(01)
23 P→~P├ ~P
1 (1) P→~P A
2(2) P A
12(3) ~P 12MPP
12(4) P&~P 23&I
1 (5)~P 24RAA
ここでもまた、~Pを求めてPを仮定し((2)の行)、矛盾を導く((4)の行)、故に、(1)が与えられるならば~Pが、RAAによって結論されるのである。証明された連式は特徴的で、恐らく予期されなかったものであろう――ある命題が真ならばその否定が真であるとすれば、その否定は真であると結論することができる(E.J.レモン、竹尾治一郎、 浅野楢英、1973年、35頁)。
従って、
(01)により、
(02)
23 P→~P├ ~P ⇔
23 Pならば、Pでない。故に、Pでない。⇔
23 ある命題が「本当」であるならば、その命題は「ウソ」である。故に、その命題は「ウソ」である。
といふ「推論」は、「妥当」である。
といふ結果は、特徴的で、恐らく予期されなかったものであろう(striking and perhaps unexpected)。
然るに、
(03)
(ⅰ)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
2 (4) ~Q 2&E
12 (5) Q 13MPP
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~(P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 89&I
8 (ウ) ~~P
8 (エ) P
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q)
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 7ケ&I
1 (サ)~~(~P∨Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨Q サDN
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 7カRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(03)により、
(04)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡PでないかQである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡PでないかQである。
に於いて、
① Q=~P
② Q=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① P→~P≡Pならば、Pでない。
② ~P∨~P≡PでないかPでない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)
「冪等律」により、
② ~P∨~P≡PでないかPでない。
③ ~P≡Pでない。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P→~P≡Pならば、Pでない。
② ~P∨~P≡PでないかPでない。
③ ~P≡Pでない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)により、
(08)
① P→~P≡Pならば、Pでない。
② ~P∨~P≡PでないかPでない。
③ ~P≡Pでない。
に於いて、
①=③ であって、
②=③ である。
従って、
(08)により、
(09)
①「Pならば、Pでない。」=「Pでない。」
②「PでないかPでない。」=「Pでない。」
に於いて、
①=② である。
従って、
(09)により、
(10)
①「Pならば、Pでない。故に、Pでない。」
②「PでないかPでない。故に、Pでない。」
に於いて、
①=② である。
然るに、
(11)
①「Pならば、Pでない。故に、Pでない。」
②「PでないかPでない。故に、Pでない。」
に於いて、
① は、「不思議」であるが、
② は、「不思議」ではない。
従って、
(05)(11)により、
(12)
① P→~P≡Pならば、Pでない。
② ~P∨~P≡PでないかPでない。
に於いて、
①=② であるが故に、
①「Pならば、Pでない。故に、Pでない。」
②「PでないかPでない。故に、Pでない。」
に於いて、
② だけでなく、
① であっても、「不思議」ではない。
従って、
(02)(13)により、
(13)
① P→~P├ ~P
を見た際に、
① ~P∨~P├ ~P
であることに、気付きさえすれば、
① P→~P├ ~P
といふ「連式」は、「不思議」ではない。
然るに、
(14)
① P→~P├ ~P
の場合は、
① ~(P&P)├ ~P
であって、
① ~(P&P)├ ~P
は、「ド・モルガンの法則」により、
① ~P∨~P├ ~P
である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
① P→~P ├ ~P
② ~P∨~P ├ ~P
③ ~(P& P)├ ~P
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(15)により、
(16)
①「Pならば、Pでない。故に、Pでない。」
②「PでないかPでない。故に、Pでない。」
③「PかつPである。といふことはない。故に、Pでない。」
に於いて、
①=②=③ である。
令和元年11月01日、毛利太。
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