(01)
例題 28
A高校の生徒会の役員は6名で、その中3名は女子である。また、
B高校の生徒会の役員は5名で、その中2名は女子である。
各高校の役員から、それぞれ2名以上を出して、
合計5名の合同委員会を作るとき、次の各場合は何通リあるか。
(1)合同委員会の作り方。
(2)合同委員会に少なくとも1人女子が入っている場合。
(3)合同委員会に1名女子が入っている場合。
(4)合同委員会に各校から1名女子が入っている場合。
〔南山大学〕
(チャート式 基礎からの確率・統計、1967年、52頁)
(02)
A高校男子={A,B,C}
A高校女子={D,E,F}
B高校男子={G,H,I}
B高校女子={J,K}
であるとする。
(03)
①A高から2名(B高から3名)を選ぶ。
②B高から2名(A高から3名)を選ぶ。
といふ「2通り」がある。
(04)
A高={A,B,C,D,E,F}
から「2名」を選ぶ「場合の数」は、
①AB
②AC
③AD
④AE
⑤AF
⑥BC
⑦BD
⑧BE
⑨BF
⑩CD
⑪CE
⑫CF
⑬DE
⑭DF
⑮EF
といふ「6C2=15通リ」である。
然るに、
(05)
B高={G,H,I,J,K}
から「3名」を選ぶ「場合の数」は、
①GHI
②GHJ
③GHK
④GIJ
⑤GIK
⑥GJK
⑦HIJ
⑧HIK
⑨HJK
⑩IJK
といふ「5C3=10通リ」である。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①A高から2名(B高から3名)を選ぶ「場合」は、
①AB
②AC
③AD
④AE
⑤AF
⑥BC
⑦BD
⑧BE
⑨BF
⑩CD
⑪CE
⑫CF
⑬DE
⑭DF
⑮EF
といふ「15通リ」の、「その各々」に対して、
①GHI
②GHJ
③GHK
④GIJ
⑤GIK
⑥GJK
⑦HIJ
⑧HIK
⑨HJK
⑩IJK
といふ「10通リ」が、対応する。
従って、
(02)(06)により、
(07)
①A高から2名(B高から3名)を選ぶ「場合」は、
①(15×10=150通リ)である。
然るに、
(08)
A高={A,B,C,D,E,F}
から「3名」を選ぶ「場合の数」は、
①ABC
②ABD
③ABE
④ABF
⑤ACD
⑥ACE
⑦ACF
⑧ADE
⑨ADF
⑩AEF
⑪BCD
⑫BCE
⑬BCF
⑭BDE
⑮BDF
⑯BEF
⑰CDE
⑱CDF
⑲CEF
⑳DEF
といふ「6C3=20通リ」である。
然るに、
(09)
B高={G,H,I,J,K}
から「2名」を選ぶ「場合の数」は、
①GH
②GI
③GJ
④GK
⑤HI
⑥HJ
⑦HK
⑧IJ
⑨IK
⑩JK
といふ「5C2=10通リ」である。
従って、
(03)(08)(09)により、
(10)
②B高から2名(A高から3名)を選ぶ「場合」は、
①ABC
②ABD
③ABE
④ABF
⑤ACD
⑥ACE
⑦ACF
⑧ADE
⑨ADF
⑩AEF
⑪BCD
⑫BCE
⑬BCF
⑭BDE
⑮BDF
⑯BEF
⑰CDE
⑱CDF
⑲CEF
⑳DEF
といふ「20通リ」の、「その各々」に対して、
①GH
②GI
③GJ
④GK
⑤HI
⑥HJ
⑦HK
⑧IJ
⑨IK
⑩JK
といふ「10通リ」が、対応する。
従って、
(02)(10)により、
(11)
②B高から2名(A高から3名)を選ぶ「場合」は、
②(20×10=200通リ)である。
従って、
(07)(11)により、
(12)
①A高から2名(B高から3名)を選ぶ「場合」と、
②B高から2名(A高から3名)を選ぶ「場合」は、
①(15×10=150通リ)であると、
②(20×10=200通リ)である。
従って、
(01)(12)により、
(13)
(1)合同委員会の作り方。
に関しては、
①(15×10=150通リ)
②(20×10=200通リ)
による、
①+②=350通リ。
である。
然るに、
(14)
A高校男子={A,B,C}
B高校男子={G,H,I}
から「5人」を選ぶ「選び方」は、
①ABCGH
②ABCGI
③ABCHI
④ABGHI
⑤ACGHI
⑥BCGHI
による「6C5=6通リ」である。
従って、
(01)(13)(14)により、
(15)
(2)合同委員会に少なくとも1人女子が入っている場合。
(〃)全員(5人)がすべて男子であるわけではない。
に関しては、
(350-6=344通リ)である。
(16)
A高校女子={D,E,F}
B高校女子={J,K}
による「5人」から「1人」を選んで、
A高校男子={A,B,C}
B高校男子={G,H,I}
による「6人」から「4人」を選ぶことにする。
然るに、
(17)
A高校女子={D,E,F}
B高校女子={J,K}
から「1人」を選ぶ「選び方」は、
①D
②E
③F
④J
⑤K
による「5C1=5通リ」である。
然るに、
(18)
A高校男子={A,B,C}
B高校男子={G,H,I}
から「4人」を選ぶ「選び方」は、
①ABCG
②ABCH
③ABCI
④ABGH
⑤ABGI
⑥ABHI
⑦ACGH
⑧ACGI
⑨ACHI
⑩AGHI
⑪BCGH
⑫BCGI
⑬BCHI
⑭BGHI
⑮CGHI
による「6C4=15通リ」である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
例へば、
女子1人=D(はA高校)
であるならば、
①D&(ABCG)
②D&(ABCH)
③D&(ABCI)
④D&(ABGH)
⑤D&(ABGI)
⑥D&(ABHI)
⑦D&(ACGH)
⑧D&(ACGI)
⑨D&(ACHI)
⑩D&(AGHI)
⑪D&(BCGH)
⑫D&(BCGI)
⑬D&(BCHI)
⑭D&(BGHI)
⑮D&(CGHI)
である。
然るに、
(01)(02)(19)により、
(20)
①D&(ABCG)
②D&(ABCH)
③D&(ABCI)
であるとすると、
A高校=4人 で、
B高校=1人 でるため、
「各高校の役員から、それぞれ2名以上を出して」といふ「条件」に「抵触」する。
然るに、
(21)
例へば、
女子1人=E(はB高校)
であるならば、
①E&(ABCG)
②E&(ABCH)
③E&(ABCI)
④E&(ABGH)
⑤E&(ABGI)
⑥E&(ABHI)
⑦E&(ACGH)
⑧E&(ACGI)
⑨E&(ACHI)
⑩E&(AGHI)
⑪E&(BCGH)
⑫E&(BCGI)
⑬E&(BCHI)
⑭E&(BGHI)
⑮E&(CGHI)
である。
然るに、
(01)(02)(21)により、
(22)
例へば、
⑩E&(AGHI)
⑭E&(BGHI)
⑮E&(CGHI)
であるとすると、
B高校=4人 で、
A高校=1人 であるため、
「各高校の役員から、それぞれ2名以上を出して」といふ「条件」に「抵触」する。
従って、
(16)~(22)により、
(23)
(3)合同委員会に1名女子が入っている場合。
に関しては、
{5×(15-3)=60通リ}である。
(24)
A高校女子={D,E,F}
B高校女子={J,K}
であるため、
①DJ+男子3人
②DK+男子3人
③EJ+男子3人
④EK+男子3人
⑤FJ+男子3人
⑥FK+男子3人。
であれば、
(4)合同委員会に各校から1名女子が入っている場合。
といふ「条件」を、満たしてゐる。
然るに、
(01)(02)(24)により、
(25)
その場合は、
A高校男子={A,B,C}
B高校男子={G,H,I}
であるため、例へば、
①DJ+男子3人(ABC)。
②DK+男子3人(GHI)。
「各高校の役員から、それぞれ2名以上を出して」といふ「条件」に「抵触」する。
然るに、
(26)
{G,H,I}からは、{2人}選ぶ場合は、
①GH
②GI
③HI
による、「3C2=3通リ」である。
(27)
{A,B,C}からは、{2人}選ぶ場合は、
①AB
②AC
③BC
による、「3C2=3通リ」である。
従って、
(05)(26)(27)により、
(28)
「男子3人」は、
①A+GH
②A+GI
③A+HI
④B+GH
⑤B+GI
⑥B+HI
⑦C+GH
⑧C+GI
⑨C+HI
であるか、または、
①G+AB
②G+AC
③G+BC
④H+AB
⑤H+AC
⑥H+BC
⑦I+AB
⑧I+AC
⑨I+BC
でなければ、ならない。
従って、
(24)(28)により、
(29)
①女子2人(DJ)+男子3人
②女子2人(DK)+男子3人
③女子2人(EJ)+男子3人
④女子2人(EK)+男子3人
⑤女子2人(FJ)+男子3人
⑥女子2人(FK)+男子3人。
といふ「6通リ」の、「その各々」に対して、
①男子3人(A+GH)
②男子3人(A+GI)
③男子3人(A+HI)
④男子3人(B+GH)
⑤男子3人(B+GI)
⑥男子3人(B+HI)
⑦男子3人(C+GH)
⑧男子3人(C+GI)
⑨男子3人(C+HI)
であるか、または、
①男子3人(G+AB)
②男子3人(G+AC)
③男子3人(G+BC)
④男子3人(H+AB)
⑤男子3人(H+AC)
⑥男子3人(H+BC)
⑦男子3人(I+AB)
⑧男子3人(I+AC)
⑨男子3人(I+BC)
でなければ、ならない。
従って、
(24)~(29)により、
(30)
(4)合同委員会に各校から1名女子が入っている場合。
に関しては、
{6×(9+9)=108通リ}である。
従って、
(01)~(30)により、
(31)
果たして、
「チャート式 基礎からの確率・統計、1967年、52頁、例題28」
の「答へ」は、四つとも、すべて「正しい」。
令和04年05月26日、毛利太。
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