2019年9月23日月曜日

「正確に1つのものがF」の「述語論理」。

(― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―

01)
それ故、正確に1つのものがFをもつということは、つぎのように言うことである。
  (16)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)
さて(16)は、実はより短くすっきりしたつぎの式と相互に導出可能なのである。
  (17)∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}
(17)は、あるものがFをもち、そして任意のFをもつものはまさにそのものにほかならない、と主張する。
(E.J.レモン 著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、211・212頁)
(02)
練習問題3 つぎに相互に導出可能な結果を確立せよ(本文の(16)および(17)を参照)。
(a)∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}┤├ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 
(ヒント:練習問題1(c)を用いてSIを適用すれば、労が省かれるだろう)
(E.J.レモン 著、竹尾 治一郎・浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年、215頁)
然るに、
(03)
練習問題1(c)b=a,c=a├ b=c
といふ「問題」が、どうして、ヒントになるのかが、私には、分からない。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1  (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  A
1  (2)∃xFx                  1&E
 3 (3)  Fa                  A
1  (4)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  1&E
1  (5)       ∀y(Fa&Fy→a=y)  4UE
1  (6)          Fa&Fb→a=b   5UE
  7(7)             Fb       A
 37(8)          Fa&Fb       37&I
137(9)                a=b   68MPP
13 (ア)             Fb→a=b   79CP
13 (イ)          ∀y(Fy→a=y)  アUI
13 (ウ)       Fa&∀y(Fy→a=y)  3イ&I
13 (エ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウUI
1  (オ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 13エEE
(ⅱ)
1  (1)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
 2 (2)       Fa&∀y(Fy→a=y)  A
 2 (3)       Fa             2&E
 2 (4)          ∀y(Fy→a=y)  2&E
 2 (5)             Fb→a=b   4UE
  6(6)          Fb&Fb       A
  6(7)             Fb       6&E
 26(8)                a=b   57MPP
 26(9)            a=b&a=b   88&I
 26(ア)                a=b   9&E
 26(イ)                b=b   8ア=E
 2 (ウ)          Fb&Fb→b=b   5イCP
 2 (エ)       ∀y(Fb&Fy→b=y)  ウUI
 2 (オ)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  エUI
 2 (キ)     ∃xFx             3EI
 2 (ク)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  オキ&I
1  (ケ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  12クEE
従って、
(04)により、
(05)
3 つぎに相互に導出可能な結果を確立せよ(本文の(16)および(17)を参照)。
(a)∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}┤├ ∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y) 
といふ「問題」の「解答」は、(04)であっても、「マチガイではない」はずであるが、残念なことに、「E.J.レモン 著、竹尾 治一郎・
浅野楢英 訳、論理学初歩、1973年」には、「問題に対する解答」が載ってゐない。
令和元年09月23日、毛利太。

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