―「ひさびさ」に、「パースの法則」です。―
(01)
命題計算では、パースの法則は((P→Q)→P)→P のことを言う。
(ウィキペディア)
従って、
(01)により、
(02)
命題計算では、パースの法則は、
((P→Q)→P)→P≡((PならばQ)ならばP)ならばPである。
のことを言う。
然るに、
(03)
定理とは、仮定の数ゼロの証明可能な連式の結論である。―中略―
興味ある定理の大ていのものは、事実上 CP を適用することによって導かれる。たとえば、
38 ├ P→P
1(1)P A
(2)P→P 11CP
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、64頁)
従って、
(03)により、
(04)
38 ├ P→P≡PならばPである(同一律)。
は、「定理」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) (P→ Q)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~(P→ Q) 12MTT
4(4) ~P∨ Q A
4(5) P→ Q 4含意の定義
124(6) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 35&I
12 (7)~(~P∨ Q) 46RAA
12 (8) P&~Q 7ド・モルガンの法則
12 (9) P 8&E
12 (ア) P&~P 29&I
1 (イ) ~~P 2RAA
1 (ウ) P イDN
(エ) ((P→ Q)→P)→P 1ウCP
(ⅱ)
1 (1) (P→~Q)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~(P→~Q) 12MTT
4(4) ~P∨~Q A
4(5) P→~Q 4含意の定義
124(6) ~(P→~Q)&
(P→~Q) 35&I
12 (7)~(~P∨~Q) 46RAA
12 (8) P& Q 7ド・モルガンの法則
12 (9) P 8&E
12 (ア) P&~P 29&I
1 (イ) ~~P 2RAA
1 (ウ) P イDN
(エ) ((P→~Q)→P)→P 1ウCP
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①├ ((P→ Q)→P)→P
②├ ((P→~Q)→P)→P
は、2つとも、「定理(トートロジー)」である。
従って、
(02)(06)により、
(07)
①((P→ Q)→P)→P≡((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((P→~Q)→P)→P≡((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
に於いて、
① が「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」である。
然るに、
(08)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふことは、
③(Pであるならば、Qであっても、Qでなくとも、いづれにせよ、)Pである。
といふことである。
然るに、
(09)
③(Pであるならば、Qであっても、Qでなくとも、いづれにせよ、)Pである。
といふことは、「当然」である。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
だけ見てゐると、「パースの法則」は、「不思議の印象」を与へるものの、
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「一組」を「パースの法則」とする限りは、「少しも不思議」ではない。
令和02年05月31日、毛利太。
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