2020年5月26日火曜日

「ド・モルガンの法則」の「命題計算」による「一般化」。

(01)
(ⅰ)
1   (1)   P& Q   A
 2  (2)  ~P∨~Q   A
1   (3)   P      1&E
  3 (4)  ~P      A
1 3 (5)   P&~P   34&I
  3 (6) ~(P& Q)  15RAA
1   (7)      Q   1&E
   7(8)     ~Q   A
1  7(9)   Q&~Q   78&I
   7(ア) ~(P& Q)  19RAA
 2  (イ) ~(P& Q)  1367ア∨E
12  (ウ)  (P& Q)&
        ~(P& Q)  1イ&I
1   (エ)~(~P∨~Q)  2ウRAA
 2  (〃) ~(P& Q)  1ウRAA
従って、
(01)により、
(02)
①  P& Q
② ~P∨~Q
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
然るに、
(03)
①  P& Q
② ~P∨~Q
のやうに、「2つの命題が矛盾」する場合、「その、どちらか一方を否定」すると、「両者の真理値は、同値」になる。
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)~( P& Q)⇔   ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(04)により、
(05)
(ⅰ)~( P& Q)⇔   ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔   ~~P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~(~~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)により、
(06)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔    P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(06)により、
(07)
(ⅲ)~(~P& Q)⇔    P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
に於いて、
P=~P
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅴ)~(~~P&~Q)⇔   ~P∨~~Q
(ⅵ) (~~P&~Q)⇔ ~(~P∨~~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅴ)~( P&~Q)⇔   ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅴ)~( P&~Q)⇔   ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔   ~~P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~(~~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(09)により、
(10)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔    P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~( P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(01)~(10)により、
(11)
① ~( P& Q)⇔   ~P∨~Q
②    P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③ ~(~P& Q)⇔    P∨~Q
④    ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤ ~( P&~Q)⇔   ~P∨ Q
⑥    P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦ ~(~P&~Q)⇔    P∨ Q
⑧   ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
といふ「8つの等式(ド・モルガンの法則)」が成立する。
然るに、
(12)
(a)
1 (1)~(P∨ Q∨ R)  A
 2(2)  P& Q& R   A
 2(3)  P         2&E
 2(4)  P∨ Q      3∨I
 2(5)  P∨ Q∨ R   4∨I
12(6)~(P∨ Q∨ R)&
      (P∨ Q∨ R)  15&
1 (7) ~P         26RAA
 2(8)     Q      2&E
 2(9)  P∨ Q      8∨I
 2(ア)  P∨ Q∨ R   9∨I
12(イ)~(P∨ Q∨ R)&
      (P∨ Q∨ R)  1ア&I
1 (ウ)    ~Q      2イRAA
 2(エ)        R   2&E
 2(オ)     Q∨ R   エ∨I
 2(カ)  P∨ Q∨ R   オ∨I
12(キ)~(P∨ Q∨ R)&
      (P∨ Q∨ R)  1カ&I
1 (ク)       ~R   2キRAA
1 (ケ) ~P&~Q      7ウ&I
1 (コ) ~P&~Q&~R   クケ&I
(b)
1     (1)  ~P&~Q&~R   A
 2    (2)   P∨ Q∨ R   A
 2    (3)   P∨(Q∨ R)  2結合法則
  4   (4)   P         A
1     (5)  ~P         1&E
1 4   (6)   P&~P      45&I
  4   (7)~(~P&~Q&~R)  16RAA
   8  (8)      Q∨ R   A
    9 (9)      Q      A
1     (ア)     ~Q      1&E
1   9 (イ)      Q&~Q   9ア&I
    9 (ウ)~(~P&~Q&~R)  1イRAA
     エ(エ)         R   A
1     (オ)        ~R   1&E
1    エ(カ)      R&~R   オエ&I
     エ(キ)~(~P&~Q&~R)  1カRAA
   8  (ク)~(~P&~Q&~R)  89ウエキ∨E
 2    (ケ)~(~P&~Q&~R)  3478ク∨E
12    (コ) (~P&~Q&~R)&
         ~(~P&~Q&~R)  1ケ&I
1     (サ) ~(P∨ Q∨ R)  2コRAA
従って、
(03)(12)により、
(13)
⑨ ~(P∨Q∨R)⇔     ~P&~Q&~R
⑩    P∨Q∨R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(14)
(c)
1   (1)~{(~P&~Q)∨~R}  A
1   (2) ~(~P&~Q)& R   1ド・モルガンの法則
1   (3) ~(~P&~Q)      2&E
1   (4)    P∨ Q       3ド・モルガンの法則
1   (5)           R   2&E
1   (6)   (P∨ Q)& R   45&I
(d)
1   (1)   (P∨ Q)& R   A
 2  (2)  (~P&~Q)∨~R   A
1   (3)   (P∨ Q)      1&E
  4 (4)  (~P&~Q)      A
  4 (5)  ~(P∨ Q)      4ド・モルガンの法則
1 4 (6)   (P∨ Q)&
         ~(P∨ Q)      35&I
  4 (7) ~{(P∨ Q)& R}  16RAA
1   (8)           R   1&E
   9(9)          ~R   A
1  9(ア)        R&~R   89&I 
   9(イ) ~{(P∨ Q)& R}  1アRAA
 2  (ウ) ~{(P∨ Q)& R}  2479イ∨I
12  (エ)  {(P∨ Q)& R}&
        ~{(P∨ Q)& R}  1ウ&I
1   (オ)~{(~P&~Q)∨~R}  2エRAA
従って、
(03)(14)により、
(15)
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔    (P∨Q)&R
⑫   {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(16)
(e)
1  (1)~{~P& (~Q∨~R)} A
1  (2)   P∨~(~Q∨~R)  1ド・モルガンの法則
 3 (3)   P           A
 3 (4)   P∨ ( Q& R)  3∨I
  5(5)     ~(~Q∨~R)  A
  5(6)        Q& R   5ド・モルガンの法則
  5(7)   P∨ ( Q& R)  5∨I
1  (8)   P∨ ( Q& R)  23457∨E
(f)
1     (1)  ~P&(~Q∨~R)   A
 2    (2)   P∨( Q& R)   A
1     (3)  ~P           1&E
  4   (4)   P           A(2選言項左)
1 4   (5)  ~P&P         34&I
  4   (6)~{~P&(~Q∨~R)}  15RAA
1     (7)      ~Q∨~R    1&E
   8  (8)       Q& R    A(2選言項右)
    9 (9)      ~Q       A(7選言項左)
   8  (ア)       Q       8&E
   89 (イ)      ~Q&Q     9ア
    9 (ウ)     ~(Q& R)   8イRAA
     エ(エ)         ~R    A(7選言項右)
   8  (オ)          R    8&E
   8 エ(カ)       ~R&R    エオ&I
     エ(キ)     ~(Q& R)   8カRAA
1     (ク)     ~(Q& R)   79ウエキ∨I
1  8  (ケ)       Q& R)&
              ~(Q& R)   8ク&I
   8  (コ)~{~P&(~Q∨~R)}  1ケRAA
 2    (サ)~{~P&(~Q∨~R)}  2468コ∨I
12    (シ) {~P&(~Q∨~R)}&
         ~{~P&(~Q∨~R)}  1サ&I
 2    (ス)~{~P&(~Q∨~R)}  1シRAA
従って、
(03)(16)により、
(17)
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔   P∨(Q&R)
⑭  {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
従って、
(15)(17)により、
(18)
いづれにせよ、
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔    (P∨Q)&R
⑫   {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔   P∨(Q&R)
⑭  {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(18)により、
(19)
「計算の結果」だけからすれば、
⑫(~P&~Q)∨~R
⑬ ~P&(~Q∨~R)
に於ける、「括弧の位置」を、「区別」する「必要」はない。
従って、
(18)(19)により、
(20)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔    P∨Q&R
⑫    ~P&~Q∨~R  ⇔ ~(P∨Q&R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(11)(13)(22)により、
(21)
①    ~( P& Q)⇔   ~P∨~Q
②       P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③    ~(~P& Q)⇔    P∨~Q
④       ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤    ~( P&~Q)⇔   ~P∨ Q
⑥       P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦    ~(~P&~Q)⇔    P∨ Q
⑧      ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
⑨ ~( P∨ Q∨ R)⇔     ~P&~Q&~R
⑩     P∨ Q∨ R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔     P∨ Q& R
⑫    ~P&~Q∨~R  ⇔ ~( P∨ Q& R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(21)により、
(22)
(ⅰ)「( )の前にある、~を除くと、( )も除かれ、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、∨は、&に変はる。」
(ⅱ)「連言命題、選言命題、連言・選言命題を、( )で括り、その( )の前の~を置くと、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、&は、∨に変はる。」
といふ「規則」を、「ド・モルガンの法則」といふのであれば、「(21)の12個の等式」は、「ド・モルガンの法則」である。
令和02年05月26日、毛利太。

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