2020年5月27日水曜日

「連言の否定」と「仮言命題」と「選言命題」。

(01)
「交換法則」により、
①(Pであって、Qである。)
②(Qであって、Pである。)
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)により、
(02)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
といふことは、
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことである。
然るに、
(04)
③(Pならば、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
④(Qならば、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(05)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
⑥(Qでないか、または、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことは、
⑤(Pでないか、Qでない。)
⑥(Qでないか、Pでない。)
従って、
(01)~(06)により、
(07)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
従って、
(07)により、
(08)
「記号」で書くと、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③   P→~Q
④   Q→~P
⑤  ~P∨~Q
⑥  ~Q∨~P
であるものの、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
⑤  ~P∨~Q
⑥  ~Q∨~P
に於ける、
①=②=⑤=⑥
に関して言へば、これらは、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(08)により、
(09)
① ~(P& Q)
③   P→~Q
⑤  ~P∨~Q
に於いて、
①=③=⑤ であるものの、「命題計算」による「証明」は、(10)の通りである。
(10)
(ⅰ)
1  (1)~(P& Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)     Q   A
 23(4)  P& Q   23&I
123(5)~(P& Q)&
       (P& Q)  14&I
12 (6)    ~Q   35RAA
1  (7)  P→~Q   26CP
(ⅱ)
1    (1)    P→~Q   A
 2   (2)    P& Q   A
 2   (3)    P      2&E
12   (4)      ~Q   13MPP
 2   (5)       Q   2&E
12   (6)    ~Q&Q   45&I
1    (7) ~( P& Q)  26RAA
  8  (8) ~(~P∨~Q)  A
   9 (9)   ~P      A
   9 (ア)   ~P∨~Q   9∨I
  89 (イ) ~(~P∨~Q)&
          (~P∨~Q)  8ア&I
  8  (ウ)  ~~P      9イRAA
  8  (エ)    P      ウDN
    オ(オ)      ~Q   A
    オ(カ)   ~P∨~Q   カ∨I
  8 オ(キ) ~(~P∨~Q)&
          (~P∨~Q)  8カ&I
  8  (ク)     ~~Q   オキRAA
  8  (ケ)       Q   クDN
  8  (コ)    P& Q   エケ&I
1 8  (サ) ~( P& Q)&
          ( P& Q)   7コ&I
1    (シ)~~(~P∨~Q)  8サRAA
1    (ス)   ~P∨~Q   シDN
(ⅲ)
1     (1) ~P∨~Q   A
 2    (2)  P& Q   A
  3   (3) ~P      A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5) ~P&P    34&I
  3   (6)~(P& Q)  25RAA
   7  (7)    ~Q   A
 2    (8)     Q   2&E
 2 7  (9)  ~Q&Q   78&I
   7  (ア)~(P& Q)  29RAA
1     (イ)~(P& Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)     Q   A
    ウエ(オ)  P& Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P& Q)&
          (P& Q)  イオ&I
1   ウ (キ)    ~Q   エカRAA
1     (ク)  P→~Q   ウキCP
(ⅳ)
1 (1)  P→~Q  A
 2(2)  P& Q  A
 2(3)  P     2&E
12(4)    ~Q  13MPP
 2(5)     Q  2&E
12(6)  ~Q&Q  45&I
1 (7)~(P& Q) 26RAA
従って、
(09)(10)により、
(11)
① ~(P& Q)
③   P→~Q
⑤  ~P∨~Q
に於いて、
① ならば、③ であり、
③ ならば、⑤ であり、
⑤ ならば、③ であり、
③ ならば、① であり、それ故、
①=③=⑤ である。
然るに、
(12)
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③   P→~Q
④   Q→~P
⑤  ~P∨~Q
⑥  ~Q∨~P
に於いて、
①=② は、「交換法則」であり、
③=④ は、「対偶」であり、
⑤=⑥ は、「交換法則」である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふこと、すなはち、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③   P→~Q
④   Q→~P
⑤  ~P∨~Q
⑥  ~Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふことは、「命題計算」としても、「正しい」。
令和02年05月27日、毛利太。

0 件のコメント:

コメントを投稿