2020年5月13日水曜日

「OKWAVE(解決済み)」に勝手に回答。

(01)
解決済みの問題
論理式は真理表を使わないと証明できないでしょうか?(「P→『Q∨R』」⇔「『P∧¬Q』→R」)
お世話になります。よろしくお願いします(OKWAVE 2009-02-10 06:14:02)。
(02)
質問者が選んだベストアンサー(2009-02-10 11:12:25)
・真理表で証明する: 所詮 8通り×いくつか, だからこのくらいなら力技でもいける.
・式の変形だけで示す: 「ドモルガンの法則」が必要.
・推論規則を使う: たぶんこれが本筋. きれいに示そうとすると先を読む必要があって面倒だけど.
いずれにしても「ドモルガンの法則」は「論理をかじった人なら知っていないと恥ずかしい」レベルだと思ってください.
(03)
 ―「含意の定義」と「ド・モルガンの法則」を使ふ場合。―
(ⅰ)
1   (1)P→(Q∨R) A
 2  (2)P&~Q    A
 2  (3)P       2&E
12  (4)   Q∨R  12MPP
12  (5) ~~Q∨R  4DN
12  (6)  ~Q→R  5含意の定義
 2  (7)  ~Q    2&E
12  (8)     R  67MPP
1   (9)P&~Q→R  28CP
(ⅱ)
1   (1)  P&~Q→ R  A
1   (2)~(P&~Q)∨R  1含意の定義
 3  (3)~(P&~Q)    A
 3  (4) ~P∨ Q     3ド・モルガンの法則
 3  (5)  P→ Q     4含意の定義
  6 (6)  P        A
 36 (7)     Q     56MPP
 36 (8)     Q∨ R  7∨I
 3  (9)  P→(Q∨ R) 68CP  
   ア(ア)        R  A
   ア(イ)    (Q∨ R) ア∨I
   ア(ウ) ~P∨(Q∨ R) イ∨I
   ア(エ)  P→(Q∨ R) ウ含意の定義
1   (オ)  P→(Q∨ R) 239アエ∨E
(04)
 ―「含意の定義」と「ド・モルガンの法則」を使はないで、わざと「難しく」した場合。―
(ⅰ)
1      (1)P→(Q∨ R)  A
 2     (2)P&~Q      A
 2     (3)P         2&E
12     (4)   Q∨ R   12MPP
  5    (5)  ~Q&~R   A
   6   (6)   Q      A
  5    (7)  ~Q      5&E
  56   (8)   Q&~Q   67&I
   6   (9)~(~Q&~R)  58&I
    ア  (ア)      R   A
  5    (イ)     ~R   5&E
  5 ア  (ウ)   R&~R   アイ&I
    ア  (エ)~(~Q&~R)  5アRAA
12     (オ)~(~Q&~R)  469アエ∨E
     カ (カ)  ~Q      A
      キ(キ)     ~R   A
     カキ(ク)  ~Q&~R   カキ&I
12   カキ(ケ)~(~Q&~R)&
           (~Q&~R)
12   カ (コ)    ~~R   キケRAA
12   カ (サ)      R   コDN
12     (シ)  ~Q→ R   カサCP
 2     (ス)  ~Q      2&E
12     (ソ)      R   シスMPP
1      (タ)P&~Q→ R   2ソCP
(ⅱ)
1          (1) (P&~Q)→ R    A
 2         (2) (P&~Q)&~R    A
 2         (3) (P&~Q)       2&E
 2         (4)        ~R    2&E
12         (5)         R    13MPP
12         (6)      ~R&R    45&I
1          (7)       ~~R    45DN
1          (8)         R    7DN
1          (9)~(P&~Q)∨ R    8∨I
  ア        (ア)~(P&~Q)       A(9選言項左)
   イ       (イ)  P           A
    ウ      (ウ)    ~Q        A
   イウ      (エ)  P&~Q        イウ&I
  アイウ      (オ)~(P&~Q)&
               (P&~Q)       アエ&I
  アイ       (カ)   ~~Q        ウオRAA
  アイ       (キ)     Q        カDN
  アイ       (ク)     Q∨R      キ∨I
  ア        (ケ)  P→(Q∨R)     イクCP(半分ゲット)
     コ     (コ)         R    A(9選言項右)
          コ     (サ)       Q∨R    コ∨I
     コ     (シ)  ~P∨ (Q∨R)   サ∨I
      ス    (ス)   P&~(Q∨R)   A
       セ   (セ)  ~P          A(シ選言項左)
      ス    (ス)   P          ス&E
      スセ   (ソ)  ~P&P        セス&I
       セ   (タ) ~{P&~(Q∨R)}  スソRAA
        チ  (チ)      (Q∨R)   A(シ選言項右)
      ス    (ツ)     ~(Q∨R)   ス&E
      ス チ  (テ)      (Q∨R)&
                   ~(Q∨R)   チツ&I
        チ  (ト) ~{P&~(Q∨R)}  ステRAA
     コ     (ナ) ~{P&~(Q∨R)}  コセタチト∨E
         ニ (ニ)   P          A
          ヌ(ヌ)     ~(Q∨R)   A
         ニヌ(ネ)   P&~(Q∨R)   ニヌ&I
     コ   ニヌ(ノ) ~{P&~(Q∨R)}&
                {P&~(Q∨R)}  ナネ&I
     コ   ニ (ハ)    ~~(Q∨R)   ヌノRAA
     コ   ニ (ヒ)       Q∨R    ハDN
     コ     (フ)    P→(Q∨R)   ニヒCP
1          (へ)    P→(Q∨R)   9アケコフ∨E
従って、
(03)(04)により、
(05)
① P→(Q∨R)≡「Pならば(Qまたは、Rである)。」
② P&~Q→R ≡「PであってQでないならば、Rである。」
に於いて、
①=② である。
因みに、
(06)
(ⅰ)の「別解」としては、
1  (1)  P→(Q∨R) A
 2 (2)  P       A
12 (3)     Q∨R  12MPP
12 (4)   ~~Q∨R  3DN
12 (5)    ~Q→R  4含意の定義
1  (6)P→(~Q→~R) 25CP
  7(7)P& ~Q     A
  7(8)P         7&E
1 7(9)   ~Q→~R  68MPP
  7(ア)   ~Q     7&E
1 7(イ)      ~R  9アMPP
1  (ウ) P&~Q→~R  7イCP
といふ「計算」もある。
(01)により、
(07)
>論理式は真理表を使わないと証明できないでしょうか?
について言へば、
述語計算のような、より複雑なレベルの論理学においては、真理表による方法は無効となる
(E.j.レモン 著、竹尾治一郎・楢英 訳、1973年、115頁)
従って、
(08)
「命題論理式」ではなく、「述語論理式」の場合は、「真理表」を使って、「証明」することは、出来ない。
令和02年05月13日、毛利太。

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