― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html)
(β)「返り点」と「括弧」の条件。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html)
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html)
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html)
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html)
(ζ)「返り点・モドキ」について。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html)
(θ)「括弧」の「順番」。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html)
(ι)「返り点」と「括弧」の関係 :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html)
等々、「その他」を、お読み下さい。―
(01)
巨大な牙が特徴で、種類によっては牙の長さが5.2メートルに達することもある。日本では、シベリアと北アメリカ大陸に生息し、太く長い体毛で全身を覆われた中型のケナガマンモス M. primigenius が有名である(ウィキペディア)。
然るに、
(02)
M=ケナガマンモス M. primigenius
であるとして、
1 (1)Mは鼻と牙と毛が長い。 A
1 (〃)∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx→長y)&∀z(長z→鼻zx∨牙zx∨毛zx)} A
2 (2)兎の耳は長いが、兎の耳は、鼻でも牙でもない(し、例へば、尻尾も、鼻でも牙でもない)。 A
2 (〃)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(耳zx→~鼻zx&~牙zx&~毛zx)} A
3 (3)ある兎はMである。 A
3 (〃)∃x(兎x&Mx) A
1 (4) Ma→∀y(鼻ya∨牙ya∨毛ya→長y)&∀z(長z→鼻za∨牙za∨毛za) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za&~牙za&~毛za) 2UE
6 (6) 兎a&Ma A
6 (7) 兎a 6&E
6 (8) Ma 6&E
1 6 (9) ∀y(鼻ya∨牙ya∨毛ya→長y)&∀z(長z→鼻za∨牙za∨牙za) 48MPP
1 6 (ア) ∀y(鼻ya∨牙ya∨毛ya→長y) 9&E
1 6 (イ) 鼻ba∨牙ba∨毛ya→長b イUE
1 6 (ウ) ∀z(長z→鼻za∨牙za∨毛za) 9&E
1 6 (エ) 長b→鼻ba∨牙ba∨毛ba ウUE
2 6 (オ) ∃y(耳ya&長y)&∀z(耳za→~鼻za&~牙za&~毛ba) 57MPP
2 6 (カ) ∃y(耳ya&長y) オ&E
キ (キ) 耳ba&長b A
キ (ク) 長b キ&E
キ (ケ) 耳ba キ&E
1 6キ (コ) 鼻ba∨牙ba∨毛ba エクMPP
1 6キ (サ) 長b イコMPP
2 6 (シ) ∀z(耳za→~鼻za&~牙za&~毛ba) オ&E
2 6 (ス) 耳ba→~鼻ba&~牙ba&~毛ba コUE
セ (セ) 耳ba A
2 6 セ (ソ) ~鼻ba&~牙ba&~毛ba スセMPP
2 6 セ (タ) ~(鼻ba∨牙ba∨毛ba) ソ、ド・モルガンの法則
2 6 (チ) 耳ba→~(鼻ba∨牙ba∨毛ba) セタCP
12 6キ (ツ) ~(鼻ba∨牙ba∨毛ba) ケチMPP
(鼻ba∨牙ba∨毛ba)&
~(鼻ba∨牙ba∨毛ba) コチ&I
12 6 (テ) ~長b クツRAA
12 6キ (ト) ~長b&長b サテ&I
12 6 (ナ) ~長b&長b カキトEE
123 (ニ) ~長b&長b 36ナEE
12 (ヌ)~∃x(兎x&Mx) 32RAA
12 (ネ)∀x~(兎x&Mx) ヌ量化子の関係
12 (ノ) ~(兎a&Ma) ネUE
12 (ハ) ~兎a∨~Ma ノ、ド・モルガンの法則
12 (ヒ) ~Ma∨~兎a ハ交換法則
12 (フ) Ma→~兎a ヒ含意の定義
12 (ヘ)∀x(Mx→~兎x) フUI
12 (〃)すべてのxについて、xがマンモスであるならば、xは兎ではない。 フUI
12 (〃)マンモスは兎ではない(兎はマンモスではない)。 フUI
従って、
(02)により、
(03)
(1)マンモスは、鼻と牙と毛が長い。 然るに、
(2)兎の耳は長いが、兎の耳は、鼻でも牙でもない。 従って、
(ヘ)マンモスは兎ではない(兎はマンモスではない)。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(04)
① ∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx→長y)&∀z(長z→鼻zx∨牙zx∨毛zx)}
② ∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx→長y)&∀y(長y→鼻yx∨牙yx∨毛yx)}
③ ∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx→長y & 長y→鼻yx∨牙yx∨毛yx)}
④ ∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx⇔長y)}
に於いて、
①=②=③=④
であるものの、「計算」をする際には、
① が「一番、読みやすい」。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
④ マンモスは鼻と牙と毛が長い。
といふ「日本語」の「論理構造」は、
④ マンモスは鼻と牙と毛が長い。≡
④ ∀x{Mx→∀y(鼻yx∨牙yx∨毛yx⇔長y)}≡
④ すべてのxについて{xがマンモスであるならば、すべてのyについて(yが、xの鼻であるか、xの牙であるか、毛であるならば、そのときに限って、yは長い)}。
といふ風に、「理解」することが出来る。
令和元年10月18日、毛利太。
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