2020年6月15日月曜日

「(項が3つである場合の)ド・モルガンの法則」と「括弧」。

(01)
(ⅰ)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  14&I
 2  (6)  ~~P      35RAA
 2  (7)    P      6DN
   8(8)      ~Q   A
   8(9)   ~P∨~Q   8∨I
 2 8(ア) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  19&I
 2  (イ)     ~~Q   8アRAA
 2  (ウ)       Q   イDN
 2  (エ)    P& Q   7ウ&I
12  (オ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)  1エ&I
1   (カ)~~(~P∨~Q)  2オRAA
1   (キ)   ~P∨~Q   カDN
(ⅱ)
1   (1)   ~P∨~Q   A
 2  (2)    P& Q   A
  3 (3)   ~P      A
 2  (4)    P      2&E
 23 (5)   ~P&~P   34&I
  3 (6)  ~(P& Q)  25RAA
   7(7)      ~Q   A
 2  (8)       Q   2&E
 2 7(9)    ~Q&Q   78&I
   7(ア)  ~(P& Q)  29RAA
1   (イ)  ~(P& Q)  1367ア∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
に於ける、
①=② の「両辺」を「否定」すると、
③ ~~(P& Q)
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定(DN)」により、
③    P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①  ~(P& Q)
②    ~P∨~Q
③    P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(05)により、
(06)
「順番」を変へると、
①  ~(P& Q)
②    ~P∨~Q
③ ~(~P∨~Q)
④    P& Q
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(07)
③ ~(~P∨~Q)
④    P& Q
に於いて、
P=~P
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ ~(~~P∨~~Q)
④    ~P& ~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(10)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②  Pでないか、Qでないか、または、PでなくてQでない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「日本語」として、「当然」である。
(11)
③(Pであるか、 Qである。)といふことはない。
④ Pではないし、Qでもない。
に於いて、
③=④ である。
といふことは、「当然」である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
(Ⅰ)~(P&Q)≡~P∨~Q
(Ⅱ)~(P∨Q)≡~P&~Q
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」は、「日本語」としても、「当然」である。
然るに、
(13)
(ⅰ)
1  (1)~{P& (Q∨ R)} A
1  (2) ~P∨~(Q∨ R)  1ド・モルガンの法則
 3 (3) ~P          A
 3 (4) ~P∨(~Q&~R)  3∨I
  5(5)    ~(Q∨ R)  A
  5(6)    (~Q&~R)  5ド・モルガンの法則
  5(7) ~P∨(~Q&~R)  6∨I
1  (8) ~P∨(~Q&~R)  23457∨E
(ⅱ)
1  (1) ~P∨(~Q&~R)  A
 2 (2) ~P          A
 2 (3) ~P∨~(Q∨ R)  2∨I
  4(4)     ~Q&~R   A
  4(5)    ~(Q∨ R)  4ド・モルガンの法則
  4(6) ~P∨~(Q∨ R)  5∨I
1  (7) ~P∨~(Q∨ R)  12346∨E
1  (8)~{P& (Q∨ R)} 7ド・モルガンの法則
従って、
(13)により、
(14)
① ~{P&( Q∨ R)}
②  ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② である。
(15)
(ⅲ)
1(1)~{(P&Q)∨ R} A
1(2) ~(P&Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P&Q)     2&E
1(4) ~P∨~Q      3ド・モルガンの法則
1(5)        ~R  2&E
1(6)(~P∨~Q)&~R  45&I
(ⅳ)
1(1)(~P∨~Q)&~R  A
1(2)(~P∨~Q)     1&E
1(3) ~(P&Q)     2ド・モルガンの法則
1(4)        ~R  1&E
1(5) ~(P&Q)&~R  34&I
1(6)~{(P&Q)∨ R} 5ド・モルガンの法則
従って、
(15)により、
(16)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(14)(16)により、
(17)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(18)
② ~偽∨(~Q &~真)
④(~偽∨ ~Q)&~真
に於いて、
② は、「式全体」として「」であるが、
④ は、「式全体」として「」である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるが、
②=④ ではない
然るに、
(17)により、
(20)
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
といふ「論理式」を、
①  ~{P& Q∨ R}
②   ~P∨~Q&~R
③ ~{P& Q∨ R}
④  ~P∨~Q&~R
といふ風に、書いては、ならない
然るに、
(21)
⑤ ~{P& Q∨ R}
⑥  ~P∨~Q&~R
と書けば、
①  ~{P& (Q∨ R)}
②    ~P∨(~Q&~R)
であるか、
③ ~{(P& Q)∨ R}
④  (~P∨~Q)&~R
であるかの、どちらかである。
従って、
(17)(21)により、
(22)
⑤ ~(P& Q∨ R)
⑥  ~P∨~Q&~R
に於いて、
⑤=⑥ といふ「等式」自体は、「正しい」。
従って、
(09)(22)により、
(23)
① ~(P& Q)
②   ~P∨~Q
③ ~(P∨ Q)
④  ~P&~Q
⑤ ~(P& Q∨ R)
⑥  ~P∨~Q&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
従って、
(23)により、
(24)
(P,Q)が、
{P,Q,R)に変ったとしても、「ド・モルガンの法則」は、成立する。
令和02年06月15日、毛利太。

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