2021年5月12日水曜日

「犯人は森か原である。」の「述語論理」。

(01)
(ⅰ)
1  (1) ∀x(犯人x→ 森x)  A
 2 (2) ∃x(~森x&犯人x)  A
1  (3)    犯人a→ 森a   1UE
  4(4)    ~森a&犯人a   A
  4(5)    犯人a       4&E
  4(6)    ~森a       4&E
1 4(7)         森a   35MPP
1 4(8)    ~森a& 森a   67&I
 4(9)  ~(犯人a→ 森a)  18RAA
1  (ア)    犯人a→ 森a   1UE
1 4(イ)  ~(犯人a→ 森a)&
         (犯人a→ 森a)  9ア&I
  4(ウ)~∀x(犯人x→ 森x)  1イRAA
 2 (エ)~∀x(犯人x→ 森x)  24ウEE
12 (オ) ∀x(犯人x→ 森x)&
      ~∀x(犯人x→ 森x)  1エ&I
1  (カ)~∃x(~森x&犯人x)  2オRAA
(ⅱ)
1   (1)~∃x(~森x&犯人x)  A
 2  (2)    ~森a&犯人a   A
 2  (3) ∃x(~森x&犯人x)  2EI
12  (4)~∃x(~森x&犯人x)&
        ∃x(~森x&犯人x)  13&I
1   (5)  ~(~森a&犯人a)  24RAA
  6 (6)        犯人a   A
   7(7)    ~森a       A
  67(8)    ~森a&犯人a   67&
1 67(9)  ~(~森a&犯人a)&
          (~森a&犯人a)  58&I
1 6 (ア)   ~~森a       79RAA
1 6 (イ)     森a       アDN
1   (ウ)    犯人a→ 森a   6イCP
1   (エ) ∀x(犯人x→ 森x)  ウUI
従って、
(01)により、
(02)
①  ∀x(犯人x→ 森x)
② ~∃x(~森x&犯人x)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森である)。
②(森以外のxで、犯人であるx)は存在しない。
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)
犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない
③ 森犯人である。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(05)
(ⅲ)
1    (1)     ∀x(犯人x→ 森x∨ 原x)  A
 2   (2)     ∃x(犯人x&~森x&~原x)  A
1    (3)        犯人a→ 森a∨ 原a   1UE
  4  (4)        犯人a&~森a&~原a   A
  4  (5)        犯人a           4&E
  4  (6)            ~森a       4&E
  4  (7)                ~原a   4&E
1 4  (8)             森a∨ 原a   35MPP
   9 (9)             森a       A
  49 (ア)            ~森a&森a    69&I
   9 (イ)      ~(犯人a&~森a&~原a)  4アRAA
    ウ(ウ)                 原a   A
  4 ウ(エ)             ~原a&原a   7ウ&I
    ウ(オ)      ~(犯人a&~森a&~原a)  4エRAA
1 4  (カ)      ~(犯人a&~森a&~原a)  89イウオ∨E
1 4  (キ)       (犯人a&~森a&~原a)&
              ~(犯人a&~森a&~原a)  4カ&I
  4  (ク)    ~∀x(犯人x→ 森x∨ 原x)  1キRAA
 2   (ケ)    ~∀x(犯人x→ 森x∨ 原x)  24クEE
12   (コ)     ∀x(犯人x→ 森x∨ 原x)&
            ~∀x(犯人x→ 森x& 原x)  1ケ&I
1    (サ)    ~∃x(犯人x&~森x&~原x)  2コRAA
1    (シ)    ∀x~(犯人x&~森x&~原x)  サ量化子の関係
1    (ス)      ~(犯人a&~森a&~原a)  シUE
1    (セ)       ~犯人a∨ 森a∨ 原a   ス、ド・モルガンの法則
1    (ソ)    ~犯人a∨森a∨原a∨~犯人a   セ∨I
1    (タ)    森a∨~犯人a∨原a∨~犯人a   ソ交換法則
1    (ツ)  ~(~森a&犯人a&~原a&犯人a)  タ、ド・モルガンの法則
1    (チ)∀x~(~森x&犯人x&~原x&犯人x)  ツUI
1    (テ)~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x)  チ量化子の関係
(ⅳ)
1    (1)~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x)  A
1    (2)∀x~(~森x&犯人x&~原x&犯人x)  1量化子の関係
1    (3)  ~(~森a&犯人a&~原a&犯人a)  2UE
1    (4)    森a∨~犯人a∨原a∨~犯人a   3ド・モルガンの法則
1    (5)    ~犯人a∨~犯人a∨森a∨原a   4交換法則
1    (6)         ~犯人a∨森a∨原a   5冪等律
1    (7)          犯人a→森a∨原a   6含意の定義
1    (8)       ∀x(犯人x→森x∨原x)  7UI
従って、
(05)により、
(06)
③  ∀x(犯人x→森x∨原x)
④ ~∃x(~森x&犯人x&~原x&犯人x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて(xが犯人であるならば、xは森であるか、xは原である)。
④(森でないxで犯人であるxと、原でないxで犯人であるx)は存在しない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)により、
(07)
犯人は、森か、原である。
② 森以外の犯人と、原以外の犯人は、存在しない
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
犯人は、森か、原である。
② 森以外の犯人と、原以外の犯人は、存在しない
③ 林は犯人ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
因みに、
(09)
障壁1:数理論理学
開始5ページ目(P11)から「充足問題」「論理式 (¬C⇒B)∧¬(¬A⇒B)∧(D⇒(A∧C)) はである」という文字達が並びます!
さらに「公理」「推論規則」「排中律」などの言葉が並び、極め付きは巻末資料1~5(P457~P461)です。
(タイトルだけ書くと巻末資料3は「自然演繹びシークエント計算・体系LK」と書いてあります…見たことも聞いたこともない言葉でした…)
(井上真偽処女作! 恋と禁忌の述語論理(プレディケット) 感想&考察【一部ネタバレあり】)を私は未読である
然るに、
(10)
(~C→B)&~(~A→B)&{D→(A&C)}
(~偽→偽)&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
( 真→偽)&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
(  偽  )&~(~A→偽)&{D→(A&偽)}
  従って、
(09)(10)により、
(11)
「論理式 (¬C⇒B)∧¬(¬A⇒B)∧(D⇒(A∧C)) は(恒真)である」は「嘘()」である。
(12)
①  ∀x(犯人x→ 森x)
② ~∃x(~森x&犯人x)
に於いて、すなはち、
犯人は森である。
② 森以外に犯人はいない
に於いて、
①=② である。
といふことを、「証明」出来る程、ある探偵が、「述語論理」が得意であったとしても、そのことで、「事件の解決」が容易になるとは、无い。
令和03年05月12日、毛利太。

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