―「昨日(令和02年03月13日)」の「記事」を補足します。―
(01)
①( )
②〔 〕
③[ ]
④{ }
に於いて、
④ の中には、1組以上の③が有り、
③ の中には、1組以上の②が有り、
② の中には、1組以上の①が有るならば、そのときに限って、「括弧」である。
従って、
(01)により、
(02)
①( )
②〔 〕
③[ ]
④{ }
に於いて、
① が無ければ、② は無く、
② が無ければ、③ は無く、
③ が無ければ、④ は無い。
従って、
(01)(02)により、
(03)
例へば、
①( )
②〔 ( )( ) 〕
③[ 〔 ( ) 〕 ]
④{ [ 〔 ( ) 〕( )] }
は、「括弧」である。
従って、
(03)により、
(04)
① 我読(漢文)。
② 如〔揮(快刀)断(乱麻)〕。
③ 耕者不[可〔以不(益急)〕]。
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
に於いて、
は、「漢文と括弧」である。
然るに、
(05)
① □( )
② □〔 〕
③ □[ ]
④ □{ }
に於いて、
① □ は「括弧の直前の漢字」であって、
② □ は「括弧の直前の漢字」であって、
③ □ は「括弧の直前の漢字」であって、
④ □ は「括弧の直前の漢字」である。とする。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 我□(漢文)。
② □〔揮(快刀)□(乱麻)〕。
③ 耕者□[可〔以□(益急)〕]。
④ 我□{必□[□〔□(中文)法〕□(漢文)]者}也。
に於いて、
① 1個の□ は「括弧の直前の漢字」であって、
② 2個の□ は「括弧の直前の漢字」であって、
③ 3個の□ は「括弧の直前の漢字」であって、
④ 5個の□ は「括弧の直前の漢字」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)「原則」として「左から右へ」読む。ただし、
(ⅱ)「括弧」の「直前」の□ に関しては、各々の、「直後の括弧の中の全ての漢字」を、「読み終へた直後」に読む。
といふ「ルール」を、定めることにする。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
であれば、
④ 我□{必□[□〔□(中文)法〕□(漢文)]者}也。
であるため、
④ 我 必 中文 法 漢文 者 也
に関しては、「そのまま、左から右に読み」、
④ 非 は、{ }の中に有る{必求以解中文法解漢文者}を読み終へた「直後」に読む。
④ 求 は、[ ]の中に有る [以解中文法解漢文] を読み終へた「直後」に読む。
④ 以 は、〔 〕の中に有る 〔解中文法〕 を読み終へた「直後」に読む。
④ 解 は、( )の中にある (中文) を読み終へた「直後」に読む。
④ 解 は、( )の中にある (漢文) を読み終へた「直後」に読む。
然るに、
(09)
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
に於いて、
非{ }⇒{ }非
求[ ]⇒[ ]求
以〔 〕⇒〔 〕以
解( )⇒( )解
解( )⇒( )解
といふ「移動」を行ふと、
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也⇒
④ 我{必[〔(中文)解法〕以(漢文)解]者}求非也。
といふ「語順」になる。
(08)(09)により、
(10)
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
に於いて、
④ 我 必 中文 法 漢文 者 也
に関しては、「そのまま、左から右に読み」、
④ 非 は、{ }の中に有る{必求以解中文法解漢文者}を読み終へた「直後」に読む。
④ 求 は、[ ]の中に有る [以解中文法解漢文] を読み終へた「直後」に読む。
④ 以 は、〔 〕の中に有る 〔解中文法〕 を読み終へた「直後」に読む。
④ 解 は、( )の中にある (中文) を読み終へた「直後」に読む。
④ 解 は、( )の中にある (漢文) を読み終へた「直後」に読む。
といふことは、
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
といふ「括弧」が付いた「漢文」を、
④ 我{必[〔(中文)解法〕以(漢文)解]求者}非也。
といふ「語順」で読む。
といふことに、他ならない。
然るに、
(11)
④ 我{必[〔(中文)解法〕以(漢文)解]者}求非也。
といふ「語順」は、
④ 我は{必ずしも[〔(中文を)解法する法〕以て(漢文を)解せんことを]求むる者に}非ざるなり。
といふ「訓読の語順」である。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
例へば、
④ 我非必求以解中文法解漢文者也。
といふ「漢文」は、
④{ [ 〔 ( ) 〕( )] }
といふ「括弧」を介して、
④ 我は必ずしも中文を解法する法以て漢文を解せんことを求むる者に非ざるなり。
といふ風に、「訓読」出来る。
然るに、
(13)
繰り返し、書いて来た通り、
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
④ 我は{必ずしも[〔(中文を)解法する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求むる者に}非ざるなり。
に於ける、
④{ [ 〔 ( ) 〕( )] }
④{ [ 〔 ( ) 〕( )] }
といふ「括弧」は、
④ 我非必求以解中文法解漢文者也。
④ 我は必ずしも中文を解法する法を以て漢文を解せんことを求むる者に非ざるなり。
といふ「漢文」と「日本語」の、「補足構造」を表してゐる。
従って、
(14)により、
(15)
④ 我非{必求[以〔解(中文)法〕解(漢文)]者}也。
に於ける、
④{ [ 〔 ( ) 〕( )] }
といふ「括弧」は、
(ⅰ)「漢文の補足構造」と、同時に、
(ⅱ)「漢文訓読の語順」を、表してゐる。
令和02年03月14日、毛利太。
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