2019年11月20日水曜日

「象は(が・も)動物である」の「述語論理」。

― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―

(01)
① ∀x{象x→動物x}
② ∀x{象x→動物x&~象x→~動物x}
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
といふ「論理式」は、順番に、
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
② すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、 xが象でなければ、xは動物ではない。
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
といふ「意味」である。
然るに、
(02)
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
といふことは、
① 象は動物である。
といふ、ことである。
(03)
② すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であり、xが象でなければ、xは動物ではない。
といふことは、
② 象は動物であり、象以外は動物ではない
といふことであり、
② 象は動物であり、象以外は動物ではない
といふことは、例へば、
②(机と、パソコンと、象であれば、)象動物である。
といふ、ことである。
然るに、
(04)
(ⅲ)
1(1)∀x(象x→動物x&  ~(~象x→~動物x)} A
1(2)    象a→動物a&  ~(~象a→~動物a)  1UE
1(3)   象a→動物a                              1&E
1(4)             ~(~象a→~動物a)   1&E
1(5)            ~(~象a& 動物a)  A
1(6)             ~~象a∨~動物a   5ド・モルガンの法則
1(7)              ~象a→~動物a   6含意の定義
1(8)             ~(~象a→~動物a)&
                 (~象a→~動物a)  47&I
1(9)           ~~(~象a& 動物a)  5RAA
1(ア)             (~象a& 動物a)  9DN
1(イ)           ∃x(~象x& 動物x)  アEI
1(ウ)∀x(象x→動物x)               3UI
1(エ)∀x(象x→動物x)&∃x(~象x& 動物x)  イウ&I
(ⅲ)
1  (1)∀x(象x→動物x)&∃x(~象x&動物x)   A
1  (2)∀x(象x→動物x)               1&E
1  (3)   象a→動物a                1UE
1  (4)           ∃x(~象x& 動物x)  1&E
 5 (5)              ~象a& 動物a   A
  6(6)              ~象a→~動物a   A
 5 (7)              ~象a        5&E
 56(8)                  ~動物a   67MPP
 5 (9)                   動物a   5&E
 56(ア)              ~動物a&動物a   89&I
 5 (イ)            ~(~象a→~動物a)  6アRAA
1  (ウ)            ~(~象a→~動物a)  45イEE
1  (エ)   象a→動物a&  ~(~象a→~動物a)  3ウ&I
1  (オ)∀x(象x→動物x&  ~(~象x→~動物x)} エUI
従って、
(04)により、
(05)
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
④ ∀x(象x→動物x)&∃x(~象x&動物x)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)(05)により、
(06)
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
④ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、あるxは象ではないが、動物である。
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(07)
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、xが象でなければ、xは動物ではない。といふわけではない。
④ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物であるが、あるxは象ではないが、動物である。
といふことは、「象以外にも動物はゐる。」といふことであり、「象以外にも動物はゐる。」といふことは、「象動物である。」といふことである。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
① ∀x{象x→動物x}
② ∀x{象x→動物x&~象x→~動物x}
③ ∀x(象x→動物x&~(~象x→~動物x)}
といふ「論理式」は、
① 象は動物である。
② 象動物である。
③ 象も動物である。
といふ、「意味」である。
令和元年11月20日、毛利太。

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