―「昨日(令和元年10月07日)の記事」を書き直します。―
― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html)
(β)「返り点」と「括弧」の条件。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html)
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html)
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html)
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html)
(ζ)「返り点・モドキ」について。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html)
(θ)「括弧」の「順番」。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html)
(ι)「返り点」と「括弧」の関係 :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html)
等々、「その他」を、お読み下さい。―
(01)
① 孩提之童無不知愛其親者=
① 孩提之童無下不レ知レ愛二其親一者上=
① 孩提之童無{不[知〔愛(其親)〕]者}⇒
① 孩提之童{[〔(其親)愛〕知]不者}無=
① 孩提の童も{[〔(其の親を)愛するを〕知ら]不る者}無し=
① 二、三歳の幼児でも自分の親を愛することを知らない者はゐない(孟子、盡心章句上、十五)。
然るに、
(02)
② 無二A不一レB [読み]AトシテBセざルハなシ :Aは体言、Bは用言の未然形
(天野 成之、漢文子本語辞典、1999年、324頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
② 無孩提之童不知愛其親者=
② 無下孩提之童不レ知レ愛二其親一者上=
② 無{孩提之童不[知〔愛(其親)〕]者}⇒
② {孩提之童[〔(其親)愛〕知]不者}無=
② {孩提の童として[〔(其の親を)愛するを〕知ら]不り者}無し=
② 二、三歳の幼児でも自分の親を愛することを知らない者はゐない。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 孩提之童無{不[知〔愛(其親)〕]者}= 孩提の童も、 其の親を愛するを知ら不る者無し。
② 無{孩提之童不[知〔愛(其親)〕]者}= 孩提の童として、其の親を愛するを知ら不る者無し。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ∀x{Fx→~∃y(Gyx&~Hxy)} A
1 (2) Fa→~∃y(Gya&~Hay) 1UE
3(3) Fa& ∃y(Gya&~Hay) A
13(4) Fa 3&E
13(5) ~∃y(Gya&~Hay) 24MPP
3(6) ∃y(Gya&~Hay) 3&E
13(7) ~∃y(Gya&~Hay)&
∃y(Gya&~Hay) 56&I
1 (8) ~{Fa& ∃y(Gya&~Hay)} 37RAA
1 (9)∀x~{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)} 8UI
1 (ア)~∃x{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)} 9量化子の関係
(ⅱ)
1 (1)~∃x{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)} A
1 (2)∀x~{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)} 1量化子の関係
1 (3) ~{Fa& ∃y(Gya&~Hay)} 2UE
1 (4) ~Fa∨~∃y(Gya&~Hay) 3ド・モルガンの法則
1 (5) Fa→~∃y(Gya&~Hay) 4含意の定義
1 (6) ∀x{Fx→~∃y(Gyx&~Hxy)} 5UI
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x{Fx→~∃y(Gyx&~Hxy)}
② ~∃x{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
① ∀x{Fx→~∃y(Gyx&~Hxy)}
② ~∃x{Fx& ∃y(Gyx&~Hxy)}
に於いて、
F=孩提之童
G=親
H=知愛
とすると、
① ∀x{孩提之童x→~∃y(親yx&~知愛xy)}
② ~∃x{孩提之童x& ∃y(親yx&~知愛xy)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて、xが二歳や三歳の幼児であるならば、あるyがxの親であって、xがyを愛することを知らない、といふことは無い。
② xが二歳や三歳の幼児であって、あるyがxの親であって、xがyをyを愛することを知らないといふ、そのやうなxは存在しない(無い)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)(07)により、
(08)
① 孩提之童無{不[知〔愛(其親)〕]者}
② 無{孩提之童不[知〔愛(其親)〕]者}
といふ「語順」の「漢文」は、
① ∀x{孩提之童x→~∃y(親yx&~知愛xy)}
② ~∃x{孩提之童x& ∃y(親yx&~知愛xy)}
といふ「語順」の「述語論理式」に相当する。
令和元年10月08日、毛利太。
0 件のコメント:
コメントを投稿