2020年2月26日水曜日

「ド・モルガンの法則」:「連言(∩)と選言(∪)」が混在する場合(Ⅲ)。

(01)
―「昨日(2020年2月25日)」は、「半分」しか「計算」しなかったものの、「今回」は、「もう半分を、計算」する。―
―「昨日の計算」は、次の通りである。―
(ⅰ)
1      (1) ~{ P&( Q∨ R)}  A
      (2) ~(~P∨(~Q&~R)}  A
  3    (3)   ~P           A
 23    (4)   ~P∨(~Q&~R)   3∨I
 23    (5) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  24&I
 2     (6)  ~~P           3RAA
 2     (7)               6DN(半分ゲット)
   8   (8)      (~Q&~R)   A
   8   (9)   ~P∨(~Q&~R)   8∨I
 2 8   (ア) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  29&I
 2     (イ)     ~(~Q&~R)   8RAA
      (ウ)     ~( Q∨ R)   A(RAAを目指す)
     エ (エ)        Q       A
     エ (オ)        Q∨ R    エ∨I
    ウエ (カ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   イオ&I
    ウ  (キ)       ~Q       エカRAA
      ク(ク)           R    A
      ク(ケ)        Q∨ R    ク∨I
    ウ ク(コ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   ウケ&
    ウ  (サ)          ~R    クコRAA
    ウ  (シ)       ~Q&~R    キサ&I
 2  ウ  (ス)     ~(~Q&~R)&
                (~Q&~R)   イシ&I
 2     (セ)    ~~( Q∨ R)   スRAA
 2     (ソ)      ( Q∨ R)   セDN(残りもゲット)
 2     (タ)    ( Q∨ R)   7ソ&I
12     (チ)  ~{P&( Q∨ R)}&   
             {P&( Q∨ R)}  1タ&I
1      (ツ)~~(~P∨(~Q&~R)}  チRAA
1      (テ)   ~P∨(~Q&~R)   ツDN
(ⅱ)
1      (1)   ~P∨(~Q&~R)   A
      (2)    P&( Q∨ R)   A
      (3)   ~P           A(1選言項L)
 2     (4)    P           2&E
 23    (5)   ~P&P         34&I
      (6)  ~{P&( Q∨ R)}  5RAA
 2     (7)        Q∨ R    2&E
      (8)       ~Q&~R    A(1選言項R)
      (9)        Q       A
   8   (ア)       ~Q       8&E
   89  (イ)        Q&~Q    9ア&I
    9  (ウ)     ~(~Q&~R)   8イRAA
      (エ)           R    A
   8   (オ)          ~R    8&E
   8 エ (カ)        R&~R    エオ&I
     エ (キ)     ~(~Q&~R)   カRAA
 2     (ク)     ~(~Q&~R)   7キ∨E
 2 8   (ケ)      (~Q&~R)&
               ~(~Q&~R)   8ク&I
      (コ)  ~{P&( Q∨ R)}  ケRAA
1      (サ)  ~{P&( Q∨ R)}  1コ∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~{ P&( Q∨ R)}
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1     (1)  ( P& Q)∨ R   A
     (2)  (~P∨~Q)&~R   A
  3   (3)  ( P& Q)      A(1選言項L)
 2    (4)  (~P∨~Q)      2&E
     (5)   ~P          A(4選言項L)
  3   (6)    P          3&E
  35  (7)   ~P&P        56&I
   5  (8) ~( P& Q)      37RAA
     ()      ~Q       A(4選言項R)
  3   (ア)       Q       3&E
  3 9 (イ)    ~Q&Q       9ア&I
    9 (ウ) ~( P& Q)      3イRAA
 2    (エ) ~( P& Q)      4ウ∨E
 23   (オ) ~(P&Q)&(P&Q)  3エ&I
     (カ)~{(~P∨~Q)&~R}  2オRAA
     キ(キ)              A(1選言項R)
 2    (ク)          ~R   2&E
 2   キ(ケ)        R&~R   キク&I
     (コ)~{(~P∨~Q)&~R}  ケRAA
1     (サ)~{(~P∨~Q)&~R}  1コ∨E
(ⅳ)
1      (1) ~{(~P∨~Q)&~R}  A
      (2) ~{( P& Q)∨ R}  A
  3    (3)   ( P& Q)      A
  3    (4)   ( P& Q)∨ R   3∨I
 23    (5) ~{( P& Q)∨ R}&
 2     (6)  ~( P& Q)      35RAA
      (7)  ~(~P∨~Q)      A
    8  (8)    ~P          A
    8  (9)    ~P∨~Q       8∨I
   78  (ア)  ~(~P∨~Q)&
             (~P∨~Q)      79&I
   7   (イ)   ~~P          8アRAA
   7   (ウ)               イDN
     エ (エ)       ~Q       A
     エ (オ)    ~P∨~Q       エ∨I
   7 エ (カ)  ~(~P∨~Q)&
             (~P∨~Q)      7オ&I
   7   (キ)      ~~Q       エカRAA
   7   (ク)               キDN
   7   (ケ)     &        ウク&I
 2 7   (コ)  ~( P& Q)
             ( P& Q)      6ケ&I
 2     (サ) ~~(~P∨~Q)      コRAA
 2     (シ)   (~P∨~Q)      サDN(半分ゲット)
      ス(ス)            R   A
      ス(セ)   ( P& Q)∨ R   ス∨I
 2    ス(ソ) ~{( P& Q)∨ R}&
            {( P& Q)∨ R}  2セ&I
 2     (タ)           ~R   スソRAA(残りもゲット)
 2     (チ)   (~P∨~Q)~R   シタ&I
12     (ツ) ~{(~P∨~Q)&~R}&
            {(~P∨~Q)&~R}  1チ&I
1      (テ)~~{( P& Q)∨ R}  ツRAA
1      (ト)   ( P& Q)∨ R   テDN
従って、
(03)により、
(04)
③   {( P& Q)∨ R}
④ ~{(~P∨~Q)&~R}
に於いて、
③=④ である。
従って、
(04)により、
(05)
 (2+2)= (2×2)= 4
ならば、
-(2+2)=-(2×2)=-4
であることと、「同じやうな理屈」で、
③ ~{( P& Q)∨ R}
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(05)により、
(06)
①   ~{ P&( Q∨  R)}
②       ~P∨(~Q&~R)
③ ~{( P& Q)∨ R}
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(06)により、
(07)
いづれにせよ、
① ~{ P& Q∨ R}
②     ~P∨~Q&~R
③ ~{ P& Q∨ R}
④   ~P∨~Q&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(08)
① ~{P&(Q∨R)}≡~{(P&Q)∨(P∨R)}
③ ~{(P&Q)∨R}≡~{(P∨R)&(Q∨R)}
cf.
分配法則(Distributive property)。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①  ~{ P&( Q∨ R)}
②      ~P∨(~Q&~R)
③ ~{( P& Q)∨ R}
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=②=③=④ ではない
然るに、
(10)
(a)
1   (1) ~( P& Q)  A
 2  (2) ~(~P∨~Q)  A
  3 (3)   ~P      A
  3 (4)   ~P∨~Q   3∨I
 23 (5) ~(~P∨~Q)&
 23 (6)  (~P∨~Q)  24&I
 2  (7)  ~~P      3RAA
 2  (8)    P      7DN
   9(9)      ~Q   A
   9(ア)   ~P∨~Q   9∨I
 2 9(イ) ~(~P∨~Q)&
         (~P∨~Q)  2ア&I
 2  (ウ)     ~~Q   9イRAA
 2  (エ)       Q   ウDN
 2  (オ)    P& Q   8エ&I
12  (カ) ~( P& Q)&
         ( P& Q)
1   (キ)~~(~P∨~Q)  2カRAA
1   (ク)   ~P∨~Q   キDN
(b)
1   (1) ~P∨~Q  A
 2  (2)  P& Q  A
  3 (3) ~P     A
 2  (4)  P     2&E
 23 (5) ~P&P   34&I
  3 (6)~(P& Q) 25RAA
   7(7)    ~Q  A
 2  (8)     Q  2&E
 2 7(9)  ~Q&Q  78&I
   7(ア)~(P& Q) 29RAA
1   (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
(c)
1  (1)~(P∨Q)  A
 2 (2)  P     A
 2 (3)  P∨Q   2∨I
12 (4)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  13&I
1  (5) ~P     24RAA
  6(6)    Q   A
  6(7)  P∨Q   6∨I
1 6(8)~(P∨Q)&
       (P∨Q)  16&I
1  (9)   ~Q   68RAA
1  (ア)~P&~Q   59&I
(d)
1   (1)  ~P&~Q   A
 2  (2)   P∨ Q   A
1   (3)  ~P      1&E
  4 (4)   P      A
1 4 (5)  ~P& P   34&I
  4 (6)~(~P&~Q)  15RAA
1   (7)     ~Q   1&E
   8(8)      Q   A
1  8(9)   Q&~Q   78&I
   8(ア)~(~P&~Q)  19RAA
 2  (イ)~(~P&~Q)  2468ア∨E
12  (ウ) (~P&~Q)&
       ~(~P&~Q)  1イ&I
1   (エ) ~(P∨ Q)  2ウRAA
従って、
(10)により、
(11)
(ⅰ)~(P&Q)⇔ ~P∨~Q
(ⅱ)~(P∨Q)⇔ ~P&~Q
といふ「等式(ド・モルガンの法則)」が、成立する。
然るに、
(12)
(ⅰ)
1  (1)~{P&(Q∨ R)} A
1  (2)~P∨~(Q∨ R)  1ド・モルガンの法則
 3 (3)~P          A
 3 (4)~P∨(~Q&~R)  3∨I
  5(5)   ~(Q∨ R)  A
  5(6)    ~Q&~R   5ド・モルガンの法則
  5(7)~P∨(~Q&~R)    6∨I
1  (8)~P∨(~Q&~R)  23467∨E
(ⅱ)
1  (1)~P∨(~Q&~R)  1
 2 (2)~P          A
 2 (3)~P∨~(Q∨ R)  2∨I
  4(4)   (~Q&~R)  A
  4(5)   ~(Q∨ R)  4ド・モルガンの法則
  4(6)~P∨~(Q∨ R)  5∨I
1  (7)~P∨~(Q∨ R)  12346∨E
1  (8)~{P&(Q∨ R)} 7ド・モルガンの法則
(ⅲ)
1(1)~{(P& Q)∨ R} A
1(2) ~(P& Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P& Q)     2&E
1(4)  ~P∨~Q      3ド・モルガンの法則
1(5)         ~R  2&E
1(6) (~P∨~Q)&~R  45&I
(ⅳ)
1(1) (~P∨~Q)&~R  45&I
1(2) (~P∨~Q)     1&E
1(3) ~(P& Q)     2ド・モルガンの法則
1(4)         ~R  1&E
1(5) ~(P& Q)&~R  34&I
1(6)~{(P& Q)∨ R} 5ド・モルガンの法則
従って、
(12)により、
(13)
①   ~{ P&( Q∨  R)}
②       ~P∨(~Q&~R)
③ ~{( P& Q)∨ R}
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(01)(13)により、
(14)
例へば、
(ⅰ)
1      (1) ~{ P&( Q∨ R)}  A
 2     (2) ~(~P∨(~Q&~R)}  A
  3    (3)   ~P           A
 23    (4)   ~P∨(~Q&~R)   3∨I
 23    (5) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  24&I
 2     (6)  ~~P           3RAA
 2     (7)    P           6DN
   8   (8)      (~Q&~R)   A
   8   (9)   ~P∨(~Q&~R)   8∨I
 2 8   (ア) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  29&I
 2     (イ)     ~(~Q&~R)   8RAA
    ウ  (ウ)     ~( Q∨ R)   A
     エ (エ)        Q       A
     エ (オ)        Q∨ R    エ∨I
    ウエ (カ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   イオ&I
    ウ  (キ)       ~Q       エカRAA
      ク(ク)           R    A
      ク(ケ)        Q∨ R    ク∨I
    ウ ク(コ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   ウケ&
    ウ  (サ)          ~R    クコRAA
    ウ  (シ)       ~Q&~R    キサ&I
 2  ウ  (ス)     ~(~Q&~R)&
                (~Q&~R)   イシ&I
 2     (セ)    ~~( Q∨ R)   ウス
 2     (ソ)      ( Q∨ R)   セDN
 2     (タ)    P&( Q∨ R)   7ソ&I
12     (チ)  ~{P&( Q∨ R)}&   
             {P&( Q∨ R)}  1タ&I
1      (ツ)~~(~P∨(~Q&~R)}  2チRAA
1      (テ)   ~P∨(~Q&~R)   ツDN
といふ「29行の計算」は、
(ⅰ)
1  (1)~{P&(Q∨ R)} A
1  (2)~P∨~(Q∨ R)  1ド・モルガンの法則
 3 (3)~P          A
 3 (4)~P∨(~Q&~R)  3∨I
  5(5)   ~(Q∨ R)  A
  5(6)    ~Q&~R   5ド・モルガンの法則
  5(7)~P∨(~Q&~R)    6∨I
1  (8)~P∨(~Q&~R)  23467∨E
といふ「8行の計算」に、「置き換へ」ることが、出来る。
従って、
(15)
29行の計算」は、「無駄」であると言へば、「無駄」であるが、
① ~(P&Q)
といふ「式」に於いて、
Q=(Q∨R)
といふ「代入(Substitution)」を行った「式」が、
① ~{P&(Q∨R)}
といふ「式」である。
従って、
(14)(15)により、
(16)
(ⅰ)
1      (1) ~{ P&( Q∨ R)}  A
 2     (2) ~(~P∨(~Q&~R)}  A
  3    (3)   ~P           A
 23    (4)   ~P∨(~Q&~R)   3∨I
 23    (5) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  24&I
 2     (6)  ~~P           3RAA
 2     (7)    P           6DN
   8   (8)      (~Q&~R)   A
   8   (9)   ~P∨(~Q&~R)   8∨I
 2 8   (ア) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  29&I
 2     (イ)     ~(~Q&~R)   8RAA
    ウ  (ウ)     ~( Q∨ R)   A
     エ (エ)        Q       A
     エ (オ)        Q∨ R    エ∨I
    ウエ (カ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   イオ&I
    ウ  (キ)       ~Q       エカRAA
      ク(ク)           R    A
      ク(ケ)        Q∨ R    ク∨I
    ウ ク(コ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   ウケ&
    ウ  (サ)          ~R    クコRAA
    ウ  (シ)       ~Q&~R    キサ&I
 2  ウ  (ス)     ~(~Q&~R)&
                (~Q&~R)   イシ&I
 2     (セ)    ~~( Q∨ R)   ウス
 2     (ソ)      ( Q∨ R)   セDN
 2     (タ)    P&( Q∨ R)   7ソ&I
12     (チ)  ~{P&( Q∨ R)}&   
             {P&( Q∨ R)}  1タ&I
1      (ツ)~~(~P∨(~Q&~R)}  2チRAA
1      (テ)   ~P∨(~Q&~R)   ツDN
といふ「計算」は、
① ~(P&Q)
といふ「式」に於いて、
Q=(Q∨R)
といふ「代入(Substitution)」を行っても、「ド・モルガンの法則」は「有効である」。といふことに対する、「証明(証拠)」になってゐる。
令和02年02月26日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿