2020年5月4日月曜日

「命題計算」による「ド・モルガンの法則」の「拡張」。

(01)
(ⅰ)
1     (1) ~{(P& Q)∨ R}  A
 2    (2)   (P& Q)      A(5を目指す)
 2    (3)   (P& Q)∨ R   2∨I
12    (4) ~{(P& Q)∨ R}&
           {(P& Q)∨ R}  13&I
1     (5)  ~(P& Q)      24RAA
  6   (6) ~(~P∨~Q)      A(クを目指す)
   7  (7)   ~P          A
   7  (8)   ~P∨~Q       7∨I
  67  (9) ~(~P∨~Q)&
           (~P∨~Q)      68&I
  6   (ア)  ~~P          79RAA
  6   (イ)    P          アDN
    ウ (ウ)      ~Q       A
    ウ (エ)   ~P∨~Q       ウ∨I
  6 ウ (オ) ~(~P∨~Q)&
           (~P∨~Q)      6エ&I
  6   (カ)     ~~Q       6オRAA
  6   (キ)       Q       カDN
  6   (ク)    P& Q       イキ&I
1 6   (ケ)  ~(P& Q)&
            (P& Q)      5ク&I
1     (コ)~~(~P∨~Q)      6ケRAA
1     (サ)  (~P∨~Q)      コDN(半分ゲット)
     シ(シ)           R   A
     シ(ス)   (P& Q)∨ R   シ∨I
1    シ(セ) ~{(P& Q)∨ R}&    
           {(P& Q)∨ R}  1シ&I
1     (ソ)          ~R   シセRAA(残りもゲット)
1     (タ)  (~P∨~Q)&~R   サソ&I
(ⅱ)
1     (1)  (~P∨~Q)&~R   A
 2    (2)   (P& Q)∨ R   A(RAAで証明する)
1     (3)   ~P∨~Q       1&E
  4   (4)    P& Q       A(2の選言項、左)
   5  (5)   ~P          A(3の選言項、左)
  4   (6)    P          4&E
  45  (7)   ~P&P        56&I
   5  (8)  ~(P& Q)      47RAA
    9 (9)      ~Q       A(3の選言項、右)
  4   (ア)       Q       4&E
  4 9 (イ)    ~Q&Q       9ア&I
    9 (ウ)  ~(P& Q)      4イRAA
1     (エ)  ~(P& Q)      3589ウ∨E
1 4   (オ)   (P& Q)&
           ~(P& Q)      4エ&I
  4   (カ)~{(~P∨~Q)&~R}  1オRAA
1     (キ)          ~R   1&E
     ク(ク)           R   A(2の選言項、右)
1    ク(ケ)        ~R&R   キク&I
     ク(コ)~{(~P∨~Q)&~R}  1ケRAA
 2    (サ)~{(~P∨~Q)&~R}  24カクコ∨E
12    (シ) {(~P∨~Q)&~R}&
         ~{(~P∨~Q)&~R}  1サ&I
1     (ス)~{( P& Q)∨ R}  24RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ~{(P& Q)∨ R}
②  (~P∨~Q)&~R
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1       (1)  ~{P& (Q∨ R)}  A
 2      (2) ~{~P∨~(Q∨ R)}  A
  3     (3)   ~P           A(6を目指す)
  3     (4)   ~P∨~(Q∨ R)   3∨I
 23     (5) ~{~P∨~(Q∨ R)}& 
             {~P∨~(Q∨ R)}  24&I
 2      (6)  ~~P           35RAA
 2      (7)    P           6DN
   8    (8)      ~(Q∨ R)   A(イを目指す)
   8    (9)   ~P∨~(Q∨ R)   8∨I
 2 8    (ア) ~{~P∨~(Q∨ R)}& 
             {~P∨~(Q∨ R)}  29&I
 2      (イ)     ~~(Q∨ R)   8アDN
 2      (ウ)       (Q∨ R)   イDN
 2      (エ)    P& (Q∨ R)   7ウ&I(1の否定をゲット)
12      (オ)  ~{P& (Q∨ R)}&
              {P& (Q∨ R)}  1エ&I
1       (カ)~~{~P∨~(Q∨ R)}  2オRAA
1       (キ)   ~P∨~(Q∨ R)   カDN(2の否定をゲット)
    ク   (ク)   ~P           A(キの選言項、左)
    ク   (ケ)   ~P∨(~Q&~R)   ク∨I
     コ  (コ)      ~(Q∨ R)   A(キの選言項。右)
      サ (サ)        Q       A(普通に、ド・モルガンを証明)
      サ (シ)        Q∨ R    サ∨I
     コサ (ス)      ~(Q∨ R)&
                  (Q∨ R)   コシ&I
     コ  (セ)       ~Q       サスRAA
       ソ(ソ)           R    A
       ソ(タ)        Q∨ R    ソ∨I
     コ ソ(チ)      ~(Q∨ R)&
                  (Q∨ R)   コタ&I 
     コ  (ツ)          ~R    ソチRAA
     コ  (テ)       ~Q&~R    セツ&I(ド・モルガンを証明した)
     コ  (ト)   ~P∨(~Q&~R)   テ∨I
1       (ナ)   ~P∨(~Q&~R)   キクケコト∨E
(ⅳ)
1     (1) ~P∨(~Q&~R)   A
 2    (2)  P&( Q∨ R)   A(RAAで証明する)
  3   (3) ~P           A(1の選言項、左)
 2    (4)  P           2&E
 23   (5) ~P&P         34&I
  3   (6)~{P&( Q∨ R)}  25RAA
   7  (7)     ~Q&~R    A(1の選言項、右)
 2    (8)      Q∨ R    2&E
    9 (9)      Q       A(8の選言項、左)
   7  (ア)     ~Q       7&E
   79 (イ)      Q&~Q    9ア&I
    9 (ウ)   ~(~Q&~R)   7イRAA
     エ(エ)         R    A(8の選言項、右)
   7  (オ)        ~R    7&E
   7 エ(カ)      R&~R    エオ&I
     エ(キ)   ~(~Q&~R)   7カRAA
 2    (ク)   ~(~Q&~R)   89ウエキ∨E
 2 7  (ケ)    (~Q&~R)&
            ~(~Q&~R)   7ク&I
   7  (コ)~{P&( Q∨ R)}  2ケRAA
1     (サ)~{P&( Q∨ R)}  1367コ∨E
12    (ス) {P&( Q∨ R)}&
         ~{P&( Q∨ R)}  2サ&I
1     (セ)~{P&( Q∨ R)}  2スRAA
従って、
(03)により、
(04)
③ ~{P& (Q∨ R)}
④   ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
③=④ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① ~{(P& Q)∨ R}
②  (~P∨~Q)&~R
③  ~{P&( Q∨ R)}
④   ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(06)
②(~P∨~Q)&~R
④  ~P∨(~Q&~R)
に於いては、
②(~P∨~Q)
④    (~Q&~R)
といふ風に、「括弧の位置」が「同じ」ではない。
従って、
(06)により、
(07)
②(~P∨~Q)&~R
④  ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
②=④ ではない。
然るに、
(08)
④ ~P∨(~Q&~R)
の場合は、
④ ~∨(~Q&~R)
であれば、それだけで、「」であるが、
②(~P∨~Q)&~R
の場合は、
②(~偽∨~Q)&~偽
ならば、「真」であるが、
②(~∨~Q)&~
ならば、「」である。
従って、
(05)~(08)により、
(09)
① ~{(P& Q)∨ R}
②  (~P∨~Q)&~R
③ ~{ P&( Q∨ R)}
④   ~P∨(~Q&~R)
に於いて、
①=② であって、
③=④ であるが、
①=②=③=④ ではない。
然るに、
(10)
① ~{(P& Q)∨ R}
②  (~P∨~Q)&~R
③ ~{ P&( Q∨ R)}
④   ~P∨(~Q&~R)
から、「丸括弧」を除くと、
① ~{P& Q∨ R}
②  ~P∨~Q&~R
③ ~{P&  Q∨ R}
④  ~P∨~Q&~R
であるため、「区別」が、付かない。
従って、
(11)
① ~{P& Q∨ R}
②  ~P∨~Q&~R
③ ~{P&  Q∨ R}
④  ~P∨~Q&~R
に於いて、いづれにせよ、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(11)により、
(12)
① ~{P& Q∨ R}
②  ~P∨~Q&~R
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
「二重否定(DN)」により、
② ~~Q=Q
である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① ~{P& Q∨ R}
②  ~P∨~Q&~R
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① ~{P&~Q∨ R}
②  ~P∨ Q&~R
に於いて、
①=② である。
従って、
(14)により、
(15)
例へば、
① {P&~Q∨ R}を「否定」すると、
② ~P∨ Q&~R  といふ風に、
「肯定」は「否定」に、
「否定」は「肯定」に、
「連言」は「選言」に、
「選言」は「連言」に、「交替」する。
従って、
(05)(15)により、
(16)
「論理式の全体」を「否定」すると、
「肯定」は「否定」に、
「否定」は「肯定」に、
「連言」は「選言」に、
「選言」は「連言」に、「交替」する。
といふ「法則」を、「ド・モルガンの法則」といふのであれば、
① ~{(P& Q)∨ R}
②  (~P∨~Q)&~R
③ ~{ P&( Q∨ R)}
④   ~P∨(~Q&~R)
に於ける、
①=②
③=④
といふ「等式」は、「ド・モルガンの法則」である。
令和02年05月04日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿