(01)
(ⅰ)
1 (1)~〔P& Q〕 A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P& Q 23&I
123(5)~〔P& Q〕&
〔P& Q〕 14&I
12 (6) ~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~〔P& Q〕 26RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~〔P& Q〕
② P→~Q
に於いて、
①=② である。
といふことは、「論理(学)的」に、「正しい」。
然るに、
(03)
① ~〔P& Q〕
② P→~Q
といふ「論理式」は、
① 不〔P而Q〕
② 苟P則不Q
といふ「漢文」に、「相当」する。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① 不〔P而Q〕
② 苟P則不Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
P=為(児孫)
Q=買(美田)
とする。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 不〔為(児孫)而買(美田)〕。
② 苟為(児孫)則不〔買(美田)〕。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
① 不〔為(児孫)而買(美田)〕。
② 苟為(児孫)則不〔買(美田)〕。
に於いて、
① 而 と、
② 則 は、「省略」出来る。
従って、
(07)に於いて、
(08)
① 不〔為(児孫)買(美田)〕。
② 苟為(児孫)不〔買(美田)〕。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
① 不〔為(児孫)買(美田)〕。
② 苟為(児孫)不〔買(美田)〕。
に於いて、
□〔 〕⇒〔 〕□
□( )⇒( )□
といふ「移動」を行ひ、「平仮名」を加へると、
それぞれ、
①〔(児孫の)為に(美田を)買は〕不。
② 苟くも(児孫の)為ならば〔(美田を)買は〕不。
といふ「訓読」になる。
然るに、
(10)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 不〔為(児孫)而買(美田)〕。⇔
①〔(児孫の)為に(美田を)買は〕不。
② 苟為(児孫)則不〔買(美田)〕。⇔
② 苟くも(児孫の)為ならば〔(美田を)買は〕不。
に於ける、
①〔( )( )〕
①〔( )( )〕
②( )〔( )〕
②( )〔( )〕
といふ「括弧」は、それぞれ、
① ②「漢文の補足構造」と、同時に、
① ②「訓読の補足構造」と、同時に、「訓読の語順」を、表してゐる。
然るに、
(01)~(08)により、
(12)
① 不〔為(児孫)買(美田)〕。
② 苟為(児孫)不〔買(美田)〕。
に於いて、
①=② である。
といふことは、
(ⅰ)
1 (1)~〔P& Q〕 A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P& Q 23&I
123(5)~〔P& Q〕&
〔P& Q〕 14&I
12 (6) ~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~〔P& Q〕 26RAA
といふ「命題計算(propositional calculus)」として、「正しい」。
然るに、
(13)
① 児孫の為に、美田を買はず。
② 苟くも(仮にも)、児孫の為ならば美田を買はない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「日本語」として、「正しい」。
従って、
(10)~(13)により、
(14)
(ⅰ)漢文も、日本語も、「論理(学)的な言語」である。
(ⅱ)漢文の補足構造における語順は、国語とは全く反対である。
といふ「2つの命題」が「真」であるならば、
① 不為児孫買美田。
② 苟為児孫不買美田。
といふ「漢文」には、
① 不〔為(児孫)買(美田)〕。
② 苟為(児孫)不〔買(美田)〕。
といふ「括弧」が、無ければ、ならない。
令和02年08月20日、毛利太。
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