(01)
―「E.J.レモン、論理学初歩、問題2e(141頁)」の「解答」―
(a)
1 (1)∀x(Fx→ Gx) A
2 (2)∀x(Gx→~Hx) A
1 (3) Fa→ Ga 1UE
2 (4) Ga→~Ha 2UE
5(5) Fa A
1 5(6) Ga 35MPP
125(7) ~Ha 46MPP
12 (8) Fa→~Ha 57CP
12 (9)∀x(Fx→~Hx) 8UI
(b)
1 (1)∀x(Fx→~Gx) A
2 (2)∀x(Hx→ Gx) A
1 (3) Fa→~Ga 1UE
2 (4) Ha→ Ga 2UE
5 (5) Fa A
6(6) Ha A
1 5 (7) ~Ga 35MPP
2 6(8) Ga 46MPP
1256(9) ~Ga&Ga 78&I
125 (ア) ~Ha 69RAA
12 (イ) Fa→~Ha 5アCP
12 (ウ)∀x(Fx→~Hx) イUI
(c)
1 (1)∀x(Fx→ Gx) A
2 (2)∀x(Hx→~Gx) A
1 (3) Fa→ Ga 1UE
2 (4) Ha→~Ga 2UE
5 (5) Fa A
6(6) Ha A
1 5 (7) Ga 35MPP
2 6(8) ~Ga 46MPP
1256(9) Ga&~Ga 78&I
125 (ア) ~Ha 69RAA
12 (イ) Fa→~Ha 5アCP
12 (ウ)∀x(Fx→~Hx) イUI
(d)
1 (1)∀x(Gx→~Fx) A
2 (2)∀x(Hx→ Gx) A
1 (3) Ga→~Fa 1UE
2 (4) Ha→ Ga 1UE
5 (5) Ha A
25 (6) Ga 45MPP
125 (7) ~Fa 36MPP
12 (8) Ha→~Fa 57CP
9(9) Fa A
9(ア) ~~Fa 9DN
12 9(イ) ~Ha 8アMTT
12 (ウ) Fa→~Ha 9イCP
12 (エ)∀x(Fx→~Hx) ウUI
(e)
1 (1)∀x(Fx→Gx) A
1 (2) Fa→Ga 1UE
3(3)∀x(Fx) A
3(4) Fa 1UE
13(5) Ga 24MPP
13(5) ∀x(Gx) 5UI
1 (6)∀x(Fx)→∀x(Gx) 35CP
(f)
1 (1)∀x(Fx∨Gx→Hx) A
2(2)∀x(~Hx) A
1 (3) Fa∨Ga→Ha 1UE
2(4) ~Ha 2UE
12(5) ~(Fa∨ Ga) 34MTT
12(6) ~Fa&~Ga 5ド・モルガンの法則
12(7) ~Fa 6&E
12(8)∀x(~Fx) 7UI
然るに、
(02)
「解答(01)」に於いて、気になるのは、
(e)∀x(Fx→Gx)├ ∀x(Fx)→∀x(Gx)
であるならば、「逆」に、
(e)∀x(Fx)→∀x(Gx)├ ∀x(Fx→Gx)
であるか、否か、ということである。
cf.
「E.J.レモン、論理学初歩(世界思想社)」には、「解答」は載っていない。
然るに、
(03)
(e)
1 (1)∀x(Fx)→∀x(Gx) A
2(2) Fa A
2(3)∀x(Fx) 2UI(は間違い)
12(4) ∀x(Gx) 12MPP
12(5) Ga 4UE
1 (6) Fa→Ga 25CP
1 (7)∀x(Fx→Gx) 6UI
然るに、
(04)
2(2) Fa A
2(3)∃x(Fx) 2EI(は正しい)
であれば、「正しい」が、
2(2) Fa A
2(3)∀x(Fx) 2UI(は間違い)
の場合は、「間違い」である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
(e)∀x(Fx→Gx)├ ∀x(Fx)→∀x(Gx)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」であるが、
(e)∀x(Fx)→∀x(Gx)├ ∀x(Fx→Gx)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」ではない。
(06)
{a、b}を、{xの変域}とすると、
(1)∀x(Fx→Gx)
(2)∀x(Fx)
(ア)∀x(Fx)→∀x(Gx)
という「式」は、
(1)(Fa→Ga)&(Fb→Gb)
(2)(Fa&Fb)
(ア)(Fa&Fb)→(Ga&Gb)
という「式」に、相当する。
然るに、
(07)
1 (1)(Fa→Ga)&(Fb→Gb) A
2(2)(Fa&Fb) A
1 (3) Fa→Ga 1&E
1 (4) Fb→Gb 1&E
2(5) Fa 2&E
2(6) Fb 2&E
12(7) Ga 35MPP
12(8) Gb 46MPP
12(9)(Ga&Gb) 78&I
1 (ア)(Fa&Fb)→(Ga&Gb) 29CP
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
{a、b}を、{xの変域}とすると、
(e)∀x(Fx→Gx)├ ∀x(Fx)→∀x(Gx)
という「連式(Sequent)」、すなわち、
(e)(Fa→Ga)&(Fb→Gb)├(Fa&Fb)→(Ga&Gb)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」である。
然るに、
(09)
1 (1)(Fa&Fb)→(Ga&Gb) A
2 (2) Fa A
12 (3) (Ga&Gb) 12MPP
12 (4) Ga 3&E
1 (5) Fa→Ga 24CP
6(6) Fb A
1 6(7) Ga&Gb 16MPP
1 6(8) Gb 7&E
1 (9) Fb→Gb 68CP
1 (ア)(Fa→Ga)&(Fb→Gb) 59&I
に於いて、
1 (1)(Fa&Fb)→(Ga&Gb) A
2 (2) Fa A
12 (3) (Ga&Gb) 12MPP
という「計算」と、
1 (1)(Fa&Fb)→(Ga&Gb) A
6(6) Fb A
1 6(7) Ga&Gb 16MPP
という「計算」は、もちろん、「間違い(デタラメ)」である。
従って、
(06)(09)により、
(10)
{a、b}を、{xの変域}とすると、
(e)∀x(Fx)→∀x(Gx)├ ∀x(Fx→Gx)
という「連式(Sequent)」、すなわち、
(e)(Fa&Fb)→(Ga&Gb)├(Fa→Ga)&(Fb→Gb)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」ではない。
従って、
(08)(10)により、
(11)
{a、b}を、{xの変域}とすると、
(e)∀x(Fx→Gx)├ ∀x(Fx)→∀x(Gx)
(e)(Fa→Ga)&(Fb→Gb)├(Fa&Fb)→(Ga&Gb)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」であるが、
(e)∀x(Fx)→∀x(Gx)├ ∀x(Fx→Gx)
(e)(Fa&Fb)→(Ga&Gb)├(Fa→Ga)&(Fb→Gb)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」ではない。
然るに、
(11)により、
(12)
例えば、
{a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、n、o、p、q、r、s、t、u、v、w、y、z}を、{xの変域}としても、
(e)∀x(Fx→Gx)├ ∀x(Fx)→∀x(Gx)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」であるが、
(e)∀x(Fx)→∀x(Gx)├ ∀x(Fx→Gx)
という「連式(Sequent)」は、「妥当」ではない。
という『結論』は、もちろん、「変わらない」。
令和02年08月09日、毛利太。
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