―「ひさびさ」に、「パースの法則」です。―
(01)
命題計算では、パースの法則は((P→Q)→P)→P のことを言う。
(ウィキペディア)
従って、
(01)により、
(02)
命題計算では、パースの法則は、
((P→Q)→P)→P≡((PならばQ)ならばP)ならばPである。
のことを言う。
然るに、
(03)
定理とは、仮定の数ゼロの証明可能な連式の結論である。―中略―
興味ある定理の大ていのものは、事実上 CP を適用することによって導かれる。たとえば、
38 ├ P→P
1(1)P A
(2)P→P 11CP
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、64頁)
従って、
(03)により、
(04)
38 ├ P→P≡PならばPである(同一律)。
は、「定理」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) (P→ Q)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~(P→ Q) 12MTT
4(4) ~P∨ Q A
4(5) P→ Q 4含意の定義
124(6) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 35&I
12 (7)~(~P∨ Q) 46RAA
12 (8) P&~Q 7ド・モルガンの法則
12 (9) P 8&E
12 (ア) P&~P 29&I
1 (イ) ~~P 2RAA
1 (ウ) P イDN
(エ) ((P→ Q)→P)→P 1ウCP
(ⅱ)
1 (1) (P→~Q)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~(P→~Q) 12MTT
4(4) ~P∨~Q A
4(5) P→~Q 4含意の定義
124(6) ~(P→~Q)&
(P→~Q) 35&I
12 (7)~(~P∨~Q) 46RAA
12 (8) P& Q 7ド・モルガンの法則
12 (9) P 8&E
12 (ア) P&~P 29&I
1 (イ) ~~P 2RAA
1 (ウ) P イDN
(エ) ((P→~Q)→P)→P 1ウCP
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
①├ ((P→ Q)→P)→P
②├ ((P→~Q)→P)→P
は、2つとも、「定理(トートロジー)」である。
従って、
(02)(06)により、
(07)
①((P→ Q)→P)→P≡((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((P→~Q)→P)→P≡((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
に於いて、
① が「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」である。
然るに、
(08)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふことは、
③(Pであるならば、Qであっても、Qでなくとも、いづれにせよ、)Pである。
といふことである。
然るに、
(09)
③(Pであるならば、Qであっても、Qでなくとも、いづれにせよ、)Pである。
といふことは、「当然」である。
従って、
(06)~(09)により、
(10)
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
だけ見てゐると、「パースの法則」は、「不思議の印象」を与へるものの、
①((PならばQである)ならばP)ならばPである。
②((PならばQでない)ならばP)ならばPである。
といふ「一組」を「パースの法則」とする限りは、「少しも不思議」ではない。
令和02年05月31日、毛利太。
2020年5月31日日曜日
「移出律・移入律」と「ド・モルガンの法則」と「含意の定義」。
(01)
「結論」として、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
に於いて、
①=④=⑦
②=⑤=⑧
③=⑥=⑨
といふ「等式」が成立します。
(02)
(ⅰ)
1 (1)(P&Q)→R A
2 (2) P A
3(3) Q 3
23(4)(P&Q) 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) Q→R 35CP
1 (7) P→(Q→R) 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→(Q→R) A
2 (2)(P&Q) A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q→R 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
従って、
(02)により、
(03)
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
に於いて、
①=② である。
(04)
(ⅲ)
1 (1) (P&Q&R)→S A
2 (2) P A
3 (3) Q A
4(4) R A
23 (5) P&Q 23&I
234(6) P&Q&R 45&I
1234(7) S 16MPP
123 (8) R→S 47CP
12 (9) Q→(R→S) 38CP
1 (ア)P→(Q→(R→S)) 29CP
(ⅳ)
1 (1) P→(Q→(R→S)) A
2 (2)(P&Q&R) A
2 (3) P 2&I
12 (4) Q→(R→S) 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) R→S 45MPP
2 (7) R 2&E
12 (8) S 67MPP
1 (9) (P&Q&R)→S 28CP
(04)により、
(05)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)(05)により、
(06)
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(02)~(06)により、
(07)
「数学的帰納法(?)」により、
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
⑤(P&Q&R&S)→T
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
従って、
(07)により、
(08)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
に於いて、
①=④ であって、
②=⑤ であって、
③=⑥ である。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1 (1) ~( P& Q) A
2 (2) ~(~P∨~Q) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
23 (5) ~(~P∨~Q)&
23 (6) (~P∨~Q) 24&I
2 (7) ~~P 3RAA
2 (8) P 7DN
9(9) ~Q A
9(ア) ~P∨~Q 9∨I
2 9(イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 2ア&I
2 (ウ) ~~Q 9イRAA
2 (エ) Q ウDN
2 (オ) P& Q 8エ&I
12 (カ) ~( P& Q)&
( P& Q)
1 (キ)~~(~P∨~Q) 2カRAA
1 (ク) ~P∨~Q
(ⅱ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7(7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7(9) ~Q&Q 78&I
7(ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
従って、
(09)により、
(10)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(11)
(ⅲ)
1 (1) ~( P& Q &R) A
2 (2) ~(~P∨~Q∨~R) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
3 (5) ~P∨~Q∨~R 4∨I
23 (6) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 25&I
2 (7) ~~P 36DN
2 (8) P 7DN
9 (9) ~Q A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
9 (イ) ~P∨~Q∨~R ア∨I
29 (ウ) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 29&I
2 (エ) ~~Q 9RAA
2 (オ) Q エDN
カ(カ) ~R A
カ(キ) ~Q∨~R カ∨I
カ(ク) ~P∨~Q∨~R キ∨I
2 カ(ケ) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 2ク&I
2 (コ) ~~R カケRAA
2 (サ) R コDN
2 (シ) P& Q 8オ&I
2 (ス) P& Q& R サシ&I
12 (セ) ~( P& Q &R)&
( P& Q &R) 1ス&I
1 (ソ)~~(~P∨~Q∨~R) 2セRAA
1 (タ) ~P∨~Q∨~R ソDN
(ⅳ)
1 (1) ~P∨ ~Q∨~R A
1 (2) ~P∨(~Q∨~R) 1結合法則
3 (3) P& Q& R A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P&P 45&I
4 (7) ~(P& Q& R) 36RAA
8 (8) (~Q∨~R) A
9 (9) ~Q A
3 (ア) Q 3&E
3 9 (イ) ~Q& Q 9ア&I
9 (ウ) ~(P& Q& R) 3イRAA
エ(オ) ~R A
3 (カ) R 3&E
3 エ(キ) ~R&R オカ&I
エ(ク) ~(P& Q& R) 3キRAA
8 (ケ) ~(P& Q& R) 89ウエク∨E
1 (コ) ~(P& Q& R) 2478ケ∨E
13 (サ) (P& Q& R)&
~(P& Q& R) 3&コ
1 (シ) ~(P& Q& R) 3サRAA
従って、
(11)により、
(12)
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
に於いて、
③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふに、違ひない。
従って、
(10)(12)により、
(13)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(09)~(13)により、
(14)
「数学的帰納法(?)」により、
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
⑤ ~(P& Q& R& S)
⑥ ~P∨~Q∨~R∨~S)
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
然るに、
(15)
(ⅲ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~( P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨ Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨ Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨ Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7カ&I
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~( P&~Q)&
( P&~Q) 8ケ&I
1 (サ)~~(~P∨ Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨ Q サDN
(ⅳ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨EE
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q エカRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(15)により、
(16)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(17)
(ⅰ)
1 (1) (P& Q)→R A
2(2) ~R A
12(3) ~(P& Q) 12MTT
12(4) ~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
12(5) P→~Q 4含意の定義
1 (6)~R→(P→~Q) 25CP
(ⅶ)
1 (1) ~R→(P→~Q) A
2 (2) P& Q A
3(3) ~R A
1 3(4) P→~Q 13MPP
2 (5) P 2&E
123(6) ~Q 45MPP
3 (7) Q 2&E
123(8) ~Q&Q 67&I
12 (9)~~R 3RAA
12 (ア) R 9DN
1 (イ) (P& Q)→R 2アCP
従って、
(17)により、
(18)
① (P&Q)→R
⑦ ~R→(P→~Q)
に於いて、
①=⑦ である。
然るに、
(19)
(ⅱ)
1 (1) ( P& Q& R)→S A
2 (2) ~S A
12 (3) ~( P& Q& R) 12MTT
12 (4) ~P∨~Q∨~R 3ド・モルガンの法則
12 (5) ~P∨(~Q∨~R) 4結合法則
12 (6) P→(~Q∨~R) 5含意の定義
7 (7) P A
127 (8) ~Q∨~R 67MPP
127 (9) Q→~R 8含意の定義
ア(ア) Q A
127ア(イ) ~R 9アMPP
127 (ウ) Q→~R アイCP
12 (エ) P→(Q→~R) 7ウCP
1 (オ)~S→(P→(Q→~R)) 2エCP
(ⅷ)
1 (1) ~S→(P→(Q→~R)) A
2 (2) P& Q& R A
3(3) ~S A
1 3(4) P→(Q→~R) 13MPP
2 (5) P 2&E
123(6) Q→~R 45MPP
2 (7) Q 2&E
123(8) ~R 67MPP
2 (9) R 2&E
123(ア) ~R&R 89&I
12 (イ)~~S 3アRAA
12 (ウ) S イDN
1 (エ)( P& Q& R)→S 2ウCP
従って、
(19)により、
(20)
② (P&Q&R)→S
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
に於いて、
②=⑧ である。
従って、
(18)(20)により、
(21)
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
に於いて、
①=⑦ であって、
②=⑧ である。
従って、
(21)により、
(22)
「数学的帰納法(?)」により、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
①=⑦ であって、
②=⑧ であって、
③=⑨ である。
従って、
(08)(22)により、
(23)
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
に於いて、
に於いて、
①=④=⑦ であって、
②=⑤=⑧ であって、
③=⑥=⑨ である。
令和02年05月31日、毛利太。
「結論」として、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
に於いて、
①=④=⑦
②=⑤=⑧
③=⑥=⑨
といふ「等式」が成立します。
(02)
(ⅰ)
1 (1)(P&Q)→R A
2 (2) P A
3(3) Q 3
23(4)(P&Q) 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) Q→R 35CP
1 (7) P→(Q→R) 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→(Q→R) A
2 (2)(P&Q) A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q→R 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
従って、
(02)により、
(03)
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
に於いて、
①=② である。
(04)
(ⅲ)
1 (1) (P&Q&R)→S A
2 (2) P A
3 (3) Q A
4(4) R A
23 (5) P&Q 23&I
234(6) P&Q&R 45&I
1234(7) S 16MPP
123 (8) R→S 47CP
12 (9) Q→(R→S) 38CP
1 (ア)P→(Q→(R→S)) 29CP
(ⅳ)
1 (1) P→(Q→(R→S)) A
2 (2)(P&Q&R) A
2 (3) P 2&I
12 (4) Q→(R→S) 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) R→S 45MPP
2 (7) R 2&E
12 (8) S 67MPP
1 (9) (P&Q&R)→S 28CP
(04)により、
(05)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
に於いて、
③=④ である。
従って、
(03)(05)により、
(06)
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(02)~(06)により、
(07)
「数学的帰納法(?)」により、
①(P&Q)→R
② P→(Q→R)
③(P&Q&R)→S
④ P→(Q→(R→S))
⑤(P&Q&R&S)→T
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
従って、
(07)により、
(08)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
に於いて、
①=④ であって、
②=⑤ であって、
③=⑥ である。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1 (1) ~( P& Q) A
2 (2) ~(~P∨~Q) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
23 (5) ~(~P∨~Q)&
23 (6) (~P∨~Q) 24&I
2 (7) ~~P 3RAA
2 (8) P 7DN
9(9) ~Q A
9(ア) ~P∨~Q 9∨I
2 9(イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 2ア&I
2 (ウ) ~~Q 9イRAA
2 (エ) Q ウDN
2 (オ) P& Q 8エ&I
12 (カ) ~( P& Q)&
( P& Q)
1 (キ)~~(~P∨~Q) 2カRAA
1 (ク) ~P∨~Q
(ⅱ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7(7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7(9) ~Q&Q 78&I
7(ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
従って、
(09)により、
(10)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(11)
(ⅲ)
1 (1) ~( P& Q &R) A
2 (2) ~(~P∨~Q∨~R) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
3 (5) ~P∨~Q∨~R 4∨I
23 (6) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 25&I
2 (7) ~~P 36DN
2 (8) P 7DN
9 (9) ~Q A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
9 (イ) ~P∨~Q∨~R ア∨I
29 (ウ) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 29&I
2 (エ) ~~Q 9RAA
2 (オ) Q エDN
カ(カ) ~R A
カ(キ) ~Q∨~R カ∨I
カ(ク) ~P∨~Q∨~R キ∨I
2 カ(ケ) ~(~P∨~Q∨~R)&
(~P∨~Q∨~R) 2ク&I
2 (コ) ~~R カケRAA
2 (サ) R コDN
2 (シ) P& Q 8オ&I
2 (ス) P& Q& R サシ&I
12 (セ) ~( P& Q &R)&
( P& Q &R) 1ス&I
1 (ソ)~~(~P∨~Q∨~R) 2セRAA
1 (タ) ~P∨~Q∨~R ソDN
(ⅳ)
1 (1) ~P∨ ~Q∨~R A
1 (2) ~P∨(~Q∨~R) 1結合法則
3 (3) P& Q& R A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P&P 45&I
4 (7) ~(P& Q& R) 36RAA
8 (8) (~Q∨~R) A
9 (9) ~Q A
3 (ア) Q 3&E
3 9 (イ) ~Q& Q 9ア&I
9 (ウ) ~(P& Q& R) 3イRAA
エ(オ) ~R A
3 (カ) R 3&E
3 エ(キ) ~R&R オカ&I
エ(ク) ~(P& Q& R) 3キRAA
8 (ケ) ~(P& Q& R) 89ウエク∨E
1 (コ) ~(P& Q& R) 2478ケ∨E
13 (サ) (P& Q& R)&
~(P& Q& R) 3&コ
1 (シ) ~(P& Q& R) 3サRAA
従って、
(11)により、
(12)
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
に於いて、
③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふに、違ひない。
従って、
(10)(12)により、
(13)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
従って、
(09)~(13)により、
(14)
「数学的帰納法(?)」により、
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
③ ~(P& Q& R)
④ ~P∨~Q∨~R
⑤ ~(P& Q& R& S)
⑥ ~P∨~Q∨~R∨~S)
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、
⑤=⑥ である。
然るに、
(15)
(ⅲ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~( P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨ Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨ Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨ Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7カ&I
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~( P&~Q)&
( P&~Q) 8ケ&I
1 (サ)~~(~P∨ Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨ Q サDN
(ⅳ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨EE
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q エカRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(15)により、
(16)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(17)
(ⅰ)
1 (1) (P& Q)→R A
2(2) ~R A
12(3) ~(P& Q) 12MTT
12(4) ~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
12(5) P→~Q 4含意の定義
1 (6)~R→(P→~Q) 25CP
(ⅶ)
1 (1) ~R→(P→~Q) A
2 (2) P& Q A
3(3) ~R A
1 3(4) P→~Q 13MPP
2 (5) P 2&E
123(6) ~Q 45MPP
3 (7) Q 2&E
123(8) ~Q&Q 67&I
12 (9)~~R 3RAA
12 (ア) R 9DN
1 (イ) (P& Q)→R 2アCP
従って、
(17)により、
(18)
① (P&Q)→R
⑦ ~R→(P→~Q)
に於いて、
①=⑦ である。
然るに、
(19)
(ⅱ)
1 (1) ( P& Q& R)→S A
2 (2) ~S A
12 (3) ~( P& Q& R) 12MTT
12 (4) ~P∨~Q∨~R 3ド・モルガンの法則
12 (5) ~P∨(~Q∨~R) 4結合法則
12 (6) P→(~Q∨~R) 5含意の定義
7 (7) P A
127 (8) ~Q∨~R 67MPP
127 (9) Q→~R 8含意の定義
ア(ア) Q A
127ア(イ) ~R 9アMPP
127 (ウ) Q→~R アイCP
12 (エ) P→(Q→~R) 7ウCP
1 (オ)~S→(P→(Q→~R)) 2エCP
(ⅷ)
1 (1) ~S→(P→(Q→~R)) A
2 (2) P& Q& R A
3(3) ~S A
1 3(4) P→(Q→~R) 13MPP
2 (5) P 2&E
123(6) Q→~R 45MPP
2 (7) Q 2&E
123(8) ~R 67MPP
2 (9) R 2&E
123(ア) ~R&R 89&I
12 (イ)~~S 3アRAA
12 (ウ) S イDN
1 (エ)( P& Q& R)→S 2ウCP
従って、
(19)により、
(20)
② (P&Q&R)→S
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
に於いて、
②=⑧ である。
従って、
(18)(20)により、
(21)
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
に於いて、
①=⑦ であって、
②=⑧ である。
従って、
(21)により、
(22)
「数学的帰納法(?)」により、
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
①=⑦ であって、
②=⑧ であって、
③=⑨ である。
従って、
(08)(22)により、
(23)
①(P&Q)→R
②(P&Q&R)→S
③(P&Q&R&S)→T
④ P→(Q→R)
⑤ P→(Q→(R→S))
⑥ P→(Q→(R→(S→T)))
⑦ ~R→(P→~Q)
⑧ ~S→(P→(Q→~R))
⑨ ~T→(P→(Q→(R→~S)))
に於いて、
に於いて、
①=④=⑦ であって、
②=⑤=⑧ であって、
③=⑥=⑨ である。
令和02年05月31日、毛利太。
2020年5月30日土曜日
「移出律(移入律)」について。
(01)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~( P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨ Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨ Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨ Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7カ&I
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~( P&~Q)&
( P&~Q) 8ケ&I
1 (サ)~~(~P∨ Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨ Q サDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨EE
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q エカRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅳ)
1 (1) (P&Q)→R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q ∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7)~P∨~Q ∨R 6∨I
1 (8)~P∨~Q ∨R 23567∨I
1 (9)~P∨(~Q∨R) 8結合法則
1 (ア) P→(~Q∨R) 9含意の定義
イ(イ) P A
1 イ(ウ) (~Q∨R) アイMPP
1 イ(エ) Q→R ウ含意の定義
1 (オ) P→( Q→R) イエCP
従って、
(03)により、
(04)
③ P→(Q→R)
④(P&Q)→R
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(05)
(ⅳ)
1 (1)(P&Q)→R A
2(2)(Q&P) A
2(3)(P&Q) 2交換法則
12(4) R 13MPP
1 (5)(Q&P)→R 24CP
(ⅴ)
1 (1)(Q&P)→R A
2(2)(P&Q) A
2(3)(Q&P) 2交換法則
12(4) R 12MPP
1 (5)(P&Q)→R 24CP
従って、
(05)により、
(06)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
③ P→(Q→R)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
③=④=⑤ である。
然るに、
(08)
(ⅴ)
1 (1)(Q&P)→R A
2 (2) Q A
3(3) P A
23(4)(Q&P) 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) P→ R 35CP
1 (7)Q→(P→R) 26CP
(ⅵ)
1 (1) Q→(P→R) A
2(2)(Q&P) A
2(3) Q 2&E
12(4) P→R 13MPP
2(5) P 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(Q&P)→R 26CP
従って、
(08)により、
(09)
⑤(Q&P)→R
⑥ Q→(P→R)
に於いて、
⑤=⑥ である。
(07)(08)(09)により、
(10)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)により、
(11)
「前件」が「連言」 である「仮言命題」は、
「後件」が「仮言命題」である「仮言命題」に「等しい」。
(12)
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」に対して、「何か名前」が付いてゐても、良さそうなので、調べてみたところ、「移出律(移入律)」といふ、とのことである。
(13)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
に対して、
⑤(~P∨Q)→R
の場合は、
(ⅴ)
1 (1)(~P∨Q)→R A
2(2) (P→Q) A
2(3)(~P∨Q) 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5) (P→Q)→R 24CP
(ⅶ)
1 (1) (P→Q)→R A
2(2)(~P∨Q) A
2(3) (P→Q) 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5)(~P∨Q)→R 24CP
従って、
(13)により、
(14)
⑤(~P∨Q)→R
⑦ (P→Q)→R
に於いて、
⑤=⑦ である。
従って、
(14)により、
(15)
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R
⑧ (Q→P)→R
⑤=⑦ であって、
⑥=⑧ である。
然るに、
(16)
⑦(P→Q)≡(PならばQである)。
⑧(Q→P)≡(QならばPである)。
に於いて、もちろん、
⑦=⑧ ではない。
従って、
(12)~(16)により、
(17)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いては、
①=②=③=④ であるが、
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R
⑧ (Q→P)→R
に於いては、
⑤=⑥=⑦=⑧ ではない。
然るに、
(18)
① (P&Q)≡(Pであって、Qである)。
⑤(~P∨Q)≡(Pでないか、Qである)。
の場合は、もちろん、
①=⑤ ではない。
従って、
(17)(18)により、
(19)
① (P&Q)→R
⑤(~P∨Q)→R
に於いて、
①=⑤ ではない。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
③ P→(Q→R)≡ Pならば(QならばR)。
⑦(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばR。
に於いて、
③=⑦ ではない。
従って、
(20)により、
(21)
③ PならばQならばR。
⑦ PならばQならばR。
といふ「日本語」の「意味」決めるのは、
(ⅰ)「ならば」ではなく、
(ⅱ)「ならば」と「括弧」である。
令和02年05月30日、毛利太。
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~( P&~Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨ Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨ Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) Q A
オ(カ) ~P∨ Q オ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 7カ&I
8 (ク) ~Q オキRAA
8 (ケ) P&~Q エク&I
1 8 (コ) ~( P&~Q)&
( P&~Q) 8ケ&I
1 (サ)~~(~P∨ Q) 8コRAA
1 (シ) ~P∨ Q サDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨EE
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q エカRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(03)
(ⅲ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅳ)
1 (1) (P&Q)→R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q ∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7)~P∨~Q ∨R 6∨I
1 (8)~P∨~Q ∨R 23567∨I
1 (9)~P∨(~Q∨R) 8結合法則
1 (ア) P→(~Q∨R) 9含意の定義
イ(イ) P A
1 イ(ウ) (~Q∨R) アイMPP
1 イ(エ) Q→R ウ含意の定義
1 (オ) P→( Q→R) イエCP
従って、
(03)により、
(04)
③ P→(Q→R)
④(P&Q)→R
に於いて、
③=④ である。
然るに、
(05)
(ⅳ)
1 (1)(P&Q)→R A
2(2)(Q&P) A
2(3)(P&Q) 2交換法則
12(4) R 13MPP
1 (5)(Q&P)→R 24CP
(ⅴ)
1 (1)(Q&P)→R A
2(2)(P&Q) A
2(3)(Q&P) 2交換法則
12(4) R 12MPP
1 (5)(P&Q)→R 24CP
従って、
(05)により、
(06)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
③ P→(Q→R)
④(P&Q)→R
⑤(Q&P)→R
に於いて、
③=④=⑤ である。
然るに、
(08)
(ⅴ)
1 (1)(Q&P)→R A
2 (2) Q A
3(3) P A
23(4)(Q&P) 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) P→ R 35CP
1 (7)Q→(P→R) 26CP
(ⅵ)
1 (1) Q→(P→R) A
2(2)(Q&P) A
2(3) Q 2&E
12(4) P→R 13MPP
2(5) P 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(Q&P)→R 26CP
従って、
(08)により、
(09)
⑤(Q&P)→R
⑥ Q→(P→R)
に於いて、
⑤=⑥ である。
(07)(08)(09)により、
(10)
「番号」を付け直すと、
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)により、
(11)
「前件」が「連言」 である「仮言命題」は、
「後件」が「仮言命題」である「仮言命題」に「等しい」。
(12)
①(P&Q)→R
②(Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」に対して、「何か名前」が付いてゐても、良さそうなので、調べてみたところ、「移出律(移入律)」といふ、とのことである。
(13)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
に対して、
⑤(~P∨Q)→R
の場合は、
(ⅴ)
1 (1)(~P∨Q)→R A
2(2) (P→Q) A
2(3)(~P∨Q) 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5) (P→Q)→R 24CP
(ⅶ)
1 (1) (P→Q)→R A
2(2)(~P∨Q) A
2(3) (P→Q) 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5)(~P∨Q)→R 24CP
従って、
(13)により、
(14)
⑤(~P∨Q)→R
⑦ (P→Q)→R
に於いて、
⑤=⑦ である。
従って、
(14)により、
(15)
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R
⑧ (Q→P)→R
⑤=⑦ であって、
⑥=⑧ である。
然るに、
(16)
⑦(P→Q)≡(PならばQである)。
⑧(Q→P)≡(QならばPである)。
に於いて、もちろん、
⑦=⑧ ではない。
従って、
(12)~(16)により、
(17)
① (P&Q)→R
② (Q&P)→R
③ P→(Q→R)
④ Q→(P→R)
に於いては、
①=②=③=④ であるが、
⑤(~P∨Q)→R
⑥(~Q∨P)→R
⑦ (P→Q)→R
⑧ (Q→P)→R
に於いては、
⑤=⑥=⑦=⑧ ではない。
然るに、
(18)
① (P&Q)≡(Pであって、Qである)。
⑤(~P∨Q)≡(Pでないか、Qである)。
の場合は、もちろん、
①=⑤ ではない。
従って、
(17)(18)により、
(19)
① (P&Q)→R
⑤(~P∨Q)→R
に於いて、
①=⑤ ではない。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
③ P→(Q→R)≡ Pならば(QならばR)。
⑦(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばR。
に於いて、
③=⑦ ではない。
従って、
(20)により、
(21)
③ PならばQならばR。
⑦ PならばQならばR。
といふ「日本語」の「意味」決めるのは、
(ⅰ)「ならば」ではなく、
(ⅱ)「ならば」と「括弧」である。
令和02年05月30日、毛利太。
2020年5月29日金曜日
「命題論理」と「象は鼻は長い」と「二重主語」。
(01)
① 象は、鼻は長い。
③ 象は鼻、は長い。
に於いて、「文節」として「正しい」のは、
① であって、
③ ではない。
従って、
(01)により、
(02)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
に於いて、「文節」として「正しい」のは、
① であって、
③ ではない。
従って、
(02)により、
(03)
① PはQはRである。
であるならば、
① Pは、QはRである。
といふ「区切り(文節)」はあっても、
③ PはQ、はRである。
といふ「区切り(文節)」はない。
然るに、
(04)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
といふ「日本語」は、
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
といふ風に、解することが、出来る。
然るに、
(05)
「ならば」は、「→(論理演算子)」であって、尚且つ、
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
といふ「日本語」、すなはち、
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
といふ「日本語」は、
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q ∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7)~P∨~Q ∨R 6∨I
1 (8)~P∨~Q ∨R 23567∨I
1 (9)~P∨(~Q∨R) 8結合法則
1 (ア) P→(~Q∨R) 9含意の定義
イ(イ) P A
1 イ(ウ) (~Q∨R) アイMPP
1 イ(エ) Q→R ウ含意の定義
1 (オ) P→( Q→R) イエCP
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (7)~(~P∨Q) 46RAA
3 (8)~(~P∨Q)∨R 7∨I
5(9) R A
5(ア)~(~P∨Q)∨R 9∨I
1 (イ)~(~P∨Q)∨R 1385ア∨E
1 (ウ) (~P∨Q)→R イ含意の定義
(ⅳ)
1 (1)(~P∨Q)→R A
2(2) P→Q A
2(3) ~P∨Q 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5) (P→Q)→R 24CP
従って、
(07)により、
(08)
① P→(Q→R)
② (P&Q)→R
③ (P→Q)→R
④(~P∨Q)→R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(09)
② (P&Q)→R
④(~P∨Q)→R
に於いて、すなはち、
②(Pであって、Qである)ならばRである。
④(Pでないか、Qである)ならばRである。
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
に於いて、すなはち、
① Pならば(QならばRである)。
③(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(04)(10)により、
(11)
① Pは(QはRである)。
③(PはQ)はRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(01)(02)(11)により、
(12)
① 象は鼻は長い。⇔
① 象は、鼻は長い。⇔
① 象は(鼻は長い)。
といふ「等式」が成立する。
従って、
(04)(05)(12)により、
(13)
① 象は(鼻は長い)。
といふ「日本語」に於いて、
① 象は の「意味」は、
① (鼻は長い)に、「及んでゐる(スコープしてゐる)」。
然るに、
(14)
① 鼻は長い。
に於いて、
① 鼻は の「意味」は、
① 長い に、「及んでゐる(スコープしてゐる)」。
従って、
(04)(13)(14)により、
(15)
① 鼻は(長い)。
である。
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」には、
① 象は{鼻は(長い)}。
といふ「括弧(スコープ)」があることになる。
然るに、
(17)
① 象は{鼻は(長い)}。
に於ける、
① 鼻は(長い)。
に於いて、
① 鼻は 「主語」であり、
① (長い)は 「述語」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
① 象は{鼻は(長い)}。
に於いて、
① 象は は「主語」であり、
① {鼻は(長い)}は 「述語」である。
従って、
(16)(17)(18)により、
(19)
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」には、
① 象は{鼻は(長い)}。
といふ「括弧(スコープ)」があるが故に、
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」は、「二重主語文」である。
令和02年05月29日、毛利太。
① 象は、鼻は長い。
③ 象は鼻、は長い。
に於いて、「文節」として「正しい」のは、
① であって、
③ ではない。
従って、
(01)により、
(02)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
に於いて、「文節」として「正しい」のは、
① であって、
③ ではない。
従って、
(02)により、
(03)
① PはQはRである。
であるならば、
① Pは、QはRである。
といふ「区切り(文節)」はあっても、
③ PはQ、はRである。
といふ「区切り(文節)」はない。
然るに、
(04)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
といふ「日本語」は、
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
といふ風に、解することが、出来る。
然るに、
(05)
「ならば」は、「→(論理演算子)」であって、尚且つ、
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
といふ「日本語」、すなはち、
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
といふ「日本語」は、
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
といふ風に、書くことが出来る。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅱ)
1 (1) (P&Q)→R A
1 (2)~(P&Q)∨R 1含意の定義
3 (3)~(P&Q) A
3 (4)~P∨~Q 3ド・モルガンの法則
3 (5)~P∨~Q ∨R 4∨I
6 (6) R A
6 (7)~P∨~Q ∨R 6∨I
1 (8)~P∨~Q ∨R 23567∨I
1 (9)~P∨(~Q∨R) 8結合法則
1 (ア) P→(~Q∨R) 9含意の定義
イ(イ) P A
1 イ(ウ) (~Q∨R) アイMPP
1 イ(エ) Q→R ウ含意の定義
1 (オ) P→( Q→R) イエCP
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (7)~(~P∨Q) 46RAA
3 (8)~(~P∨Q)∨R 7∨I
5(9) R A
5(ア)~(~P∨Q)∨R 9∨I
1 (イ)~(~P∨Q)∨R 1385ア∨E
1 (ウ) (~P∨Q)→R イ含意の定義
(ⅳ)
1 (1)(~P∨Q)→R A
2(2) P→Q A
2(3) ~P∨Q 2含意の定義
12(4) R 13MPP
1 (5) (P→Q)→R 24CP
従って、
(07)により、
(08)
① P→(Q→R)
② (P&Q)→R
③ (P→Q)→R
④(~P∨Q)→R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(09)
② (P&Q)→R
④(~P∨Q)→R
に於いて、すなはち、
②(Pであって、Qである)ならばRである。
④(Pでないか、Qである)ならばRである。
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
に於いて、すなはち、
① Pならば(QならばRである)。
③(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(04)(10)により、
(11)
① Pは(QはRである)。
③(PはQ)はRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(01)(02)(11)により、
(12)
① 象は鼻は長い。⇔
① 象は、鼻は長い。⇔
① 象は(鼻は長い)。
といふ「等式」が成立する。
従って、
(04)(05)(12)により、
(13)
① 象は(鼻は長い)。
といふ「日本語」に於いて、
① 象は の「意味」は、
① (鼻は長い)に、「及んでゐる(スコープしてゐる)」。
然るに、
(14)
① 鼻は長い。
に於いて、
① 鼻は の「意味」は、
① 長い に、「及んでゐる(スコープしてゐる)」。
従って、
(04)(13)(14)により、
(15)
① 鼻は(長い)。
である。
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」には、
① 象は{鼻は(長い)}。
といふ「括弧(スコープ)」があることになる。
然るに、
(17)
① 象は{鼻は(長い)}。
に於ける、
① 鼻は(長い)。
に於いて、
① 鼻は 「主語」であり、
① (長い)は 「述語」である。
従って、
(16)(17)により、
(18)
① 象は{鼻は(長い)}。
に於いて、
① 象は は「主語」であり、
① {鼻は(長い)}は 「述語」である。
従って、
(16)(17)(18)により、
(19)
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」には、
① 象は{鼻は(長い)}。
といふ「括弧(スコープ)」があるが故に、
① 象は鼻は長い。
といふ「日本語」は、「二重主語文」である。
令和02年05月29日、毛利太。
2020年5月28日木曜日
「私は、明日は忙しい。」と「私の明日は、忙しい。」の「述語論理」。
(01)
―「昨日(令和02年5月27日)」も書いた通り、―
(ⅰ)
1 (1) P→( Q→R) A
1 (2)~P∨( Q→R) 1含意の定義
3 (3)~P A
3 (4)~P∨(~Q∨R) 3∨I
5(5) ( Q→R) A
5(6) (~Q∨R) 5含意の定義
5(7)~P∨(~Q∨R) 6∨I
1 (8)~P∨(~Q∨R) 13457∨E
(ⅱ)
1 (1)~P∨(~Q∨R) A
1 (2) P→(~Q∨R) 1含意の定義
3 (3) P A
13 (4) ~Q∨R 23MPP
13 (5) Q→R 4含意の定義
1 (6) P→( Q→R) 35CP
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (5)~(~P∨Q) 46RAA
3 (6) P&~Q 5ド・モルガンの法則
3 (7) (P&~Q)∨R 6∨I
8(8) R A
8(9) (P&~Q)∨R 8∨I
1 (ア) (P&~Q)∨R 23789∨E
(ⅳ)
1 (1) (P&~Q)∨R A
2 (2) (P&~Q) A
2 (3)~(~P∨Q) 2ド・モルガンの法則
3 (4) P→Q A
3 (5) ~P∨Q 4含意の定義
23 (6)~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 35&I
2 (7) ~(P→Q) 36RAA
2 (8) ~(P→Q)∨R 7∨I
9(9) R A
9(ア) ~(P→Q)∨R 9∨I
1 (イ) ~(P→Q)∨R 1289ア∨I
1 (ウ) (P→Q)→R イ含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
③ (P→ Q)→R
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(03)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、例へば、
② ~偽∨(~偽∨偽)≡ 1+(1+0)≡1
④ (偽&~偽)∨偽 ≡(0×1)+0 ≡0
であるならば、
② は「真(1)」であるが、
④ は「偽(0)」である。
従って、
(03)により、
(04)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
③(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2)(P&Q) A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅱ)
1 (1)(P&Q)→R A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P&Q 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) Q→R 35CP
1 (7)P→(Q→R) 26CP
従って、
(06)により、
(07)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
②(P&Q)→R ≡(PであってQ)ならばRである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)(07)により、
(08)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
②(P&Q)→R ≡(PであってQ)ならばRである。
③(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
従って、
(08)により、
(09)
P=私
Q=明日
R=忙しい
であるとすると、
① P→(Q→R)≡ 私は(明日は忙しい)。
②(P&Q)→R ≡(私の明日)は忙しい。
③(P→Q)→R ≡(私は明日)は忙しい。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
従って、
(09)により、
(10)
① P→(Q→R)≡私は、明日は忙しい。
②(P&Q)→R ≡私の明日は、忙しい。
③(P→Q)→R ≡私は明日は、忙しい。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
然るに、
(11)
② 私の明日は、忙しい。
といふ「日本語」は、「普通」である。
然るに、
(12)
① 私は明日は忙しい。
③ 私は明日は忙しい。
の、それぞれの「一ケ所」に「点」を加へるとしたら、
① 私は、明日は忙しい。
③ 私は明日は、忙しい。
に於いて、「普通」は、
① であって、
② ではない、はずである。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
① 私は、明日は忙しい。
② 私の明日は、忙しい。
③ 私は明日は、忙しい。
に於いて、
① は「普通」であって、
② も「普通」であるが、
③ は「普通」ではなく、尚且つ、
①=② ではあるが、
②=③ ではない。
然るに、
(14)
(ⅰ)
1 (1)∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)} A
2 (2) 私a→∃y(明日ya→忙y) 1UE
3 (3) 私a& 明日ba A
3 (4) 私a 3&E
23 (5) ∃y(明日ya→忙y) 24MPP
6(6) 明日ba→忙b A
3 (7) 明日ba 3&E
36(8) 忙b 67MPP
23 (9) 忙b 568EE
2 (ア) 私a&明日ba→忙b 39CP
2 (イ) ∃y{私a&明日ya→忙y} アEI
2 (ウ) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} イEI
1 (エ) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} 12ウEE
(ⅱ)
1 (1) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} A
2 (2) ∃y{私a&明日ya→忙y} A
3 (3) 私a&明日ba→忙b A
4 (4) 私a A
5(5) 明日ba A
45(6) 私a&明日ba 45&I
345(7) 忙b 46MPP
34 (8) 明日ba→忙b 57CP
34 (9) ∃y(明日ya→忙y) 8EI
3 (ア) 私a→∃y(明日ya→忙y) 49CP
2 (イ) 私a→∃y(明日ya→忙y) 23アEE
2 (ウ)∃x{私a→∃y(明日ya→忙y)} イEI
1 (エ)∃x{私a→∃y(明日ya→忙y)} 12ウEE
従って、
(14)により、
(15)
① ∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)}
② ∃x∃y{私x& 明日yx→忙y}
に於いて、すなはち、
① あるxが私であるならば、あるyがxの明日であるならば、yは忙しい。
② あるxとあるyについて、xが私であって、yがxの明日ならば、yは忙しい。
に於いて、
①=② である。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① ∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)}≡私は、明日は忙しい。
② ∃x∃y{私x& 明日yx→忙y} ≡私の明日は、忙しい。
に於いて、
①=② である。
令和02年05月28日、毛利太。
―「昨日(令和02年5月27日)」も書いた通り、―
(ⅰ)
1 (1) P→( Q→R) A
1 (2)~P∨( Q→R) 1含意の定義
3 (3)~P A
3 (4)~P∨(~Q∨R) 3∨I
5(5) ( Q→R) A
5(6) (~Q∨R) 5含意の定義
5(7)~P∨(~Q∨R) 6∨I
1 (8)~P∨(~Q∨R) 13457∨E
(ⅱ)
1 (1)~P∨(~Q∨R) A
1 (2) P→(~Q∨R) 1含意の定義
3 (3) P A
13 (4) ~Q∨R 23MPP
13 (5) Q→R 4含意の定義
1 (6) P→( Q→R) 35CP
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (5)~(~P∨Q) 46RAA
3 (6) P&~Q 5ド・モルガンの法則
3 (7) (P&~Q)∨R 6∨I
8(8) R A
8(9) (P&~Q)∨R 8∨I
1 (ア) (P&~Q)∨R 23789∨E
(ⅳ)
1 (1) (P&~Q)∨R A
2 (2) (P&~Q) A
2 (3)~(~P∨Q) 2ド・モルガンの法則
3 (4) P→Q A
3 (5) ~P∨Q 4含意の定義
23 (6)~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 35&I
2 (7) ~(P→Q) 36RAA
2 (8) ~(P→Q)∨R 7∨I
9(9) R A
9(ア) ~(P→Q)∨R 9∨I
1 (イ) ~(P→Q)∨R 1289ア∨I
1 (ウ) (P→Q)→R イ含意の定義
従って、
(01)により、
(02)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
③ (P→ Q)→R
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(03)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、例へば、
② ~偽∨(~偽∨偽)≡ 1+(1+0)≡1
④ (偽&~偽)∨偽 ≡(0×1)+0 ≡0
であるならば、
② は「真(1)」であるが、
④ は「偽(0)」である。
従って、
(03)により、
(04)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
③(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→(Q→R) A
2(2)(P&Q) A
2(3) P 2&E
12(4) Q→R 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) R 45MPP
1 (7)(P&Q)→R 26CP
(ⅱ)
1 (1)(P&Q)→R A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P&Q 23&I
123(5) R 14MPP
12 (6) Q→R 35CP
1 (7)P→(Q→R) 26CP
従って、
(06)により、
(07)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
②(P&Q)→R ≡(PであってQ)ならばRである。
に於いて、
①=② である。
従って、
(05)(07)により、
(08)
① P→(Q→R)≡ Pならば(QならばRである)。
②(P&Q)→R ≡(PであってQ)ならばRである。
③(P→Q)→R ≡(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
従って、
(08)により、
(09)
P=私
Q=明日
R=忙しい
であるとすると、
① P→(Q→R)≡ 私は(明日は忙しい)。
②(P&Q)→R ≡(私の明日)は忙しい。
③(P→Q)→R ≡(私は明日)は忙しい。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
従って、
(09)により、
(10)
① P→(Q→R)≡私は、明日は忙しい。
②(P&Q)→R ≡私の明日は、忙しい。
③(P→Q)→R ≡私は明日は、忙しい。
に於いて、
①=② であるが、
①=③ ではない。
然るに、
(11)
② 私の明日は、忙しい。
といふ「日本語」は、「普通」である。
然るに、
(12)
① 私は明日は忙しい。
③ 私は明日は忙しい。
の、それぞれの「一ケ所」に「点」を加へるとしたら、
① 私は、明日は忙しい。
③ 私は明日は、忙しい。
に於いて、「普通」は、
① であって、
② ではない、はずである。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
① 私は、明日は忙しい。
② 私の明日は、忙しい。
③ 私は明日は、忙しい。
に於いて、
① は「普通」であって、
② も「普通」であるが、
③ は「普通」ではなく、尚且つ、
①=② ではあるが、
②=③ ではない。
然るに、
(14)
(ⅰ)
1 (1)∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)} A
2 (2) 私a→∃y(明日ya→忙y) 1UE
3 (3) 私a& 明日ba A
3 (4) 私a 3&E
23 (5) ∃y(明日ya→忙y) 24MPP
6(6) 明日ba→忙b A
3 (7) 明日ba 3&E
36(8) 忙b 67MPP
23 (9) 忙b 568EE
2 (ア) 私a&明日ba→忙b 39CP
2 (イ) ∃y{私a&明日ya→忙y} アEI
2 (ウ) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} イEI
1 (エ) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} 12ウEE
(ⅱ)
1 (1) ∃x∃y{私x&明日yx→忙y} A
2 (2) ∃y{私a&明日ya→忙y} A
3 (3) 私a&明日ba→忙b A
4 (4) 私a A
5(5) 明日ba A
45(6) 私a&明日ba 45&I
345(7) 忙b 46MPP
34 (8) 明日ba→忙b 57CP
34 (9) ∃y(明日ya→忙y) 8EI
3 (ア) 私a→∃y(明日ya→忙y) 49CP
2 (イ) 私a→∃y(明日ya→忙y) 23アEE
2 (ウ)∃x{私a→∃y(明日ya→忙y)} イEI
1 (エ)∃x{私a→∃y(明日ya→忙y)} 12ウEE
従って、
(14)により、
(15)
① ∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)}
② ∃x∃y{私x& 明日yx→忙y}
に於いて、すなはち、
① あるxが私であるならば、あるyがxの明日であるならば、yは忙しい。
② あるxとあるyについて、xが私であって、yがxの明日ならば、yは忙しい。
に於いて、
①=② である。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① ∃x{私x→∃y(明日yx→忙y)}≡私は、明日は忙しい。
② ∃x∃y{私x& 明日yx→忙y} ≡私の明日は、忙しい。
に於いて、
①=② である。
令和02年05月28日、毛利太。
2020年5月27日水曜日
「私は、明日は忙しい。」と「私は明日、は忙しい。」
(01)
「先程(令和02年5月27日)」も書いた通り、
(ⅰ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~( P& Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨~Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) ~Q A
オ(カ) ~P∨~Q カ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8カ&I
8 (ク) ~~Q オキRAA
8 (ケ) Q クDN
8 (コ) P& Q エケ&I
1 8 (サ) ~( P& Q)&
( P& Q) 7コ&I
1 (シ)~~(~P∨~Q) 8サRAA
1 (ス) ~P∨~Q シDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7 (7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7 (9) ~Q&Q 78&I
7 (ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) Q A
ウエ(オ) P& Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P& Q)&
(P& Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~Q エカRAA
1 (ク) P→~Q ウキCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→~Q
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(03)
① P→~Q
② ~P∨~Q
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① P→~~Q
② ~P∨~~Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定律(DN)」により、
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) P→( Q→R) A
1 (2)~P∨( Q→R) 1含意の定義
3 (3)~P A
3 (4)~P∨(~Q∨R) 3∨I
5(5) ( Q→R) A
5(6) (~Q∨R) 5含意の定義
5(7)~P∨(~Q∨R) 6∨I
1 (8)~P∨(~Q∨R) 13457∨E
(ⅱ)
1 (1)~P∨(~Q∨R) A
1 (2) P→(~Q∨R) 1含意の定義
3 (3) P A
13 (4) ~Q∨R 23MPP
13 (5) Q→R 4含意の定義
1 (6) P→( Q→R) 35CP
従って、
(06)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (5)~(~P∨Q) 46RAA
3 (6) P&~Q 5ド・モルガンの法則
3 (7) (P&~Q)∨R 6∨I
8(8) R A
8(9) (P&~Q)∨R 8∨I
1 (ア) (P&~Q)∨R 23789∨E
(ⅳ)
1 (1) (P&~Q)∨R A
2 (2) (P&~Q) A
2 (3)~(~P∨Q) 2ド・モルガンの法則
3 (4) P→Q A
3 (5) ~P∨Q 4含意の定義
23 (6)~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 35&I
2 (7) ~(P→Q) 36RAA
2 (8) ~(P→Q)∨R 7∨I
9(9) R A
9(ア) ~(P→Q)∨R 9∨I
1 (イ) ~(P→Q)∨R 1289ア∨I
1 (ウ) (P→Q)→R イ含意の定義
従って、
(07)により、
(08)
③(P→ Q)→R
④(P&~Q)∨R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)(08)により、
(09)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
③ (P→ Q)→R
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(10)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、例へば、
② ~偽∨(~偽∨偽)≡ 1+(1+0)≡1
④ (偽&~偽)∨偽 ≡(0×1)+0 ≡0
であるならば、
② は「真(1)」であるが、
④ は「偽(0)」である。
従って、
(10)により、
(11)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(12)により、
(13)
① Pならば(QならばRである)。
③(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(13)により、
(14)
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(14)により、
(15)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(16)
① 私は、明日は忙しい。
③ 私は明日、は忙しい。
に於いて、
①=③ ではないし、
① は「日本語として、タダシイ」ものの、
③ は「日本語として、ヲカシイ」。
然るに、
(17)
論理学は多種多様な問題を包括し、正確な境界がない。一方の端ではそれは次第に数学となり、他の端では哲学となる。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、3頁)
然るに、
(18)
「論理学の一方の端」が「文法(言語学)」でないことは、ヲカシイと、言ふべきである。
令和02年05月27日、毛利太。
「先程(令和02年5月27日)」も書いた通り、
(ⅰ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~( P& Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨~Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) ~Q A
オ(カ) ~P∨~Q カ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8カ&I
8 (ク) ~~Q オキRAA
8 (ケ) Q クDN
8 (コ) P& Q エケ&I
1 8 (サ) ~( P& Q)&
( P& Q) 7コ&I
1 (シ)~~(~P∨~Q) 8サRAA
1 (ス) ~P∨~Q シDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7 (7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7 (9) ~Q&Q 78&I
7 (ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) Q A
ウエ(オ) P& Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P& Q)&
(P& Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~Q エカRAA
1 (ク) P→~Q ウキCP
従って、
(01)により、
(02)
① P→~Q
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)により、
(03)
① P→~Q
② ~P∨~Q
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
① P→~~Q
② ~P∨~~Q
に於いて、
①=② である。
従って、
(03)により、
(04)
「二重否定律(DN)」により、
① P→Q≡Pならば、Qである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) P→( Q→R) A
1 (2)~P∨( Q→R) 1含意の定義
3 (3)~P A
3 (4)~P∨(~Q∨R) 3∨I
5(5) ( Q→R) A
5(6) (~Q∨R) 5含意の定義
5(7)~P∨(~Q∨R) 6∨I
1 (8)~P∨(~Q∨R) 13457∨E
(ⅱ)
1 (1)~P∨(~Q∨R) A
1 (2) P→(~Q∨R) 1含意の定義
3 (3) P A
13 (4) ~Q∨R 23MPP
13 (5) Q→R 4含意の定義
1 (6) P→( Q→R) 35CP
従って、
(06)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(07)
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→R A
1 (2) ~(P→Q)∨R 1含意の定義
3 (3) ~(P→Q) A
4 (4) ~P∨Q A
4 (5) P→Q 4含意の定義
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 35&I
3 (5)~(~P∨Q) 46RAA
3 (6) P&~Q 5ド・モルガンの法則
3 (7) (P&~Q)∨R 6∨I
8(8) R A
8(9) (P&~Q)∨R 8∨I
1 (ア) (P&~Q)∨R 23789∨E
(ⅳ)
1 (1) (P&~Q)∨R A
2 (2) (P&~Q) A
2 (3)~(~P∨Q) 2ド・モルガンの法則
3 (4) P→Q A
3 (5) ~P∨Q 4含意の定義
23 (6)~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 35&I
2 (7) ~(P→Q) 36RAA
2 (8) ~(P→Q)∨R 7∨I
9(9) R A
9(ア) ~(P→Q)∨R 9∨I
1 (イ) ~(P→Q)∨R 1289ア∨I
1 (ウ) (P→Q)→R イ含意の定義
従って、
(07)により、
(08)
③(P→ Q)→R
④(P&~Q)∨R
に於いて、
③=④ である。
従って、
(06)(08)により、
(09)
① P→( Q→R)
② ~P∨(~Q∨R)
③ (P→ Q)→R
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
①=② であって、
③=④ である。
然るに、
(10)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、例へば、
② ~偽∨(~偽∨偽)≡ 1+(1+0)≡1
④ (偽&~偽)∨偽 ≡(0×1)+0 ≡0
であるならば、
② は「真(1)」であるが、
④ は「偽(0)」である。
従って、
(10)により、
(11)
② ~P∨(~Q∨R)
④ (P&~Q)∨R
に於いて、
②=④ ではない。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
① P→(Q→R)
③(P→Q)→R
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(12)により、
(13)
① Pならば(QならばRである)。
③(PならばQ)ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
従って、
(13)により、
(14)
① Pならば、QならばRである。
③ PならばQ、ならばRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(14)により、
(15)
① Pは、QはRである。
③ PはQ、はRである。
に於いて、
①=③ ではない。
然るに、
(16)
① 私は、明日は忙しい。
③ 私は明日、は忙しい。
に於いて、
①=③ ではないし、
① は「日本語として、タダシイ」ものの、
③ は「日本語として、ヲカシイ」。
然るに、
(17)
論理学は多種多様な問題を包括し、正確な境界がない。一方の端ではそれは次第に数学となり、他の端では哲学となる。
(E.J.レモン 著、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、3頁)
然るに、
(18)
「論理学の一方の端」が「文法(言語学)」でないことは、ヲカシイと、言ふべきである。
令和02年05月27日、毛利太。
「連言の否定」と「仮言命題」と「選言命題」。
(01)
「交換法則」により、
①(Pであって、Qである。)
②(Qであって、Pである。)
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)により、
(02)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
といふことは、
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことである。
然るに、
(04)
③(Pならば、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
④(Qならば、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(05)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
⑥(Qでないか、または、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことは、
⑤(Pでないか、Qでない。)
⑥(Qでないか、Pでない。)
従って、
(01)~(06)により、
(07)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
従って、
(07)により、
(08)
「記号」で書くと、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
であるものの、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於ける、
①=②=⑤=⑥
に関して言へば、これらは、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(08)により、
(09)
① ~(P& Q)
③ P→~Q
⑤ ~P∨~Q
に於いて、
①=③=⑤ であるものの、「命題計算」による「証明」は、(10)の通りである。
(10)
(ⅰ)
1 (1)~(P& Q) A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P& Q 23&I
123(5)~(P& Q)&
(P& Q) 14&I
12 (6) ~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~( P& Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨~Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) ~Q A
オ(カ) ~P∨~Q カ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8カ&I
8 (ク) ~~Q オキRAA
8 (ケ) Q クDN
8 (コ) P& Q エケ&I
1 8 (サ) ~( P& Q)&
( P& Q) 7コ&I
1 (シ)~~(~P∨~Q) 8サRAA
1 (ス) ~P∨~Q シDN
(ⅲ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7 (7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7 (9) ~Q&Q 78&I
7 (ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) Q A
ウエ(オ) P& Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P& Q)&
(P& Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~Q エカRAA
1 (ク) P→~Q ウキCP
(ⅳ)
1 (1) P→~Q A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) ~Q 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P& Q) 26RAA
従って、
(09)(10)により、
(11)
① ~(P& Q)
③ P→~Q
⑤ ~P∨~Q
に於いて、
① ならば、③ であり、
③ ならば、⑤ であり、
⑤ ならば、③ であり、
③ ならば、① であり、それ故、
①=③=⑤ である。
然るに、
(12)
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於いて、
①=② は、「交換法則」であり、
③=④ は、「対偶」であり、
⑤=⑥ は、「交換法則」である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふこと、すなはち、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふことは、「命題計算」としても、「正しい」。
令和02年05月27日、毛利太。
「交換法則」により、
①(Pであって、Qである。)
②(Qであって、Pである。)
に於いて、
①=② である。
従って、
(01)により、
(02)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
といふことは、
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことである。
然るに、
(04)
③(Pならば、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
④(Qならば、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(05)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)然るに、Pである。故に、Qでない。
⑥(Qでないか、または、Pでない。)然るに、Qである。故に、Pでない。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
といふことは、
⑤(Pでないか、Qでない。)
⑥(Qでないか、Pでない。)
従って、
(01)~(06)により、
(07)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
従って、
(07)により、
(08)
「記号」で書くと、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
であるものの、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於ける、
①=②=⑤=⑥
に関して言へば、これらは、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(08)により、
(09)
① ~(P& Q)
③ P→~Q
⑤ ~P∨~Q
に於いて、
①=③=⑤ であるものの、「命題計算」による「証明」は、(10)の通りである。
(10)
(ⅰ)
1 (1)~(P& Q) A
2 (2) P A
3(3) Q A
23(4) P& Q 23&I
123(5)~(P& Q)&
(P& Q) 14&I
12 (6) ~Q 35RAA
1 (7) P→~Q 26CP
(ⅱ)
1 (1) P→~Q A
2 (2) P& Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) ~Q 13MPP
2 (5) Q 2&E
12 (6) ~Q&Q 45&I
1 (7) ~( P& Q) 26RAA
8 (8) ~(~P∨~Q) A
9 (9) ~P A
9 (ア) ~P∨~Q 9∨I
89 (イ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8ア&I
8 (ウ) ~~P 9イRAA
8 (エ) P ウDN
オ(オ) ~Q A
オ(カ) ~P∨~Q カ∨I
8 オ(キ) ~(~P∨~Q)&
(~P∨~Q) 8カ&I
8 (ク) ~~Q オキRAA
8 (ケ) Q クDN
8 (コ) P& Q エケ&I
1 8 (サ) ~( P& Q)&
( P& Q) 7コ&I
1 (シ)~~(~P∨~Q) 8サRAA
1 (ス) ~P∨~Q シDN
(ⅲ)
1 (1) ~P∨~Q A
2 (2) P& Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P&P 34&I
3 (6)~(P& Q) 25RAA
7 (7) ~Q A
2 (8) Q 2&E
2 7 (9) ~Q&Q 78&I
7 (ア)~(P& Q) 29RAA
1 (イ)~(P& Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) Q A
ウエ(オ) P& Q ウエ&I
1 ウエ(カ)~(P& Q)&
(P& Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~Q エカRAA
1 (ク) P→~Q ウキCP
(ⅳ)
1 (1) P→~Q A
2(2) P& Q A
2(3) P 2&E
12(4) ~Q 13MPP
2(5) Q 2&E
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P& Q) 26RAA
従って、
(09)(10)により、
(11)
① ~(P& Q)
③ P→~Q
⑤ ~P∨~Q
に於いて、
① ならば、③ であり、
③ ならば、⑤ であり、
⑤ ならば、③ であり、
③ ならば、① であり、それ故、
①=③=⑤ である。
然るに、
(12)
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於いて、
①=② は、「交換法則」であり、
③=④ は、「対偶」であり、
⑤=⑥ は、「交換法則」である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
①(Pであって、Qである。)といふことはない。
②(Qであって、Pである。)といふことはない。
③(Pならば、Qでない。)
④(Qならば、Pでない。)
⑤(Pでないか、または、Qでない。)
⑥(Qでないか、または、Pでない。)
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふこと、すなはち、
① ~(P& Q)
② ~(Q& P)
③ P→~Q
④ Q→~P
⑤ ~P∨~Q
⑥ ~Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④=⑤=⑥ である。
といふことは、「命題計算」としても、「正しい」。
令和02年05月27日、毛利太。
2020年5月26日火曜日
「ド・モルガンの法則」の「命題計算」による「一般化」。
(01)
(ⅰ)
1 (1) P& Q A
2 (2) ~P∨~Q A
1 (3) P 1&E
3 (4) ~P A
1 3 (5) P&~P 34&I
3 (6) ~(P& Q) 15RAA
1 (7) Q 1&E
7(8) ~Q A
1 7(9) Q&~Q 78&I
7(ア) ~(P& Q) 19RAA
2 (イ) ~(P& Q) 1367ア∨E
12 (ウ) (P& Q)&
~(P& Q) 1イ&I
1 (エ)~(~P∨~Q) 2ウRAA
2 (〃) ~(P& Q) 1ウRAA
従って、
(01)により、
(02)
① P& Q
② ~P∨~Q
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
然るに、
(03)
① P& Q
② ~P∨~Q
のやうに、「2つの命題が矛盾」する場合、「その、どちらか一方を否定」すると、「両者の真理値は、同値」になる。
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(04)により、
(05)
(ⅰ)~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ ~~P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~(~~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)により、
(06)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(06)により、
(07)
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
に於いて、
P=~P
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅴ)~(~~P&~Q)⇔ ~P∨~~Q
(ⅵ) (~~P&~Q)⇔ ~(~P∨~~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅴ)~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅴ)~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔ ~~P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~(~~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(09)により、
(10)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~( P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(01)~(10)により、
(11)
① ~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
② P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③ ~(~P& Q)⇔ P∨~Q
④ ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤ ~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
⑥ P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦ ~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
⑧ ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
といふ「8つの等式(ド・モルガンの法則)」が成立する。
然るに、
(12)
(a)
1 (1)~(P∨ Q∨ R) A
2(2) P& Q& R A
2(3) P 2&E
2(4) P∨ Q 3∨I
2(5) P∨ Q∨ R 4∨I
12(6)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 15&
1 (7) ~P 26RAA
2(8) Q 2&E
2(9) P∨ Q 8∨I
2(ア) P∨ Q∨ R 9∨I
12(イ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1ア&I
1 (ウ) ~Q 2イRAA
2(エ) R 2&E
2(オ) Q∨ R エ∨I
2(カ) P∨ Q∨ R オ∨I
12(キ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1カ&I
1 (ク) ~R 2キRAA
1 (ケ) ~P&~Q 7ウ&I
1 (コ) ~P&~Q&~R クケ&I
(b)
1 (1) ~P&~Q&~R A
2 (2) P∨ Q∨ R A
2 (3) P∨(Q∨ R) 2結合法則
4 (4) P A
1 (5) ~P 1&E
1 4 (6) P&~P 45&I
4 (7)~(~P&~Q&~R) 16RAA
8 (8) Q∨ R A
9 (9) Q A
1 (ア) ~Q 1&E
1 9 (イ) Q&~Q 9ア&I
9 (ウ)~(~P&~Q&~R) 1イRAA
エ(エ) R A
1 (オ) ~R 1&E
1 エ(カ) R&~R オエ&I
エ(キ)~(~P&~Q&~R) 1カRAA
8 (ク)~(~P&~Q&~R) 89ウエキ∨E
2 (ケ)~(~P&~Q&~R) 3478ク∨E
12 (コ) (~P&~Q&~R)&
~(~P&~Q&~R) 1ケ&I
1 (サ) ~(P∨ Q∨ R) 2コRAA
従って、
(03)(12)により、
(13)
⑨ ~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~R
⑩ P∨Q∨R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(14)
(c)
1 (1)~{(~P&~Q)∨~R} A
1 (2) ~(~P&~Q)& R 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~(~P&~Q) 2&E
1 (4) P∨ Q 3ド・モルガンの法則
1 (5) R 2&E
1 (6) (P∨ Q)& R 45&I
(d)
1 (1) (P∨ Q)& R A
2 (2) (~P&~Q)∨~R A
1 (3) (P∨ Q) 1&E
4 (4) (~P&~Q) A
4 (5) ~(P∨ Q) 4ド・モルガンの法則
1 4 (6) (P∨ Q)&
~(P∨ Q) 35&I
4 (7) ~{(P∨ Q)& R} 16RAA
1 (8) R 1&E
9(9) ~R A
1 9(ア) R&~R 89&I
9(イ) ~{(P∨ Q)& R} 1アRAA
2 (ウ) ~{(P∨ Q)& R} 2479イ∨I
12 (エ) {(P∨ Q)& R}&
~{(P∨ Q)& R} 1ウ&I
1 (オ)~{(~P&~Q)∨~R} 2エRAA
従って、
(03)(14)により、
(15)
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔ (P∨Q)&R
⑫ {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(16)
(e)
1 (1)~{~P& (~Q∨~R)} A
1 (2) P∨~(~Q∨~R) 1ド・モルガンの法則
3 (3) P A
3 (4) P∨ ( Q& R) 3∨I
5(5) ~(~Q∨~R) A
5(6) Q& R 5ド・モルガンの法則
5(7) P∨ ( Q& R) 5∨I
1 (8) P∨ ( Q& R) 23457∨E
(f)
1 (1) ~P&(~Q∨~R) A
2 (2) P∨( Q& R) A
1 (3) ~P 1&E
4 (4) P A(2選言項左)
1 4 (5) ~P&P 34&I
4 (6)~{~P&(~Q∨~R)} 15RAA
1 (7) ~Q∨~R 1&E
8 (8) Q& R A(2選言項右)
9 (9) ~Q A(7選言項左)
8 (ア) Q 8&E
89 (イ) ~Q&Q 9ア
9 (ウ) ~(Q& R) 8イRAA
エ(エ) ~R A(7選言項右)
8 (オ) R 8&E
8 エ(カ) ~R&R エオ&I
エ(キ) ~(Q& R) 8カRAA
1 (ク) ~(Q& R) 79ウエキ∨I
1 8 (ケ) Q& R)&
~(Q& R) 8ク&I
8 (コ)~{~P&(~Q∨~R)} 1ケRAA
2 (サ)~{~P&(~Q∨~R)} 2468コ∨I
12 (シ) {~P&(~Q∨~R)}&
~{~P&(~Q∨~R)} 1サ&I
2 (ス)~{~P&(~Q∨~R)} 1シRAA
従って、
(03)(16)により、
(17)
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔ P∨(Q&R)
⑭ {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
従って、
(15)(17)により、
(18)
いづれにせよ、
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔ (P∨Q)&R
⑫ {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔ P∨(Q&R)
⑭ {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(18)により、
(19)
「計算の結果」だけからすれば、
⑫(~P&~Q)∨~R
⑬ ~P&(~Q∨~R)
に於ける、「括弧の位置」を、「区別」する「必要」はない。
従って、
(18)(19)により、
(20)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔ P∨Q&R
⑫ ~P&~Q∨~R ⇔ ~(P∨Q&R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(11)(13)(22)により、
(21)
① ~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
② P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③ ~(~P& Q)⇔ P∨~Q
④ ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤ ~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
⑥ P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦ ~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
⑧ ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
⑨ ~( P∨ Q∨ R)⇔ ~P&~Q&~R
⑩ P∨ Q∨ R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔ P∨ Q& R
⑫ ~P&~Q∨~R ⇔ ~( P∨ Q& R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(21)により、
(22)
(ⅰ)「( )の前にある、~を除くと、( )も除かれ、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、∨は、&に変はる。」
(ⅱ)「連言命題、選言命題、連言・選言命題を、( )で括り、その( )の前の~を置くと、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、&は、∨に変はる。」
といふ「規則」を、「ド・モルガンの法則」といふのであれば、「(21)の12個の等式」は、「ド・モルガンの法則」である。
令和02年05月26日、毛利太。
(ⅰ)
1 (1) P& Q A
2 (2) ~P∨~Q A
1 (3) P 1&E
3 (4) ~P A
1 3 (5) P&~P 34&I
3 (6) ~(P& Q) 15RAA
1 (7) Q 1&E
7(8) ~Q A
1 7(9) Q&~Q 78&I
7(ア) ~(P& Q) 19RAA
2 (イ) ~(P& Q) 1367ア∨E
12 (ウ) (P& Q)&
~(P& Q) 1イ&I
1 (エ)~(~P∨~Q) 2ウRAA
2 (〃) ~(P& Q) 1ウRAA
従って、
(01)により、
(02)
① P& Q
② ~P∨~Q
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
然るに、
(03)
① P& Q
② ~P∨~Q
のやうに、「2つの命題が矛盾」する場合、「その、どちらか一方を否定」すると、「両者の真理値は、同値」になる。
従って、
(03)により、
(04)
(ⅰ)~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(04)により、
(05)
(ⅰ)~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
(ⅱ) ( P& Q)⇔ ~(~P∨~Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ ~~P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~(~~P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(05)により、
(06)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(06)により、
(07)
(ⅲ)~(~P& Q)⇔ P∨~Q
(ⅳ) (~P& Q)⇔ ~( P∨~Q)
に於いて、
P=~P
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅴ)~(~~P&~Q)⇔ ~P∨~~Q
(ⅵ) (~~P&~Q)⇔ ~(~P∨~~Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(07)により、
(08)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅴ)~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅴ)~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
(ⅵ) ( P&~Q)⇔ ~(~P∨ Q)
に於いて、
P=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔ ~~P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~(~~P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(09)により、
(10)
「二重否定律(DN)」により、
(ⅶ)~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
(ⅷ) (~P&~Q)⇔ ~( P∨ Q)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(01)~(10)により、
(11)
① ~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
② P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③ ~(~P& Q)⇔ P∨~Q
④ ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤ ~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
⑥ P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦ ~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
⑧ ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
といふ「8つの等式(ド・モルガンの法則)」が成立する。
然るに、
(12)
(a)
1 (1)~(P∨ Q∨ R) A
2(2) P& Q& R A
2(3) P 2&E
2(4) P∨ Q 3∨I
2(5) P∨ Q∨ R 4∨I
12(6)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 15&
1 (7) ~P 26RAA
2(8) Q 2&E
2(9) P∨ Q 8∨I
2(ア) P∨ Q∨ R 9∨I
12(イ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1ア&I
1 (ウ) ~Q 2イRAA
2(エ) R 2&E
2(オ) Q∨ R エ∨I
2(カ) P∨ Q∨ R オ∨I
12(キ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1カ&I
1 (ク) ~R 2キRAA
1 (ケ) ~P&~Q 7ウ&I
1 (コ) ~P&~Q&~R クケ&I
(b)
1 (1) ~P&~Q&~R A
2 (2) P∨ Q∨ R A
2 (3) P∨(Q∨ R) 2結合法則
4 (4) P A
1 (5) ~P 1&E
1 4 (6) P&~P 45&I
4 (7)~(~P&~Q&~R) 16RAA
8 (8) Q∨ R A
9 (9) Q A
1 (ア) ~Q 1&E
1 9 (イ) Q&~Q 9ア&I
9 (ウ)~(~P&~Q&~R) 1イRAA
エ(エ) R A
1 (オ) ~R 1&E
1 エ(カ) R&~R オエ&I
エ(キ)~(~P&~Q&~R) 1カRAA
8 (ク)~(~P&~Q&~R) 89ウエキ∨E
2 (ケ)~(~P&~Q&~R) 3478ク∨E
12 (コ) (~P&~Q&~R)&
~(~P&~Q&~R) 1ケ&I
1 (サ) ~(P∨ Q∨ R) 2コRAA
従って、
(03)(12)により、
(13)
⑨ ~(P∨Q∨R)⇔ ~P&~Q&~R
⑩ P∨Q∨R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(14)
(c)
1 (1)~{(~P&~Q)∨~R} A
1 (2) ~(~P&~Q)& R 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~(~P&~Q) 2&E
1 (4) P∨ Q 3ド・モルガンの法則
1 (5) R 2&E
1 (6) (P∨ Q)& R 45&I
(d)
1 (1) (P∨ Q)& R A
2 (2) (~P&~Q)∨~R A
1 (3) (P∨ Q) 1&E
4 (4) (~P&~Q) A
4 (5) ~(P∨ Q) 4ド・モルガンの法則
1 4 (6) (P∨ Q)&
~(P∨ Q) 35&I
4 (7) ~{(P∨ Q)& R} 16RAA
1 (8) R 1&E
9(9) ~R A
1 9(ア) R&~R 89&I
9(イ) ~{(P∨ Q)& R} 1アRAA
2 (ウ) ~{(P∨ Q)& R} 2479イ∨I
12 (エ) {(P∨ Q)& R}&
~{(P∨ Q)& R} 1ウ&I
1 (オ)~{(~P&~Q)∨~R} 2エRAA
従って、
(03)(14)により、
(15)
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔ (P∨Q)&R
⑫ {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
然るに、
(16)
(e)
1 (1)~{~P& (~Q∨~R)} A
1 (2) P∨~(~Q∨~R) 1ド・モルガンの法則
3 (3) P A
3 (4) P∨ ( Q& R) 3∨I
5(5) ~(~Q∨~R) A
5(6) Q& R 5ド・モルガンの法則
5(7) P∨ ( Q& R) 5∨I
1 (8) P∨ ( Q& R) 23457∨E
(f)
1 (1) ~P&(~Q∨~R) A
2 (2) P∨( Q& R) A
1 (3) ~P 1&E
4 (4) P A(2選言項左)
1 4 (5) ~P&P 34&I
4 (6)~{~P&(~Q∨~R)} 15RAA
1 (7) ~Q∨~R 1&E
8 (8) Q& R A(2選言項右)
9 (9) ~Q A(7選言項左)
8 (ア) Q 8&E
89 (イ) ~Q&Q 9ア
9 (ウ) ~(Q& R) 8イRAA
エ(エ) ~R A(7選言項右)
8 (オ) R 8&E
8 エ(カ) ~R&R エオ&I
エ(キ) ~(Q& R) 8カRAA
1 (ク) ~(Q& R) 79ウエキ∨I
1 8 (ケ) Q& R)&
~(Q& R) 8ク&I
8 (コ)~{~P&(~Q∨~R)} 1ケRAA
2 (サ)~{~P&(~Q∨~R)} 2468コ∨I
12 (シ) {~P&(~Q∨~R)}&
~{~P&(~Q∨~R)} 1サ&I
2 (ス)~{~P&(~Q∨~R)} 1シRAA
従って、
(03)(16)により、
(17)
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔ P∨(Q&R)
⑭ {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」 も、「ド・モルガンの法則」と言ふに、違ひない。
従って、
(15)(17)により、
(18)
いづれにせよ、
⑪ ~{(~P&~Q)∨~R}⇔ (P∨Q)&R
⑫ {(~P&~Q)∨~R}⇔ ~{(P∨Q)&R}
⑬ ~{~P&(~Q∨~R)}⇔ P∨(Q&R)
⑭ {~P&(~Q∨~R)}⇔ ~{P∨(Q&R)}
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(18)により、
(19)
「計算の結果」だけからすれば、
⑫(~P&~Q)∨~R
⑬ ~P&(~Q∨~R)
に於ける、「括弧の位置」を、「区別」する「必要」はない。
従って、
(18)(19)により、
(20)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔ P∨Q&R
⑫ ~P&~Q∨~R ⇔ ~(P∨Q&R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(11)(13)(22)により、
(21)
① ~( P& Q)⇔ ~P∨~Q
② P& Q ⇔ ~(~P∨~Q)
③ ~(~P& Q)⇔ P∨~Q
④ ~P& Q ⇔ ~( P∨~Q)
⑤ ~( P&~Q)⇔ ~P∨ Q
⑥ P&~Q ⇔ ~(~P∨ Q)
⑦ ~(~P&~Q)⇔ P∨ Q
⑧ ~P&~Q ⇔ ~( P∨ Q)
⑨ ~( P∨ Q∨ R)⇔ ~P&~Q&~R
⑩ P∨ Q∨ R ⇔ ~(~P&~Q&~R)
⑪ ~(~P&~Q∨~R)⇔ P∨ Q& R
⑫ ~P&~Q∨~R ⇔ ~( P∨ Q& R)
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(21)により、
(22)
(ⅰ)「( )の前にある、~を除くと、( )も除かれ、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、∨は、&に変はる。」
(ⅱ)「連言命題、選言命題、連言・選言命題を、( )で括り、その( )の前の~を置くと、□は、~□に変はり、~□は、□に変はり、&は、∨に変はり、&は、∨に変はる。」
といふ「規則」を、「ド・モルガンの法則」といふのであれば、「(21)の12個の等式」は、「ド・モルガンの法則」である。
令和02年05月26日、毛利太。
2020年5月25日月曜日
「象は・が・も動物である」の「否定」の「述語論理」。
―「昨日(令和02年05月24日)の記事」の「続き」を書きます。―
従って、
(01)(11)(12)により、
(13)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
ものの、「これらの日本語」は、
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」に相当し、「これらの述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(13)により、
(14)
① 象は動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}だけしか無いものの、
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}と、
②{象}以外(机)が、有って、
③{象}以外(兎)が、有ることなる。
令和02年05月24日、毛利太。
―「以下」が「続き」です。―
従って、
(13)により、
(15)
① 象は動物である。といふわけではない。
② 象が動物である。といふわけではない。
③ 象も動物である。といふわけではない。
といふ「日本語」は、
① ~∀x (象x→動物x)
② ~∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ~∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に相当する。
然るに、
(16)
(a)
1 (1)~∀x(象x→ 動物x) A
1 (2)∃x~(象x→ 動物x) 1量化子の関係
3 (3) ~(象a→ 動物a) A
4 (4) ~(象a&~動物a) A
5 (5) 象a A
6(6) ~動物a A
56(7) 象a&~動物a 56&I
456(8) ~(象a&~動物a)&
(象a&~動物a) 47&I
45 (9) ~~動物a 68RAA
45 (ア) 動物a 9DN
4 (イ) 象a→ 動物a 5ア
34 (ウ) ~(象a→ 動物a)&
(象a→ 動物a) 3イ&I
3 (エ) ~~(象a&~動物a) 4ウRAA
3 (オ) (象a&~動物a) エDN
3 (カ) ∃x(象x&~動物x) オEI
1 (キ) ∃x(象x&~動物x) 23カEE
(b)
1 (1) ∃x(象x&~動物x) A
2 (2) 象a&~動物a A
3 (3) 象a→ 動物a A
2 (4) 象a 2&E
23 (5) 動物a 34MPP
2 (6) ~動物a 2&E
23 (7) 動物a&~動物a 56&I
2 (8) ~(象a→ 動物a) 37RAA
2 (9)∃x~(象x→ 動物x) 2EI
1 (ア)∃x~(象x→ 動物x) 129EE
1 (イ)~∀x(象x→ 動物x) ア量化子の関係
従って、
(15)(16)により、
(17)
(a)~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。
(b) ∃x(象x&~動物x)≡あるxは、象であるが、動物ではない。
に於いて、
(a)=(b)である。
従って、
(17)により、
(18)
(c)~~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。といふわけではない。
(d) ~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
に於いて、
(c)=(d)である。
従って、
(18)により、
(19)
「二重否定律(DN)により、
(e) ∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。
(f)~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
に於いて、
(e)=(f)である。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
(e) ∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。
(f)~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
の「否定」は、
(a)~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。
(b) ∃x(象x&~動物x)≡ある象は、動物ではない。
である。
然るに、
(21)
(g)
1 (1)~∀x{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} A
1 (2)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 1量化子の関係
3 (3) ~{(象a→ 動物a)& (~象a→~動物a)} A
3 (4) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 3ド・モルガンの法則
5 (5) ~(象a→ 動物a) A
6 (6) ~(象a&~動物a) A
7 (7) 象a A
8 (8) ~動物a A
78 (9) 象a&~動物a 78&I
678 (ア) ~(象a&~動物a)&(象a&動物a) 69&I
67 (イ) ~~動物a 8アRAA
67 (ウ) 動物a イDN
6 (エ) 象a→ 動物a 7ウCP
56 (カ) ~(象a→ 動物a)&(象a→ 動物a) 5エ&I
5 (キ) ~~(象a&~動物a) 6カRAA
5 (ク) (象a&~動物a) キDN
5 (ケ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) ク∨I
コ (コ) ~(~象a→~動物a) A
サ (サ) ~(~象a& 動物a) A
シ (シ) ~象a A
ス(ス) 動物a A
シス(セ) ~象a& 動物a シス&I
サシス(ソ) ~(~象a& 動物a)&(~象a& 動物a) サセ&I
サシ (タ) ~動物a スRAA
サ (チ) ~象a→~動物a シタCP
コサ (ツ) ~(~象a→~動物a)&(~象a→~動物a) コチ&I
コ (テ) ~~(~象a& 動物a) サツRAA
コ (ト) (~象a& 動物a) テDN
コ (ナ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) ト∨I
3 (ニ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) 3ゴケコト∨E
3 (ヌ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x) ニEI
1 (ネ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x)} 13ヌEE
(h)
1 (1) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x)} A
2 (2) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) A
3 (3) 象a&~動物a A
4 (4) 象a→ 動物a A
3 (5) 象a 3&E
34 (6) 動物a 45MPP
3 (7) ~動物a 3&E
34 (8) 動物a&~動物a 67&I
3 (9) ~(象a→ 動物a) 4RAA
3 (ア) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 9∨I
イ (イ) ~象a& 動物a A
ウ (ウ) ~象a→~動物a A
イ (エ) ~象a イ&E
イウ (オ) ~動物a ウエMPP
イ (カ) 動物a イ&E
イウ (キ) ~動物a&動物a オカ&I
イ (ク) ~(~象a→~動物a) ウキRAA
イ (ケ) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) ク∨I
2 (コ) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 23アイケ∨E
2 (サ) ~{(象a→ 動物a)& (~象a→~動物a)} コ、ド・モルガンの法則
2 (シ)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 2EI
1 (ス)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 12シ
1 (セ)~∀x{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} ス量化子の関係
従って、
(15)(21)により、
(22)
(g)~∀x{(象x→ 動物x)&(~象x→~動物x)}≡ 象が動物である。といふわけではない。
(h) ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)}≡ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であって、動物である。
に於いて、
(g)=(h)である。
然るに、
(23)
(i)
1 (1)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} A
1 (2)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} 1量化子の関係
3 (3) ~{(象a→ 動物a)&~(~象a→~動物a)} A
3 (4) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 3ド・モルガンの法則
5 (5) ~(象a→ 動物a) A
6 (6) ~(象a&~動物a) A
7 (7) 象a A
8(8) ~動物a A
78(9) 象a&~動物a 78&I
678(ア) ~(象a&~動物a)&(象a&動物a) 69&I
67 (イ) ~~動物a 8アRAA
67 (ウ) 動物a イDN
6 (エ) 象a→ 動物a 7ウCP
56 (カ) ~(象a→ 動物a)&(象a→ 動物a) 5エ&I
5 (キ) ~~(象a&~動物a) 6カRAA
5 (ク) (象a&~動物a) キDN
5 (ケ) (象a&~動物a)∨ ~象a→~動物a ク∨I
コ(コ) ~象a→~動物a A
コ(サ) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) コ∨I
3 (シ) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) 35ケコサ∨I
3 (ス) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} シEI
1 (セ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} 13スEE
(j)
1 (1) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} A
2 (2) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) A
3 (3) 象a&~動物a A
4 (4) 象a→ 動物a A
3 (5) 象a 3&E
34 (6) 動物a 45MPP
3 (7) ~動物a 3&E
34 (8) 動物a&~動物a 67&I
3 (9) ~(象a→ 動物a) 48RAA
3 (ア) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 9∨I
イ (イ) (~象a→~動物a) A
イ (ウ) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) イ∨I
2 (エ) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 23アイウ∨I
2 (オ) ~{(象a→ 動物a)&~(~象a→~動物a)} エ、ド・モルガンの法則
2 (カ)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} オEI
1 (キ)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} 12カEE
1 (ク)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} キ量化子の関係
従って、
(15)(23)により、
(24)
(i)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)}≡ 象も動物である。といふわけではない。
(j) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)}≡ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であるならば、動物ではない。
に於いて、
(i)=(j)である。
従って、
(15)~(24)により、
(25)
① 象は動物である。といふわけではない。
② 象が動物である。といふわけではない。
③ 象も動物である。といふわけではない。
といふ「日本語」は、
① あるxは、象であるが、動物ではない。
② あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であって、 動物である。
③ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であるならば、動物ではない。
といふ「意味」である所の、
① ∃x(象x&~動物x)
② ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)}
③ ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に、相当する。
令和02年05月25日、毛利太。
従って、
(01)(11)(12)により、
(13)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
ものの、「これらの日本語」は、
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」に相当し、「これらの述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(13)により、
(14)
① 象は動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}だけしか無いものの、
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}と、
②{象}以外(机)が、有って、
③{象}以外(兎)が、有ることなる。
令和02年05月24日、毛利太。
―「以下」が「続き」です。―
従って、
(13)により、
(15)
① 象は動物である。といふわけではない。
② 象が動物である。といふわけではない。
③ 象も動物である。といふわけではない。
といふ「日本語」は、
① ~∀x (象x→動物x)
② ~∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ~∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に相当する。
然るに、
(16)
(a)
1 (1)~∀x(象x→ 動物x) A
1 (2)∃x~(象x→ 動物x) 1量化子の関係
3 (3) ~(象a→ 動物a) A
4 (4) ~(象a&~動物a) A
5 (5) 象a A
6(6) ~動物a A
56(7) 象a&~動物a 56&I
456(8) ~(象a&~動物a)&
(象a&~動物a) 47&I
45 (9) ~~動物a 68RAA
45 (ア) 動物a 9DN
4 (イ) 象a→ 動物a 5ア
34 (ウ) ~(象a→ 動物a)&
(象a→ 動物a) 3イ&I
3 (エ) ~~(象a&~動物a) 4ウRAA
3 (オ) (象a&~動物a) エDN
3 (カ) ∃x(象x&~動物x) オEI
1 (キ) ∃x(象x&~動物x) 23カEE
(b)
1 (1) ∃x(象x&~動物x) A
2 (2) 象a&~動物a A
3 (3) 象a→ 動物a A
2 (4) 象a 2&E
23 (5) 動物a 34MPP
2 (6) ~動物a 2&E
23 (7) 動物a&~動物a 56&I
2 (8) ~(象a→ 動物a) 37RAA
2 (9)∃x~(象x→ 動物x) 2EI
1 (ア)∃x~(象x→ 動物x) 129EE
1 (イ)~∀x(象x→ 動物x) ア量化子の関係
従って、
(15)(16)により、
(17)
(a)~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。
(b) ∃x(象x&~動物x)≡あるxは、象であるが、動物ではない。
に於いて、
(a)=(b)である。
従って、
(17)により、
(18)
(c)~~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。といふわけではない。
(d) ~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
に於いて、
(c)=(d)である。
従って、
(18)により、
(19)
「二重否定律(DN)により、
(e) ∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。
(f)~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
に於いて、
(e)=(f)である。
従って、
(17)(18)(19)により、
(20)
(e) ∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。
(f)~∃x(象x&~動物x)≡ある象が、動物ではない。といふことはない。
の「否定」は、
(a)~∀x(象x→ 動物x)≡象は動物である。といふわけではない。
(b) ∃x(象x&~動物x)≡ある象は、動物ではない。
である。
然るに、
(21)
(g)
1 (1)~∀x{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} A
1 (2)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 1量化子の関係
3 (3) ~{(象a→ 動物a)& (~象a→~動物a)} A
3 (4) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 3ド・モルガンの法則
5 (5) ~(象a→ 動物a) A
6 (6) ~(象a&~動物a) A
7 (7) 象a A
8 (8) ~動物a A
78 (9) 象a&~動物a 78&I
678 (ア) ~(象a&~動物a)&(象a&動物a) 69&I
67 (イ) ~~動物a 8アRAA
67 (ウ) 動物a イDN
6 (エ) 象a→ 動物a 7ウCP
56 (カ) ~(象a→ 動物a)&(象a→ 動物a) 5エ&I
5 (キ) ~~(象a&~動物a) 6カRAA
5 (ク) (象a&~動物a) キDN
5 (ケ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) ク∨I
コ (コ) ~(~象a→~動物a) A
サ (サ) ~(~象a& 動物a) A
シ (シ) ~象a A
ス(ス) 動物a A
シス(セ) ~象a& 動物a シス&I
サシス(ソ) ~(~象a& 動物a)&(~象a& 動物a) サセ&I
サシ (タ) ~動物a スRAA
サ (チ) ~象a→~動物a シタCP
コサ (ツ) ~(~象a→~動物a)&(~象a→~動物a) コチ&I
コ (テ) ~~(~象a& 動物a) サツRAA
コ (ト) (~象a& 動物a) テDN
コ (ナ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) ト∨I
3 (ニ) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) 3ゴケコト∨E
3 (ヌ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x) ニEI
1 (ネ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x)} 13ヌEE
(h)
1 (1) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x& 動物x)} A
2 (2) (象a&~動物a)∨ (~象a& 動物a) A
3 (3) 象a&~動物a A
4 (4) 象a→ 動物a A
3 (5) 象a 3&E
34 (6) 動物a 45MPP
3 (7) ~動物a 3&E
34 (8) 動物a&~動物a 67&I
3 (9) ~(象a→ 動物a) 4RAA
3 (ア) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 9∨I
イ (イ) ~象a& 動物a A
ウ (ウ) ~象a→~動物a A
イ (エ) ~象a イ&E
イウ (オ) ~動物a ウエMPP
イ (カ) 動物a イ&E
イウ (キ) ~動物a&動物a オカ&I
イ (ク) ~(~象a→~動物a) ウキRAA
イ (ケ) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) ク∨I
2 (コ) ~(象a→ 動物a)∨~(~象a→~動物a) 23アイケ∨E
2 (サ) ~{(象a→ 動物a)& (~象a→~動物a)} コ、ド・モルガンの法則
2 (シ)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 2EI
1 (ス)∃x~{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} 12シ
1 (セ)~∀x{(象x→ 動物x)& (~象x→~動物x)} ス量化子の関係
従って、
(15)(21)により、
(22)
(g)~∀x{(象x→ 動物x)&(~象x→~動物x)}≡ 象が動物である。といふわけではない。
(h) ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)}≡ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であって、動物である。
に於いて、
(g)=(h)である。
然るに、
(23)
(i)
1 (1)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} A
1 (2)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} 1量化子の関係
3 (3) ~{(象a→ 動物a)&~(~象a→~動物a)} A
3 (4) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 3ド・モルガンの法則
5 (5) ~(象a→ 動物a) A
6 (6) ~(象a&~動物a) A
7 (7) 象a A
8(8) ~動物a A
78(9) 象a&~動物a 78&I
678(ア) ~(象a&~動物a)&(象a&動物a) 69&I
67 (イ) ~~動物a 8アRAA
67 (ウ) 動物a イDN
6 (エ) 象a→ 動物a 7ウCP
56 (カ) ~(象a→ 動物a)&(象a→ 動物a) 5エ&I
5 (キ) ~~(象a&~動物a) 6カRAA
5 (ク) (象a&~動物a) キDN
5 (ケ) (象a&~動物a)∨ ~象a→~動物a ク∨I
コ(コ) ~象a→~動物a A
コ(サ) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) コ∨I
3 (シ) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) 35ケコサ∨I
3 (ス) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} シEI
1 (セ) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} 13スEE
(j)
1 (1) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)} A
2 (2) (象a&~動物a)∨ (~象a→~動物a) A
3 (3) 象a&~動物a A
4 (4) 象a→ 動物a A
3 (5) 象a 3&E
34 (6) 動物a 45MPP
3 (7) ~動物a 3&E
34 (8) 動物a&~動物a 67&I
3 (9) ~(象a→ 動物a) 48RAA
3 (ア) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 9∨I
イ (イ) (~象a→~動物a) A
イ (ウ) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) イ∨I
2 (エ) ~(象a→ 動物a)∨ (~象a→~動物a) 23アイウ∨I
2 (オ) ~{(象a→ 動物a)&~(~象a→~動物a)} エ、ド・モルガンの法則
2 (カ)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} オEI
1 (キ)∃x~{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} 12カEE
1 (ク)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)} キ量化子の関係
従って、
(15)(23)により、
(24)
(i)~∀x{(象x→ 動物x)&~(~象x→~動物x)}≡ 象も動物である。といふわけではない。
(j) ∃x{(象x&~動物x)∨ (~象x→~動物x)}≡ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であるならば、動物ではない。
に於いて、
(i)=(j)である。
従って、
(15)~(24)により、
(25)
① 象は動物である。といふわけではない。
② 象が動物である。といふわけではない。
③ 象も動物である。といふわけではない。
といふ「日本語」は、
① あるxは、象であるが、動物ではない。
② あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であって、 動物である。
③ あるxは、象であって、動物ではないか、または、象以外であるならば、動物ではない。
といふ「意味」である所の、
① ∃x(象x&~動物x)
② ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x& 動物x)}
③ ∃x{(象x&~動物x)∨(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に、相当する。
令和02年05月25日、毛利太。
2020年5月24日日曜日
「象は・が・も動物である」の「述語論理」。
(01)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
然るに、
(02)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象は動物であり、象以外(机、本)に動物はゐない。
③ 象は動物であり、象以外(兎)にも、動物はゐる。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」に、「相当」する。
然るに、
(04)
(a)
1 (1)~∃x(~象x& 動物x) A
1 (2)∀x~(~象x& 動物x) 1量化子の関係
1 (3) ~(~象a& 動物a) 2UE
4 (4) ~象a A
5(5) 動物a A
45(6) ~象a& 動物a 45&I
145(7) ~(~象a& 動物a)&
(~象a& 動物a) 36&I
14 (8) ~動物a 57RAA
1 (9) ~象a→~動物a 48CP
1 (ア) ∀x(~象x→~動物x) 9UI
(b)
1 (1) ∀x(~象x→~動物x) A
1 (2) ~象a→~動物a 1UE
3 (3) ~象a& 動物a A
3 (4) ~象a 3&E
13 (5) ~動物a 24MPP
3 (6) 動物a 3&E
13 (7) ~動物a&動物a 56&I
1 (8) ~(~象a& 動物a) 37RAA
1 (9)∀x~(~象x& 動物x) 8UI
1 (ア)~∃x(~象x& 動物x) 9量化子の関係
従って、
(04)により、
(05)
(a)~∃x(~象x& 動物x)
(b) ∀x(~象x→~動物x)
に於いて、
(a)=(b)である。
従って、
(05)により、
(06)
(c)~~∃x(~象x& 動物x)
(d) ~∀x(~象x→~動物x)
により、
(c)=(d)である。
従って、
(06)により、
(07)
「二重否定律(DN)」により、
(c) ∃x(~象x& 動物x)
(d)~∀x(~象x→~動物x)
に於いて、
(c)=(d)である。
従って、
(03)~(07)により、
(08)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)& ∀x(~象x→~動物x)
③ ∀x(象x→動物x)&~∀x(~象x→~動物x)
といふ「述語論理式」に、相当する。
然るに、
(09)
(e)
1(1)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x) A
1(2)∀x(象x→動物x) 1&E
1(3) 象a→動物a 2UE
1(4) ∀x(~象x→~動物x) 1&E
1(5) ~象a→~動物a 4UE
1(6) (象a→動物a)&(~象a→~動物a) 35&I
1(7) ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)} 6UI
(f)
1(1) ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)} A
1(2) (象a→動物a)&(~象a→~動物a) 1UE
1(3) (象a→動物a) 2&E
1(4) ∀x(象x→動物x) 3UI
1(5) (~象a→~動物a) 2&E
1(6) ∀x(~象x→~動物x) 5UI
1(7)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x) 46&I
従って、
(09)により、
(10)
(e)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x)
(f)∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}
に於いて、
(e)=(f)である。
従って、
(08)(09)(10)のより、
(11)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)& ∀x(~象x→~動物x)
③ ∀x(象x→動物x)&~∀x(~象x→~動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に、相当する。
然るに、
(12)
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(01)(11)(12)により、
(13)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
ものの、「これらの日本語」は、
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」に相当し、「これらの述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(13)により、
(14)
① 象は動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}だけしか無いものの、
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}と、
②{象}以外(机)が、有って、
③{象}以外(兎)が、有ることなる。
令和02年05月24日、毛利太。
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
然るに、
(02)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象は動物であり、象以外(机、本)に動物はゐない。
③ 象は動物であり、象以外(兎)にも、動物はゐる。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」に、「相当」する。
然るに、
(04)
(a)
1 (1)~∃x(~象x& 動物x) A
1 (2)∀x~(~象x& 動物x) 1量化子の関係
1 (3) ~(~象a& 動物a) 2UE
4 (4) ~象a A
5(5) 動物a A
45(6) ~象a& 動物a 45&I
145(7) ~(~象a& 動物a)&
(~象a& 動物a) 36&I
14 (8) ~動物a 57RAA
1 (9) ~象a→~動物a 48CP
1 (ア) ∀x(~象x→~動物x) 9UI
(b)
1 (1) ∀x(~象x→~動物x) A
1 (2) ~象a→~動物a 1UE
3 (3) ~象a& 動物a A
3 (4) ~象a 3&E
13 (5) ~動物a 24MPP
3 (6) 動物a 3&E
13 (7) ~動物a&動物a 56&I
1 (8) ~(~象a& 動物a) 37RAA
1 (9)∀x~(~象x& 動物x) 8UI
1 (ア)~∃x(~象x& 動物x) 9量化子の関係
従って、
(04)により、
(05)
(a)~∃x(~象x& 動物x)
(b) ∀x(~象x→~動物x)
に於いて、
(a)=(b)である。
従って、
(05)により、
(06)
(c)~~∃x(~象x& 動物x)
(d) ~∀x(~象x→~動物x)
により、
(c)=(d)である。
従って、
(06)により、
(07)
「二重否定律(DN)」により、
(c) ∃x(~象x& 動物x)
(d)~∀x(~象x→~動物x)
に於いて、
(c)=(d)である。
従って、
(03)~(07)により、
(08)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)& ∀x(~象x→~動物x)
③ ∀x(象x→動物x)&~∀x(~象x→~動物x)
といふ「述語論理式」に、相当する。
然るに、
(09)
(e)
1(1)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x) A
1(2)∀x(象x→動物x) 1&E
1(3) 象a→動物a 2UE
1(4) ∀x(~象x→~動物x) 1&E
1(5) ~象a→~動物a 4UE
1(6) (象a→動物a)&(~象a→~動物a) 35&I
1(7) ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)} 6UI
(f)
1(1) ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)} A
1(2) (象a→動物a)&(~象a→~動物a) 1UE
1(3) (象a→動物a) 2&E
1(4) ∀x(象x→動物x) 3UI
1(5) (~象a→~動物a) 2&E
1(6) ∀x(~象x→~動物x) 5UI
1(7)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x) 46&I
従って、
(09)により、
(10)
(e)∀x(象x→動物x)&∀x(~象x→~動物x)
(f)∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}
に於いて、
(e)=(f)である。
従って、
(08)(09)(10)のより、
(11)
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ「日本語」は、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)&~∃x(~象x&動物x)
③ ∀x(象x→動物x)& ∃x(~象x&動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x(象x→動物x)& ∀x(~象x→~動物x)
③ ∀x(象x→動物x)&~∀x(~象x→~動物x)
といふ「述語論理式」、並びに、
① ∀x(象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理式」に、相当する。
然るに、
(12)
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(01)(11)(12)により、
(13)
①{象}
②{象、机、本}
③{象、兎、本}
であるならば、
① 象は動物である。
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
ものの、「これらの日本語」は、
① ∀x (象x→動物x)
② ∀x{(象x→動物x)& (~象x→~動物x)}
③ ∀x{(象x→動物x)&~(~象x→~動物x)}
といふ「述語論理」に相当し、「これらの述語論理」は、
① すべてのxについて (xが象であるならば、xは動物である)。
② すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)}。
③ すべてのxについて{(xが象であるならば、xは動物であり)、(xが象でないならば、xは動物ではない)といふわけではない}。
といふ、「意味」である。
従って、
(13)により、
(14)
① 象は動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}だけしか無いものの、
② 象が動物である。
③ 象も動物である。
といふ風に、言ふ場合、「我々の意識(念頭)」には、
①{象}と、
②{象}以外(机)が、有って、
③{象}以外(兎)が、有ることなる。
令和02年05月24日、毛利太。
2020年5月23日土曜日
「代々木ゼミ方式、多久の漢文公式110」の「2つのマチガイ」について。
(01)
① 誰不愛其才而惜其命薄=
① 誰不下愛二其才一而惜中其命薄上=
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕⇒
① 誰〔(其才)愛而(其命薄)惜〕不=
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
は、「反語」である。
然るに、
(02)
反語とは、表現されている内容と反対のことを意味する言い方で、多くは疑問形と同じ形であり、けっきょく、肯定している場合は否定に、否定している場合は肯定の内容になる。
(赤塚忠・遠藤哲夫、漢文の基礎、45頁、1973年)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
は、「反語」であるため、
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
P≡愛(其才) ≡賈島の才能を愛す。
Q≡惜(其命薄)≡賈島の薄命を惜しむ。
であって、尚且つ、
不=~
而=&
であるとする、
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
といふ「漢文」は、
① ~{~(P&Q)}
といふ「命題論理式」に、「等しい」。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1)~{~(P& Q)} A
3(2) P→~Q A
3(3) ~P∨~Q 2含意の定義
3(4) ~(P& Q) 3ド・モルガンの法則
13(5)~{~(P& Q)}&
{~(P& Q)} 14&I
1 (6) ~(P→~Q) 35RAA
(ⅱ)
1 (1) ~(P→~Q) A
2(2) ~P∨~Q A
2(3) P→~Q 2含意の定義
12(4) ~(P→~Q)&
(P→~Q) 13&I
1 (5) ~(~P∨~Q) 24RAA
1 (6) (P& Q) 5ド・モルガンの法則
1 (7)~{~(P& Q)} 6DN
従って、
(06)により、
(07)
① ~{~(P& Q)}
② ~(P→~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
といふ「漢文」は、
② ~(P→~Q)
といふ「命題論理式」に、「等しい」。
従って、
(01)(04)(08)により、
(09)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
②(賈島の才能を愛するならば、賈島の薄命を惜しまない。)といふことない。
に於いて、
①=①=② である。
然るに、
(10)
②(賈島の才能を愛するならば、賈島の薄命を惜しまない。)といふことない。
といふことは、
②(賈島の才能を愛する者は、誰もが賈島の薄命を惜しむ)。
といふ、ことである。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
②(賈島の才能を愛する者は、誰もが賈島の薄命を惜しむ)。
② ~(P→~Q)。
に於いて、
①=②=② である。
然るに、
(12)
「漢文」の場合は、「現在形」と「過去形」の「区別」が無い。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
②(賈島の才能を愛した者は、誰もが賈島の薄命を惜しんだ)。
② ~(P→~Q)。
に於いて、
①=②=② である。
然るに、
(14)
③ 死に臨んだ日に、家に一銭の貯金なく、ただ病気にかかったロバと古琴だけがあった。その当時、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
(多久弘一、多久の漢文公式110、1988年、85頁を参照)
然るに、
(15)
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか。
であるならば、「不(ず・ない)」の「個数」が「2個」であることから、「漢文訓読」は、
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
ではなく、
③ 誰不[不〔愛(其才)〕而惜(其命薄)]⇒
③ 誰[〔(其才)愛〕不而(其命薄)惜]不=
③ 誰か[〔(其の才)愛さ〕ずして(其の命の薄きを)惜しま]ざらんや。
でなければ、ならないが、「原文」は、さうではない。
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
に対する、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
といふ「訳」は、
③ 愛さず
の「部分」が、「誤訳」である。
然るに、
(17)
goo国語辞書
はく‐めい【薄命】 の解説
1 早死にすること。短命。「佳人薄命」
2 運に恵まれないこと。ふしあわせ。薄幸。「薄命の身を嘆く」
然るに、
(18)
大修館大漢和辞典(第9巻、940頁)を見ると、
「(漢文の)薄命」には、
2 運に恵まれないこと。ふしあわせ。薄幸。
といふ「意味」は有っても、
1 早死にすること。短命。
といふ「意味」は無い。
加へて、
(19)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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賈 島(か とう、779年(大暦14年)- 843年8月27日(会昌3年7月28日))は、中国・唐の詩人。字は浪仙、または閬仙。幽州范陽県(現在の河北省保定市涿州市)の出身である。
従って、
(19)により、
(20)
賈島は、「還暦」を過ぎてから亡くなってゐるため、当時としては、「短命」とは言へないはずである。
従って、
(16)(20)により、
(21)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
に対する、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
といふ「訳」は、
③ 愛さず
といふ「部分」と、
③ 短命
といふ「部分」が、「誤訳」になってゐる。
令和02年05月23日、毛利太。
① 誰不愛其才而惜其命薄=
① 誰不下愛二其才一而惜中其命薄上=
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕⇒
① 誰〔(其才)愛而(其命薄)惜〕不=
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
は、「反語」である。
然るに、
(02)
反語とは、表現されている内容と反対のことを意味する言い方で、多くは疑問形と同じ形であり、けっきょく、肯定している場合は否定に、否定している場合は肯定の内容になる。
(赤塚忠・遠藤哲夫、漢文の基礎、45頁、1973年)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
は、「反語」であるため、
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(04)
P≡愛(其才) ≡賈島の才能を愛す。
Q≡惜(其命薄)≡賈島の薄命を惜しむ。
であって、尚且つ、
不=~
而=&
であるとする、
従って、
(03)(04)により、
(05)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
といふ「漢文」は、
① ~{~(P&Q)}
といふ「命題論理式」に、「等しい」。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1)~{~(P& Q)} A
3(2) P→~Q A
3(3) ~P∨~Q 2含意の定義
3(4) ~(P& Q) 3ド・モルガンの法則
13(5)~{~(P& Q)}&
{~(P& Q)} 14&I
1 (6) ~(P→~Q) 35RAA
(ⅱ)
1 (1) ~(P→~Q) A
2(2) ~P∨~Q A
2(3) P→~Q 2含意の定義
12(4) ~(P→~Q)&
(P→~Q) 13&I
1 (5) ~(~P∨~Q) 24RAA
1 (6) (P& Q) 5ド・モルガンの法則
1 (7)~{~(P& Q)} 6DN
従って、
(06)により、
(07)
① ~{~(P& Q)}
② ~(P→~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
② 不[不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕]。
といふ「漢文」は、
② ~(P→~Q)
といふ「命題論理式」に、「等しい」。
従って、
(01)(04)(08)により、
(09)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
① 誰か〔(其の才を)愛して(其の命の薄きを)惜しま〕ざらんや。
②(賈島の才能を愛するならば、賈島の薄命を惜しまない。)といふことない。
に於いて、
①=①=② である。
然るに、
(10)
②(賈島の才能を愛するならば、賈島の薄命を惜しまない。)といふことない。
といふことは、
②(賈島の才能を愛する者は、誰もが賈島の薄命を惜しむ)。
といふ、ことである。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
②(賈島の才能を愛する者は、誰もが賈島の薄命を惜しむ)。
② ~(P→~Q)。
に於いて、
①=②=② である。
然るに、
(12)
「漢文」の場合は、「現在形」と「過去形」の「区別」が無い。
従って、
(11)(12)により、
(13)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
②(賈島の才能を愛した者は、誰もが賈島の薄命を惜しんだ)。
② ~(P→~Q)。
に於いて、
①=②=② である。
然るに、
(14)
③ 死に臨んだ日に、家に一銭の貯金なく、ただ病気にかかったロバと古琴だけがあった。その当時、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
(多久弘一、多久の漢文公式110、1988年、85頁を参照)
然るに、
(15)
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか。
であるならば、「不(ず・ない)」の「個数」が「2個」であることから、「漢文訓読」は、
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
ではなく、
③ 誰不[不〔愛(其才)〕而惜(其命薄)]⇒
③ 誰[〔(其才)愛〕不而(其命薄)惜]不=
③ 誰か[〔(其の才)愛さ〕ずして(其の命の薄きを)惜しま]ざらんや。
でなければ、ならないが、「原文」は、さうではない。
従って、
(14)(15)により、
(16)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
に対する、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
といふ「訳」は、
③ 愛さず
の「部分」が、「誤訳」である。
然るに、
(17)
goo国語辞書
はく‐めい【薄命】 の解説
1 早死にすること。短命。「佳人薄命」
2 運に恵まれないこと。ふしあわせ。薄幸。「薄命の身を嘆く」
然るに、
(18)
大修館大漢和辞典(第9巻、940頁)を見ると、
「(漢文の)薄命」には、
2 運に恵まれないこと。ふしあわせ。薄幸。
といふ「意味」は有っても、
1 早死にすること。短命。
といふ「意味」は無い。
加へて、
(19)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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賈 島(か とう、779年(大暦14年)- 843年8月27日(会昌3年7月28日))は、中国・唐の詩人。字は浪仙、または閬仙。幽州范陽県(現在の河北省保定市涿州市)の出身である。
従って、
(19)により、
(20)
賈島は、「還暦」を過ぎてから亡くなってゐるため、当時としては、「短命」とは言へないはずである。
従って、
(16)(20)により、
(21)
① 誰不〔愛(其才)而惜(其命薄)〕。
に対する、
③ 誰がその(詩人賈島の)才能を愛さず、賈島の命が短いことを惜しまないことがあろうか、その才能と短命を哀惜した。
といふ「訳」は、
③ 愛さず
といふ「部分」と、
③ 短命
といふ「部分」が、「誤訳」になってゐる。
令和02年05月23日、毛利太。
2020年5月22日金曜日
「量化子の関係」と「ド・モルガンの法則」。
(01)
(ⅰ)
1 (1) ∃x( Fx) A
2 (2) ∀x(~Fx) A
3(3) Fa A
2 (4) ~Fa 2UE
23(5) Fa&~Fa 34&I
1 3(6) Fa&~Fa 135EE
1 (7)~∀x(~Fx) 36RAA
(ⅱ)
1 (1) ~∀x(~Fx) A
2 (2) ~∃x( Fx) A
3(3) Fa A
3(4) ∃x( Fx) 3EI
23(5) ~∃x( Fx)&
∃x( Fx) 24&I
2 (6) ~Fa 35RAA
2 (7) ∀x(~Fx) 6UI
12 (8) ~∀x(~Fx)&
∀x(~Fx) 17&I
1 (9)~~∃x( Fx) 28RAA
1 (ア) ∃x( Fx) 9DN
(ⅲ)
1 (1)~∃x(~Fx) A
2(2) ~Fa A
2(3) ∃x(~Fx) 2EI
12(4)~∃x(~Fx)&
∃x(~Fx) 13&I
1 (5) ~~Fa 24RAA
1 (6) Fa 5DN
1 (7) ∀x( Fx) 6UI
(ⅳ)
1 (1) ∀x( Fx) A
2 (2) ∃x(~Fx) A
1 (3) Fa 1UE
4(4) ~Fa A
1 4(5) Fa&~Fa 34&I
12 (6) Fa&~Fa 245EE
1 (7)~∃x(~Fx) 26RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
③ ~∃x(~Fx)
④ ∀x( Fx)
に於いて、すなはち、
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
③ あるxがFでない。といふことはない。
④ すべてのxはFである。
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、これらの「等式」を、「量化子の関係」といふ。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1 (1) Fa∨ Fb∨ Fc A
1 (2) Fa∨(Fb∨ Fc) 1結合法則
3 (3) ~Fa&~Fb&~Fc A
4 (4) Fa A
3 (5) ~Fa 3&E
34 (6) Fa&~Fa 45&I
4 (7)~(~Fa&~Fb&~Fc) 36RAA
8 (8) Fb∨ Fc A
9 (9) Fb A
3 (ア) ~Fb 3&E
3 9 (イ) Fb&~Fb 9ア&I
9 (ウ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3イRAA
エ(エ) Fc A
3 (オ) ~Fc 3&E
3 エ(カ) Fc&~Fc エオ&I
エ(キ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3カRAA
8 (ク)~(~Fa&~Fb&~Fc) 89ウエキ∨E
1 (ケ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 2478ク∨E
(ⅱ)
1 (1) ~(~Fa&~Fb&~Fc) A
2 (2) ~( Fa∨ Fb∨ Fc) A
3 (3) Fa A
3 (4) Fa∨ Fb 3∨I
3 (5) Fa∨ Fb∨ Fc 4∨I
23 (6) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 25&I
2 (7) ~Fa 36RAA
8 (8) Fb A
8 (9) Fa∨ Fb 8∨I
8 (ア) Fa∨ Fb 9∨I
8 (イ) Fa∨ Fb∨ Fc ア∨I
2 8 (ウ) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 2イ&I
2 (エ) ~Fb 8ウRAA
オ(オ) Fc A
オ(カ) Fb∨ Fc オ∨I
オ(キ) Fa∨ Fb∨ Fc カ∨I
2 オ(ク) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 2キ&I
2 (ケ) ~Fc オクRAA
2 (コ) ~Fa&~Fb 7エ&I
2 (サ) ~Fa&~Fb&~Fc ケコ&I
12 (シ) ~(~Fa&~Fb&~Fc)&
(~Fa&~Fb&~Fc) 1サ&I
1 (ス)~~( Fa∨ Fb∨ Fc) 2シRAA
1 (セ) ( Fa∨ Fb∨ Fc) スDN
(ⅲ)
1 (1) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc) A
2 (2) ~( Fa& Fb& Fc) A
3 (3) ~Fa A
3 (4) ~Fa∨~Fb 3∨I
3 (5) ~Fa∨~Fb∨~Fc 4∨I
1 3 (6) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 15&I
1 (7) ~~Fa 36RAA
1 (8) Fa 7DN
9 (9) ~Fb A
9 (ア) ~Fa∨~Fb 9∨I
9 (イ) ~Fa∨~Fb∨~Fc ア∨I
1 9 (ウ) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 1イ&I
1 (エ) ~~Fb 9うRAA
1 (オ) Fb エDN
カ(カ) ~Fc A
カ(キ) ~Fb∨~Fc カ∨I
カ(ク) ~Fa∨~Fb∨~Fc キ∨I
1 カ(ケ) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 1ク&I
1 (コ) ~~Fc カケRAA
1 (サ) Fc コDN
1 (シ) Fa& Fb 8オ&I
1 (ス) Fa& Fb& Fc サシ&I
12 (セ) ~( Fa& Fb& Fc)&
( Fa& Fb& Fc) 2ス&U
1 (ソ)~~( Fa& Fb& Fc) 2RAA
1 (タ) Fa& Fb& Fc ソDN
(ⅳ)
1 (1) Fa& Fb& Fc A
2 (2) ~Fa∨ ~Fb∨~Fc A
2 (3) ~Fa∨(~Fb∨~Fc) 2結合法則
4 (4) ~Fa A
1 (5) Fa 1&E
1 4 (6) ~Fa&Fa 45&I
4 (7) ~(Fa& Fb& Fc) 16RAA
8 (8) ~Fb∨~Fc A
9 (9) ~Fb A
1 (ア) Fb 1&E
1 9 (イ) ~Fb&Fb 9ア&I
9 (ウ) ~(Fa& Fb& Fc) 1イRAA
エ(エ) ~Fc A
1 (オ) Fc 1&E
1 エ(カ) ~Fc&Fc エオ&I
エ(キ) ~(Fa& Fb& Fc) 1カRAA
8 (ク) ~(Fa& Fb& Fc) 89ウエキ∨E
2 (ケ) ~(Fa& Fb& Fc) 2478ク∨E
12 (コ) (Fa& Fb& Fc)&
~(Fa& Fb& Fc) 1ケ&I
1 (サ)~(~Fa∨ ~Fb∨~Fc) 2コRAA
従って、
(03)により、
(04)
① Fa∨ Fb∨ Fc
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
③ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ Fa& Fb& Fc
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、これらの「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(05)
{a、b、c}が{xの変域}であるとすると、
① ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
③ ~∃x(~Fx)
④ ∀x( Fx)
は、それぞれ、
① ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
③ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ ( Fa& Fb& Fc)
といふ「式」に「等しい」。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
{xの変域}が{a、b、c}であるとして、
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
に於いて、
①=② である。といふことは、
① ∃x( Fx)≡ ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~∀x(~Fx)≡ ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
①=② である。といふことであって、
③ あるxがFでない。といふことはない。
④ すべてのxはFである。
に於いて、
③=④ である。といふことは、
③ ~∃x(~Fx)≡ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ ∀x( Fx)≡ ( Fa& Fb& Fc)
に於いて、
③=④ である。といふことである。
従って、
(06)により、
(07)
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
に於いて、
①=② である。といふことを「知ってゐる」のであれば、その人は、
① ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
①=② である。といふ「ド・モルガンの法則」を、「知ってゐる」ことになる。
令和02年05月22日、毛利太。
(ⅰ)
1 (1) ∃x( Fx) A
2 (2) ∀x(~Fx) A
3(3) Fa A
2 (4) ~Fa 2UE
23(5) Fa&~Fa 34&I
1 3(6) Fa&~Fa 135EE
1 (7)~∀x(~Fx) 36RAA
(ⅱ)
1 (1) ~∀x(~Fx) A
2 (2) ~∃x( Fx) A
3(3) Fa A
3(4) ∃x( Fx) 3EI
23(5) ~∃x( Fx)&
∃x( Fx) 24&I
2 (6) ~Fa 35RAA
2 (7) ∀x(~Fx) 6UI
12 (8) ~∀x(~Fx)&
∀x(~Fx) 17&I
1 (9)~~∃x( Fx) 28RAA
1 (ア) ∃x( Fx) 9DN
(ⅲ)
1 (1)~∃x(~Fx) A
2(2) ~Fa A
2(3) ∃x(~Fx) 2EI
12(4)~∃x(~Fx)&
∃x(~Fx) 13&I
1 (5) ~~Fa 24RAA
1 (6) Fa 5DN
1 (7) ∀x( Fx) 6UI
(ⅳ)
1 (1) ∀x( Fx) A
2 (2) ∃x(~Fx) A
1 (3) Fa 1UE
4(4) ~Fa A
1 4(5) Fa&~Fa 34&I
12 (6) Fa&~Fa 245EE
1 (7)~∃x(~Fx) 26RAA
従って、
(01)により、
(02)
① ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
③ ~∃x(~Fx)
④ ∀x( Fx)
に於いて、すなはち、
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
③ あるxがFでない。といふことはない。
④ すべてのxはFである。
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、これらの「等式」を、「量化子の関係」といふ。
然るに、
(03)
(ⅰ)
1 (1) Fa∨ Fb∨ Fc A
1 (2) Fa∨(Fb∨ Fc) 1結合法則
3 (3) ~Fa&~Fb&~Fc A
4 (4) Fa A
3 (5) ~Fa 3&E
34 (6) Fa&~Fa 45&I
4 (7)~(~Fa&~Fb&~Fc) 36RAA
8 (8) Fb∨ Fc A
9 (9) Fb A
3 (ア) ~Fb 3&E
3 9 (イ) Fb&~Fb 9ア&I
9 (ウ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3イRAA
エ(エ) Fc A
3 (オ) ~Fc 3&E
3 エ(カ) Fc&~Fc エオ&I
エ(キ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 3カRAA
8 (ク)~(~Fa&~Fb&~Fc) 89ウエキ∨E
1 (ケ)~(~Fa&~Fb&~Fc) 2478ク∨E
(ⅱ)
1 (1) ~(~Fa&~Fb&~Fc) A
2 (2) ~( Fa∨ Fb∨ Fc) A
3 (3) Fa A
3 (4) Fa∨ Fb 3∨I
3 (5) Fa∨ Fb∨ Fc 4∨I
23 (6) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 25&I
2 (7) ~Fa 36RAA
8 (8) Fb A
8 (9) Fa∨ Fb 8∨I
8 (ア) Fa∨ Fb 9∨I
8 (イ) Fa∨ Fb∨ Fc ア∨I
2 8 (ウ) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 2イ&I
2 (エ) ~Fb 8ウRAA
オ(オ) Fc A
オ(カ) Fb∨ Fc オ∨I
オ(キ) Fa∨ Fb∨ Fc カ∨I
2 オ(ク) ~( Fa∨ Fb∨ Fc)&
( Fa∨ Fb∨ Fc) 2キ&I
2 (ケ) ~Fc オクRAA
2 (コ) ~Fa&~Fb 7エ&I
2 (サ) ~Fa&~Fb&~Fc ケコ&I
12 (シ) ~(~Fa&~Fb&~Fc)&
(~Fa&~Fb&~Fc) 1サ&I
1 (ス)~~( Fa∨ Fb∨ Fc) 2シRAA
1 (セ) ( Fa∨ Fb∨ Fc) スDN
(ⅲ)
1 (1) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc) A
2 (2) ~( Fa& Fb& Fc) A
3 (3) ~Fa A
3 (4) ~Fa∨~Fb 3∨I
3 (5) ~Fa∨~Fb∨~Fc 4∨I
1 3 (6) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 15&I
1 (7) ~~Fa 36RAA
1 (8) Fa 7DN
9 (9) ~Fb A
9 (ア) ~Fa∨~Fb 9∨I
9 (イ) ~Fa∨~Fb∨~Fc ア∨I
1 9 (ウ) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 1イ&I
1 (エ) ~~Fb 9うRAA
1 (オ) Fb エDN
カ(カ) ~Fc A
カ(キ) ~Fb∨~Fc カ∨I
カ(ク) ~Fa∨~Fb∨~Fc キ∨I
1 カ(ケ) ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)&
(~Fa∨~Fb∨~Fc) 1ク&I
1 (コ) ~~Fc カケRAA
1 (サ) Fc コDN
1 (シ) Fa& Fb 8オ&I
1 (ス) Fa& Fb& Fc サシ&I
12 (セ) ~( Fa& Fb& Fc)&
( Fa& Fb& Fc) 2ス&U
1 (ソ)~~( Fa& Fb& Fc) 2RAA
1 (タ) Fa& Fb& Fc ソDN
(ⅳ)
1 (1) Fa& Fb& Fc A
2 (2) ~Fa∨ ~Fb∨~Fc A
2 (3) ~Fa∨(~Fb∨~Fc) 2結合法則
4 (4) ~Fa A
1 (5) Fa 1&E
1 4 (6) ~Fa&Fa 45&I
4 (7) ~(Fa& Fb& Fc) 16RAA
8 (8) ~Fb∨~Fc A
9 (9) ~Fb A
1 (ア) Fb 1&E
1 9 (イ) ~Fb&Fb 9ア&I
9 (ウ) ~(Fa& Fb& Fc) 1イRAA
エ(エ) ~Fc A
1 (オ) Fc 1&E
1 エ(カ) ~Fc&Fc エオ&I
エ(キ) ~(Fa& Fb& Fc) 1カRAA
8 (ク) ~(Fa& Fb& Fc) 89ウエキ∨E
2 (ケ) ~(Fa& Fb& Fc) 2478ク∨E
12 (コ) (Fa& Fb& Fc)&
~(Fa& Fb& Fc) 1ケ&I
1 (サ)~(~Fa∨ ~Fb∨~Fc) 2コRAA
従って、
(03)により、
(04)
① Fa∨ Fb∨ Fc
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
③ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ Fa& Fb& Fc
に於いて、
①=② であって、
③=④ であって、これらの「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(05)
{a、b、c}が{xの変域}であるとすると、
① ∃x( Fx)
② ~∀x(~Fx)
③ ~∃x(~Fx)
④ ∀x( Fx)
は、それぞれ、
① ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
③ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ ( Fa& Fb& Fc)
といふ「式」に「等しい」。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
{xの変域}が{a、b、c}であるとして、
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
に於いて、
①=② である。といふことは、
① ∃x( Fx)≡ ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~∀x(~Fx)≡ ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
①=② である。といふことであって、
③ あるxがFでない。といふことはない。
④ すべてのxはFである。
に於いて、
③=④ である。といふことは、
③ ~∃x(~Fx)≡ ~(~Fa∨~Fb∨~Fc)
④ ∀x( Fx)≡ ( Fa& Fb& Fc)
に於いて、
③=④ である。といふことである。
従って、
(06)により、
(07)
① あるxはFである。
② すべてのxがFでない。といふわけではない。
に於いて、
①=② である。といふことを「知ってゐる」のであれば、その人は、
① ( Fa∨ Fb∨ Fc)
② ~(~Fa&~Fb&~Fc)
に於いて、
①=② である。といふ「ド・モルガンの法則」を、「知ってゐる」ことになる。
令和02年05月22日、毛利太。
2020年5月21日木曜日
「矛盾・韓非子」の「述語論理」(Ⅵ)。
(01)
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。⇔
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}⇔
① あるxは盾であり、すべてのyについて、yが矛ならば、yはxを陥さない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。⇔
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}⇔
② あるyは矛であり、すべてのxについて、xが盾ならば、yはxを陥す。
然るに、
(02)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7(7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7(8) 矛b 7&E
7(9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7(ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7(イ) 陥ba 3アMPP
2 7(ウ) ~陥ba 58MPP
2 7(エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
6 (ク)~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} 1キRAA
従って、
(02)により、
(03)
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}├ ~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、いかなる盾をも陥す矛は存在しない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。 故に、いかなる矛でも陥せない盾は存在しない。
といふ「連式(Sequents)」は「妥当(Valid)」である。
然るに、
(04)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7 (7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7 (8) 矛b 7&E
7 (9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7 (ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7 (イ) 陥ba 3アMPP
2 7 (ウ) ~陥ba 58MPP
2 7 (エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
1 (ク)∀y~{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} キ量化子の関係
1 (ケ) ~{矛b&∀x(盾x→ 陥bx)} クUE
1 (コ) ~矛b∨~∀x(盾x→ 陥bx) ケ、ド・モルガンの法則
1 (サ) 矛b→~∀x(盾x→ 陥bx) コ含意の定義
シ (シ) 矛b A
1 シ (ス) ~∀x(盾x→ 陥bx) サシMPP
1 シ (セ) ∃x~(盾x→ 陥bx) ス量化子の関係
ソ(ソ) ~(盾a→ 陥ba) A
ソ(タ) ~(~盾a∨陥ba) ソ含意の定義
ソ(チ) 盾a&~陥ba タ、ド・モルガンの法則
ソ(ツ) ∃x(盾x&~陥bx) チEI
1 シ (テ) ∃x(盾x&~陥bx) セソツEE
1 (ト) 矛b→ ∃x(盾x&~陥bx) シテCP
1 (ナ)∀y{矛y→ ∃x(盾x&~陥yx)} トUI
1 (ニ)すべてのyについて、yが矛ならば、あるxは盾であって、yはxを陥さない。トUI
従って、
(04)により、
(05)
③ ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ∀y{矛y→∃x(盾x&~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
③ いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、すべての矛は、ある盾を陥せない。
といふ「連式」も、「妥当(Valid)」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
④ ∃y{矛y&∀x(盾x→陥yx)}├ ∀x{盾x→∃y(矛y&陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
④ いかなる盾でも陥す矛が存在する。故に、すべての盾を、ある矛は陥す。
といふ「連式」も、「妥当(Valid)」である。
然るに、
(04)(06)により、
(07)
③ いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、すべての矛は、ある盾を陥せない。
④ いかなる盾でも陥す矛が存在する。 故に、すべての盾を、ある矛は陥す。
に於いて、
③ と ④ は、「矛盾」する。
令和02年05月21日、毛利太。
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。⇔
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}⇔
① あるxは盾であり、すべてのyについて、yが矛ならば、yはxを陥さない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。⇔
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}⇔
② あるyは矛であり、すべてのxについて、xが盾ならば、yはxを陥す。
然るに、
(02)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7(7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7(8) 矛b 7&E
7(9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7(ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7(イ) 陥ba 3アMPP
2 7(ウ) ~陥ba 58MPP
2 7(エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
6 (ク)~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} 1キRAA
従って、
(02)により、
(03)
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}├ ~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、いかなる盾をも陥す矛は存在しない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。 故に、いかなる矛でも陥せない盾は存在しない。
といふ「連式(Sequents)」は「妥当(Valid)」である。
然るに、
(04)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7 (7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7 (8) 矛b 7&E
7 (9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7 (ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7 (イ) 陥ba 3アMPP
2 7 (ウ) ~陥ba 58MPP
2 7 (エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
1 (ク)∀y~{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} キ量化子の関係
1 (ケ) ~{矛b&∀x(盾x→ 陥bx)} クUE
1 (コ) ~矛b∨~∀x(盾x→ 陥bx) ケ、ド・モルガンの法則
1 (サ) 矛b→~∀x(盾x→ 陥bx) コ含意の定義
シ (シ) 矛b A
1 シ (ス) ~∀x(盾x→ 陥bx) サシMPP
1 シ (セ) ∃x~(盾x→ 陥bx) ス量化子の関係
ソ(ソ) ~(盾a→ 陥ba) A
ソ(タ) ~(~盾a∨陥ba) ソ含意の定義
ソ(チ) 盾a&~陥ba タ、ド・モルガンの法則
ソ(ツ) ∃x(盾x&~陥bx) チEI
1 シ (テ) ∃x(盾x&~陥bx) セソツEE
1 (ト) 矛b→ ∃x(盾x&~陥bx) シテCP
1 (ナ)∀y{矛y→ ∃x(盾x&~陥yx)} トUI
1 (ニ)すべてのyについて、yが矛ならば、あるxは盾であって、yはxを陥さない。トUI
従って、
(04)により、
(05)
③ ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ∀y{矛y→∃x(盾x&~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
③ いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、すべての矛は、ある盾を陥せない。
といふ「連式」も、「妥当(Valid)」である。
従って、
(04)(05)により、
(06)
④ ∃y{矛y&∀x(盾x→陥yx)}├ ∀x{盾x→∃y(矛y&陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
④ いかなる盾でも陥す矛が存在する。故に、すべての盾を、ある矛は陥す。
といふ「連式」も、「妥当(Valid)」である。
然るに、
(04)(06)により、
(07)
③ いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、すべての矛は、ある盾を陥せない。
④ いかなる盾でも陥す矛が存在する。 故に、すべての盾を、ある矛は陥す。
に於いて、
③ と ④ は、「矛盾」する。
令和02年05月21日、毛利太。
「矛盾・韓非子」の「述語論理」(Ⅴ)。
(01)
― 矛盾・韓非子 ―
楚人有鬻盾与矛者。誉之曰、吾盾之堅、莫能陥也。又誉其矛曰、矛之利、於物無不陥也。或曰、以子之矛、陥子之盾、何如。其人弗能応也=
楚人有[鬻〔盾与(矛)〕者]。誉(之)曰、吾盾之堅、莫(能陥)也。又誉(其矛)曰、矛之利、於(物)無〔不(陥)〕也。或曰、以(子之矛)、陥(子之盾)、何如。其人弗〔能(応)〕也⇒
楚人に[〔盾と(矛)とを〕鬻ぐ者]有り。(之を)誉めて曰く、吾が盾の堅きこと、(能く陥す)莫きなり。又た(其の矛を誉めて)曰く、吾が矛の利なること、(物に)於いて〔(陥さ)不る〕無きなり。或ひと曰く、(子の矛を)以て、(子の盾を)陥さば、何如ん。其の人〔(応ふる)能は〕ざるなり=
楚の国の人で盾と矛とを売る者がゐた。自分の盾を誉めて言った。 私の盾を突き通すことができるものはない。 又其の矛を誉めて言った。 私の矛の鋭いことには、どんな物でも突き通すことができないものはない。或るひとが言った。 あなたの矛で、あなたの盾を突いたらどうなるのか。 其の(盾と矛を売る)人は、答へることが、出来なかった。
従って、
(01)により、
(02)
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。⇔
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}⇔
① あるxは盾であり、すべてのyについて、yが矛ならば、yはxを陥さない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。⇔
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}⇔
② あるyは矛であり、すべてのxについて、xが盾ならば、yはxを陥す。
然るに、
(03)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7(7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7(8) 矛b 7&E
7(9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7(ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7(イ) 陥ba 3アMPP
2 7(ウ) ~陥ba 58MPP
2 7(エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
6 (ク)~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} 1キRAA
従って、
(03)により、
(04)
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}├ ~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、いかなる盾をも陥す矛は存在しない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。 故に、いかなる矛でも陥せない盾は存在しない。
といふ「連式(Sequents)」は「妥当(Valid)」である。
然るに、
(05)
夫不可陷之盾与無不陷之矛、不可同世而立。今堯舜之不可両譽、矛盾之説也=
夫不〔可(陷)〕之盾與[無〔不(陷)〕之矛]、不[可〔同(世)而立〕]。今堯舜之不〔可(両譽)〕、矛盾之説也⇒
夫れ〔(陷す)可がら〕不るの盾と[〔(陷さ)不る〕無きの矛]とは、[〔(世を)同じくして立つ〕可から]不。今堯舜の〔(両つながら譽む)可から〕不るは、矛盾の説なり=
いかなる矛であっても、突き通すことが出来ない「盾」と、いかなる盾であってあっても、突き通さないことが無い「矛」とは、同時に存在することはできない。堯と舜とを同時に誉めたたへることが出来ないのは、この「盾と矛の例へ」と同じである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
「韓非の言ってゐること」は、「漢文」としても、「日本語」としても、「述語論理」としても、「正しい」。
cf.
儒教思想を批判した韓非は、儒者が堯・舜を、万人を感化した聖人であるとして賞賛するのを反対して、堯が万人を感化したなら、もはや舜はその後をうけて人民を感化する必要はないし、舜が堯にかわって万人を感化する必要があったとするならば、堯は聖人として不十分であったという証拠になる。という。したがって堯・舜ふたりとも聖人であるというのは矛盾であるとして、この話を引用したのである。
(旺文社、漢文の基礎、1973年、34頁)
令和02年05月21日、毛利太。
― 矛盾・韓非子 ―
楚人有鬻盾与矛者。誉之曰、吾盾之堅、莫能陥也。又誉其矛曰、矛之利、於物無不陥也。或曰、以子之矛、陥子之盾、何如。其人弗能応也=
楚人有[鬻〔盾与(矛)〕者]。誉(之)曰、吾盾之堅、莫(能陥)也。又誉(其矛)曰、矛之利、於(物)無〔不(陥)〕也。或曰、以(子之矛)、陥(子之盾)、何如。其人弗〔能(応)〕也⇒
楚人に[〔盾と(矛)とを〕鬻ぐ者]有り。(之を)誉めて曰く、吾が盾の堅きこと、(能く陥す)莫きなり。又た(其の矛を誉めて)曰く、吾が矛の利なること、(物に)於いて〔(陥さ)不る〕無きなり。或ひと曰く、(子の矛を)以て、(子の盾を)陥さば、何如ん。其の人〔(応ふる)能は〕ざるなり=
楚の国の人で盾と矛とを売る者がゐた。自分の盾を誉めて言った。 私の盾を突き通すことができるものはない。 又其の矛を誉めて言った。 私の矛の鋭いことには、どんな物でも突き通すことができないものはない。或るひとが言った。 あなたの矛で、あなたの盾を突いたらどうなるのか。 其の(盾と矛を売る)人は、答へることが、出来なかった。
従って、
(01)により、
(02)
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。⇔
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}⇔
① あるxは盾であり、すべてのyについて、yが矛ならば、yはxを陥さない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。⇔
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}⇔
② あるyは矛であり、すべてのxについて、xが盾ならば、yはxを陥す。
然るに、
(03)
1 (1) ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} A
2 (2) 盾a&∀y(矛y→~陥ya) A
2 (3) 盾a 2&E
2 (4) ∀y(矛y→~陥ya) 2&E
2 (5) 矛b→~陥ba 4UE
6 (6) ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} A
7(7) 矛b&∀x(盾x→ 陥bx) A
7(8) 矛b 7&E
7(9) ∀x(盾x→ 陥bx) 7&E
7(ア) 盾a→ 陥ba 9UE
2 7(イ) 陥ba 3アMPP
2 7(ウ) ~陥ba 58MPP
2 7(エ) 陥ba&~陥ba イウ&I
26 (オ) 陥ba&~陥ba 67エEE
1 6 (カ) 陥ba&~陥ba 12オEE
1 (キ)~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)} 6カRAA
6 (ク)~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)} 1キRAA
従って、
(03)により、
(04)
① ∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}├ ~∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}
② ∃y{矛y&∀x(盾x→ 陥yx)}├ ~∃x{盾x&∀y(矛y→~陥yx)}
といふ「連式(Sequents)」、すなはち、
① いかなる矛でも陥せない盾が存在する。故に、いかなる盾をも陥す矛は存在しない。
② いかなる盾をも陥す矛が存在する。 故に、いかなる矛でも陥せない盾は存在しない。
といふ「連式(Sequents)」は「妥当(Valid)」である。
然るに、
(05)
夫不可陷之盾与無不陷之矛、不可同世而立。今堯舜之不可両譽、矛盾之説也=
夫不〔可(陷)〕之盾與[無〔不(陷)〕之矛]、不[可〔同(世)而立〕]。今堯舜之不〔可(両譽)〕、矛盾之説也⇒
夫れ〔(陷す)可がら〕不るの盾と[〔(陷さ)不る〕無きの矛]とは、[〔(世を)同じくして立つ〕可から]不。今堯舜の〔(両つながら譽む)可から〕不るは、矛盾の説なり=
いかなる矛であっても、突き通すことが出来ない「盾」と、いかなる盾であってあっても、突き通さないことが無い「矛」とは、同時に存在することはできない。堯と舜とを同時に誉めたたへることが出来ないのは、この「盾と矛の例へ」と同じである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
「韓非の言ってゐること」は、「漢文」としても、「日本語」としても、「述語論理」としても、「正しい」。
cf.
儒教思想を批判した韓非は、儒者が堯・舜を、万人を感化した聖人であるとして賞賛するのを反対して、堯が万人を感化したなら、もはや舜はその後をうけて人民を感化する必要はないし、舜が堯にかわって万人を感化する必要があったとするならば、堯は聖人として不十分であったという証拠になる。という。したがって堯・舜ふたりとも聖人であるというのは矛盾であるとして、この話を引用したのである。
(旺文社、漢文の基礎、1973年、34頁)
令和02年05月21日、毛利太。
「矛盾・韓非子」の「述語論理」(Ⅳ)。
(01)
1 (1) ∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y) A
1 (2) ∃x(吾盾x) 1&E
3 (3) 吾盾a A
1 (4) ∃y(吾矛y) 1&E
5 (5) 吾矛b A
6 (6) ~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} A
6 (7) ∀x~{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 6量化子の関係
6 (8) ~{吾盾a&∃y(吾矛y& 陥ya) 7UE
6 (9) ~吾盾a∨~∃y(吾矛y& 陥ya) 8ド・モルガンの法則
6 (ア) 吾盾a→~∃y(吾矛y& 陥ya) 9ド・モルガンの法則
3 6 (イ) ~∃y(吾矛y& 陥ya) 3アMPP
3 6 (ウ) ∀y~(吾矛y& 陥ya) イ量化子の関係
3 6 (エ) ~(吾矛b& 陥ba) ウUE
3 6 (カ) ~吾矛b∨~陥ba エ、ド・モルガンの法則
3 6 (キ) 吾矛b→~陥ba カ含意の定義
356 (ク) ~陥ba 5キMPP
ケ(ケ) ~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} A
ケ(コ) ∀y~{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ケ量化子の関係
ケ(サ) ~{吾矛b&∃x(吾盾x&~陥bx)} コUE
ケ(シ) ~吾矛b∨~∃x(吾盾x&~陥bx) サ含意の定義
ケ(ス) 吾矛b→~∃x(吾盾x&~陥bx) シ含意の定義
5 ケ(セ) ~∃x(吾盾x&~陥bx) 5スMPP
5 ケ(ソ) ∀x~(吾盾x&~陥bx) セ量化子の関係
5 ケ(タ) ~(吾盾a&~陥ba) ソUE
5 ケ(チ) ~吾盾a∨ 陥ba タ含意の定義
5 ケ(ツ) 吾盾a→ 陥ba チ含意の定義
35 ケ(テ) 陥ba 3ツMPP
356ケ(ト) ~陥ba&陥ba クテ&I
1 56ケ(ナ) ~陥ba&陥ba 13トEE
1 6ケ(ニ) ~陥ba&陥ba 15ナEE
1 6 (ヌ)~~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ケニRAA
1 ケ(ネ) ∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ヌDN
1 ケ(ノ)~~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 6ニRAA
1 ケ(ハ) ∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} ノDN
1 6ケ(ヒ) ∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&
∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} ネハ&I
6ケ(フ) ∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y)→
∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&
∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 1ヒCP
従って、
(01)により、
(02)
~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y&陥yx)},~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}├
∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y)→∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&∃x{吾盾x&∃y(吾矛y&陥yx)}.
といふ「連式(Sequent)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(02)により、
(03)
「日本語」で言ふと、
「あるxは私の盾であって、あるyが私の矛であって、yはxを陥すこと」が無く、「あるyは私の矛であって、あるxは私の盾であって、yはxを陥さないこと」が無い。が故に、
「あるxが私の盾であって、あるyが私の矛である」ならば「あるyは私の矛であって、あるxは私の盾であるが、yはxを陥さず、あるxは私の盾であって、あるyは私の矛であって、yはxを陥す」。
といふことになる。
従って、
(03)により、
(04)
「私の矛(y)は、私の盾(x)突き通すが、突き通さない。」
といふことになって、それ故、「矛盾する」。
然るに、
(05)
― 矛盾・韓非子 ―
楚人有鬻盾与矛者。誉之曰、吾盾之堅、莫能陥也。又誉其矛曰、矛之利、於物無不陥也。或曰、以子之矛、陥子之盾、何如。其人弗能応也=
楚人有[鬻〔盾与(矛)〕者]。誉(之)曰、吾盾之堅、莫(能陥)也。又誉(其矛)曰、矛之利、於(物)無〔不(陥)〕也。或曰、以(子之矛)、陥(子之盾)、何如。其人弗〔能(応)〕也⇒
楚人に[〔盾と(矛)とを〕鬻ぐ者]有り。(之を)誉めて曰く、吾が盾の堅きこと、(能く陥す)莫きなり。又た(其の矛を誉めて)曰く、吾が矛の利なること、(物に)於いて〔(陥さ)不る〕無きなり。或ひと曰く、(子の矛を)以て、(子の盾を)陥さば、何如ん。其の人〔(応ふる)能は〕ざるなり=
楚の国の人で盾と矛とを売る者がゐた。自分の盾を誉めて言った。 私の盾を突き通すことができるものはない。 又其の矛を誉めて言った。 私の矛の鋭いことには、どんな物でも突き通すことができないものはない。或るひとが言った。 あなたの矛で、あなたの盾を突いたらどうなるのか。 其の(盾と矛を売る)人は、答へることが、出来なかった。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① 吾盾之堅、莫能陥也(吾が盾の堅きこと、能く陥す莫きなり)。
② 矛之利、於物無不陥也(吾が矛の利なること、物に於いて陥さ不る無きなり)。
といふ「命題」は、
① ~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)}
② ~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}
といふ「命題」を、「含意」し、それ故、
③(陥yx&~陥yx)≡(yはxを突き通すが、突き通さない。)
といふ「矛盾」を生むことになる。
令和02年05月21日、毛利太。
1 (1) ∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y) A
1 (2) ∃x(吾盾x) 1&E
3 (3) 吾盾a A
1 (4) ∃y(吾矛y) 1&E
5 (5) 吾矛b A
6 (6) ~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} A
6 (7) ∀x~{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 6量化子の関係
6 (8) ~{吾盾a&∃y(吾矛y& 陥ya) 7UE
6 (9) ~吾盾a∨~∃y(吾矛y& 陥ya) 8ド・モルガンの法則
6 (ア) 吾盾a→~∃y(吾矛y& 陥ya) 9ド・モルガンの法則
3 6 (イ) ~∃y(吾矛y& 陥ya) 3アMPP
3 6 (ウ) ∀y~(吾矛y& 陥ya) イ量化子の関係
3 6 (エ) ~(吾矛b& 陥ba) ウUE
3 6 (カ) ~吾矛b∨~陥ba エ、ド・モルガンの法則
3 6 (キ) 吾矛b→~陥ba カ含意の定義
356 (ク) ~陥ba 5キMPP
ケ(ケ) ~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} A
ケ(コ) ∀y~{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ケ量化子の関係
ケ(サ) ~{吾矛b&∃x(吾盾x&~陥bx)} コUE
ケ(シ) ~吾矛b∨~∃x(吾盾x&~陥bx) サ含意の定義
ケ(ス) 吾矛b→~∃x(吾盾x&~陥bx) シ含意の定義
5 ケ(セ) ~∃x(吾盾x&~陥bx) 5スMPP
5 ケ(ソ) ∀x~(吾盾x&~陥bx) セ量化子の関係
5 ケ(タ) ~(吾盾a&~陥ba) ソUE
5 ケ(チ) ~吾盾a∨ 陥ba タ含意の定義
5 ケ(ツ) 吾盾a→ 陥ba チ含意の定義
35 ケ(テ) 陥ba 3ツMPP
356ケ(ト) ~陥ba&陥ba クテ&I
1 56ケ(ナ) ~陥ba&陥ba 13トEE
1 6ケ(ニ) ~陥ba&陥ba 15ナEE
1 6 (ヌ)~~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ケニRAA
1 ケ(ネ) ∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)} ヌDN
1 ケ(ノ)~~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 6ニRAA
1 ケ(ハ) ∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} ノDN
1 6ケ(ヒ) ∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&
∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} ネハ&I
6ケ(フ) ∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y)→
∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&
∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)} 1ヒCP
従って、
(01)により、
(02)
~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y&陥yx)},~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}├
∃x(吾盾x)&∃y(吾矛y)→∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}&∃x{吾盾x&∃y(吾矛y&陥yx)}.
といふ「連式(Sequent)」は、「妥当(Valid)」である。
従って、
(02)により、
(03)
「日本語」で言ふと、
「あるxは私の盾であって、あるyが私の矛であって、yはxを陥すこと」が無く、「あるyは私の矛であって、あるxは私の盾であって、yはxを陥さないこと」が無い。が故に、
「あるxが私の盾であって、あるyが私の矛である」ならば「あるyは私の矛であって、あるxは私の盾であるが、yはxを陥さず、あるxは私の盾であって、あるyは私の矛であって、yはxを陥す」。
といふことになる。
従って、
(03)により、
(04)
「私の矛(y)は、私の盾(x)突き通すが、突き通さない。」
といふことになって、それ故、「矛盾する」。
然るに、
(05)
― 矛盾・韓非子 ―
楚人有鬻盾与矛者。誉之曰、吾盾之堅、莫能陥也。又誉其矛曰、矛之利、於物無不陥也。或曰、以子之矛、陥子之盾、何如。其人弗能応也=
楚人有[鬻〔盾与(矛)〕者]。誉(之)曰、吾盾之堅、莫(能陥)也。又誉(其矛)曰、矛之利、於(物)無〔不(陥)〕也。或曰、以(子之矛)、陥(子之盾)、何如。其人弗〔能(応)〕也⇒
楚人に[〔盾と(矛)とを〕鬻ぐ者]有り。(之を)誉めて曰く、吾が盾の堅きこと、(能く陥す)莫きなり。又た(其の矛を誉めて)曰く、吾が矛の利なること、(物に)於いて〔(陥さ)不る〕無きなり。或ひと曰く、(子の矛を)以て、(子の盾を)陥さば、何如ん。其の人〔(応ふる)能は〕ざるなり=
楚の国の人で盾と矛とを売る者がゐた。自分の盾を誉めて言った。 私の盾を突き通すことができるものはない。 又其の矛を誉めて言った。 私の矛の鋭いことには、どんな物でも突き通すことができないものはない。或るひとが言った。 あなたの矛で、あなたの盾を突いたらどうなるのか。 其の(盾と矛を売る)人は、答へることが、出来なかった。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
① 吾盾之堅、莫能陥也(吾が盾の堅きこと、能く陥す莫きなり)。
② 矛之利、於物無不陥也(吾が矛の利なること、物に於いて陥さ不る無きなり)。
といふ「命題」は、
① ~∃x{吾盾x&∃y(吾矛y& 陥yx)}
② ~∃y{吾矛y&∃x(吾盾x&~陥yx)}
といふ「命題」を、「含意」し、それ故、
③(陥yx&~陥yx)≡(yはxを突き通すが、突き通さない。)
といふ「矛盾」を生むことになる。
令和02年05月21日、毛利太。
2020年5月19日火曜日
「象と兎と馬が動物である。」の「述語論理」(Ⅱ)。
(01)
{a、b、c、d、e}は{個体}であって、
{象、兎、馬、机、本}は{属性}である。
従って、
(01)により、
(02)
{a、b、c、d、e}は、{数えることが出来}、
{象、兎、馬、机、本}は、{(文字通りには)数えることが出来ない}。
(03)
{x}は、
{a、b、c、d、e}の内の、{どれか1個であるが、どれでも良い}。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
{象、兎、馬、机、本}といふ{5つの属性}を「対象」とするとき、
① 象と兎と馬が動物である。⇔
① 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と本)は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x}⇔
① すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、xが象ではなく、兎でもなく、馬でもないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が「真(本当)」であるならば、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
②(象b∨兎b∨馬b→動物b)&(~象b&~兎b&~馬b)→~動物b
③(象c∨兎c∨馬c→動物c)&(~象c&~兎c&~馬c)→~動物c
④(象d∨兎d∨馬d→動物d)&(~象d&~兎d&~馬d)→~動物d
⑤(象e∨兎e∨馬e→動物e)&(~象e&~兎e&~馬e)→~動物e
といふ「5通り」が、「すべて真(本当)である」。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
が「真(本当)」であるならば、その時に限って、
②(象b∨兎b∨馬b→動物b)&(~象b&~兎b&~馬b)→~動物b
③(象c∨兎c∨馬c→動物c)&(~象c&~兎c&~馬c)→~動物c
④(象d∨兎d∨馬d→動物d)&(~象d&~兎d&~馬d)→~動物d
⑤(象e∨兎e∨馬e→動物e)&(~象e&~兎e&~馬e)→~動物e
も「本当(真)」である。
然るに、
(06)
{象、兎、馬、机、本}といふ{5つの属性}を「対象」とするとき、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a ⇔
①(aが象であるか、兎であるか、馬であるならば、aは動物であり)、(aが象でなく、兎でもなく、馬でもないならば、aは動物ではない)。
といふ「等式」は、「正しい」。
然るに、
(07)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
に対して、
②(象a&兎a&馬a→動物a)&(~象a∨~兎a∨~馬a)→~動物a
であるならば、
②(aが象であって、兎であって、馬であるならば、aは動物であり)、(aが象でないか、兎でもないか、馬でもないならば、aは動物ではない)。
といふ「意味」になる。
然るに、
(03)により、
(08)
{a}は、
{a、b、c、d、e}といふ{5個}の中の、{1個}である。
然るに、
(09)
②(象であって、尚且つ、兎であって、尚且つ、馬である)であるといふ{1個の動物}は、「存在しない」。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
②(aが象であって、兎であって、馬であるならば、aは動物である。)
といふことは、「有り得ない」。
加へて、
(11)
②(aが象でなくて、兎でもなくて、馬である)ならば、
②(aが象でないか、兎でもないか、馬でもない。)
といふ「命題」は「真(本当)」である。
然るに、
(12)
②(aが象でなくて、兎でもなくて、馬である)ならば(馬であるaは、動物ではない)。
といふことは、「有り得ない」。
従って、
(07)~(12)により、
(13)
① 象と兎と馬が動物である。⇔
① 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と本)は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x}⇔
① すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、xが象ではなく、兎でもなく、馬でもないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」に於いて、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
といふ「論理式」を、
②(象a&兎a&馬a→動物a)&(~象a∨~兎a∨~馬a)→~動物a
という「論理式」に、「書き換へる」ことは、出来ない。
然るに、
(14)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
といふ「論理式」を、
③(象a→動物a)&(~象a→~動物a)
という「論理式」に、「書き換へ」て、尚且つ、
{a、b、c、d、e}は{個体}であって、
{象、机、本、車、家}は{属性}である。とするならば、
③ 象が動物である。⇔
③ 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
③ ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
令和02年05月19日、毛利太。
{a、b、c、d、e}は{個体}であって、
{象、兎、馬、机、本}は{属性}である。
従って、
(01)により、
(02)
{a、b、c、d、e}は、{数えることが出来}、
{象、兎、馬、机、本}は、{(文字通りには)数えることが出来ない}。
(03)
{x}は、
{a、b、c、d、e}の内の、{どれか1個であるが、どれでも良い}。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
{象、兎、馬、机、本}といふ{5つの属性}を「対象」とするとき、
① 象と兎と馬が動物である。⇔
① 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と本)は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x}⇔
① すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、xが象ではなく、兎でもなく、馬でもないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が「真(本当)」であるならば、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
②(象b∨兎b∨馬b→動物b)&(~象b&~兎b&~馬b)→~動物b
③(象c∨兎c∨馬c→動物c)&(~象c&~兎c&~馬c)→~動物c
④(象d∨兎d∨馬d→動物d)&(~象d&~兎d&~馬d)→~動物d
⑤(象e∨兎e∨馬e→動物e)&(~象e&~兎e&~馬e)→~動物e
といふ「5通り」が、「すべて真(本当)である」。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
が「真(本当)」であるならば、その時に限って、
②(象b∨兎b∨馬b→動物b)&(~象b&~兎b&~馬b)→~動物b
③(象c∨兎c∨馬c→動物c)&(~象c&~兎c&~馬c)→~動物c
④(象d∨兎d∨馬d→動物d)&(~象d&~兎d&~馬d)→~動物d
⑤(象e∨兎e∨馬e→動物e)&(~象e&~兎e&~馬e)→~動物e
も「本当(真)」である。
然るに、
(06)
{象、兎、馬、机、本}といふ{5つの属性}を「対象」とするとき、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a ⇔
①(aが象であるか、兎であるか、馬であるならば、aは動物であり)、(aが象でなく、兎でもなく、馬でもないならば、aは動物ではない)。
といふ「等式」は、「正しい」。
然るに、
(07)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
に対して、
②(象a&兎a&馬a→動物a)&(~象a∨~兎a∨~馬a)→~動物a
であるならば、
②(aが象であって、兎であって、馬であるならば、aは動物であり)、(aが象でないか、兎でもないか、馬でもないならば、aは動物ではない)。
といふ「意味」になる。
然るに、
(03)により、
(08)
{a}は、
{a、b、c、d、e}といふ{5個}の中の、{1個}である。
然るに、
(09)
②(象であって、尚且つ、兎であって、尚且つ、馬である)であるといふ{1個の動物}は、「存在しない」。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
②(aが象であって、兎であって、馬であるならば、aは動物である。)
といふことは、「有り得ない」。
加へて、
(11)
②(aが象でなくて、兎でもなくて、馬である)ならば、
②(aが象でないか、兎でもないか、馬でもない。)
といふ「命題」は「真(本当)」である。
然るに、
(12)
②(aが象でなくて、兎でもなくて、馬である)ならば(馬であるaは、動物ではない)。
といふことは、「有り得ない」。
従って、
(07)~(12)により、
(13)
① 象と兎と馬が動物である。⇔
① 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と本)は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x}⇔
① すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、xが象ではなく、兎でもなく、馬でもないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」に於いて、
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
といふ「論理式」を、
②(象a&兎a&馬a→動物a)&(~象a∨~兎a∨~馬a)→~動物a
という「論理式」に、「書き換へる」ことは、出来ない。
然るに、
(14)
①(象a∨兎a∨馬a→動物a)&(~象a&~兎a&~馬a)→~動物a
といふ「論理式」を、
③(象a→動物a)&(~象a→~動物a)
という「論理式」に、「書き換へ」て、尚且つ、
{a、b、c、d、e}は{個体}であって、
{象、机、本、車、家}は{属性}である。とするならば、
③ 象が動物である。⇔
③ 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
③ ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるならば、xは動物であり、xが象でないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
令和02年05月19日、毛利太。
2020年5月18日月曜日
「象と兎と馬が動物である。」の「述語論理」。
(01)
①{象、机、椅子}
であるならば、3つの中では、
① どれが動物か。
と言へば、
① 象が動物である。
然るに、
(02)
①{象、机、椅子}
であるならば、3つの中では、
① 象以外(机と椅子)は動物ではない。
然るに、
(03)
① 象が動物である。
ならば、
① 象は動物である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(05)
① ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならばxは動物であり、xが象でないならばxは動物ではない}。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならばxは動物であり、xが象でないならばxは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
②{象、兎、机、椅子}
であるならば、これらの内で、
② どれが動物か。
と言へば、
② 象と兎が動物である。
然るに、
(08)
② 象と兎が動物である。
といふことは、
② xが象であるか、xが兎であるならば、xは動物である。
といふことである。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
② 象と兎が動物である。⇔
② 象と兎は動物であり、象と兎以外は動物ではない。⇔
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→~動物x]}⇔
② すべてのxについて{xが象であるか、兎であるならば、xは動物であり、(xが象であるか兎である)のではないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(10)
(ⅱ)
1 (1)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→ ~動物x]} A
1 (2) (象a∨兎a→動物a)&[~(象a∨兎a)→ ~動物a] 1UE
1 (3) (象a∨兎a→動物a) 2&E
1 (4) ~(象a∨兎a)→ ~動物a) 2&E
5(5) ~象a&~兎a A
5(6) ~(象a∨兎a) 5ド・モルガンの法則
15(7) ~動物a 46MPP
1 (8) (~象a&~兎a)→~動物a 57CP
1 (9) (象a∨兎a→動物a)&[(~象a&~兎a)→~動物a] 38&I
1 (ア)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]} 9UI
(ⅲ)
1 (1)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]} A
1 (2) (象a∨兎a→動物a)&[(~象a&~兎a)→~動物a] 1UE
1 (3) (象a∨兎a→動物a) 2&E
1 (4) (~象a&~兎a)→~動物a 2&E
5(5) ~(象a∨ 兎a) A
5(6) ~象a&~兎a 5ド・モルガンの法則
15(7) ~動物a 46MPP
1 (8) ~(象a∨象a)→ ~動物a 57CP
1 (9) (象a∨兎a→動物a)&[~(象a∨兎a)→ ~動物a] 38&I
1 (ア)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→ ~動物x]} 9UI
従って、
(10)により、
(11)
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨ 兎x)→~動物x]}
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ 象と兎が動物である。⇔
③ 象と兎は動物であり、象と兎以外は動物ではない。⇔
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(13)
(ⅳ)
1 (1)~(P∨ Q∨ R) A
2(2) P& Q& R A
2(3) P 2&E
2(4) P∨ Q 3∨I
2(5) P∨ Q∨ R 4∨I
12(6)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 15&
1 (7) ~P 26RAA
2(8) Q 2&E
2(9) P∨ Q 8∨I
2(ア) P∨ Q∨ R 9∨I
12(イ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1ア&I
1 (ウ) ~Q 2イRAA
2(エ) R 2&E
2(オ) Q∨ R エ∨I
2(カ) P∨ Q∨ R オ∨I
12(キ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1カ&I
1 (ク) ~R 2キRAA
1 (ケ) ~P&~Q 7ウ&I
1 (コ) ~P&~Q&~R クケ&I
(ⅴ)
1 (1) ~P&~Q&~R A
2 (2) P∨ Q∨ R A
2 (3) P∨(Q∨ R) 2結合法則
4 (4) P A
1 (5) ~P 1&E
1 4 (6) P&~P 45&I
4 (7)~(~P&~Q&~R) 16RAA
8 (8) Q∨ R A
9 (9) Q A
1 (ア) ~Q 1&E
1 9 (イ) Q&~Q 9ア&I
9 (ウ)~(~P&~Q&~R) 1イRAA
エ(エ) R A
1 (オ) ~R 1&E
1 エ(カ) R&~R オエ&I
エ(キ)~(~P&~Q&~R) 1カRAA
8 (ク)~(~P&~Q&~R) 89ウエキ∨E
2 (ケ)~(~P&~Q&~R) 3478ク∨E
12 (コ) (~P&~Q&~R)&
~(~P&~Q&~R) 1ケ&I
1 (サ) ~(P∨ Q∨ R) 2コRAA
従って、
(13)により、
(14)
④ ~(P∨ Q∨ R)
⑤ ~P&~Q&~R
に於いて、
④=⑤ も、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(14)により、
(15)
④ ~(象a∨ 兎a∨ 馬a)
⑤ ~象a&~兎a&~馬a
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(11)(15)により、
(16)
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨ 兎x)→~動物x]}
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}
に於いて、
②=③ であるが故に、
④ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[~(象x∨ 兎x∨ 馬x)→~動物x]}
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(12)(16)により、
(17)
⑤ 象と兎と馬が動物である。⇔
⑤ 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外は動物ではない。⇔
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}⇔
⑤ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもなく、馬でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(18)
⑤{象、兎、馬、机、椅子}
であるならば、
⑤ 象と兎と馬が動物である。⇔
⑤ 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と椅子)は動物ではない。⇔
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}⇔
⑤ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもなく、馬でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「命題」は、「真」である。
従って、
(01)~(19)により、
(19)
① AがBである。
といふ「日本語」は、
① AはBであり、A以外はBでない。
といふ「意味」である。
従って、
(19)により、
(20)
① 鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 鼻は長く、鼻以外は長くない。
といふ「意味」である。
従って、
(20)により、
(21)
① 象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 象は鼻が長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
といふ「意味」である。
令和02年05月18日、毛利太。
①{象、机、椅子}
であるならば、3つの中では、
① どれが動物か。
と言へば、
① 象が動物である。
然るに、
(02)
①{象、机、椅子}
であるならば、3つの中では、
① 象以外(机と椅子)は動物ではない。
然るに、
(03)
① 象が動物である。
ならば、
① 象は動物である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(05)
① ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならばxは動物であり、xが象でないならばxは動物ではない}。
従って、
(04)(05)により、
(06)
① 象が動物である。⇔
① 象は動物であり、象以外は動物ではない。⇔
① ∀x{(象x→動物x)&(~象x→~動物x)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならばxは動物であり、xが象でないならばxは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(07)
②{象、兎、机、椅子}
であるならば、これらの内で、
② どれが動物か。
と言へば、
② 象と兎が動物である。
然るに、
(08)
② 象と兎が動物である。
といふことは、
② xが象であるか、xが兎であるならば、xは動物である。
といふことである。
従って、
(06)(07)(08)により、
(09)
② 象と兎が動物である。⇔
② 象と兎は動物であり、象と兎以外は動物ではない。⇔
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→~動物x]}⇔
② すべてのxについて{xが象であるか、兎であるならば、xは動物であり、(xが象であるか兎である)のではないならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(10)
(ⅱ)
1 (1)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→ ~動物x]} A
1 (2) (象a∨兎a→動物a)&[~(象a∨兎a)→ ~動物a] 1UE
1 (3) (象a∨兎a→動物a) 2&E
1 (4) ~(象a∨兎a)→ ~動物a) 2&E
5(5) ~象a&~兎a A
5(6) ~(象a∨兎a) 5ド・モルガンの法則
15(7) ~動物a 46MPP
1 (8) (~象a&~兎a)→~動物a 57CP
1 (9) (象a∨兎a→動物a)&[(~象a&~兎a)→~動物a] 38&I
1 (ア)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]} 9UI
(ⅲ)
1 (1)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]} A
1 (2) (象a∨兎a→動物a)&[(~象a&~兎a)→~動物a] 1UE
1 (3) (象a∨兎a→動物a) 2&E
1 (4) (~象a&~兎a)→~動物a 2&E
5(5) ~(象a∨ 兎a) A
5(6) ~象a&~兎a 5ド・モルガンの法則
15(7) ~動物a 46MPP
1 (8) ~(象a∨象a)→ ~動物a 57CP
1 (9) (象a∨兎a→動物a)&[~(象a∨兎a)→ ~動物a] 38&I
1 (ア)∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨兎x)→ ~動物x]} 9UI
従って、
(10)により、
(11)
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨ 兎x)→~動物x]}
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ 象と兎が動物である。⇔
③ 象と兎は動物であり、象と兎以外は動物ではない。⇔
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}⇔
③ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(13)
(ⅳ)
1 (1)~(P∨ Q∨ R) A
2(2) P& Q& R A
2(3) P 2&E
2(4) P∨ Q 3∨I
2(5) P∨ Q∨ R 4∨I
12(6)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 15&
1 (7) ~P 26RAA
2(8) Q 2&E
2(9) P∨ Q 8∨I
2(ア) P∨ Q∨ R 9∨I
12(イ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1ア&I
1 (ウ) ~Q 2イRAA
2(エ) R 2&E
2(オ) Q∨ R エ∨I
2(カ) P∨ Q∨ R オ∨I
12(キ)~(P∨ Q∨ R)&
(P∨ Q∨ R) 1カ&I
1 (ク) ~R 2キRAA
1 (ケ) ~P&~Q 7ウ&I
1 (コ) ~P&~Q&~R クケ&I
(ⅴ)
1 (1) ~P&~Q&~R A
2 (2) P∨ Q∨ R A
2 (3) P∨(Q∨ R) 2結合法則
4 (4) P A
1 (5) ~P 1&E
1 4 (6) P&~P 45&I
4 (7)~(~P&~Q&~R) 16RAA
8 (8) Q∨ R A
9 (9) Q A
1 (ア) ~Q 1&E
1 9 (イ) Q&~Q 9ア&I
9 (ウ)~(~P&~Q&~R) 1イRAA
エ(エ) R A
1 (オ) ~R 1&E
1 エ(カ) R&~R オエ&I
エ(キ)~(~P&~Q&~R) 1カRAA
8 (ク)~(~P&~Q&~R) 89ウエキ∨E
2 (ケ)~(~P&~Q&~R) 3478ク∨E
12 (コ) (~P&~Q&~R)&
~(~P&~Q&~R) 1ケ&I
1 (サ) ~(P∨ Q∨ R) 2コRAA
従って、
(13)により、
(14)
④ ~(P∨ Q∨ R)
⑤ ~P&~Q&~R
に於いて、
④=⑤ も、「ド・モルガンの法則」である。
従って、
(14)により、
(15)
④ ~(象a∨ 兎a∨ 馬a)
⑤ ~象a&~兎a&~馬a
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(11)(15)により、
(16)
② ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[~(象x∨ 兎x)→~動物x]}
③ ∀x{(象x∨兎x→動物x)&[(~象x&~兎x)→~動物x]}
に於いて、
②=③ であるが故に、
④ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[~(象x∨ 兎x∨ 馬x)→~動物x]}
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(12)(16)により、
(17)
⑤ 象と兎と馬が動物である。⇔
⑤ 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外は動物ではない。⇔
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}⇔
⑤ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもなく、馬でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(18)
⑤{象、兎、馬、机、椅子}
であるならば、
⑤ 象と兎と馬が動物である。⇔
⑤ 象と兎と馬は動物であり、象と兎と馬以外(机と椅子)は動物ではない。⇔
⑤ ∀x{(象x∨兎x∨馬x→動物x)&[(~象x&~兎x&~馬x)→~動物x]}⇔
⑤ すべてのxについて{xが象であるか、兎であるか、馬であるならば、xは動物であり、(xが象ではなく、兎でもなく、馬でもない)ならば、xは動物ではない}。
といふ「命題」は、「真」である。
従って、
(01)~(19)により、
(19)
① AがBである。
といふ「日本語」は、
① AはBであり、A以外はBでない。
といふ「意味」である。
従って、
(19)により、
(20)
① 鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 鼻は長く、鼻以外は長くない。
といふ「意味」である。
従って、
(20)により、
(21)
① 象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 象は鼻が長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて(zがxの鼻でないならば、zは長くない)}。
といふ「意味」である。
令和02年05月18日、毛利太。
2020年5月15日金曜日
「春は曙(春は曙いとをかし)。」の「述語論理」。
(01)
枕草子の専門家が次のような頭注をつけている。
「春は」は総主語の提示的用法。「春は曙いとをかし」などの略で、「曙いとをかし」などの述語節の主語。
提示語のような総主語であり、かつ主語である、とは難儀な話である。
(三上章、日本語の論理、1963年、148・9頁)
然るに、
(02)
① 春は曙。⇔
① 春は曙いとをかし(春は曙が良い)。⇔
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}⇔
① すべてのxとあるyについて{xが春であって、yがxの曙であるならば、yは良く、xが春ではなくて、yがxの曙であるならば、yは良くない}。
然るに、
(03)
① 春は曙が良い(春以外の曙は、春よりも良くない)。
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1 (1)~∀x∃y{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} A
1 (2)∃x~∃y{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} 1量化子の関係
1 (3)∃x∀y~{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} 1量化子の関係
4 (4) ∀y~{(春a&曙ya→ 良y)& (~春a&曙ya→~良y)} A
4 (5) ~{(春a&曙ba→ 良b)& (~春a&曙ba→~良b)} 4UE
4 (6) ~(春a&曙ba→ 良b)∨~(~春a&曙ba→~良b) 5ド・モルガンの法則
7 (7) ~(春a&曙ba→ 良b) A
7 (8) ~{~(春a&曙ba)∨良b} 7含意の定義
7 (9) (春a&曙ba)&~良b 8ド・モルガンの法則
7 (ア) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b 9∨I
イ(イ) ~(~春a&曙ba→~良b) A
イ(ウ) ~{~(~春a&曙ba∨~良b} 9含意の定義
イ(エ) (~春a&曙ba)&良b ウ、ド・モルガンの法則
イ(オ) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b ア∨I
4 (カ) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b 47アイオ∨E
4 (キ) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)&良y} カEI
1 (ク) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)&良y} 14キEE
1 (ケ)∃x∃y{(春x&曙yx)&~良y ∨ (~春x&曙yx)&良y} クEI
(ⅲ)
1 (1) ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y ∨ (~春x&曙yx)& 良y} A
1 (2) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)& 良y} 1UE
3 (3) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)& 良b A
4 (4) ∃y{(春a&曙ya)→ 良b & (~春a&曙ya)→~良y} A
5 (5) (春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b A
5 (6) (春a&曙ba)→ 良b 5&E
5 (7) (~春a&曙ba)→~良b 5&E
8 (8) (春a&曙ba)&~良b A(3選言項左)
8 (9) (春a&曙ba) 8&E
8 (ア) ~良b 8&E
58 (イ) 良b 69MPP
58 (ウ) ~良b&良b アイ&I
8 (エ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 5ウRAA
オ (オ) (~春a&曙ba)& 良b A(3選言項右)
オ (カ) (~春a&曙ba) オ&E
オ (キ) 良b オ&E
5 オ (ク) ~良b 7カPP
5 オ (ケ) 良b&~良b カキ&I
オ (コ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 5ケRAA
3 (サ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 38エオコ∨E
3 5 (シ) {(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b}&
~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 35&I
34 (ス) {(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b}&
~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 45シEE
3 (セ) ~∃y{(春a&曙ya)→ 良b & (~春a&曙ya)→~良y} 4スRAA
3 (ソ)∃x~∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} セEI
1 (タ)∃x~∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} 13ソEE
1 (チ)~∀x∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} タ量化子の関係
従って、
(04)により、
(05)
①~ ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}
③ ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y∨(~春x&曙yx)&良y}
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(06)
③ ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y∨(~春x&曙yx)&良y}⇔
③ すべてのxとあるyについて{xは春であって、yはxの曙であって、yは良くないか、xは春以外であって、yはxの曙であって、yは良いか、または、その両方である}。
といふことは、
③ 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
といふことである。
従って、
(03)~(06)により、
(07)
① 春は曙が良い(春以外の曙は、春よりも良くない)。
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」し、
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
従って、
(02)(07)により、
(08)
① 春は曙。⇔
① 春は曙いとをかし(春は曙が良い)。⇔
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}⇔
① すべてのxとあるyについて{xが春であって、yがxの曙であるならば、yは良く、xが春ではなくて、yがxの曙であるならば、yは良くない}。
といふ「等式」は、「正しい」。
令和02年05月15、毛利太。
枕草子の専門家が次のような頭注をつけている。
「春は」は総主語の提示的用法。「春は曙いとをかし」などの略で、「曙いとをかし」などの述語節の主語。
提示語のような総主語であり、かつ主語である、とは難儀な話である。
(三上章、日本語の論理、1963年、148・9頁)
然るに、
(02)
① 春は曙。⇔
① 春は曙いとをかし(春は曙が良い)。⇔
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}⇔
① すべてのxとあるyについて{xが春であって、yがxの曙であるならば、yは良く、xが春ではなくて、yがxの曙であるならば、yは良くない}。
然るに、
(03)
① 春は曙が良い(春以外の曙は、春よりも良くない)。
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
然るに、
(04)
(ⅱ)
1 (1)~∀x∃y{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} A
1 (2)∃x~∃y{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} 1量化子の関係
1 (3)∃x∀y~{(春x&曙yx→ 良y)& (~春x&曙yx→~良y)} 1量化子の関係
4 (4) ∀y~{(春a&曙ya→ 良y)& (~春a&曙ya→~良y)} A
4 (5) ~{(春a&曙ba→ 良b)& (~春a&曙ba→~良b)} 4UE
4 (6) ~(春a&曙ba→ 良b)∨~(~春a&曙ba→~良b) 5ド・モルガンの法則
7 (7) ~(春a&曙ba→ 良b) A
7 (8) ~{~(春a&曙ba)∨良b} 7含意の定義
7 (9) (春a&曙ba)&~良b 8ド・モルガンの法則
7 (ア) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b 9∨I
イ(イ) ~(~春a&曙ba→~良b) A
イ(ウ) ~{~(~春a&曙ba∨~良b} 9含意の定義
イ(エ) (~春a&曙ba)&良b ウ、ド・モルガンの法則
イ(オ) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b ア∨I
4 (カ) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)&良b 47アイオ∨E
4 (キ) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)&良y} カEI
1 (ク) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)&良y} 14キEE
1 (ケ)∃x∃y{(春x&曙yx)&~良y ∨ (~春x&曙yx)&良y} クEI
(ⅲ)
1 (1) ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y ∨ (~春x&曙yx)& 良y} A
1 (2) ∃y{(春a&曙ya)&~良y ∨ (~春a&曙ya)& 良y} 1UE
3 (3) (春a&曙ba)&~良b ∨ (~春a&曙ba)& 良b A
4 (4) ∃y{(春a&曙ya)→ 良b & (~春a&曙ya)→~良y} A
5 (5) (春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b A
5 (6) (春a&曙ba)→ 良b 5&E
5 (7) (~春a&曙ba)→~良b 5&E
8 (8) (春a&曙ba)&~良b A(3選言項左)
8 (9) (春a&曙ba) 8&E
8 (ア) ~良b 8&E
58 (イ) 良b 69MPP
58 (ウ) ~良b&良b アイ&I
8 (エ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 5ウRAA
オ (オ) (~春a&曙ba)& 良b A(3選言項右)
オ (カ) (~春a&曙ba) オ&E
オ (キ) 良b オ&E
5 オ (ク) ~良b 7カPP
5 オ (ケ) 良b&~良b カキ&I
オ (コ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 5ケRAA
3 (サ) ~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 38エオコ∨E
3 5 (シ) {(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b}&
~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 35&I
34 (ス) {(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b}&
~{(春a&曙ba)→ 良b & (~春a&曙ba)→~良b} 45シEE
3 (セ) ~∃y{(春a&曙ya)→ 良b & (~春a&曙ya)→~良y} 4スRAA
3 (ソ)∃x~∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} セEI
1 (タ)∃x~∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} 13ソEE
1 (チ)~∀x∃y{(春x&曙yx)→ 良b & (~春x&曙yx)→~良y} タ量化子の関係
従って、
(04)により、
(05)
①~ ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}
③ ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y∨(~春x&曙yx)&良y}
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(06)
③ ∀x∃y{(春x&曙yx)&~良y∨(~春x&曙yx)&良y}⇔
③ すべてのxとあるyについて{xは春であって、yはxの曙であって、yは良くないか、xは春以外であって、yはxの曙であって、yは良いか、または、その両方である}。
といふことは、
③ 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
といふことである。
従って、
(03)~(06)により、
(07)
① 春は曙が良い(春以外の曙は、春よりも良くない)。
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」し、
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}
② 春の曙は良くないか、春以外の曙は良いか、その両方である。
に於いて、
① と ② は、「矛盾」する。
従って、
(02)(07)により、
(08)
① 春は曙。⇔
① 春は曙いとをかし(春は曙が良い)。⇔
① ∀x∃y{(春x&曙yx→良y)&(~春x&曙yx→~良y)}⇔
① すべてのxとあるyについて{xが春であって、yがxの曙であるならば、yは良く、xが春ではなくて、yがxの曙であるならば、yは良くない}。
といふ「等式」は、「正しい」。
令和02年05月15、毛利太。
2020年5月14日木曜日
「返り点」と「括弧」と「管到(スコープ)」。
(01)
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(02)
括弧は、漢字のスコープ(管到)を明示する働きを持つ。管到(スコープ)は、「漢字の意味」が及ぶ範囲のことをいう。
といふ「言ひ方」も、可能である。
従って、
(02)により、
(03)
① 読(漢文)。
に於いて、
① 読 の意味は、(漢文)に及んでゐる。
(03)により、
(04)
② 読(漢文)学(漢字)。
に於いて、
② 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
② 学 の意味は、(漢字)に及んでゐる。
従って、
(04)により、
(05)
③ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
に於いて、
に於いて、
③ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
③ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
③ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐる。
従って、
(05)により、
(06)
④ 不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]。
に於いて、
④ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
④ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
④ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐて、
④ 不 の意味は、[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]に及んでゐる。
従って、
(06)により、
(07)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於いて、
⑤ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
⑤ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
⑤ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐて、
⑤ 不 の意味は、[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]に及んでゐて、
⑤ 非 の意味は、{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}に及んでゐる。
然るに、
(08)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於いて、
非{ }⇒{ }非
不[ ]⇒[ ]不
欲〔 〕⇒〔 〕欲
読( )⇒( )読
学( )⇒( )学
といふ「移動」を行ふと、
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}⇒
⑤ {[〔(漢文)読(漢字)学〕欲]不}非=
⑤ {[〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲せ]不る}非ず。
といふ「訓読の語順」になる。
然るに、
(09)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(08)(09)により、
(10)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於ける、
⑤{ [ 〔 ( )( ) 〕 ] }
といふ「括弧」は、
⑤ 非不欲読漢文学漢字。
といふ「漢文の補足構造」と、表すと「同時」に、
⑤ 漢文を読み漢字を学ばんと欲せ不る非ず。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(11)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に対する、
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
⑥ 我 は「主語」であり、
⑥ 必 は「連用修飾語」であり、
⑥ 者 は「被連体修飾語」であるため、
⑥ これらの3つは、「補足構造」とは、「関係」が無い。
従って、
(10)(11)により、
(12)
⑤ 非{ 不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕] }。
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
⑤ の「補足構造」と、
⑥ の「補足構造」は、「等しい」。
然るに、
(13)
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
非{ }⇒{ }非
不[ ]⇒[ ]不
欲〔 〕⇒〔 〕欲
読( )⇒( )読
学( )⇒( )学
といふ「移動」を行ふと、
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}⇒
⑥ 我は{必ずしも[〔(漢文)読(漢字)学〕欲]不者}非=
⑥ 我は{必ずしも[〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲せ]不る者も}非ず。
といふ「訓読の語順」になる。
従って、
(09)(13)により、
(14)
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於ける、
⑥{ [ 〔 ( )( ) 〕 ] }
といふ「括弧」は、
⑥ 我非必不欲読漢文学漢字者。
といふ「漢文の補足構造」を表すと「同時」に、
⑥ 我は必ずしも漢文を読み漢字を学ばんと欲せ不る者も非ず。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(15)
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於いて、
非〈 〉⇒〈 〉非
不{ }⇒{ }不
求[ ]⇒[ ]求
以〔 〕⇒〔 〕以
解( )⇒( )解
解( )⇒( )解
といふ「移動」を行ふと、
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑦ 我〈必{[〔(英文)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑦ 我は〈必ずしも{[〔(英文を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざる也。
といふ「訓読の語順」になる。
従って、
(03)(09)(15)により、
(16)
① 読(漢文)。
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於ける、
①( )
⑦〈 { [ 〔 ( )( ) 〕 ] } 〉
といふ「括弧」は、両方とも、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文の補足構造」を表すと「同時」に、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(17)
① 読二漢文一。
⑦ 我非地必不レ求丙以下解二英文一法上解乙漢文甲者天也。
然るに、
(18)
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」出来ないのに、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」に対して、
① 二 一
⑦ 地 レ 丙 下 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点」を付けることが出来る。
といふことは、有り得ない。
従って、
(02)(16)(17)(18)により、
(19)
ある人物が、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」出来ないにも拘らず、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」に対して、
① 二 一
⑦ 地 レ 丙 下 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点」を付けることが出来るのであれば、その人には、
① 読(漢文)。
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
といふ「管到(スコープ)」が、「見えてゐる」といふ、ことになる。
然るに、
(20)
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を「(日本漢字音で)音読」するだけであるならば、「小学生の頃の私」でも、「可能」である。
然るに、
(21)
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、「一読」して、
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」することは、「大学受験生の頃の私」には、「不可能」である。
従って、
(20)(21)により、
(22)
少なくとも、日本人にとって、「漢文が読める(理解できる)」といふことは、「訓読が出来る」ことに、等しい。
然るに、
(23)
博士課程後期に六年間在学して訓読が達者になった中国の某君があるとき言った。「自分たちは古典を中国音で音読することができる。しかし、往々にして自ら欺くことがあり、助詞などいいかげんに飛ばして読むことがある。しかし日本式の訓読では、「欲」「将」「当」「謂」などの字が、どこまで管到して(かかって)いるか、どの字から上に返って読むか、一字もいいかげんにできず正確に読まなければならない」と、訓読が一字もいやしくしないことに感心していた。これによれば倉石武四郎氏が、訓読は助詞の類を正確に読まないと非難していたが、それは誤りで、訓読こそ中国音で音読するよりも正確な読み方なのである(原田種成、私の漢文 講義、1995年、27頁)。
従って、
(02)(22)(23)により、
(24)
日本語が出来る、中国人にとっても、「漢文が読める(理解できる)」といふことは、「訓読が出来る」ことに、等しい。
然るに、
(25)
漢字は、実は、本場の中国においても、その読み方は地域の自由にまかせているのである。― 中略 ―その多様さはインド・ヨーロッパ語族の多様さに優に匹敵する。それゆえに、もし中国においてことばの表記を表音文字にきりかえたならば、同時に十三以上の外国語ができてしまうということになる(鈴木修次、漢語と日本人、1978年、134・5頁)。
従って、
(26)
⑦「日本漢字音」で、
⑦ ガヒフツキウイカイエイブンホウカイカンブンシャヤ。
と「音読」しようと、
⑦「北京語」で、
⑦ Wǒ fēi bì bù qiú yǐ jiě yīngwén fǎ jiě hànwén zhě yě.
と「音読」しようと、
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
であることには、「変り」が無いし、「漢字」とは、固より、「そういふもの」である。
然るに、その一方で、
(27)
「大学に入っても、一般に中国文学科では訓読法を指導しない。漢文つまり古典中国語も現代中国語で発音してしまうのが通例で、訓読法なぞ時代遅れの古臭い方法だと蔑む雰囲気さえ濃厚だという(古田島洋介、日本近代史を学ぶための、文語文入門、2013年、はじめに ⅳ)。との、ことである。
然るに、その一方で、
(28)
専門家と称する人たちの大部分、九九.九パーセントは、(外国語として扱えという人ももちろん含めて)実は「訓読」すなわち日本語流に理解しているのである。これは厳たる事実である(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年、62頁)。との、ことである。
令和02年05月14日、毛利太。
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは、論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(02)
括弧は、漢字のスコープ(管到)を明示する働きを持つ。管到(スコープ)は、「漢字の意味」が及ぶ範囲のことをいう。
といふ「言ひ方」も、可能である。
従って、
(02)により、
(03)
① 読(漢文)。
に於いて、
① 読 の意味は、(漢文)に及んでゐる。
(03)により、
(04)
② 読(漢文)学(漢字)。
に於いて、
② 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
② 学 の意味は、(漢字)に及んでゐる。
従って、
(04)により、
(05)
③ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
に於いて、
に於いて、
③ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
③ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
③ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐる。
従って、
(05)により、
(06)
④ 不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]。
に於いて、
④ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
④ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
④ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐて、
④ 不 の意味は、[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]に及んでゐる。
従って、
(06)により、
(07)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於いて、
⑤ 読 の意味は、(漢文)に及んでゐて、
⑤ 学 の意味は、(漢字)に及んでゐて、
⑤ 欲 の意味は、〔読(漢文)学(漢字)〕に及んでゐて、
⑤ 不 の意味は、[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]に及んでゐて、
⑤ 非 の意味は、{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}に及んでゐる。
然るに、
(08)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於いて、
非{ }⇒{ }非
不[ ]⇒[ ]不
欲〔 〕⇒〔 〕欲
読( )⇒( )読
学( )⇒( )学
といふ「移動」を行ふと、
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}⇒
⑤ {[〔(漢文)読(漢字)学〕欲]不}非=
⑤ {[〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲せ]不る}非ず。
といふ「訓読の語順」になる。
然るに、
(09)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。すなわち、その補足構造における語順は、国語とは全く反対である。しかし、訓読は、国語の語順に置きかえて読むことが、その大きな原則となっている。それでその補足構造によっている文も、返り点によって、国語としての語順が示されている(鈴木直治、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(08)(09)により、
(10)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に於ける、
⑤{ [ 〔 ( )( ) 〕 ] }
といふ「括弧」は、
⑤ 非不欲読漢文学漢字。
といふ「漢文の補足構造」と、表すと「同時」に、
⑤ 漢文を読み漢字を学ばんと欲せ不る非ず。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(11)
⑤ 非{不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]}。
に対する、
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
⑥ 我 は「主語」であり、
⑥ 必 は「連用修飾語」であり、
⑥ 者 は「被連体修飾語」であるため、
⑥ これらの3つは、「補足構造」とは、「関係」が無い。
従って、
(10)(11)により、
(12)
⑤ 非{ 不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕] }。
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
⑤ の「補足構造」と、
⑥ の「補足構造」は、「等しい」。
然るに、
(13)
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於いて、
非{ }⇒{ }非
不[ ]⇒[ ]不
欲〔 〕⇒〔 〕欲
読( )⇒( )読
学( )⇒( )学
といふ「移動」を行ふと、
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}⇒
⑥ 我は{必ずしも[〔(漢文)読(漢字)学〕欲]不者}非=
⑥ 我は{必ずしも[〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲せ]不る者も}非ず。
といふ「訓読の語順」になる。
従って、
(09)(13)により、
(14)
⑥ 我非{必不[欲〔読(漢文)学(漢字)〕]者}。
に於ける、
⑥{ [ 〔 ( )( ) 〕 ] }
といふ「括弧」は、
⑥ 我非必不欲読漢文学漢字者。
といふ「漢文の補足構造」を表すと「同時」に、
⑥ 我は必ずしも漢文を読み漢字を学ばんと欲せ不る者も非ず。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(15)
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於いて、
非〈 〉⇒〈 〉非
不{ }⇒{ }不
求[ ]⇒[ ]求
以〔 〕⇒〔 〕以
解( )⇒( )解
解( )⇒( )解
といふ「移動」を行ふと、
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也⇒
⑦ 我〈必{[〔(英文)解法〕以(漢文)解]求}不者〉非也=
⑦ 我は〈必ずしも{[〔(英文を)解する法を〕以て(漢文を)解せんことを]求め}不る者に〉非ざる也。
といふ「訓読の語順」になる。
従って、
(03)(09)(15)により、
(16)
① 読(漢文)。
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
に於ける、
①( )
⑦〈 { [ 〔 ( )( ) 〕 ] } 〉
といふ「括弧」は、両方とも、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文の補足構造」を表すと「同時」に、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ「訓読の語順」を表してゐる。
然るに、
(17)
① 読二漢文一。
⑦ 我非地必不レ求丙以下解二英文一法上解乙漢文甲者天也。
然るに、
(18)
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」出来ないのに、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」に対して、
① 二 一
⑦ 地 レ 丙 下 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点」を付けることが出来る。
といふことは、有り得ない。
従って、
(02)(16)(17)(18)により、
(19)
ある人物が、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、
① 漢文を読む。
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」出来ないにも拘らず、
① 読漢文。
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」に対して、
① 二 一
⑦ 地 レ 丙 下 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点」を付けることが出来るのであれば、その人には、
① 読(漢文)。
⑦ 我非〈必不{求[以〔解(英文)法〕解(漢文)]}者〉也。
といふ「管到(スコープ)」が、「見えてゐる」といふ、ことになる。
然るに、
(20)
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を「(日本漢字音で)音読」するだけであるならば、「小学生の頃の私」でも、「可能」である。
然るに、
(21)
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
といふ「漢文」を、「一読」して、
⑦ 我は必ずしも英文を解する法を以て漢文を解せんことを求め不る者に非ざる也。
といふ風に、「訓読」することは、「大学受験生の頃の私」には、「不可能」である。
従って、
(20)(21)により、
(22)
少なくとも、日本人にとって、「漢文が読める(理解できる)」といふことは、「訓読が出来る」ことに、等しい。
然るに、
(23)
博士課程後期に六年間在学して訓読が達者になった中国の某君があるとき言った。「自分たちは古典を中国音で音読することができる。しかし、往々にして自ら欺くことがあり、助詞などいいかげんに飛ばして読むことがある。しかし日本式の訓読では、「欲」「将」「当」「謂」などの字が、どこまで管到して(かかって)いるか、どの字から上に返って読むか、一字もいいかげんにできず正確に読まなければならない」と、訓読が一字もいやしくしないことに感心していた。これによれば倉石武四郎氏が、訓読は助詞の類を正確に読まないと非難していたが、それは誤りで、訓読こそ中国音で音読するよりも正確な読み方なのである(原田種成、私の漢文 講義、1995年、27頁)。
従って、
(02)(22)(23)により、
(24)
日本語が出来る、中国人にとっても、「漢文が読める(理解できる)」といふことは、「訓読が出来る」ことに、等しい。
然るに、
(25)
漢字は、実は、本場の中国においても、その読み方は地域の自由にまかせているのである。― 中略 ―その多様さはインド・ヨーロッパ語族の多様さに優に匹敵する。それゆえに、もし中国においてことばの表記を表音文字にきりかえたならば、同時に十三以上の外国語ができてしまうということになる(鈴木修次、漢語と日本人、1978年、134・5頁)。
従って、
(26)
⑦「日本漢字音」で、
⑦ ガヒフツキウイカイエイブンホウカイカンブンシャヤ。
と「音読」しようと、
⑦「北京語」で、
⑦ Wǒ fēi bì bù qiú yǐ jiě yīngwén fǎ jiě hànwén zhě yě.
と「音読」しようと、
⑦ 我非必不求以解英文法解漢文者也。
であることには、「変り」が無いし、「漢字」とは、固より、「そういふもの」である。
然るに、その一方で、
(27)
「大学に入っても、一般に中国文学科では訓読法を指導しない。漢文つまり古典中国語も現代中国語で発音してしまうのが通例で、訓読法なぞ時代遅れの古臭い方法だと蔑む雰囲気さえ濃厚だという(古田島洋介、日本近代史を学ぶための、文語文入門、2013年、はじめに ⅳ)。との、ことである。
然るに、その一方で、
(28)
専門家と称する人たちの大部分、九九.九パーセントは、(外国語として扱えという人ももちろん含めて)実は「訓読」すなわち日本語流に理解しているのである。これは厳たる事実である(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年、62頁)。との、ことである。
令和02年05月14日、毛利太。
「象は鼻が長い」と「鼻は象長い」の「述語論理」と「主語」について。
(01)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(02)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は鼻が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」ではない。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は鼻ではなく、耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「意味」で、なければならない。
従って、
(03)により、
(04)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い(兎の耳は鼻ではない)。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(~耳zx→~長z&耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)∃x(象x&兎x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) 2UE
6 (6) 象a&兎a A
6 (7) 兎a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 47MPP
2 6 (ア) ∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) 58MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
ウ (ウ) 鼻ba&長b A
1 6 (エ) ∀z(~鼻za→~長z) 9&E
1 6 (オ) ~鼻ba→~長b エUE
2 6 (カ) ∃y(耳ya&長y) ア&E
キ (キ) 耳ba&長b A
2 6 (ク) ∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ケ) ~耳ba→~長b&耳ba→~鼻ba クUE
2 6 (コ) 耳ba→~鼻ba ケ&E
キ (サ) 耳ba キ&E
2 6 キ (シ) ~鼻ba コサMPP
12 6 キ (ス) ~長b オシMPP
ウ (セ) 長b ウ&E
12 6ウキ (ソ) 長b&~長b シス&I
12 6ウ (タ) 長b&~長b カキソEE
12 6 (チ) 長b&~長b イウタEE
123 (ツ) 長b&~長b 36チEE
12 (テ)~∃x(象x&兎x) 3ツRAA
12 (ト)∀x~(象x&兎x) テ量化子の関係
12 (ナ) ~(象a&兎a) トUE
ニ (ニ) 象a A
ヌ(ヌ) 兎a A
ニヌ(ネ) 象a&兎a ニヌ&I
12 ニヌ(ノ) ~(象a&兎a)&(象a&兎a) ヌネ&I
12 ニ (ハ) ~兎a ヌノRAA
12 (ヒ) 象a→~兎a ニハCP
12 (フ)∀x(象x→~兎x) ヒUI
12 (〃)すべてのxについて、xが兎であるならば、xは象ではない。 ヒUI
12 (〃)兎は象ではない(Rabbits cannot be elephants)。 ヒUI
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(~耳zx→~長z&耳zx→~鼻zx)}。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyはxの耳であって長く、すべてのzについて、zがxの耳でないならば、zは長くなく、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(07)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyはxの耳であって長く、すべてのzについて、zがxの耳でないならば、zは長くなく、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。
といふことは、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。
といふ、「意味」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
従って、
(04)(08)により、
(09)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い(兎の耳は鼻ではない)。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
① 象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
といふ「意味」で、なければならない。
従って、
(10)により、
(11)
① 鼻が長い。
② 鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② である、
従って、
(11)により、
(12)
① 私が理事長です。
② 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
② 私以外は理事長ではない。
③ 理事長は私である。
に於いて、
②=③ は「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「番号」を付け直すと、
① 私が理事長です。
② 理事長は、私です。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(15)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(14)(15)により、
(16)
① タゴール記念会は、私が理事長です。
② タゴール記念会は、理事長は、私です。
③ タゴール記念会は、私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(16)により、
(17)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、長いのは、鼻である。
③ 象は、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(17)により、
(18)
① 象は、鼻が長い。
といふのであれば、
① 象は、鼻は長い。
従って、
(06)(07)(17)(18)により、
(19)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(20)
(ⅰ)
1 (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} A
1 (2) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 1UE
3 (3) (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a) A
3 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
3 (5) ~象b&鼻ab→~長a 3&E
6 (6) 長a A
6 (7) ~~長a 6DN
36 (8) ~(~象b&鼻ab) 57MTT
36 (9) 象b∨~鼻ab 8ド・モルガンの法則
ア (ア) 象b A
ア (イ) ~~象a アDN
ア (ウ) ~~象a∨~鼻ab イ∨I
エ (エ) ~鼻ab A
エ (オ) ~~象b∨~鼻ab エ∨I
36 (カ) ~~象b∨~鼻ab 9アウエオ∨E
36 (キ) ~象b→~鼻ab カ含意の定義
3 (ク) 長a→(~象b→~鼻ab) 6キCP
ケ(ケ) 長a& ~象b A
ケ(コ) 長a ケ&E
3 ケ(サ) ~象b→~鼻ab クコMPP
ケ(シ) ~象b ケ&E
3 ケ(ス) ~鼻ab サシMPP
3 (セ) 長a&~象b→~鼻ab ケスCP
3 (ソ) (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab) 4セ&I
3 (タ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} ソEI
1 (チ) ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 23タEE
1 (ツ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} チUI
(ⅱ)
1 (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} A
1 (2) ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 1UE
3 (3) (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab) A
3 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
3 (5) 長a&~象b→~鼻ab 3&E
6 (6) 鼻ab A
6 (7) ~~鼻ab 6DN
36 (8) ~(長a&~象b) 57MTT
36 (9) ~長a∨ 象b 8ド・モルガンの法則
36 (ア) 象a∨~長a 9交換法則
イ (イ) 象a A
イ (ウ) ~~象a イDN
イ (エ) ~~象a∨~長a ウ∨I
オ (オ) ~長a A
オ (カ) ~~象a∨~長a オ∨I
36 (キ) ~~象a∨~長a アイエオカ∨E
36 (ク) ~象a→~長a キ含意の定義
3 (ケ) 鼻ab→(~象a→~長a) 6クCP
コ(コ) ~象b&鼻ab A
コ(サ) 鼻ab コ&E
3 コ(シ) ~象a→~長a ケサMPP
コ(ス) ~象b コ&E
3 コ(セ) ~長a シスMPP
3 (ソ) ~象b&鼻ab→~長a コセCP
3 (タ) (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a) 4ソ&I
3 (チ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} タEI
1 (ツ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 23チEE
1 (テ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} ツUI
従って、
(20)により、
(21)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(21)により、
(22)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}⇔
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
といふことは、
① 鼻は象は長く、象以外の鼻は長くない。
といふ「意味」である。
(23)
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}⇔
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
といふことは、
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば兎)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、耳が長い。
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば馬)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、顔が長い。
といふ「意味」である。
然るに、
(24)
{象、兎、馬}を、{変域(ドメイン)}とすると、
① 鼻は象が長く、
② 耳は兎が長く、
③ 顔は馬が長い。
といふ「日本語」は、「正しい」。
従って、
(21)~(24)により、
(25)
① 鼻は、象が長い。
② 鼻は、象は長く、象以外は長くない。
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
④ すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(15)(19)(25)により、
(26)
① 象は、鼻が長い=象は、鼻は長く鼻以外は長くない。
② 鼻は、象が長い=鼻は、象は長く象以外は長くない。
③ タゴール記念会は、私が理事長です=タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(27)
① 象は動物である=∀x(象x→動物x)。
に於いて、
① 動物=鼻が長い
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
② 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
従って、
(27)により、
(28)
「述語論理(Predicate logic)」といふ「観点」からすれば、
① 象は動物である。
② 象は鼻が長い。
に於ける、
①「象は」と、
②「象は」に、「区別」はない。
然るに、
(29)
三上章さん、ずいぶんなつかしい名前です。学生時分に文法も少しかじったものですから。
昔のことなので、細かいことは忘れてしまいました。もしかすると三上さんの論ではなかったかもしれません。ただ、文法をいろいろ勉強していたときに「日本語には欧米語で言うところの主語は存在しない」という文章を読んだことがあります(OKWAVEのベストアンサー:2002年1月19日)。
然るに、
(30)
例へば、「ラテン語」は欧米語ではあっても、「ラテン語」には、「英語のやうな主語」は無いし、「日本語」には「ラテン語のやうな主語」はない。
然るに、
(31)
Q.文頭の主格は主語とみてもよいのでしょうか?
A. 主格が文頭にあると「主語」と思い込む人が多いと思いますが、そうとはかぎりません。ラテン語は主語を省くことがよくあります。人称代名詞の場合、動詞の形を見れば主語が何かはわかるので、省略されることがとくに多いです。その場合、補語と動詞だけで構成される文の訳にてこずることがあります。例えば、Homō sum.という一文。sumは「私は~である」を意味します。homōは「人間」を意味します。「人間は・・・」と訳し始めてはいけないということです。正解は、「私は人間である」となります(山下太郎のラテン語入門)。
然るに、
(31)により、
(32)
「ラテン語の先生」は、「ラテン語には主語」は無い。とは、言はない。
従って、
(33)
「主語」を廃止しようというのは、この用語のままでは困るからである。困ることが前提である。だから、まず困ってもらわないと困る。困ったことには、まず困るというところへ行かない人がかなり多いらしいのである(三上章、日本語の論理、1963年、148頁)。
とは言ふものの、私自身も、「そのやうなこと」で、「困った」ことは無い。
(34)
ありがとうございます。
いくら三上先生の論文を読んでも頭がぐちゃぐちゃするだけだったので、
助かりました(OKWAVEの質問者お礼コメント:2002年1月21日)。
(35)
「三上先生の論文を読んでも頭がぐちゃぐちゃするだけである。」といふ点に関しては、私自身も、「同様です」。
(36)
(ⅰ)
1 (1) ∀z(~鼻zx→~長z) A
1 (2) ~鼻cx→~長c 1UE
3(3) ~鼻cx& 長c A
3(4) ~鼻cx 3&E
13(5) ~長c 24MPP
3(6) 長c 3&E
13(7) ~長c&長c 56&I
1 (8) ~(~鼻cx& 長c) 37RAA
1 (9)∀z~(~鼻zx& 長z) 8UI
1 (ア)~∃z(~鼻zx& 長z) 9量化子の関係
1 (〃)xの鼻以外で、長いzは、存在しない。
(ⅱ)
1 (1)~∃z(~鼻zx& 長z) A
1 (2)∀z~(~鼻zx& 長z) 1量化子の関係
1 (3) ~(~鼻cx& 長c) 2UE
4 (4) ~鼻cx A
5(5) 長c A
45(6) ~鼻cx& 長c 45&I
145(7) ~(~鼻cx& 長c)&
(~鼻cx& 長c) 35&I
14 (8) ~長c 57RAA
1 (9) ~鼻cx→~長c 48CP
1 (ア) ∀z(~鼻zx→~長z) 9UI
従って、
(36)により、
(37)
① ∀z(~鼻zx→~長z)
② ~∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、
①=② である。
従って、
(19)(37)により、
(38)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、xの鼻以外で、長いzは、存在しない}。
に於いて、
①=② である。
令和02年05月14日、毛利太。
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(02)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は鼻が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」ではない。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は鼻ではなく、耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「意味」で、なければならない。
従って、
(03)により、
(04)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は、
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い(兎の耳は鼻ではない)。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「意味」である。
然るに、
(05)
1 (1)∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)} A
2 (2)∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(~耳zx→~長z&耳zx→~鼻zx)} A
3 (3)∃x(象x&兎x) A
1 (4) 象a→∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 1UE
2 (5) 兎a→∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) 2UE
6 (6) 象a&兎a A
6 (7) 兎a 6&E
6 (8) 兎a 6&E
1 6 (9) ∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z) 47MPP
2 6 (ア) ∃y(耳ya&長y)&∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) 58MPP
1 6 (イ) ∃y(鼻ya&長y) 9&E
ウ (ウ) 鼻ba&長b A
1 6 (エ) ∀z(~鼻za→~長z) 9&E
1 6 (オ) ~鼻ba→~長b エUE
2 6 (カ) ∃y(耳ya&長y) ア&E
キ (キ) 耳ba&長b A
2 6 (ク) ∀z(~耳za→~長z&耳za→~鼻za) ア&E
2 6 (ケ) ~耳ba→~長b&耳ba→~鼻ba クUE
2 6 (コ) 耳ba→~鼻ba ケ&E
キ (サ) 耳ba キ&E
2 6 キ (シ) ~鼻ba コサMPP
12 6 キ (ス) ~長b オシMPP
ウ (セ) 長b ウ&E
12 6ウキ (ソ) 長b&~長b シス&I
12 6ウ (タ) 長b&~長b カキソEE
12 6 (チ) 長b&~長b イウタEE
123 (ツ) 長b&~長b 36チEE
12 (テ)~∃x(象x&兎x) 3ツRAA
12 (ト)∀x~(象x&兎x) テ量化子の関係
12 (ナ) ~(象a&兎a) トUE
ニ (ニ) 象a A
ヌ(ヌ) 兎a A
ニヌ(ネ) 象a&兎a ニヌ&I
12 ニヌ(ノ) ~(象a&兎a)&(象a&兎a) ヌネ&I
12 ニ (ハ) ~兎a ヌノRAA
12 (ヒ) 象a→~兎a ニハCP
12 (フ)∀x(象x→~兎x) ヒUI
12 (〃)すべてのxについて、xが兎であるならば、xは象ではない。 ヒUI
12 (〃)兎は象ではない(Rabbits cannot be elephants)。 ヒUI
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。然るに、
② ∀x{兎x→∃y(耳yx&長y)&∀z(~耳zx→~長z&耳zx→~鼻zx)}。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyはxの耳であって長く、すべてのzについて、zがxの耳でないならば、zは長くなく、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
然るに、
(07)
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが兎であるならば、あるyはxの耳であって長く、すべてのzについて、zがxの耳でないならば、zは長くなく、zがxの耳であるならば、zはxの鼻ではない}。
といふことは、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。
といふ、「意味」である。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
従って、
(04)(08)により、
(09)
① 象は鼻が長い。然るに、
② 兎は耳が長い(兎の耳は鼻ではない)。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。然るに、
② 兎は耳は長く、耳以外は長くなく、兎の耳は鼻ではない。従って、
③ 兎は象ではない。
といふ「推論(三段論法)」は「妥当」である。
従って、
(09)により、
(10)
① 象は鼻が長い。
といふ「日本語」は、
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。
といふ「意味」で、なければならない。
従って、
(10)により、
(11)
① 鼻が長い。
② 鼻以外は長くない。
に於いて、
①=② である、
従って、
(11)により、
(12)
① 私が理事長です。
② 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(13)
② 私以外は理事長ではない。
③ 理事長は私である。
に於いて、
②=③ は「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「番号」を付け直すと、
① 私が理事長です。
② 理事長は、私です。
③ 私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(15)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
タゴール記念会は、私が理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(14)(15)により、
(16)
① タゴール記念会は、私が理事長です。
② タゴール記念会は、理事長は、私です。
③ タゴール記念会は、私以外は理事長ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(16)により、
(17)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、長いのは、鼻である。
③ 象は、鼻以外は長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(17)により、
(18)
① 象は、鼻が長い。
といふのであれば、
① 象は、鼻は長い。
従って、
(06)(07)(17)(18)により、
(19)
① 象は、鼻が長い。
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。
③ ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
④ すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(20)
(ⅰ)
1 (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} A
1 (2) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 1UE
3 (3) (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a) A
3 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
3 (5) ~象b&鼻ab→~長a 3&E
6 (6) 長a A
6 (7) ~~長a 6DN
36 (8) ~(~象b&鼻ab) 57MTT
36 (9) 象b∨~鼻ab 8ド・モルガンの法則
ア (ア) 象b A
ア (イ) ~~象a アDN
ア (ウ) ~~象a∨~鼻ab イ∨I
エ (エ) ~鼻ab A
エ (オ) ~~象b∨~鼻ab エ∨I
36 (カ) ~~象b∨~鼻ab 9アウエオ∨E
36 (キ) ~象b→~鼻ab カ含意の定義
3 (ク) 長a→(~象b→~鼻ab) 6キCP
ケ(ケ) 長a& ~象b A
ケ(コ) 長a ケ&E
3 ケ(サ) ~象b→~鼻ab クコMPP
ケ(シ) ~象b ケ&E
3 ケ(ス) ~鼻ab サシMPP
3 (セ) 長a&~象b→~鼻ab ケスCP
3 (ソ) (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab) 4セ&I
3 (タ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} ソEI
1 (チ) ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 23タEE
1 (ツ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} チUI
(ⅱ)
1 (1)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)} A
1 (2) ∃y{(鼻ay&象b→長a)&(長a&~象y→~鼻ay)} 1UE
3 (3) (鼻ab&象b→長a)&(長a&~象b→~鼻ab) A
3 (4) 鼻ab&象b→長a 3&E
3 (5) 長a&~象b→~鼻ab 3&E
6 (6) 鼻ab A
6 (7) ~~鼻ab 6DN
36 (8) ~(長a&~象b) 57MTT
36 (9) ~長a∨ 象b 8ド・モルガンの法則
36 (ア) 象a∨~長a 9交換法則
イ (イ) 象a A
イ (ウ) ~~象a イDN
イ (エ) ~~象a∨~長a ウ∨I
オ (オ) ~長a A
オ (カ) ~~象a∨~長a オ∨I
36 (キ) ~~象a∨~長a アイエオカ∨E
36 (ク) ~象a→~長a キ含意の定義
3 (ケ) 鼻ab→(~象a→~長a) 6クCP
コ(コ) ~象b&鼻ab A
コ(サ) 鼻ab コ&E
3 コ(シ) ~象a→~長a ケサMPP
コ(ス) ~象b コ&E
3 コ(セ) ~長a シスMPP
3 (ソ) ~象b&鼻ab→~長a コセCP
3 (タ) (鼻ab&象b→長a)&(~象b&鼻ab→~長a) 4ソ&I
3 (チ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} タEI
1 (ツ) ∃y{(鼻ay&象y→長a)&(~象y&鼻ay→~長a)} 23チEE
1 (テ)∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)} ツUI
従って、
(20)により、
(21)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(21)により、
(22)
① ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}⇔
① すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
といふことは、
① 鼻は象は長く、象以外の鼻は長くない。
といふ「意味」である。
(23)
② ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(長x&~象y→~鼻xy)}⇔
② すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、xが長くて、yが象でないならば、xはyの鼻ではない。
といふことは、
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば兎)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、耳が長い。
② 鼻は象は長く、象以外の動物(例へば馬)で、ある部分が長いならば、鼻以外の、顔が長い。
といふ「意味」である。
然るに、
(24)
{象、兎、馬}を、{変域(ドメイン)}とすると、
① 鼻は象が長く、
② 耳は兎が長く、
③ 顔は馬が長い。
といふ「日本語」は、「正しい」。
従って、
(21)~(24)により、
(25)
① 鼻は、象が長い。
② 鼻は、象は長く、象以外は長くない。
③ ∀x∃y{(鼻xy&象y→長x)&(~象y&鼻xy→~長x)}。
④ すべてのxとあるyについて、xがyの鼻であって、yが象ならば、xは長く、yが象ではなく、xがyの鼻ならば、xは長くない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(15)(19)(25)により、
(26)
① 象は、鼻が長い=象は、鼻は長く鼻以外は長くない。
② 鼻は、象が長い=鼻は、象は長く象以外は長くない。
③ タゴール記念会は、私が理事長です=タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(27)
① 象は動物である=∀x(象x→動物x)。
に於いて、
① 動物=鼻が長い
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
② 象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
従って、
(27)により、
(28)
「述語論理(Predicate logic)」といふ「観点」からすれば、
① 象は動物である。
② 象は鼻が長い。
に於ける、
①「象は」と、
②「象は」に、「区別」はない。
然るに、
(29)
三上章さん、ずいぶんなつかしい名前です。学生時分に文法も少しかじったものですから。
昔のことなので、細かいことは忘れてしまいました。もしかすると三上さんの論ではなかったかもしれません。ただ、文法をいろいろ勉強していたときに「日本語には欧米語で言うところの主語は存在しない」という文章を読んだことがあります(OKWAVEのベストアンサー:2002年1月19日)。
然るに、
(30)
例へば、「ラテン語」は欧米語ではあっても、「ラテン語」には、「英語のやうな主語」は無いし、「日本語」には「ラテン語のやうな主語」はない。
然るに、
(31)
Q.文頭の主格は主語とみてもよいのでしょうか?
A. 主格が文頭にあると「主語」と思い込む人が多いと思いますが、そうとはかぎりません。ラテン語は主語を省くことがよくあります。人称代名詞の場合、動詞の形を見れば主語が何かはわかるので、省略されることがとくに多いです。その場合、補語と動詞だけで構成される文の訳にてこずることがあります。例えば、Homō sum.という一文。sumは「私は~である」を意味します。homōは「人間」を意味します。「人間は・・・」と訳し始めてはいけないということです。正解は、「私は人間である」となります(山下太郎のラテン語入門)。
然るに、
(31)により、
(32)
「ラテン語の先生」は、「ラテン語には主語」は無い。とは、言はない。
従って、
(33)
「主語」を廃止しようというのは、この用語のままでは困るからである。困ることが前提である。だから、まず困ってもらわないと困る。困ったことには、まず困るというところへ行かない人がかなり多いらしいのである(三上章、日本語の論理、1963年、148頁)。
とは言ふものの、私自身も、「そのやうなこと」で、「困った」ことは無い。
(34)
ありがとうございます。
いくら三上先生の論文を読んでも頭がぐちゃぐちゃするだけだったので、
助かりました(OKWAVEの質問者お礼コメント:2002年1月21日)。
(35)
「三上先生の論文を読んでも頭がぐちゃぐちゃするだけである。」といふ点に関しては、私自身も、「同様です」。
(36)
(ⅰ)
1 (1) ∀z(~鼻zx→~長z) A
1 (2) ~鼻cx→~長c 1UE
3(3) ~鼻cx& 長c A
3(4) ~鼻cx 3&E
13(5) ~長c 24MPP
3(6) 長c 3&E
13(7) ~長c&長c 56&I
1 (8) ~(~鼻cx& 長c) 37RAA
1 (9)∀z~(~鼻zx& 長z) 8UI
1 (ア)~∃z(~鼻zx& 長z) 9量化子の関係
1 (〃)xの鼻以外で、長いzは、存在しない。
(ⅱ)
1 (1)~∃z(~鼻zx& 長z) A
1 (2)∀z~(~鼻zx& 長z) 1量化子の関係
1 (3) ~(~鼻cx& 長c) 2UE
4 (4) ~鼻cx A
5(5) 長c A
45(6) ~鼻cx& 長c 45&I
145(7) ~(~鼻cx& 長c)&
(~鼻cx& 長c) 35&I
14 (8) ~長c 57RAA
1 (9) ~鼻cx→~長c 48CP
1 (ア) ∀z(~鼻zx→~長z) 9UI
従って、
(36)により、
(37)
① ∀z(~鼻zx→~長z)
② ~∃z(~鼻zx& 長z)
に於いて、
①=② である。
従って、
(19)(37)により、
(38)
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
② ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&~∃z(~鼻zx& 長z)}
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
② すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって長く、xの鼻以外で、長いzは、存在しない}。
に於いて、
①=② である。
令和02年05月14日、毛利太。
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