2019年10月27日日曜日

「ド・モルガンの法則」と「仮言命題」と「対偶」の「関係」。

― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―
(01)
(ⅰ)
1  (1)~(P∨Q)  A
 2 (2)  P     A
 2 (3)  P∨Q   2∨I
12 (4)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  13&I
1  (5) ~P     24RAA
  6(6)    Q   A
  6(7)  P∨Q   6∨I
1 6(8)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  16&I
1  (9)   ~Q   68RAA
1  (ア)~P&~Q   59&I
(ⅱ)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  4 (4)   P      A
1 4 (5)  ~P& P   34&I
  4 (6)~(~P&~Q)  15RAA
   7(7)      Q   A
1   (8)     ~Q   1&E
1  7(9)   Q&~Q   78&I
   7(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2467ア∨E
12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P∨ Q)≡Pが「真(本当)」であるか、Qが「真(本当)」である。といふことはない。
②  ~P&~Q ≡Pは「偽(ウソ)」であり、 Qも「偽(ウソ)」である。
に於いて、
①=② であるものの、この「等式」を、「ド・モルガンの法則(Ⅰ)」とする。
然るに、
(03) 
(ⅲ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  24&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  29&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7U&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅳ)
1   (1) ~P∨~Q  A
 2  (2)  P& Q  A
  3 (3) ~P     A
 2  (4)  P     2&E
 23 (5) ~P&P   34&I
  3 (6)~(P& Q) 25RAA
   7(7)    ~Q  A
 2  (8)     Q  2&E
 2 7(9)  ~Q&Q  78&I
   7(ア)~(P& Q) 29RAA
1   (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
従って、
(03)により、
(04)
③ ~( P& Q)≡PとQの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
④     ~P∨~Q  ≡PとQの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
に於いて、
③=④ であるものの、この「等式」を、「ド・モルガンの法則(Ⅱ)」とする。
然るに、
(05)
(ⅳ)
1     (1) ~P∨~Q   A
 2    (2)  P& Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P& Q)  25RAA
   7  (8)     Q   2&E
 2 7  (9)  ~Q&Q   78&I
   7  (ア)~(P& Q)  29RAA
1     (イ)~(P& Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)     Q   A
    ウエ(オ)  P& Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P& Q)&
          (P& Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~Q   エカRAA
1     (ク)  P→~Q   ウキCP
(ⅴ)
1 (1) P→~Q A
 2(2) P& Q A
 2(3) P    2&E
12(4)   ~Q 13MPP
 2(5)    Q 2&E
12(6) ~Q&Q 45&I 
1 (7)~P    26RAA
1 (8)~P∨~Q 7∨I
従って、
(05)により、
(06)
④     ~P∨~Q  ≡PとQの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
⑤       P→~Q ≡Pが「真(本当)」であるならば、Qは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
③ ~( P& Q)≡PとQの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
④     ~P∨~Q  ≡PとQの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
⑤       P→~Q ≡Pが「真(本当)」であるならば、Qは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
③=④=⑤ である。
従って、
(07)により、
(08)
⑥ ~( Q& P)≡QとPの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
⑦     ~Q∨~P  ≡QとPの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
⑧       Q→~P ≡Qが「真(本当)」であるならば、Pは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
⑥=⑦=⑧ である。
従って、
(07)(08)により、
(09)
③ ~( P& Q)≡PとQの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
⑥ ~( Q& P)≡QとPの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
④     ~P∨~Q  ≡PとQの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
⑦     ~Q∨~P  ≡QとPの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
⑤       P→~Q ≡Pが「真(本当)」であるならば、Qは「偽(ウソ)」である。
⑧       Q→~P ≡Qが「真(本当)」であるならば、Pは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
③=⑥=④=⑦=⑤=⑧ である。
然るに、
(10)
「二重否定」により、
~~Q=Q である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
⑤ P→~Q≡Pが「真(本当)」であるならば、Qは「偽(ウソ)」である。
⑧ Q→~P≡Qが「真(本当)」であるならば、Pは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入」を行ふと、
⑤  P→ Q≡ Pが「真(本当)」であるならば、~Qは「偽(ウソ)」である。
⑧ ~Q→~P≡~Qが「真(本当)」であるならば、 Pは「偽(ウソ)」である。
に於いて、
⑤=⑧ である。
然るに、
(12)
 P≡Pである。
~Q≡Qでない。
従って、
(11)(12)により。
(13)
⑤  P→ Q≡「Pである」が「真(本当)」であるならば、「Qでない」は「偽(ウソ)」である。
⑧ ~Q→~P≡「Qでない」が「真(本当)」であるならば、「Pである」は「偽(ウソ)」である。
に於いて、
⑤=⑧ である。
然るに、
(14)
⑤「Pである」は「真(本当)」≡「Pである」
⑧「Qでない」は「真(本当)」≡「Qでない」
(15)
⑤「Qでない」は「偽(ウソ)」≡「Qである」
⑧「Pである」は「偽(ウソ)」≡「Pでない」
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
⑤  P→ Q≡「Pである」ならば「Qである」。
⑧ ~Q→~P≡「Qでない」ならば「Pでない」。
に於いて、
⑤=⑧ である。
然るに、
(17)
⑤  P→ Q≡「Pである」ならば「Qである」。
⑧ ~Q→~P≡「Qでない」ならば「Pでない」。
に於いて、
⑤=⑧ である。
といふことは、「対偶(Contraposition)」に、他ならない。
従って、
(03)~(17)により、
(18)
③ ~( P& Q)≡PとQの、両方とも「真(本当)」である。といふことはない。
④     ~P∨~Q  ≡PとQの、少なくとも一方は「偽(ウソ)」である。
に於いて、
③=④ である。
といふ「ド・モルガンの法則(Ⅱ)」が、成り立つが故に、
⑤  P→ Q≡「Pである」ならば「Qである」。
⑧ ~Q→~P≡「Qでない」ならば「Pでない」。
に於いて、
⑤=⑧ である。
といふ「対偶」が成り立つ。
令和元年10月27日、毛利太。

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