2019年11月19日火曜日

∀xFx∨∀xGx├ ∀x(Fx∨Gx)

― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―

―「昨日(令和元年11月18日)の記事」の「続き」なので、(15)番から始めます。―
従って、
(14)により、
(15)
① ∀x(男性x)            ≡すべての人は男性である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性である、中野区民である。
に於いて、
① ならば、② である。
としても、「逆に」、
② ならば、① である。
とは限らない
といふことは、「理屈」の上でも、「述語論理」としても、「正しい」。
従って、
(15)により、
(16)
① ∀x(男性x)
② ∀x(男性x∨中野区民x)
に於いて、
男性=中野区民
中野区民=男性
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ ∀x(中野区民x)        ≡すべての人は中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民である、男性である。
に於いて、
③ ならば、④ である。
としても、
④ ならば、③ である。
とは限らない
然るに、
(17)
交換法則(commutative law)」により、
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性である、中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民である、男性である。
に於いて、
②=④ である。
従って、
(17)により、
(18)
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性である、中野区民である。
④ ∀x(中野区民x∨男性x)≡すべての人は、中野区民である、男性である。
に於いて、
④ に関しては、「それ」を用ひず、
② だけを、用ひることにする。
従って、
(14)~(18)により、
(19)
① ∀x(男性x)            ≡すべての人は男性である。
③ ∀x(中野区民x)        ≡すべての人は中野区民である。
② ∀x(男性x∨中野区民x)≡すべての人は、男性である、中野区民である。
に於いて、
(Ⅰ)① ならば、② である。としても、② ならば、① である。とは限らない。
(Ⅱ)③ ならば、② である。としても、② ならば、③ である。とは限らない。
従って、
(19)により、
(20)
(Ⅲ)「① ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① ③」である。とは限らない。
然るに、
(19)(20)により、
(21)
(Ⅲ)「① ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① ③」である。とは限らない。
といふことは、
(Ⅲ)∀x(男性x)∀x(中野区民x)├ ∀x(男性x中野区民x)
といふ、ことである。
従って、
(19)(21)により、
(22)
F=男性
G=中野区民
とするならば、
(Ⅲ)「① ③」ならば、② である。としても、② ならば、「① ③」である。とは限らない。
といふことは、
(Ⅲ)  ∀xFx∀xGx├ ∀x(FxGx)
といふ、ことである。
然るに、
(23)
112 ∀xFx∀xGx├ ∀x(FxGx)
(E.J.レモン著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、155頁)
従って、
(01)~(23)により、
(24)
 ∀xFx∨∀xGx であるならば、  ∀x(Fx∨Gx) であるが、
 ∀x(Fx∨Gx) であるとしても、 ∀xFx∨∀xGx であるとは、限らない。
といふことは、「日本語で考へた理屈」としても、「述語論理」としても、「正しい」。
令和元年11月19日、毛利太。

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