2021年6月5日土曜日

「数学の証明」は「論理的」である「必要」はない(?)。

(01)
√0.9>0.9
といふ「不等式」を「証明」せよ。
(02)
① 正方形Aの面積
② 正方形Bの面積
③ 正方形Aの一辺の長さ
④ 正方形Bの一辺の長さ
に於いて、
① > ② であるならば、そのときに限って、
③ > ④ である。
然るに、
(03)
① 正方形Aの面積=0.90㎡
② 正方形Bの面積=0.81㎡
であるならば、
① > ② である。
然るに、
(04)
① 正方形Aの面積=0.90㎡
② 正方形Bの面積=0.81㎡
であるならば、そのときに限って、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
である。
然るに、
(05)
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
であるならば、そのときに限って、
③ 正方形Aの一辺の長さ=√0.9m
④ 正方形Bの一辺の長さ= 0.9m
である。
従って、
(02)~(05)により、
(06)
③ 正方形Aの一辺の長さ=√0.9m
④ 正方形Bの一辺の長さ= 0.9m
に於いて、
③ > ④ である。
従って、
(06)により、
(07)
√0.9m>0.9m
である。
従って、
(07)により、
(08)
√0.9>0.9
である(Q.E.D)。
然るに、
(09)
以上の「証明」は、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
といふ「図形」に気が付くことが、出来るならば、そのまま直ぐに、
√0.9m>0.9m
といふことに、気付くことが、出来る。
然るに、
(10)
「論理学」が得意であることと、
① 正方形Aの面積=√0.9m×√0.9m=0.90㎡
② 正方形Bの面積= 0.9m× 0.9m=0.81㎡
といふ「図形」に気が付くこととは、「関係」が無い。
従って、
(11)
ある人が、
√0.9>0.9
であること、
A×A>B×B⇔A>B
といふことを「証明」出来ないからと言って、その人が、「論理学的」でないとは、言へない。
然るに、
(12)
ε-δ論法が難しく感じる理由
おそらく大学一年の時点で学ぶ微積分、特に一変数の微積分においてはほとんど恩恵がありません。このことが、「結局あいつはなんだったんだ?」となってしまう理由かと思われます。あとは単純に、いきなり見慣れない記号が現れてそもそも読み方がわからない、まるで異国語のように感じてしまうためというのもあるでしょう(理系大学入学後にどん詰まる「ε-δ論法」について)。
然るに、
(12)により、
(13)
あとは単純に、いきなり見慣れない記号が現れてそもそも読み方がわからない、まるで異国語のように感じてしまうためというのもあるでしょう。
といふことは、「高校で、数学が得意であった理系の学生の多く」が、「述語論理(Predicate logic)」が、嫌いである。
といふことを、示してゐる。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「述語論理学」は、得意であっても、「高校数学」は嫌いであった。
といふ人がゐても、少しも「不思議」ではない。
令和03年06月05日、毛利太。

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