2020年8月11日火曜日

「ド・モルガンの法則」と「量化子の関係」(Ⅱ)。

(01)
(ⅰ)
1  (1) ~∀x( Fx)  A
 2 (2) ~∃x(~Fx)  A
  3(3)     ~Fa   A
  3(4)  ∃x(~Fx)  3EI
 23(5) ~∃x(~Fx)&
        ∃x(~Fx)  24&I
 2 (6)    ~~Fa   2RAA
 2 (7)      Fa   6DN
 2 (8)  ∀x( Fx)  7UI
12 (9) ~∀x( Fx)&
        ∀x( Fx)  18&I
1  (ア)~~∃x(~Fx)  29RAA
1  (イ)  ∃x(~Fx)  アDN
(ⅱ)
1  (1) ∃x(~Fx) A
 2 (2) ∀x( Fx) A
  3(3)    ~Fa  A
 2 (4)     Fa  2UE
 23(5) ~Fa&Fa  34&I
  3(6)~∀x( Fx) 25RAA
1  (7)~∀x( Fx) 136EE
従って、
(01)により、
(02)
① ~∀x( Fx)≡「すべてのxが、Fである。」というわけではない。
②   ∃x(~Fx)≡「あるxは、Fではない。」
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「量化子の関係」という。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1     (1)~( Fa& Fb& Fc)  A
1     (2)~{ Fa&(Fb& Fc)} 1結合法則
1     (3) ~Fa∨~(Fb& Fc)  2ド・モルガンの法則
 4    (4) ~Fa            A
 4    (5) ~Fa∨(~Fb∨~Fc)  4∨I
  6   (6)     ~(Fb& Fc)  A
  6   (7)      ~Fb∨~Fc   6ド・モルガンの法則
  6   (8) ~Fa∨(~Fb∨~Fc)  7∨E
1     (9) ~Fa∨(~Fb∨~Fc)  34568∨E
1     (ア) (~Fa∨~Fb∨~Fc)  9結合法則
(ⅳ)
1     (1) (~Fa∨~Fb∨~Fc)  A
 2    (2) ( Fa& Fb& Fc)  A
1     (3) ~Fa∨(~Fb∨~Fc)  1結合法則
  4   (4)  ~Fa           A
 2    (5)   Fa           2&E
 24   (6)  ~Fa&Fa        45&I
  4   (7)~( Fa& Fb& Fc)  26RAA
   8  (8)     (~Fb∨~Fc)  A
    9 (9)      ~Fb       A
 2    (ア)       Fb       2&E
 2  9 (イ)      ~Fb&Fb    9ア&I
    9 (ウ)~( Fa& Fb& Fc)  2イRAA
     エ(エ)          ~Fc   A
 2    (オ)           Fc   2&E
 2   エ(カ)       ~Fc&Fc   エオ&I
     エ(キ)~( Fa& Fb& Fc)  2カRAA
   8  (ク)~( Fa& Fb& Fc)  89ウエキ∨E
1     (ケ)~( Fa& Fb& Fc)  3478ク∨E
12    (コ) ( Fa& Fb& Fc)&
         ~( Fa& Fb& Fc)
1     (サ)~( Fa& Fb& Fc)  2コRAA
従って、
(03)
(04)
③ ~( Fa& Fb& Fc)
④  (~Fa∨~Fb∨~Fc)
に於いて、
③=④ であって、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」という。
然るに、
(05)
{a、b、c}が、{xの変域}であるとすると、
① ~∀x( Fx)
②  ∃x(~Fx)
③ ~( Fa& Fb& Fc)
④  (~Fa∨~Fb∨~Fc)
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
従って、
(02)(04)(05)により、
(06)
「(述語論理に於ける)量化子の関係」とは、「ド・モルガンの法則」に、他ならない。
令和02年08月11日、毛利太。

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