2019年9月25日水曜日

「正確に1つのモノがFである」(Ⅱ)。

(― しばらく、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html
(β)「返り点」と「括弧」の条件。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html
(ζ)「返り点・モドキ」について。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
 Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。  :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html
(θ)「括弧」の「順番」。      :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html
(ι)「返り点」と「括弧」の関係   :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html
等々、「その他」を、お読み下さい。―

(01)
①  ∃xFx             =少なくとも、1つのモノが、 Fである(1個以上がFである)。
②  ∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=少なくとも、2つのモノが、 Fである(2個以上がFである)。
③ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=多くとも、 1つのモノしか、Fでない(2個未満がFである)。
然るに、
(02)
(ⅲ)
1(1)~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y} A
1(2)∀x~∃y{(Fx&Fy)&x≠y} 1量化子の関係
1(3)∀x∀y~{(Fx&Fy)&x≠y} 2量化子の関係
1(4)  ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 3UE
1(5)    ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4UE
1(6)     ~(Fa&Fb)∨a=b  5ド・モルガンの法則
1(7)      (Fa&Fb)→a=b  6含意の定義
1(8)   ∀y{(Fa&Fy)→a=y} 7UI
1(9) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y} 8UI
(ⅳ)
1(1) ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y} A
1(2)   ∀y{(Fa&Fy)→a=y} 1UE
1(3)      (Fa&Fb)→a=b  2UE
1(4)     ~(Fa&Fb)∨a=b  3含意の定義
1(5)    ~{(Fa&Fb)&a≠b} 4ド・モルガンの法則
1(6)  ∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 5UI
1(7)∀x∀y~{(Fa&Fy)&a≠y} 6UI
1(8)∀x~∃y{(Fa&Fy)&a≠y} 7量化子の関係
1(9)~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y} 8量化子の関係
従って、
(01)(02)により、
(03)
①  ∃xFx             =1個以上がFである。
②  ∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=2個以上がFである。
③ ~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=2個未満がFである。
④   ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}=2個未満がFである。
従って、
(03)により、
(04)
③ ∃xFx&~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=1個以上がFであって、2個未満がFである。
④ ∃xFx&  ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}=1個以上がFであって、2個未満がFである。
然るに、
(05)
(ⅳ)
1  (1)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  A
1  (2)∃xFx                  1&E
 3 (3)  Fa                  A
1  (4)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  1&E
1  (5)       ∀y(Fa&Fy→a=y)  4UE
1  (6)          Fa&Fb→a=b   5UE
  7(7)             Fb       A
 37(8)          Fa&Fb       37&I
137(9)                a=b   68MPP
13 (ア)             Fb→a=b   79CP
13 (イ)          ∀y(Fy→a=y)  アUI
13 (ウ)       Fa&∀y(Fy→a=y)  3イ&I
13 (エ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} ウUI
1  (オ)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} 13エEE
(ⅴ)
1  (1)    ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)} A
 2 (2)       Fa&∀y(Fy→a=y)  A
 2 (3)       Fa             2&E
 2 (4)          ∀y(Fy→a=y)  2&E
 2 (5)             Fb→a=b   4UE
  6(6)          Fb&Fb       A
  6(7)             Fb       6&E
 26(8)                a=b   57MPP
 26(9)            a=b&a=b   88&I
 26(ア)                a=b   9&E        
 26(イ)                b=b   8ア=E
 2 (ウ)          Fb&Fb→b=b   5イCP
 2 (エ)       ∀y(Fb&Fy→b=y)  ウUI
 2 (オ)     ∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  エUI
 2 (キ)     ∃xFx             3EI
 2 (ク)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  オキ&I
1  (ケ)∃xFx&∀x∀y(Fx&Fy→x=y)  12クEE
従って、
(04)(05)により、
(06)
③ ∃xFx&~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=1個以上がFであって、2個未満がFである。
④ ∃xFx&  ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}=1個以上がFであって、2個未満がFである。
⑤        ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}=1個以上がFであって、2個未満がFである。
に於いて、
③=④=⑤ である。
然るに、
(07)
「1個以上のモノがFであって、2個未満のモノがFである。」
といふことは、
『(0個でも、2個以上でもなく、)正確に、1個のモノがFである。』
といふ、ことである。
cf.
1個以上⇒ 〔1,2,・・・・・
2個未満=0,1〕
従って、
(06)(07)により、
(08)
③ ∃xFx&~∃x∃y{(Fx&Fy)&x≠y}=正確に、1個のモノがFである。
④ ∃xFx&  ∀x∀y{(Fx&Fy)→x=y}=正確に、1個のモノがFである。
⑤        ∃x{Fx&∀y(Fy→x=y)}=正確に、1個のモノがFである。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1   (1)∃x{ 私x&理事長x&∀y(理事長y→x=y)} A
 2  (2)∃y{大倉y&理事長y}              A
  3 (3)    私a&理事長a&∀y(理事長y→a=y)  A
  3 (4)    私a                    3&E
  3 (5)            ∀y(理事長y→a=y)  3&E
  3 (6)               理事長b→a=b   5UE
   7(7)   大倉b&理事長b               A
   7(8)   大倉b                    7&E
   7(9)       理事長b               7&E
  37(ア)                    a=b   69MPP
  37(イ)    私b                    4ア=E
  37(ウ)    私b&大倉b                48&I
  37(エ) ∃y(私y&大倉y)               ウEI
 23 (カ) ∃y(私y&大倉y)               27エEE
12  (キ) ∃y(私y&大倉y)               13カEE
12  (〃)あるyは私であり、大倉である。           13カEE
(ⅱ)
1    (1)∃x( 私x& 理事長x)     A
 2   (2)∃y(大倉y&~理事長y)     A
  3  (3)    私a& 理事長a      A
  3  (4)    私a            3&E
  3  (5)        理事長a      3&E
   6 (6)   大倉b&~理事長b      A
   6 (7)   大倉b            6&E
   6 (8)       ~理事長b      6&E
    9(9)   a=b            A
  3 9(ア)        理事長b      59=E
  369(イ)       ~理事長b&理事長b 89&I
  36 (ウ)   a≠b            9イRAA
  36 (エ)   大倉b&a≠b        7ウ&I
  36 (オ)  ~大倉a            エ[∵ 大倉が「固有名詞」で「bが大倉で、aがbでないならば、aは大倉ではない。」ただし、このやうな規則は、教科書には無い。]
  23  (カ)  ~大倉a            26オEE         
 23  (キ)   私a&~大倉a        4カ&I
 23  (ク)∃x(私x&~大倉x)       キEI
12   (ケ)∃x(私x&~大倉x)       13クEE
12   (〃)あるxは私であって、大倉ではない。 13クEE
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 正確に、私一人が理事長であって、大倉が理事長であるならば、私は大倉である。
②     私が  理事長であって、大倉が理事長でないならば、私は大倉ではない。
令和元年09月25日、毛利太。

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