2020年6月14日日曜日

「分配法則」と「必要条件・十分条件」について。

(01)
(ⅰ)
1  (1) P&(Q∨R)    A
1  (2) P          1&E
1  (3)    Q∨R     1&E
 4 (4)    Q       A
14 (5) P&Q        24&I
14 (6)(P&Q)∨(P&R) 5∨I
  7(7)      R     A
1 7(8)       P&R  27&I
1 7(9)(P&Q)∨(P&R) 8∨I
1  (ア)(P&Q)∨(P&R) 34679∨E
(ⅱ)
1  (1)(P&Q)∨(P&R) A
 2 (2)(P&Q)       A
 2 (3) P          2&E
 2 (4)   Q        2&E
 2 (5)    Q∨R     4∨I
 2 (6) P&(Q∨R)    35&I
  7(7)      (P&R) A
  7(8)       P    7&E
  7(9)         R  7&E
  7(ア)       Q∨R  9∨I
  7(イ) P&(Q∨R)    8ア&I
1  (ウ) P&(Q∨R)    1267イVE
(ⅲ)
1  (1) P∨(Q&R)    A
 2 (2) P          A
 2 (2) P∨Q        2∨I
 2 (3) P∨R        2∨I
 2 (4)(P∨Q)&(P∨R) 23&I
  5(5)    Q&R     A
  5(6)    Q       5&E
  5(7)      R    5&E
  5(8) P∨Q        6∨I
  5(9)       P∨R  7∨I
  5(ア)(P∨Q)&(P∨R) 89&I
1  (イ)(P∨Q)&(P∨R) 1245ア∨E
(ⅳ)
1     (1) (P∨Q)&(P∨R) A
1     (2)  P∨Q        1&E
 3    (3)  P          A
 3    (4)~~P          3DN
 3    (5)~~P∨Q        4∨I
  6   (6)    Q        A
  6   (7)~~P∨Q        6∨I
1     (8)~~P∨Q        23567∨E
1     (9) ~P→Q        8含意の定義
1     (ア)        P∨R  1&E
   イ  (イ)        P    A
   イ  (ウ)      ~~P    イDN
   イ  (エ)      ~~P∨R  ウ∨I
    オ (オ)          R  A
    オ (カ)      ~~P∨R  オ∨I
1     (キ)      ~~P∨R  アイエオカ∨E
1     (ク)       ~P→R  キ含意の定義
     ケ(ケ) ~P          A
1    ケ(コ)    Q        9ケMPP
1    ケ(サ)          R  クケMPP
1    ケ(シ)      Q&R     コサ&I
1     (ス) ~P→  Q&R     ケシCP
1     (ソ)    P∨(Q&R)    ス含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③  P∨(Q&R)
④(P∨Q)&(P∨R)
に於いて、
①=② は、「分配法則(Ⅰ)」であって、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1(1)(P&Q)∨R     A
1(2) R∨(P&Q)    1交換法則
1(3)(R∨P)&(R∨Q) 2分配法則(Ⅱ)
1(4)(R∨P)       3&E
1(5)(P∨R)       4交換法則
1(6)      (R∨Q) 3&E
1(7)      (Q∨R) 5交換法則
1(8)(P∨R)&(Q∨R) 57&I
(ⅳ)
1(1)(P∨R)&(Q∨R) A
1(2)(P∨R)       1&E
1(3)(R∨P)       2交換法則
1(4)      (Q∨R) 1&E
1(5)      (R∨Q) 3交換法則
1(6)(R∨P)&(R∨Q) 35&I
1(7) R∨(P&Q)    6分配法則(Ⅱ)
1(8)(P&Q)∨R     7交換法則
従って、
(03)により、
(04)
③(P&Q)∨R 
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①  P&(Q∨R)
②(P&Q)∨(P&R)
③(P&Q)∨R
④(P∨R)&(Q∨R)
に於いて、
①=② は、「分配法則(Ⅰ)」であって、
③=④ は、「分配法則(Ⅱ)」である。
然るに、
(06)
①  偽&(Q∨R)
であれば、
②(P&Q)∨(P&R)
は、それだけで、「偽」である。
従って、
(06)により、
(07)
① P が「真」であることは、
②(P&Q)∨(P&R) が「真」であるための「必要条件」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
①  P&(Q∨真)
であったとしても、
①  偽&(Q∨真)
であれば、
②(P&Q)∨(P&R)
は、それだけで、「偽」である。
従って、
(08)により、
(09)
① R が「真」であることは、
②(P&Q)∨(P&R) が「真」であるための「十分条件」ではない。
然るに、
(10)
③(P&Q)∨真
であれば、
④(P∨R)&(Q∨R)
は、それだけで、「真」である。
従って、
(10)により、
(11)
③ R が「真」であることは、
④(P∨R)&(Q∨R) が「真」であるための「十分条件」である。
従って、
(10)(11)により、
(12)
④ Pが「真」でなくとも、
④(P∨R)&(Q∨R) は「真」である。
従って、
(12)により、
(13)
③ R が「真」であることは、
④(P∨R)&(Q∨R) が「真」であるための「必要条件」ではない。
従って、
(05)~(13)により、
(14)
①  P&(Q∨R)
③(P&Q)∨R
に於いて、
① P は、① が「真」であるための「必要条件」であって、
① R は、① が「真」であるための「十分条件」ではなく、
③ P は、③ が「真」であるための「必要条件」ではなく、
③ R は、③ が「真」であるための「十分条件」である。
因みに、
(15)
「命題計算」の際に、「分配法則」を使ったのは、今までに、
 (03)
 (ⅲ)
 1(2) R∨(P&Q)    1交換法則
 1(3)(R∨P)&(R∨Q) 2分配法則(Ⅱ)
 (ⅳ)
 1(6)(R∨P)&(R∨Q) 35&I
 1(7) R∨(P&Q)    6分配法則(Ⅱ)
の、「二度」だけである。
令和02年06月14日、毛利太。

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