2020年1月6日月曜日

~(P&~Q)≡(P→Q)は、「含意の定義」。

(01)
(ⅰ)
1 (1)  P→ Q  A
 2(2)  P&~Q  A
 2(3)  P     2&E
12(4)     Q  13MPP
 2(5)    ~Q  2&E
12(6)  Q&~Q  45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1  (1)~(P&~Q)  A
 2 (2)  P      A
  3(3)    ~Q   A
 23(4)  P&~Q   23&I
123(5)~(P&~Q)&
       (P&~Q)  14&I
12 (6)   ~~Q   35RAA
12 (7)     Q   6DN
1  (8)  P→ Q   27CP
従って、
(01)により、
(02)
①     P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、すなはち、
① Pならば、Qである。
② PであってQでない。といふことはない
に於いて、
①=② である。
(03)
(ⅲ)
1  (1) ∀x(象x→ 動物x) A
 2 (2) ∃x(象x&~動物x) A
1  (3)    象a→ 動物a  1UE
  4(4)    象a&~動物a  A
  4(5)    象a       4&E
  4(6)       ~動物a  4&E
1 4(7)        動物a  35MPP
1 4(8)   ~動物a&動物a  67&I
12 (9)   ~動物a&動物a  248EE
1  (ア)~∃x(象x&~動物x) 29RAA
(ⅳ)
1  (1)~∃x(象x&~動物x)  A
 2 (2)  ~(象a→ 動物a)  A
  3(3)   ~象a∨ 動物a   A
  3(4)    象a→ 動物a   3含意の定義
 23(5)  ~(象a→ 動物a)&
         (象a→ 動物a)  24&I
 2 (6) ~(~象a∨ 動物a)  35RAA
 2 (7)    象a&~動物a   6ド・モルガンの法則
 2 (8) ∃x(象x&~動物x)  7EI
12 (9)~∃x(象x&~動物x)&
       ∃x(象x&~動物x)  18&I
1  (ア) ~~(象a→ 動物a)  29RAA
1  (イ)   (象a→ 動物a)  アDN
1  (ウ) ∀x(象x→ 動物x)  イUI
従って、
(03)により、
(04)
③   ∀x(象x→ 動物x)
④ ~∃x(象x&~動物x)
に於いて、すなはち、
③ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
④ あるxが象であって、そのxが動物でない。といふことはない。
に於いて、
③=④ である。
(05)
(ⅴ)
1  (1) ∀x{象x→  ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}  A
 2 (2) ∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1  (3)    象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)   1UE
  4(4)    象a&~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  A
  4(5)    象a                             4&E
  4(6)       ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  4&E
1 4(7)         ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)   35MPP
1 4(8)       ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]&
              [∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  67&I
12 (9)       ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]&
              [∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  248EE
1  (ア)~∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} 29RAA
(ⅵ)
1  (1)~∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}  A
 2 (2)  ~{象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}   A
  3(3)   ~象a∨ [∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]   A
  3(4)    象a→ [∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]   4含意の定義
 23(5)  ~{象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}&
         {象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}   24&I
 2 (6) ~{~象a∨ [∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]}  35RAA
 2 (7)    象a&~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]   6ド・モルガンの法則
 2 (8) ∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}  7EI
12 (9)~∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}&
       ∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}  18&I
1  (ア) ~~{象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}   29RAA
1  (イ)   {象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}   アDN
1  (ウ) ∀x{象a→  ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)}   イUI
従って、
(05)により、
(06)
⑤   ∀x{象x→  ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ~∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
に於いて、すなはち、
⑤ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
⑥ あるxが象であって、あるyがxの鼻であって、yが長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。といふことはない。といふことはない。
に於いて、
⑤=⑥ である。
(07)
(ⅶ)
1    (1)~[∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)] A
1    (2) ~∃y(鼻yx&長y)∨~∀z(~鼻zx→~長z)  1ド・モルガンの法則
 3   (3)             ~∀z(~鼻zx→~長z)  A
 3   (4)             ∃z~(~鼻zx→~長z)  3量化子の関係
  5  (5)               ~(~鼻bx→~長b)  A
   6 (6)                  鼻bx∨~長b   A
   6 (7)                 ~鼻bx→~長b   6含意の定義
  56 (8)               ~(~鼻bx→~長b)&
                        (~鼻bx→~長b)  67&I
  5  (9)                ~(鼻bx∨~長b)  68RAA
  5  (ア)                 ~鼻bx& 長b   9ド・モルガンの法則
  5  (イ)              ∃z(~鼻zx& 長z)  アEI
 3   (ウ)              ∃z(~鼻zx& 長z)  35イEE
 3   (エ)  ~∃y(鼻yx&長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)  ウ∨I
    オ(オ)  ~∃y(鼻yx&長y)               A
    オ(カ)  ~∃y(鼻yx&長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)  オ∨I
1    (キ)  ~∃y(鼻yx&長y)∨∃z(~鼻zx& 長z)  23エオカ∨E
1    (ク)   ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)  キ含意の定義
(ⅷ)
1    (1)  ∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)  A
1    (2) ~∃y(鼻yx&長y)∨ ∃z(~鼻zx& 長z)  1含意の定義
 3   (3) ~∃y(鼻yx&長y)                A
 3   (4) ~∃y(鼻yx&長y)∨~∀z(~鼻zx→~長z)  3∨I
  5  (5)              ∃z(~鼻zx& 長z)  A
   6 (6)                 ~鼻bx& 長b   A
   6 (7)                ~(鼻bx∨~長b)  6ド・モルガンの法則
    8(8)                 ~鼻bx→~長b   A
    8(9)                  鼻bx∨~長b   8含意の定義
   68(ア)                ~(鼻bx∨~長b)&
                         (鼻bx∨~長b)  79&I
   6 (イ)               ~(~鼻bx→~長b)  8アRAA
   6 (ウ)             ∃z~(~鼻zx→~長z)  イEI
  5  (エ)             ∃z~(~鼻zx→~長z)  56ウEE
  5  (オ)             ~∀z(~鼻zx→~長z)  エ量化子の関係
  5  (カ) ~∃y(鼻yx&長y)∨~∀z(~鼻zx→~長z)  オ∨I
1    (キ) ~∃y(鼻yx&長y)∨~∀z(~鼻zx→~長z)  2345カ∨E
1    (ク)~[∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)] キ、ド・モルガンの法則
従って、
(07)により、
(08)
⑥ ~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]
⑦     ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、すなはち、
⑥ あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。といふことはない。
⑦ あるyがxの鼻であって、長いならば、     あるzはxの鼻ではないが、 zは長い。
に於いて、
⑥=⑦ である。
然るに、
(06)(08)により、
(09)
⑤   ∀x{象x→  ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ~∃x{象x&~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
⑦        ~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]
⑧            ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)          
に於いて、それぞれ、
⑤=⑥ であって、
⑦=⑧ である。
従って、
(09)により、
(10)  
「代入(Substitution)」を行ふと、
⑤   ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ~∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、すなはち、
⑤ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
⑥   あるxが      象であって、  あるyがxの鼻であって、長いのであれば、   あるzがxの鼻でなくて、    長い。といふことはない。
に於いて、
⑤=⑥ である。
然るに、
(11)
⑤ すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
⑥   あるxが      象であって、  あるyがxの鼻であって、長いのであれば、   あるzがxの鼻でなくて、    長い。といふことはない。
といふことは、両方とも、
⑤ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
⑥ 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
といふことであり、それ故、
⑤=⑥ である。
然るに、
(02)(08)により、
(12)
①     P→ Q
② ~(P&~Q)
③   ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)
④ ~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]
に於いて、
①=② であって、
⑦=⑧ である。
従って、
(12)により、
(13)
①     P→ Q
② ~(P&~Q)
といふ「命題論理」に於いて、
 P=∃y(鼻yx&長y)
 Q=∃z(~鼻zx& 長z)
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
~Q=∀z(~鼻zx→~長z)
でなければ、ならない。
従って、
(13)により、
(14)
~Q=~∃z(~鼻zx& 長z)
~Q= ∀z(~鼻zx→~長z)
でなければ、ならない。
従って、
(14)により、
(15)
① ~∃z(~鼻zx& 長z)
②   ∀z(~鼻zx→~長z)
に於いて、
①=② ではない
としたら、ここ迄の「説明」は、「台無し」である。
然るに、
(16)
(ⅰ)
1(1)~∃z(~鼻zx& 長z) A
1(2)∀z~(~鼻zx& 長z) 1量化子の関係
1(3)  ~(~鼻bx& 長b) 2UE
1(4)     鼻bx∨~長b  3ド・モルガンの法則
1(5)    ~鼻bx→~長b  4含意の定義
1(6) ∀z(~鼻zx→~長z) 5UI
(ⅱ)
1(1) ∀z(~鼻zx→~長z) A
1(2)    ~鼻bx→~長b  1UE
1(3)     鼻bx∨~長b  2含意の定義
1(4)  ~(~鼻bx& 長b) 3ド・モルガンの法則
1(5)∀z~(~鼻zx& 長z) 4UI
1(6)~∃z(~鼻zx& 長z) 5量化子の関係
従って、
(16)により、
(17)
① ~∃z(~鼻zx& 長z)
②   ∀z(~鼻zx→~長z)
に於いて、確かに
①=② である。
従って、
(01)~(17)により、
(18)
①     P→ Q
② ~(P&~Q)
③   ∀x(象x→ 動物x)
④ ~∃x(象x&~動物x)
⑤   ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑥ ~∃x{象x&∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
といふ「等式」は、すべて、「日本語」で言へば、
① Pならば、Qである。
② PであってQでない。といふことはない
に於いて、
①=② である。
といふことに、由来する。
令和02年01月06日、毛利太。

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