2020年6月4日木曜日

「連言」と「選言の否定」と「仮言命題の否定」と「ド・モルガンの法則」。

(01)
(a)
1   (1)   P& Q   A
 2  (2)  ~P∨~Q   A
1   (3)   P      1&E
  4 (4)  ~P      A
1 4 (5)   P&~P   34&I
  4 (6) ~(P& Q)  15RAA
1   (7)      Q   1&E
   8(8)     ~Q   A
1  8(9)   Q&~Q   78&I
   8(ア) ~(P& Q)  19RAA
 2  (イ) ~(P& Q)  2468ア∨E
12  (ウ)  (P& Q)&
        ~(P& Q)  1イ&I
1   (エ)~(~P∨~Q)  2ウRAA
(b)
1   (1)~(~P∨~Q)  A
 2  (2)  ~P      A
 2  (3)  ~P∨~Q   2∨I
12  (4)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  13&I
1   (5) ~~P      24RAA
1   (6)   P      5DN
  7 (7)     ~Q   A
  7      ~P∨~Q   7∨I
1 7 (8)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  17&I
1   (9)    ~~Q   7RAA
1   (ア)      Q
1   (イ)   P& Q   6ア&I
従って、
(01)により、
(02)
①(P&Q)≡~(~P∨~Q)
②(Q&P)≡~(~Q∨~P)
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
然るに、
(03)
(b)
1   (1)~(~P∨~Q)  A
 2  (2)  ~P      A
 2  (3)  ~P∨~Q   2∨I
12  (4)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  13&I
1   (5) ~~P      24RAA
1   (6)   P      5DN
  7 (7)     ~Q   A
  7      ~P∨~Q   7∨I
1 7 (8)~(~P∨~Q)&
        (~P∨~Q)  17&I
1   (9)    ~~Q   7RAA
1   (ア)      Q
1   (イ)   P& Q   6ア&I
   ウ(ウ)   P→~Q   A
1   (エ)   P      イ&E
1  ウ(オ)     ~Q   ウエMPP
   ウ(カ)      Q   イ&E
1  ウ(キ)   ~Q&Q   オカ&I
1   (ク) ~(P→~Q)  ウキRAA
(c)
1      (1) ~(P→~Q)  A
 2     (2)  ~P∨~Q   A
  3    (3)   P& Q   A
   4   (4)  ~P      A
  3    (5)   P      3&E
  34   (6)  ~P&P    45&I
   4   (7) ~(P& Q)  36RAA
    8  (8)     ~Q   A
  3    (9)      Q   3&E
  3 8  (ア)   ~Q&Q   89&I
    8  (イ) ~(P& Q)  3アRAA
 2     (ウ) ~(P& Q)  2478イ∨E
     エ (エ)   P      A
      オ(オ)      Q   A
     エオ(カ)   P& Q   エオ&I
 2   エオ(キ) ~(P& Q)&
            (P& Q)  7カ&I
 2   エ (ク)     ~Q   オキRAA
 2     (ケ)   P→~Q   エクCP
12     (コ) ~(P→~Q)&
            (P→~Q)  1ケ&I
1      (サ)~(~P∨~Q)  2コRAA
従って、
(03)により、
(04)
① ~(~P∨~Q)≡~(P→~Q)
② ~(~Q∨~P)≡~(Q→~P)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(02)(04)により、
(05)
①(P&Q)≡~(~P∨~Q)≡~(P→~Q)
②(Q&P)≡~(~Q∨~P)≡~(Q→~P)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)により、
(06)
①(PであってQである。)≡(Pでないか、または、Qでない)といふことはない。≡(Pならば、Qでない)といふことはない。
②(QであってPである。)≡(Qでないか、または、Pでない)といふことはない。≡(Qならば、Pでない)といふことはない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
①(PであってQである。)
②(QであってPである。)
といふのであれば、
①(Pである。)と言ってゐるし、
②(Qである。)と言ってゐる。
然るに、
(08)
①(Pであるならば、Qでない)といふことはない。
②(Qであるならば、Pでない)といふことはない。
といふのであれば、
①(Pである。)と言ってゐる。といふ風には、思へないし、
②(Qである。)と言ってゐる。といふ風には、思へない。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
① ~(P→~Q)
② ~(Q→~P)
といふ「論理式」と、
①(Pであるならば、Qでない)といふことはない。
②(Qであるならば、Pでない)といふことはない。
といふ「日本語」には、「齟齬」が有る。
令和02年06月04日、毛利太。

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