2020年2月25日火曜日

「ド・モルガンの法則」:「連言(∩)と選言(∪)」が混在する場合(Ⅱ)。

(01)
―「前回(2020年2月23日)」は、「代入」で求めたものの、「今回」は、「直接計算」する。―
(ⅰ)
1      (1) ~{ P&( Q∨ R)}  A
      (2) ~(~P∨(~Q&~R)}  A
  3    (3)   ~P           A
 23    (4)   ~P∨(~Q&~R)   3∨I
 23    (5) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  24&I
 2     (6)  ~~P           3RAA
 2     (7)               6DN
   8   (8)      (~Q&~R)   A
   8   (9)   ~P∨(~Q&~R)   8∨I
 2 8   (ア) ~(~P∨(~Q&~R)}&
            (~P∨(~Q&~R)}  29&I
 2     (イ)     ~(~Q&~R)   8RAA
    ウ  (ウ)     ~( Q∨ R)   A
     エ (エ)        Q       A
     エ (オ)        Q∨ R    エ∨I
    ウエ (カ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   イオ&I
    ウ  (キ)       ~Q       エカRAA
      ク(ク)           R    A
      ク(ケ)        Q∨ R    ク∨I
    ウ ク(コ)     ~( Q∨ R)&
                ( Q∨ R)   ウケ&
    ウ  (サ)          ~R    クコRAA
    ウ  (シ)       ~Q&~R    キサ&I
 2  ウ  (ス)     ~(~Q&~R)&
                (~Q&~R)   イシ&I
 2     (セ)    ~~( Q∨ R)   ウスRAA
 2     (ソ)      ( Q∨ R)   セDN
 2     (タ)    ( Q∨ R)   7ソ&I
12     (チ)  ~{P&( Q∨ R)}&   
             {P&( Q∨ R)}  1タ&I
1      (ツ)~~(~P∨(~Q&~R)}  チRAA
1      (テ)   ~P∨(~Q&~R)   ツDN
(ⅱ)
1      (1)   ~P∨(~Q&~R)   A
      (2)    P&( Q∨ R)   A
  3    (3)   ~P           A
 2     (4)    P           2&E
 23    (5)   ~P&P         34&I
  3    (6)  ~{P&( Q∨ R)}  5RAA
 2     (7)        Q∨ R    2&E
   8   (8)       ~Q&~R    A
    9  (9)        Q       A
   8   (ア)       ~Q       8&E
   89  (イ)        Q&~Q    9ア&I
    9  (ウ)     ~(~Q&~R)   8イRAA
     エ (エ)           R    A
   8   (オ)          ~R    8&E
   8 エ (カ)        R&~R    エオ&I
     エ (キ)     ~(~Q&~R)   8カRAA
 2     (ク)     ~(~Q&~R)   79ウエキ∨E
 2 8   (ケ)      (~Q&~R)&
               ~(~Q&~R)   8ク&I
   8   (コ)  ~{P&( Q∨ R)}  ケRAA
1      (サ)  ~{P&( Q∨ R)}  1368コ∨E
従って、
(01)により、
(02)
① ~{ P&( Q∨ R)}
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
「演算子」としての「&」と、
「演算子」としての「∨」の「結合力」は「等しい」。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① ~{ P&( Q∨ R} 
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であるならば、
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④
でなければ、ならない。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1(1)~{(P& Q)∨ R} A
1(2) ~(P& Q)&~R  1ド・モルガンの法則
1(3) ~(P& Q)     2&E
1(4)  ~P∨~Q      3ド・モルガンの法則
1(5)         ~R  2&E
1(6) (~P∨~Q)&~R  45&I
(ⅳ)
1(1) (~P∨~Q)&~R  45&I
1(2) (~P∨~Q)     1&E
1(3) ~(P& Q)     2ド・モルガンの法則
1(4)         ~R  1&E
1(5) ~(P& Q)&~R  34&I
1(6)~{(P& Q)∨ R} 5ド・モルガンの法則
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ~{ P&( Q∨ R)} 
②     ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であるならば、果たして、
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① ~{ P&( Q∨ R)}
②     ~P∨(~Q&~R)
③ ~{(P& Q)∨ R} 
④   (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(07)により、
(08)
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① ~{ P&( ~Q∨ R)}
②     ~P∨(~~Q&~R)
③ ~{(P& ~Q)∨ R} 
④   (~P∨~~Q)&~R
従って、
(08)により、
(09)
「二重否定律(DN)」により、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(09)により、
(10)
「連言(&)と選言(∨)」が混在する場合の「ド・モルガンの法則」は、例へば、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(11)
「君子不以其所以養人者害人」と「その対偶」の「述語論理」(2020年2月23日)。でも書いたものの、
あるいは、探し方が悪いのかもしれませんが、
① ~{ P&(~Q∨ R)}
②     ~P∨( Q&~R)
③ ~{(P&~Q)∨ R}
④   (~P∨ Q)&~R
のやうに、「連言(&)と選言(∨)」が混在する場合の「ド・モルガンの法則」に関する「説明」は、少なくとも、「グーグルの1ページ目」では、見付けることが出来ません。
令和02年02月25日、毛利太。

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