2019年10月6日日曜日

∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)(Ⅱ)

― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―
(01)
1  (1) ∀xFx∨∀xGx A
 2 (2) ∀xFx      A
 2 (3)   Fa      2UE
 2 (4)   Fa∨Ga   3∨I
 2 (5)∀x(Fx∨Gx)  4UI
  6(6)      ∀xGx A 
  6(7)        Ga 6UE
  6(8)   Fa∨Ga   7∨I
  6(9)∀x(Fx∨Gx)  8UI
1  (ア)∀x(Fx∨Gx)  12569∨E
従って、
(01)により、
(02)
∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)
であって、この場合、
├ といふ「記号」は、「therefore(故に)」といふ「意味」である。
然るに、
(03)
存在量記号選言の仲間であり、普遍量記号連言の仲間である(E.J.レモン、論理学初歩)。」といふことから、
{a,b,c}が「ドメイン(変域)」であるとして、
∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)
といふ「連式」は、
(Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)├(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
といふ「それ」に、等しい。
然るに、
(04)
(Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)├(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
といふ「それ」が「成り立つ、理由」は、次にやうに、説明することが出来る。
(05)
「∨(の働き)」により、
(Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)
であるならば、
(Fa&Fb&Fc)であるか、
(Ga&Gb&Gc)であるか、その両方である。
(06)
「&(の働き)」により、
(Fa&Fb&Fc)
であるならば、
 Fa であって、
 Fb であって、
 Fc である。
(07)
「∨(の働き)」により、
 Fa であるならば、Fa∨Ga であり、
 Fb であるならば、Fb∨Gb であり、
 Fc であるならば、Fc∨Gc である。
(08)
「&(の働き)」により、
 Fa∨Ga であり、
 Fb∨Gb であり、
 Fc∨Gc であるならば、
(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
である。
(09)
「&(の働き)」により、
(Ga&Gb&Gc)
であるならば、
 Ga であって、
 Gb であって、
 Gc である。
(10)
「∨(の働き)」により、
 Ga であるならば、Fa∨Ga であり、
 Gb であるならば、Fb∨Gb であり、
 Gc であるならば、Fc∨Gc である。
然るに、
(11)
「&(の働き)」により、
 Fa∨Ga であり、
 Fb∨Gb であり、
 Fc∨Gc であるならば、
(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
従って、
(05)~(11)により、
(12)
(Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)
であるならば、いづれにせよ
(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
である。
従って、
(03)(12)により、
(13)
① ∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)
②(Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)├(Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
であるものの、
{a,b,c}が「ドメイン(変域)」であるとして、
①=② である。
然るに、
(14)
1  (1) ∀xFx∨∀xGx A
 2 (2) ∀xFx      A
 2 (3)   Fa      2UE
 2 (4)   Fa∨Ga   3∨I
 2 (5)∀x(Fx∨Gx)  4UI
  6(6)      ∀xGx A 
  6(7)        Ga 6UE
  6(8)   Fa∨Ga   7∨I
  6(9)∀x(Fx∨Gx)  8UI
1  (ア)∀x(Fx∨Gx)  12569∨E
といふ「計算」は、「(05)~(12)」の「説明」と、「(考へ方としては、全く)同じこと」である。
(15)
1  (1) ∀xFx∨∀xGx A
 2 (2) ∀xFx      A
 2 (3)   Fa      2UE
であれば、
 (05)
 「∨(の働き)」により、
 (Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)
 であるならば、
 (Fa&Fb&Fc)であるか、
 (Ga&Gb&Gc)であるか、その両方である。
 (06)
 「&(の働き)」により、
 (Fa&Fb&Fc)
 であるならば、
  Fa であって、
  Fb であって、
  Fc である。
といふことに、他ならず、
1  (ア)∀x(Fx∨Gx)  12569∨E
であれば、
 (Fa&Fb&Fc)∨(Ga&Gb&Gc)
 であるならば、いづれにせよ、
 (Fa∨Ga)&(Fb∨Gb)&(Fc∨Gc)
 である。
といふことに、他ならない。
令和元年10月06日、毛利太。

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