)       6イ&I
1     (ケ)(P→S)&(Q→S)&(R→S) キク&I
従って、
(01)により、
(02)
①(P→S)&(Q→S)&(R→S)
②(P∨Q∨R)→S
に於いて、すなはち、
①(PならばSであり)&(QならばSであり)&(RならばSである)。
②(Pであるか、または、Qであるか、または、Rである)ならばSである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
P=xは、象である。
Q=xは、馬である。
R=xは、兎である。
S=xは動物である。
として、
①(象ならば動物であり)&(馬ならば動物であり)&(兎ならば動物である)。
②(象であるか、または、馬であるか、または、兎である)ならば動物である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
①(象ならば動物であり)&(馬ならば動物であり)&(兎ならば動物である)。
②(象であるか、または、馬であるか、または、兎である)ならば動物である。
というのであれば、「当然」、
③(象でない)としても、(動物でない)とは「限らない」し、
④(動物である)としても、(象である)とは「限らない」。
然るに、
(05)
①(象ならば動物である。)
として、
③(象でない)としても、(動物でない)とは「限らない」し、
④(動物である)としても、(象である)とは「限らない」。
に於いて、
③ を「前件否定誤謬」と言ひ、
④ を「後件肯定誤謬」と言ふ。
令和05年10月04日、毛利太。

2023年10月3日火曜日

Q→(R&S&T),~R&S&T├ S&T&~P

10月04日に予定されていた「口頭弁論」が「移送」になったので、「即時抗告」した

際に、「答弁書を速く直送して欲しい。」と、相手方の弁護士に電話で要請したところ、

「いつになるかは分からない」とのことなので、その間に「訴状の補足」を書くことにし

た、「その、補足」からの「抜粋」です。

(19)

「7月31日(通院)」~「12月21日(入院)」で見ると、

番号

検査日

尿酸値

赤血球数

クレアチニン

痛風発作

主治医

32

2018/07/31

1.06

1.02

1.05

無し

〇田医師

33

2018/10/23

1.12

0.99

1.04

無し

〇田医師

34

2018/12/13

1.23

0.97

1.24

有り

〇田医師

35

2018/12/21

1.34

0.96

1.22

有り

木医師

41回

の平均値

1.00

1.00

1.00



従って、

(19)により、

(20)

(ⅲ)「赤血球数」は「上昇」していないが、

(ⅳ)「尿酸値クレアチニン」は「上昇」している

然るに、

(21)

1       (1) P→Q           A

 2      (2) Q→(R&S&T)     A

  3     (3)   ~R&S&T      A

  3     (4)   ~R          3&E

  3     (5)   ~RV~S       4VI

  3     (6)  (~RV~S)V~T   5VI

   7    (7)    R& S & T   A

    8   (8)  (~RV~S)      A

     9  (9)   ~R          A

   7    (ア)    R          7&E

   7 9  (イ)   ~R&R        9ア&I

     9  (ウ)  ~(R& S & T)  7イRAA

      エ (エ)      ~S       A

   7    (オ)       S       7&E

   7  エ (カ)      ~S&S     エオ&I

      エ (キ)  ~(R& S & T)  エカRAA

    8   (ク)  ~(R& S & T)  89ウエキVE

       ケ(ケ)          ~T   A

   7    (コ)           T   3&E

   7   ケ(サ)        ~T&T   ケコ&I

       ケ(シ)  ~(R& S & T)  7サRAA

  3     (ス)  ~(R& S & T)  68クケシVE

  37    (セ)   (R& S & T)&

             ~(R& S & T)  7ス&I

  3     (ソ)  ~(R&S&T)     7セRAA

 23     (タ)~Q             2ソMTT

123     (チ)~P             1タMTT

  3     (ツ)S&T            3&E

123     (テ)S&T&~P         チツ&I

という『命題計算』は『妥当』である。

従って、

(22)

1  (1)P→Q  

 2 (2)Q→(R&S&T)

  3(3)  ~R&S&T

123(テ)S&T&~P  

という「推論」は、『妥当』である。

従って、

(22)により、

(23)

P=脱水である。

Q=血液濃縮である。

R=赤血球上昇する。

S=尿酸値上昇する。

T=クレアチニン上昇する。

という「代入(置き換え)」により、

(ⅰ)「脱水ならば血液濃縮」が起こる。然るに、

(ⅱ)「血液濃縮」により「赤血球尿酸値クレアチニン」が「上昇」する。  然るに、

(ⅲ)「赤血球」は「上昇せずに「尿酸値クレアチニン」は「上昇」している。従って、

(ⅳ)「尿酸値クレアチニン」は「上昇」しているが、「脱水」ではない。従って、

(〃)「尿酸値クレアチニン」の「上昇」の原因」は「脱水」ではない

という『推論』は、『妥当』である。

然るに、

(21)により、

(24)

以上の『推論』は、「連言除去、選言導入、ド・モルガンの法則、モーダストレンス」等

により、

1  (1) P→Q       A

 2 (2) Q→(R&S&T) A

  3(3)   ~R&S&T  A

だけでなく

1  (1) P→Q          A

 2 (2) Q→(R&S&T&U&V) A

  3(3)   ~R&S&T&U&V  A

であっても、『同様に、計算可能』である。

従って、

(24)により、

(25)

という場合においても、『同様に、計算可能』である。

然るに、

(26)

(ⅰ)「赤血球数ヘモグロビンヘマトクリット」は「並行」して「変化」することが多く、

(ⅱ)「赤血球数ヘモグロビンヘマトクリット」が「低い」場合は、「貧血が疑われ、

(ⅲ)「赤血球数ヘモグロビンヘマトクリット」が「高い」場合は、「脱水が疑われます。

(日本臨床検査専門医会、増田亜希子)

然るに、

(27)

番号

検査日

赤血球

ヘモグロビン

ヘマトクリット

32

2018/07/31

1.02

1.02

1.03

33

2018/10/23

0.99

0.99

1.01

34

2018/12/13

0.97

0.96

0.99

41

回の平均

1.00

1.00

1.00

という風に、「赤血球数尿酸値クレアチニン」は「(下降傾向で)ほぼ一定」である。

従って、

(26)(27)により、

(28)

(ⅰ)「07月31日(健康であった)」から、

(ⅱ)「12月13日(痛風発作出現)」において、

(ⅲ)「少なくとも脱水の進行は、無い」。

従って、

(19)~(28)により、

(29)

というのであれば、実際には、「####(ID0000123456)」は、その時点において、

脱水ではない」。