(01)
P→Q≡PならばQである。
といふを「形式」の「命題」を『仮言命題』といふ。
(02)
P→Q≡PらばQである。
に於ける、
Pを「前件(前提)」といひ、
Qを「後件(結論)」といふ。
従って、
(02)により、
(03)
Q→P≡QならばPである。
であれば、
Qが「前件(前提)」であって、
Pが「後件(結論)」である。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1 (1) Q→P A
2 (2) ~(~Q∨P) A
3(3) ~Q A
3(4) ~Q∨P 3∨I
23(5) ~(~Q∨P)&
(~Q∨P) 24&I
2 (6) ~~Q 35RAA
2 (7) Q 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~Q∨P 8∨I
12 (ア) ~(~Q∨P)&
(~Q∨P) 29&I
1 (イ)~~(~Q∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~Q∨P イDN
(ⅱ)~Q∨P├ Q→P
1 (1) ~Q∨ P A
2 (2) Q&~P A
3 (3) ~Q A
2 (4) Q 2&E
23 (5) ~Q& Q 34&I
3 (6)~(Q&~P) 25RAA
7 (7) P A
2 (8) ~P A
2 7 (9) P&~P 78&I
7 (ア)~(Q&~P) 29RAA
1 (イ)~(Q&~P) 1367ア∨E
ウ (ウ) Q A
エ(エ) ~P A
ウエ(オ) Q&~P エオ&I
1 ウエ(カ)~(Q&~P)&
(Q&~P) イオ&I
1 ウ (キ) ~~P 7カRAA
1 ウ (ク) P キDN
1 (ケ) Q→ P ウクCQ
従って、
(04)により、
(05)
① Q→P≡QならばPである。
② ~Q∨P≡Qでないか、または、Pである。
に於いて、
①=② であり、この「等式」を、『含意の定義』といふ。
従って、
(06)
(ⅰ)
1(1) P A
1(2) ~Q∨P 1∨I
1(3) Q→P 2含意の定義
(4)P→(Q→P) 13CP
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(07)
ルカジェヴィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
これはフレーゲが提出した6つの公理を簡単にしたものである。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(06)(07)により、
(08)
① P→(Q→P)
といふ「式」は、「ルカジェヴィッツによる公理1」である。
といふことからも分かるやうに、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(08)
(09)
① 任意の命題P と、
① 任意の命題Q とに於いて、
① P→(Q→P)≡Pであるならば(QであるならばPである)。
といふ『仮言命題』は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(03)により、
(10)
① P→(Q→P)の、
① Pは、
① (Q→P)といふ『仮言命題』の、
① P、すなはち、「後件」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
①「任意の命題(P)」は「任意の仮言命題(Q→P)」の「後件」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(12)
(ⅱ)
1 (1) Q→ P A
2 (2) ~P A
3(3) Q A
1 3(4) P 13MPP
123(5) ~P&P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7)~P→~Q 26CP
(ⅲ)
1 (1) ~P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) ~P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
1 3(6)~~P 2RAA
1 3(7) P 6DN
1 (8) Q→ P 27CP
従って、
(12)により
(13)
② Q→ P
③ ~P→~Q
に於いて、すなはち、「対偶(Contraposition)」に於いて、
②=③ である。
然るに、
(14)
(ⅱ)
1 (1) P A
1 (2) ~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→ P 2含意の定義
4 (4) ~P A
5(5) Q A
1 5(6) P 35MPP
145(7) ~P&P 45&I
14 (8)~Q 57RAA
1 (9)~P→~Q 48CP
然るに、
(15)
その一方で、
(ⅱ)
1 (1) P A
1 (2) ~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→ P 2含意の定義
4 (4) ~P A
14 (5) P&~P 14&I
1 (6) ~~P 45RAA
1 (7) P 6DN
とするならば、
14 (5) P&~P 14&I
に続いて、もう一度、
14 (8) P&~P 47&I
となるため、「いつまでたっても、計算が、終はらない」。
従って、
(11)(13)(15)により、
(16)
(ⅰ)
1(1) P A
1(2) ~Q∨P 1∨I
1(3) Q→P 2含意の定義
(4)P→(Q→P) 13CP
といふ「推論」が、「妥当」であるが故に、
「任意の命題(P)」は「任意の仮言命題(Q→P)」の「後件」である。
ものの、その場合の、 「任意の仮言命題(Q→P)」に関しては、「対偶」が成り立たない。
といふ、ことになる。
然るに、
(17)
(ⅱ)
1 (1) P→(Q→ P) A
2 (2) Q&~P A
3(3) Q→ P A
2 (4) Q 2&E
23(5) P 24MPP
2 (6) ~P 2&E
23(7) P&~P 56
2 (8) ~(Q→ P) 37RAA
12 (9) ~P 18MTT
1 (ア) ~(Q→P)→~P 89CP
(ⅲ)
1 (1) ~(Q→P)→~P A
2 (2) P A
2 (3) ~~P 2DN
12 (4)~~(Q→P) 13MTT
12 (5) (Q→P) 4DN
1 (6) P→(Q→ P) 25CP
従って、
(08)(17)により、
(18)
② P→(Q→ P)
③ ~(Q→P)→~P
に於いて、
②=③ である。が故に、
①「ルカジェヴィッツによる公理1」に於いても、「対偶」は、「等しい」。
然るに、
(19)
(ⅳ)
1 (1) P A
1 (2) ~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→ P 2含意の定義
4 (4) ~P A
14 (5) ~Q 34MTT
1 (6) ~P→~Q 45CP
といふ「推論」は「妥当」であって、
1 (3) Q→ P 2含意の定義
1 (6) ~P→~Q 45CP
に於いて、両者は、「対偶」である。
然るに、
(20)
1 (3) Q→ P 2含意の定義
1 (6) ~P→~Q 45CP
に対応する「連式(Sequents)」は、それぞれ、
① P├ Q→ P
④ P├ ~P→~Q
である。
然るに、
(21)
① P├ Q→ P
④ P├ ~P→~Q
といふ「連式(Sequents)」は、それぞれ、
① Pである。故に、Qであるならば、Pである。
④ Pである。故に、Pでないならば、Qでない。
といふ「意味」である。
然るに、
(12)により、
(22)
もう一度、確認すると、
(ⅱ)
1 (1) Q→ P A
2 (2) ~P A
3(3) Q A
1 3(4) P 13MPP
123(5) ~P&P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7)~P→~Q 26CP
(ⅲ)
1 (1) ~P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) ~P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
1 3(6)~~P 2RAA
1 3(7) P 6DN
1 (8) Q→ P 27CP
であるため、「普通」の「対偶」は、
② Q→ P├ ~P→~Q
③ ~P→~Q├ Q→ P
といふ「連式(Sequents)」に対応する。
然るに、
(23)
② Q→ P├ ~P→~Q
③ ~P→~Q├ Q→ P
といふ「連式(Sequents)」は、それぞれ、
② QであるならばPである。故に、PでないならばQでない。
③ PでないならばQでない。故に、QであるならばPである。
といふ「意味」である。
従って、
(05)(21)(23)により、
(24)
① P├ Q→ P
② Q→ P├ ~P→~Q
③ ~P→~Q├ Q→ P
④ P├ ~P→~Q
であるとしても、すなはち、
① P├ Q→ P
② ~Q∨ P├ ~P→~Q
③ P∨~Q├ Q→ P
④ P├ ~P→~Q
であるとしても、「左辺」を比べれば、
① ⇔ ③ ではないし、
② ⇔ ④ でもない。
然るに、
(08)(11)(16)(21)により、
(25)
P≡太陽は東から昇る。
Q≡バカボンのパパは天才である。
として、
①「任意の命題(P)」は「任意の仮言命題(Q→P)」の「後件」である。
といふ、「ルカジェヴィッツによる公理1」が「真」であって、尚且つ、
①「任意の仮言命題(Q→P)」の「対偶」も「真」であるならば、
④ 太陽は東から昇る。故に、太陽が東から昇らないならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」も「真」である。
然るに、
(26)
④ 太陽は東から昇る。故に、太陽が東から昇らないならば、・・・・・。
といふ「命題」は、「意味」をなしてゐない。
従って、
(24)(25)(26)により、
(27)
①「任意の命題(P)」は「任意の仮言命題(Q→P)」の「後件」である。
といふ、「ルカジェヴィッツによる公理1」が「真」であったしても、
①「任意の仮言命題(Q→P)」の「対偶」が成り立つ。
とは、言へないはずである。
令和02年01月31日、毛利太。
2020年1月31日金曜日
「選言導入」と「仮言命題の後件」と「ルカジェヴィッツの公理1」と「連言除去」。
(01)
P→Q≡PならばQである。
といふを「形式」の「命題」を『仮言命題』といふ。
(02)
P→Q≡PならばQである。
に於ける、
Pを「前件(前提)」といひ、
Qを「後件(結論)」といふ。
然るに、
(03)
『選言導入』といふのは、
この規則(選言導入)は、推論の中で意識されることがおおよそないといえます。「彼女は背が高い」という主張をPとしましょう。すると、このPから「彼女は背が高い または 彼女は美人だ」が導けます。この場合、主張Qは「彼女は美人だ」に対応しています。しかし、「彼女は背が高い」がわかっているのに、わざわざ、「彼女は背が高い または 彼女は美人だ」とつなげる場面は普通の会話ではあまりないでしょう。数学の証明でも、これが使われる場面はほとんど見かけないような気がします。しかし、あとで解説しますが、この推論規則は、他の大事な規則を導く礎になります。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、156頁)
従って、
(03)により、
(04)
1(1)彼女は背が高い。 仮定
1(2)彼女は背が高いか、または 彼女は美人である。 選言導入
といふ「推論規則」を、『選言導入』といふ。
従って、
(04)により、
(05)
「記号」で書くと、
1(1) P A
1(2) P∨Q 1∨I
といふ「推論規則」を、「∨I(選言導入)」といふものの、
1(1) Q A
1(2)~P∨Q 1∨I
であっても、もちろん、「∨I(選言導入)」である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 7カRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(06)により、
(07)
① P→Q≡PならばQである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であり、この「等式」を、『含意の定義』といふ。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
(ⅲ)
1 (1) Q 仮定
1 (2) ~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
(4)Q→(P→Q) 1条件法
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅳ)
1 (1) P 仮定
1 (2) ~Q∨P 1選言導入
1 (3) Q→P 2含意の定義
(4)P→(Q→P) 1条件法
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(10)
ルカジェヴィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
これはフレーゲが提出した6つの公理を簡単にしたものである。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(PであるならばQである)。
④ P→(Q→P)≡Qであるならば(QであるならばPである)。
に於いて、
④ は「ルカジェヴィッツによる公理1」そのものである。
といふことからも、分かるやうに、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
③ Q→(P→Q)
といふ「式」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
③ Q→(真→Q)
③ Q→(偽→Q)
といふ「式」が「真」である。
といふ、ことである。
然るに、
(13)
③ Q→(真→Q)
③ Q→(偽→Q)
といふ「式」が「真」である。
といふ、ことは、
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
といふことに、他ならない。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
④ P→(Q→P)≡Pであるならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)。
に於いて、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)(14)により、
(15)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
④ P→(Q→P)≡Pであるならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)。
に於いて、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことを、意味してゐる。
従って、
(10)(15)により、
(16)
③「ルカジェヴィッツの公理1」は、
③「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のQ→P」の、「後件」である。
といふことを、意味してゐる。
従って、
(16)により、
(17)
(ⅲ)
1(1) Q 仮定
1(2) P→Q 仮言命題
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(05)(17)により、
(18)
(ⅲ)
1(1) Q 仮定
1(2) P→Q 仮言命題
1(3)~P∨Q 含意の定義
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(18)により、
(19)
③ Q├ ~P∨Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
③ Qである。故に、Pでないか、または、Qである。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(20)
③ Qである。故に、Pでないか、または、Qである。
といふことは、
③ Qではあるが、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふ、ことである。
従って、
(15)~(20)により、
(21)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことは、要するに、
③ Qであるとすれば、Qであるが、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふ、ことである。
然るに、
(22)
③ Qであるとすれば、Qであるが、その際に、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふことは、「当然」である。
従って、
(21)(22)により、
(23)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことは、むしろ、「当然」である。
然るに、
(24)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことと、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふことは、決して、「同じ」ではない。
(25)
(ⅳ)
1 (1) P 仮定
2(2)~P 仮定
2(3)~P∨Q 2選言導入
2(4) P→Q 3含意の定義
12(5) Q 14前件肯定
といふ「推論」が「妥当」であるならば、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふ「命題」は、「真」である。
然るに、
(26)
「推論(ⅳ)」は、
④ P,~P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
④ Pであるが、Pでない。故に、Qである。
といふ「推論」に、「等しい」。
従って、
(27)
④ Pであるが、Pでない。
といふ「矛盾」は、絶対に、有り得ない。
従って、
(24)~(27)により、
(28)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふ「命題」は、「真」であるが、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふ「命題」は、「矛盾」を含み、それ故、「真」ではなく、「偽」である。
(29)
(ⅴ)
1 (1) Q 仮定
1 (2)~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
4(4) P 仮定
14(5) Q 34前件肯定
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(30)
「推論(ⅴ)」は、
⑤ Q,P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
⑤ Qであって、Pである。故に、Qである。
といふ「推論」に「等しい」。
然るに、
(31)
(ⅵ)
1(1)Q&P 仮定
1(2)Q 1連言除去
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(32)
「推論(ⅵ)」は、
⑥ Q&P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
といふ「推論」に「等しい」。
然るに、
(33)
⑤ Qであって、 Pである。故に、Qである。
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
に於いて、
⑤ と ⑥ は、「同じ」である。
従って、
(29)~(33)により、
(34)
(ⅴ)
1 (1) Q 仮定
1 (2)~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
4(4) P 仮定
14(5) Q 34前件肯定
といふ「推論」は、
⑥ Q&P├ Q
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
といふ「推論(連言除去)」の「妥当性」を「(半分だけ)証明」してゐる。
といふ風に、言へないこともない。
令和02年01月31日、毛利太。
P→Q≡PならばQである。
といふを「形式」の「命題」を『仮言命題』といふ。
(02)
P→Q≡PならばQである。
に於ける、
Pを「前件(前提)」といひ、
Qを「後件(結論)」といふ。
然るに、
(03)
『選言導入』といふのは、
この規則(選言導入)は、推論の中で意識されることがおおよそないといえます。「彼女は背が高い」という主張をPとしましょう。すると、このPから「彼女は背が高い または 彼女は美人だ」が導けます。この場合、主張Qは「彼女は美人だ」に対応しています。しかし、「彼女は背が高い」がわかっているのに、わざわざ、「彼女は背が高い または 彼女は美人だ」とつなげる場面は普通の会話ではあまりないでしょう。数学の証明でも、これが使われる場面はほとんど見かけないような気がします。しかし、あとで解説しますが、この推論規則は、他の大事な規則を導く礎になります。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、156頁)
従って、
(03)により、
(04)
1(1)彼女は背が高い。 仮定
1(2)彼女は背が高いか、または 彼女は美人である。 選言導入
といふ「推論規則」を、『選言導入』といふ。
従って、
(04)により、
(05)
「記号」で書くと、
1(1) P A
1(2) P∨Q 1∨I
といふ「推論規則」を、「∨I(選言導入)」といふものの、
1(1) Q A
1(2)~P∨Q 1∨I
であっても、もちろん、「∨I(選言導入)」である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 7カRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(06)により、
(07)
① P→Q≡PならばQである。
② ~P∨Q≡Pでないか、または、Qである。
に於いて、
①=② であり、この「等式」を、『含意の定義』といふ。
従って、
(05)(06)(07)により、
(08)
(ⅲ)
1 (1) Q 仮定
1 (2) ~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
(4)Q→(P→Q) 1条件法
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(08)により、
(09)
(ⅳ)
1 (1) P 仮定
1 (2) ~Q∨P 1選言導入
1 (3) Q→P 2含意の定義
(4)P→(Q→P) 1条件法
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(10)
ルカジェヴィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
これはフレーゲが提出した6つの公理を簡単にしたものである。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(PであるならばQである)。
④ P→(Q→P)≡Qであるならば(QであるならばPである)。
に於いて、
④ は「ルカジェヴィッツによる公理1」そのものである。
といふことからも、分かるやうに、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
③ Q→(P→Q)
といふ「式」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
③ Q→(真→Q)
③ Q→(偽→Q)
といふ「式」が「真」である。
といふ、ことである。
然るに、
(13)
③ Q→(真→Q)
③ Q→(偽→Q)
といふ「式」が「真」である。
といふ、ことは、
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
といふことに、他ならない。
従って、
(11)(12)(13)により、
(14)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
④ P→(Q→P)≡Pであるならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)。
に於いて、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(02)(14)により、
(15)
③ Q→(P→Q)≡Qであるならば(Pであらうと、Pでなからうと、Qである)。
④ P→(Q→P)≡Pであるならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pである)。
に於いて、これらの「論理式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことを、意味してゐる。
従って、
(10)(15)により、
(16)
③「ルカジェヴィッツの公理1」は、
③「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のQ→P」の、「後件」である。
といふことを、意味してゐる。
従って、
(16)により、
(17)
(ⅲ)
1(1) Q 仮定
1(2) P→Q 仮言命題
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(05)(17)により、
(18)
(ⅲ)
1(1) Q 仮定
1(2) P→Q 仮言命題
1(3)~P∨Q 含意の定義
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(18)により、
(19)
③ Q├ ~P∨Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
③ Qである。故に、Pでないか、または、Qである。
といふ「推論」は、「妥当」である。
然るに、
(20)
③ Qである。故に、Pでないか、または、Qである。
といふことは、
③ Qではあるが、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふ、ことである。
従って、
(15)~(20)により、
(21)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことは、要するに、
③ Qであるとすれば、Qであるが、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふ、ことである。
然るに、
(22)
③ Qであるとすれば、Qであるが、その際に、Pであるのか、Pでないのかは、分からない。
といふことは、「当然」である。
従って、
(21)(22)により、
(23)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことは、むしろ、「当然」である。
然るに、
(24)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふことと、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふことは、決して、「同じ」ではない。
(25)
(ⅳ)
1 (1) P 仮定
2(2)~P 仮定
2(3)~P∨Q 2選言導入
2(4) P→Q 3含意の定義
12(5) Q 14前件肯定
といふ「推論」が「妥当」であるならば、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふ「命題」は、「真」である。
然るに、
(26)
「推論(ⅳ)」は、
④ P,~P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
④ Pであるが、Pでない。故に、Qである。
といふ「推論」に、「等しい」。
従って、
(27)
④ Pであるが、Pでない。
といふ「矛盾」は、絶対に、有り得ない。
従って、
(24)~(27)により、
(28)
③「任意の命題Q」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「後件」である。
といふ「命題」は、「真」であるが、
④「任意の命題P」は、「任意の仮言命題のP→Q」の、「前件」である。
といふ「命題」は、「矛盾」を含み、それ故、「真」ではなく、「偽」である。
(29)
(ⅴ)
1 (1) Q 仮定
1 (2)~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
4(4) P 仮定
14(5) Q 34前件肯定
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(30)
「推論(ⅴ)」は、
⑤ Q,P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
⑤ Qであって、Pである。故に、Qである。
といふ「推論」に「等しい」。
然るに、
(31)
(ⅵ)
1(1)Q&P 仮定
1(2)Q 1連言除去
といふ「推論」は「妥当」である。
然るに、
(32)
「推論(ⅵ)」は、
⑥ Q&P├ Q
といふ「連式(sequent)」、すなはち、
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
といふ「推論」に「等しい」。
然るに、
(33)
⑤ Qであって、 Pである。故に、Qである。
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
に於いて、
⑤ と ⑥ は、「同じ」である。
従って、
(29)~(33)により、
(34)
(ⅴ)
1 (1) Q 仮定
1 (2)~P∨Q 1選言導入
1 (3) P→Q 2含意の定義
4(4) P 仮定
14(5) Q 34前件肯定
といふ「推論」は、
⑥ Q&P├ Q
⑥ Qであって、尚且つ、Pである。故に、Qである。
といふ「推論(連言除去)」の「妥当性」を「(半分だけ)証明」してゐる。
といふ風に、言へないこともない。
令和02年01月31日、毛利太。
2020年1月30日木曜日
「命題論理」の「仮定」と「矛盾」について。
(01)
(ⅰ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
4 (7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8 (8) P A
8 (9) ~~P 8DN
8 (ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
エ(エ) ~P& P A
エ(オ) ~P エ&E
エ(カ) P→Q ウオMPP
エ(キ) P エ&E
エ(ク) Q カキMPP
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
といふ「計算」に於いて、「左側」に書かれた「数字と片仮名」は、「仮定」が行はれた際の、「その行」を表してゐる。
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)に於ける、「仮定」そのものを、「左側」に書くならば、
(ⅰ)は、
P (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
~P (4) ~P A
~P (5) ~P∨Q 4∨I
~P (6) P→Q 5含意の定義
~P (7)~~P∨(P→Q) 6∨I
P (8) P A
P (9) ~~P 8DN
P (ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
~P&P(エ) ~P& P A
~P&P(オ) ~P エ&E
~P&P(カ) P→Q ウオMPP
~P&P(キ) P エ&E
~P&P(ク) Q カキMPP
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
といふ風に、書くことになる。
従って、
(02)により、
(03)
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
とふいふ「5行」に関しては、「仮定」の数が「0個」である。
然るに、
(04)
「仮定」の数が「0個」である。
といふことは、「特定の仮定」に「依存」しなくとも「真」である。
といふことである。
然るに、
(05)
「特定の仮定」に「依存」しなくとも「真」である。
といふことは、「恒に真である」といふことである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(2) P→P(同一律)
(3)~P∨P(排中律)
(イ)~~P∨(P→Q)
(ウ) ~P→(P→Q)
(ケ)(~P&P)→Q
といふこれらの「5つ式」は、5つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(07)
(ⅱ)
1 (1) Q→ P A
2 (2) ~P A
3(3) Q A
1 3(4) P 13MPP
123(5) ~P&P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7)~P→~Q 26CP
(ⅲ)
1 (1) ~P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) ~P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
1 3(6)~~P 2RAA
1 3(7) P 6DN
1 (8) Q→ P 27CP
従って、
(07)により
(08)
② Q→ P
③ ~P→~Q
に於いて、すなはち、「対偶(Contraposition)」に於いて、
②=③ である。
従って、
(08)により、
(09)
P≡太陽は西から、昇る。
~P≡太陽は西からは昇らない。
Q≡バカボンのパパは天才である。
~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
であるとして、
① Q→ P≡バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。
② ~P→~Q≡太陽が西から昇らないならば、バカボンのパパは天才ではない。
といふ「仮言命題」に於いて、
②=③ である。
然るに、
(10)
「常識」として、
~P≡太陽は西から昇らない(東から昇る)。
然るに、
(11)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
従って、
(08)~(11)により、
(12)
② Q→P≡バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。
といふ「言ひ方」は、
② ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
といふ「言ひ方」に「等しい」。
然るに、
(13)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
に対して、
(ⅲ)
1 (1) P A
1 (2)~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→P 2含意の定義
4(4) ~P A
14(5)~Q 34MTT
である。
然るに、
(02)(13)により、
(14)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
(ⅲ)
1 (1) P A
1 (2)~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→P 2含意の定義
4(4) ~P A
14(5)~Q 34MTT
は、「仮定」そのものを、「左側」に書くならば、
(ⅱ)
Q→P (1) Q→P A
~P(2) ~P A
Q→P,~P(3)~Q 12MTT
(ⅲ)
P (1) P A
P (2)~Q∨P 1∨I
P (3) Q→P 2含意の定義
~P(4) ~P A
P,~P(5)~Q 34MTT
従って、
(14)により、
(15)
(ⅱ)Q→P,~P(3)~Q 12MTT
(ⅲ) P,~P(5)~Q 34MTT
は、それぞれ、「結論」としては、
② ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
③ ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
で「同じ」であっても、
② バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
③ 太陽は西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
となるため、「論証」としては、「同じ」ではない。
然るに、
(16)
③ 太陽は西から昇り、尚且つ、太陽は西からは昇らない。
といふことは、「矛盾(Contradiction)」に他ならない。
然るに、
(17)
矛盾からは何でも証明できる
⊥(矛盾)がかかわる推論規則がもう一つあります。それは、という内容を持った推論規則で、その名も「矛盾」です。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、164頁)
従って、
(16)(17)により、
(18)
(ⅱ)P,~P├ Q
(ⅱ)太陽は西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
といふ「連式(推論)」は、「健全(sound)」ではないが、「妥当(valid)」である。
然るに、
(06)(09)により、
(19)
③(~P&P)→Q
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)ならば、バカボンのパパは天才である。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(20)
③(~P&P)
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)
といふ「矛盾」は、「恒に偽である」所の、「恒偽式(contradiction)」である。
然るに、
(21)
2 推論の規則
論理式 A と、論理式 A→B が共に真ならば、論理式 B も真である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、174頁)
然るに、
(19)(20)により、
(22)
③(~P&P)→Q
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)ならば、バカボンのパパは天才である。
は「恒に真」であっても、
③(~P&P)
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)
は「恒に偽」であるため、
A ≡(~P&P)
A→B≡(~P&P)→Q
であるとして、
論理式 A と、
論理式 A→B が共に真なる。
といふことは、「絶対に無い」。
従って、
(18)~(22)により、
(23)
(ⅱ)~P,P├ Q
(ⅱ)太陽は西からは昇らない。然るに、太陽は西から昇る。故に、バカボンのパパは天才である。
といふ「連式(推論)」は、「妥当(valid)」であるが、だからと言って、この「推論」からは、
(ⅱ)バカボンのパパが天才である。
といふことには、ならない。
令和02年01月30日、毛利太。
(ⅰ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
4 (7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8 (8) P A
8 (9) ~~P 8DN
8 (ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
エ(エ) ~P& P A
エ(オ) ~P エ&E
エ(カ) P→Q ウオMPP
エ(キ) P エ&E
エ(ク) Q カキMPP
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
といふ「計算」に於いて、「左側」に書かれた「数字と片仮名」は、「仮定」が行はれた際の、「その行」を表してゐる。
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)に於ける、「仮定」そのものを、「左側」に書くならば、
(ⅰ)は、
P (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
~P (4) ~P A
~P (5) ~P∨Q 4∨I
~P (6) P→Q 5含意の定義
~P (7)~~P∨(P→Q) 6∨I
P (8) P A
P (9) ~~P 8DN
P (ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
~P&P(エ) ~P& P A
~P&P(オ) ~P エ&E
~P&P(カ) P→Q ウオMPP
~P&P(キ) P エ&E
~P&P(ク) Q カキMPP
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
といふ風に、書くことになる。
従って、
(02)により、
(03)
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
(ケ)(~P&P)→Q エクCP
とふいふ「5行」に関しては、「仮定」の数が「0個」である。
然るに、
(04)
「仮定」の数が「0個」である。
といふことは、「特定の仮定」に「依存」しなくとも「真」である。
といふことである。
然るに、
(05)
「特定の仮定」に「依存」しなくとも「真」である。
といふことは、「恒に真である」といふことである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(2) P→P(同一律)
(3)~P∨P(排中律)
(イ)~~P∨(P→Q)
(ウ) ~P→(P→Q)
(ケ)(~P&P)→Q
といふこれらの「5つ式」は、5つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(07)
(ⅱ)
1 (1) Q→ P A
2 (2) ~P A
3(3) Q A
1 3(4) P 13MPP
123(5) ~P&P 24&I
12 (6)~Q 35RAA
1 (7)~P→~Q 26CP
(ⅲ)
1 (1) ~P→~Q A
2 (2) Q A
3(3) ~P A
1 3(4) ~Q 13MPP
123(5) Q&~Q 24&I
1 3(6)~~P 2RAA
1 3(7) P 6DN
1 (8) Q→ P 27CP
従って、
(07)により
(08)
② Q→ P
③ ~P→~Q
に於いて、すなはち、「対偶(Contraposition)」に於いて、
②=③ である。
従って、
(08)により、
(09)
P≡太陽は西から、昇る。
~P≡太陽は西からは昇らない。
Q≡バカボンのパパは天才である。
~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
であるとして、
① Q→ P≡バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。
② ~P→~Q≡太陽が西から昇らないならば、バカボンのパパは天才ではない。
といふ「仮言命題」に於いて、
②=③ である。
然るに、
(10)
「常識」として、
~P≡太陽は西から昇らない(東から昇る)。
然るに、
(11)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
従って、
(08)~(11)により、
(12)
② Q→P≡バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。
といふ「言ひ方」は、
② ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
といふ「言ひ方」に「等しい」。
然るに、
(13)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
に対して、
(ⅲ)
1 (1) P A
1 (2)~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→P 2含意の定義
4(4) ~P A
14(5)~Q 34MTT
である。
然るに、
(02)(13)により、
(14)
(ⅱ)
1 (1) Q→P A
2(2) ~P A
12(3)~Q 12MTT
(ⅲ)
1 (1) P A
1 (2)~Q∨P 1∨I
1 (3) Q→P 2含意の定義
4(4) ~P A
14(5)~Q 34MTT
は、「仮定」そのものを、「左側」に書くならば、
(ⅱ)
Q→P (1) Q→P A
~P(2) ~P A
Q→P,~P(3)~Q 12MTT
(ⅲ)
P (1) P A
P (2)~Q∨P 1∨I
P (3) Q→P 2含意の定義
~P(4) ~P A
P,~P(5)~Q 34MTT
従って、
(14)により、
(15)
(ⅱ)Q→P,~P(3)~Q 12MTT
(ⅲ) P,~P(5)~Q 34MTT
は、それぞれ、「結論」としては、
② ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
③ ~Q≡バカボンのパパは天才ではない。
で「同じ」であっても、
② バカボンのパパが天才であるならば、太陽が西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
③ 太陽は西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
となるため、「論証」としては、「同じ」ではない。
然るに、
(16)
③ 太陽は西から昇り、尚且つ、太陽は西からは昇らない。
といふことは、「矛盾(Contradiction)」に他ならない。
然るに、
(17)
矛盾からは何でも証明できる
⊥(矛盾)がかかわる推論規則がもう一つあります。それは、という内容を持った推論規則で、その名も「矛盾」です。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、164頁)
従って、
(16)(17)により、
(18)
(ⅱ)P,~P├ Q
(ⅱ)太陽は西から昇る。然るに、太陽は西からは昇らない。故に、バカボンのパパは天才ではない。
といふ「連式(推論)」は、「健全(sound)」ではないが、「妥当(valid)」である。
然るに、
(06)(09)により、
(19)
③(~P&P)→Q
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)ならば、バカボンのパパは天才である。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(20)
③(~P&P)
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)
といふ「矛盾」は、「恒に偽である」所の、「恒偽式(contradiction)」である。
然るに、
(21)
2 推論の規則
論理式 A と、論理式 A→B が共に真ならば、論理式 B も真である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、174頁)
然るに、
(19)(20)により、
(22)
③(~P&P)→Q
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)ならば、バカボンのパパは天才である。
は「恒に真」であっても、
③(~P&P)
③(太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る)
は「恒に偽」であるため、
A ≡(~P&P)
A→B≡(~P&P)→Q
であるとして、
論理式 A と、
論理式 A→B が共に真なる。
といふことは、「絶対に無い」。
従って、
(18)~(22)により、
(23)
(ⅱ)~P,P├ Q
(ⅱ)太陽は西からは昇らない。然るに、太陽は西から昇る。故に、バカボンのパパは天才である。
といふ「連式(推論)」は、「妥当(valid)」であるが、だからと言って、この「推論」からは、
(ⅱ)バカボンのパパが天才である。
といふことには、ならない。
令和02年01月30日、毛利太。
分かりにくいが、極めて、重要な「仮定の解消(CP)」について(Ⅱ)。
(01)
①「風邪を引いた」ので、「会社を休む」。
と言へるのであれば、
②「風邪を引いた」ならば「会社を休む」。
といふことが、言へなければならない。
従って、
(01)により、
(02)
①「Pである」ので、「Qである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Qである」。
といふことが、言へなければならない。
従って、
(02)により、
(03)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
然るに、
(04)
29 P├ P
1(1)P A
これ以上短い連式は証明できないし、またその証明は可能な最も短い証明である。
No shorter sequent than this can be proved, and its proof is the shortest possible proof.
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、44頁と、原文)
然るに、
(05)
「・・・・・という仮定が与えられるならば、・・・・・と正しく結論することができる」という煩雑な表現の略記法があれば好都合であろう。このためわたしは、論理学の文献のなかでしばしば、しかし誤解を招きやすい仕方で、断定記号(assertion-sign)、
├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、16頁)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① P├ P
といふ「連式(sequent)」は、
①「Pである」ので「Pである」。
といふ「意味」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算(calculus)」は、
① P├ P
② ├ P→P
といふ「連式(sequents)」に、相当する。
然るに、
(08)
② ├ P→P
といふ「連式」は、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふ「意味」である。
従って、
(03)(07)(08)により、
(09)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」は、
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことを、示してゐる。
然るに、
(10)
(ⅱ)P→P├ ~P∨P
1 (1) P→P A
2 (2) ~(~P∨P) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨P 3∨I
23(5) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~P∨P 8∨I
12 (ア) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 29&I
1 (イ)~~(~P∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨P イDN
(ⅲ)~P∨P├ P→P
1 (1) ~P∨ P A
2 (2) P&~P A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~P) 25RAA
7 (7) P A
2 (8) ~P A
2 7 (9) P&~P 78&I
7 (ア)~(P&~P) 29RAA
1 (イ)~(P&~P) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
ウエ(オ) P&~P エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~P)&
(P&~P) イオ&I
1 ウ (キ) ~~P 7カRAA
1 ウ (ク) P キDN
1 (ケ) P→ P ウクCP
従って、
(10)により、
(11)
② P→P
③ ~P∨P
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」は、「途中」を「省略」して、
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ風に、書くこと出来る。
然るに、
(13)
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」は、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
といふ「連式」に相当する。
然るに、
(14)
③ ├ ~P∨P(排中律)
といふ「連式」は、
③ Pでないか、または、Pである。
といふ、「意味」である。
然るに、
(15)
(3)~P∨P
であるならば、
(3)~真∨真 であるか、
(〃)~偽∨偽 であるかの、いづれかである。
然るに、
(16)
(3)~真∨真
(〃)~偽∨偽
であれば、
(3) 偽∨真
(〃) 真∨偽
である。
然るに、
(17)
(3) 偽∨真
(〃) 真∨偽
は、「真理表(Truth table)」により、両方とも、「真」である。
従って、
(14)~(17)により、
(18)
② P→P すなはち、
③ ~P∨P は、
③ ~真∨真 であるか、あるいは、
③ ~偽∨偽 であるが、いづれにせよ、「真」である。
然るに、
(19)
② P→P すなはち、
③ ~P∨P は、
③ ~真∨真 であるか、あるいは、
③ ~偽∨偽 であるが、いづれにせよ、「真」である。
といふことは、
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、 Pの「真偽」は、「未定」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(06)(12)~(19)により、
(20)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、
② Pの「真」は、「未定」であって、
③ Pの「真」は、「未定」である。
然るに、
(21)
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」が、仮に、
1(1) P A
1(2) P→P 11CP
1(3)~P∨P 2含意の定義
と書かれるとするならば、その場合は、
② Pの「真」は、「確定」であって、
③ Pの「真」は、「確定」である。
といふことを、示してゐる。
(22)
例へば、
(ⅲ)~P∨P├ P→P
1 (1) ~P∨ P A
2 (2) P&~P A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~P) 25RAA
7 (7) P A
2 (8) ~P A
2 7 (9) P&~P 78&I
7 (ア)~(P&~P) 29RAA
1 (イ)~(P&~P) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
ウエ(オ) P&~P エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~P)&
(P&~P) イオ&I
1 ウ (キ) ~~P 7カRAA
1 ウ (ク) P キDN
1 (ケ) P→ P ウクCP
といふ「計算」に於ける、
1 (1)
2 (2)
3 (3)
2 (4)
23 (5)
3 (6)
7 (7)
2 (8)
2 7 (9)
7 (ア)
1 (イ)
ウ (ウ)
エ(エ)
ウエ(オ)
1 ウエ(カ)
1 ウ (キ)
1 ウ (ク)
1 (ケ)
といふ「部分」は、
1 ウエ(カ)
であれば、 (〃)の「行」では、
1 (1) ~P∨ P A
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
といふ「3つの仮定」が「真」である。といふことが、その時点に於いて、「確定」である。
といふことを、示してゐる。
従って、
(20)(21)(22)により、
(23)
(ⅰ)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではなく、同じく、
③ Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではないのであれば、
といふのであれば、
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」を、
(1) P A
1(2) P→P 11CP
1(3)~P∨P 2含意の定義
といふ風に、書くことは、出来ない。
然るに、
(24)
困難さの第二の理由には、自然演繹には「仮定の解消」(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きがあり、それがなかなか理解しづらいことです。自然演繹は、「仮定の解消」のおかげで公理なしに演繹システムになり得ており、その意味で「仮定の解消」は自然演繹の本質だと言っても過言ではありません。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、144頁)
従って、
(23)(24)により、
(25)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」に於ける、「仮定の解消」とは、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではないからである。
といふ風に、「説明」することが出来る。
従って、
(03)(25)により、
(26)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことと、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではない。
といふことによって、
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」に於ける、「仮定の解消」を、「説明」することが出来る。
然るに、
(27)
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなっていない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
従って、
(26)(27)により、
(28)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことは、「古文」で言ふと、
① Pなれ(已然形)ば、Pなり。
と言へるのであれば、
② Pなら(未然形)ば、Pなり。
といふことが、言へなければならない。
といふことに、相当する。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
といふ「連式」は、
① Pなれ(已然形)ば、Pなり。
② Pなら(未然形)ば、Pなり。
といふ「日本語」に、相当する。
令和02年01月30日、毛利太。
①「風邪を引いた」ので、「会社を休む」。
と言へるのであれば、
②「風邪を引いた」ならば「会社を休む」。
といふことが、言へなければならない。
従って、
(01)により、
(02)
①「Pである」ので、「Qである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Qである」。
といふことが、言へなければならない。
従って、
(02)により、
(03)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
然るに、
(04)
29 P├ P
1(1)P A
これ以上短い連式は証明できないし、またその証明は可能な最も短い証明である。
No shorter sequent than this can be proved, and its proof is the shortest possible proof.
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、44頁と、原文)
然るに、
(05)
「・・・・・という仮定が与えられるならば、・・・・・と正しく結論することができる」という煩雑な表現の略記法があれば好都合であろう。このためわたしは、論理学の文献のなかでしばしば、しかし誤解を招きやすい仕方で、断定記号(assertion-sign)、
├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、16頁)
従って、
(04)(05)により、
(06)
① P├ P
といふ「連式(sequent)」は、
①「Pである」ので「Pである」。
といふ「意味」である。
然るに、
(07)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算(calculus)」は、
① P├ P
② ├ P→P
といふ「連式(sequents)」に、相当する。
然るに、
(08)
② ├ P→P
といふ「連式」は、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふ「意味」である。
従って、
(03)(07)(08)により、
(09)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」は、
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことを、示してゐる。
然るに、
(10)
(ⅱ)P→P├ ~P∨P
1 (1) P→P A
2 (2) ~(~P∨P) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨P 3∨I
23(5) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~P∨P 8∨I
12 (ア) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 29&I
1 (イ)~~(~P∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨P イDN
(ⅲ)~P∨P├ P→P
1 (1) ~P∨ P A
2 (2) P&~P A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~P) 25RAA
7 (7) P A
2 (8) ~P A
2 7 (9) P&~P 78&I
7 (ア)~(P&~P) 29RAA
1 (イ)~(P&~P) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
ウエ(オ) P&~P エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~P)&
(P&~P) イオ&I
1 ウ (キ) ~~P 7カRAA
1 ウ (ク) P キDN
1 (ケ) P→ P ウクCP
従って、
(10)により、
(11)
② P→P
③ ~P∨P
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
(ⅰ)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」は、「途中」を「省略」して、
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ風に、書くこと出来る。
然るに、
(13)
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」は、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
といふ「連式」に相当する。
然るに、
(14)
③ ├ ~P∨P(排中律)
といふ「連式」は、
③ Pでないか、または、Pである。
といふ、「意味」である。
然るに、
(15)
(3)~P∨P
であるならば、
(3)~真∨真 であるか、
(〃)~偽∨偽 であるかの、いづれかである。
然るに、
(16)
(3)~真∨真
(〃)~偽∨偽
であれば、
(3) 偽∨真
(〃) 真∨偽
である。
然るに、
(17)
(3) 偽∨真
(〃) 真∨偽
は、「真理表(Truth table)」により、両方とも、「真」である。
従って、
(14)~(17)により、
(18)
② P→P すなはち、
③ ~P∨P は、
③ ~真∨真 であるか、あるいは、
③ ~偽∨偽 であるが、いづれにせよ、「真」である。
然るに、
(19)
② P→P すなはち、
③ ~P∨P は、
③ ~真∨真 であるか、あるいは、
③ ~偽∨偽 であるが、いづれにせよ、「真」である。
といふことは、
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、 Pの「真偽」は、「未定」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(06)(12)~(19)により、
(20)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、
② Pの「真」は、「未定」であって、
③ Pの「真」は、「未定」である。
然るに、
(21)
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」が、仮に、
1(1) P A
1(2) P→P 11CP
1(3)~P∨P 2含意の定義
と書かれるとするならば、その場合は、
② Pの「真」は、「確定」であって、
③ Pの「真」は、「確定」である。
といふことを、示してゐる。
(22)
例へば、
(ⅲ)~P∨P├ P→P
1 (1) ~P∨ P A
2 (2) P&~P A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~P) 25RAA
7 (7) P A
2 (8) ~P A
2 7 (9) P&~P 78&I
7 (ア)~(P&~P) 29RAA
1 (イ)~(P&~P) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
ウエ(オ) P&~P エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~P)&
(P&~P) イオ&I
1 ウ (キ) ~~P 7カRAA
1 ウ (ク) P キDN
1 (ケ) P→ P ウクCP
といふ「計算」に於ける、
1 (1)
2 (2)
3 (3)
2 (4)
23 (5)
3 (6)
7 (7)
2 (8)
2 7 (9)
7 (ア)
1 (イ)
ウ (ウ)
エ(エ)
ウエ(オ)
1 ウエ(カ)
1 ウ (キ)
1 ウ (ク)
1 (ケ)
といふ「部分」は、
1 ウエ(カ)
であれば、 (〃)の「行」では、
1 (1) ~P∨ P A
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~P A
といふ「3つの仮定」が「真」である。といふことが、その時点に於いて、「確定」である。
といふことを、示してゐる。
従って、
(20)(21)(22)により、
(23)
(ⅰ)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
③ ├ ~P∨P(排中律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではなく、同じく、
③ Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではないのであれば、
といふのであれば、
1(1) P A
(2) P→P 11CP
(3)~P∨P 2含意の定義
といふ「計算」を、
(1) P A
1(2) P→P 11CP
1(3)~P∨P 2含意の定義
といふ風に、書くことは、出来ない。
然るに、
(24)
困難さの第二の理由には、自然演繹には「仮定の解消」(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きがあり、それがなかなか理解しづらいことです。自然演繹は、「仮定の解消」のおかげで公理なしに演繹システムになり得ており、その意味で「仮定の解消」は自然演繹の本質だと言っても過言ではありません。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、144頁)
従って、
(23)(24)により、
(25)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」に於ける、「仮定の解消」とは、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではないからである。
といふ風に、「説明」することが出来る。
従って、
(03)(25)により、
(26)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことと、
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
に於いて、
① Pの「真」は、「確定」であって、「未定」ではなく、逆に、
② Pの「真」は、「未定」であって、「確定」ではない。
といふことによって、
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」に於ける、「仮定の解消」を、「説明」することが出来る。
然るに、
(27)
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなっていない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
従って、
(26)(27)により、
(28)
①「Pである」ので、「Pである」。
と言へるのであれば、
②「Pである」ならば「Pである」。
といふことが、言へなければならない。
といふことは、「古文」で言ふと、
① Pなれ(已然形)ば、Pなり。
と言へるのであれば、
② Pなら(未然形)ば、Pなり。
といふことが、言へなければならない。
といふことに、相当する。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
① P├ P
② ├ P→P(同一律)
といふ「連式」は、
① Pなれ(已然形)ば、Pなり。
② Pなら(未然形)ば、Pなり。
といふ「日本語」に、相当する。
令和02年01月30日、毛利太。
2020年1月29日水曜日
~P→(P→Q):西から太陽ならば、・・・・・。
― 興味深い「恒真式」を思ひついたので、前言を翻して、今日も書きます。―
(01)
(ⅱ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
(7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8(8) P A
8(9) ~~P 8DN
8(ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
然るに、
(02)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
② ~P→(P→Q)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
① P→Q≡PならばQである。
といふ「含意」は、
① 真→偽≡真ならば偽である。
であるときに限って、「式全体」として、「偽」になる。
従って、
(04)により、
(05)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PならばQである。
といふ「式」は、
② (P→Q)
② (真→偽)
でなければ、「偽」にはなれない。
然るに、
(06)
② (P→Q)
② (真→偽)
であれば、
② ~P→(P→Q) は、
② ~真→(真→偽) である。
然るに、
(07)
② ~P
② ~真
であれば、
② ~P は、偽であり、
② ~真 は、偽である。
である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
① P→Q ≡PならばQである。
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PならばQである。
に於いて、
① であれば「偽」になれるが、
② の場合は「偽」になれない。
従って、
(09)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PであるならばQである。
といふ「式」は、「偽」になれない。が故に、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)により、
(10)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PであるならばQである。
に於いて、
P=太陽が西から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
といふ「代入(Substitutuion)」を行ふと、
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「仮言命題」は、「恒に、真」である。
然るに、
(11)
(ⅲ)
1 (1)~P→(P→Q) A
2 (2)~P& P A
2 (3)~P 2&E
12 (4) P→Q 13MPP
2 (5) P 2&E
12 (6) Q 45MPP
1 (7)~P&P→ Q 26CP
(ⅳ)
1 (1)~P&P →Q 26CP
2 (2)~P A
3(3) P A
23(4)~P&P 23&I
123(5) Q 14MPP
12 (6) P→Q 35CP
1 (7)~P→(P→Q) 26CP
従って、
(11)により、
(12)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pであるならば、Qである。
③(~P&P)→Q ≡PでなくてPであるならば、Qである。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「日本語」に於いて、
②=③ である。
然るに、
(14)
③(~P&P)≡太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る。
といふことは、「矛盾」であるため、「絶対に有り得ない」。
従って、
(13)(14)により、
(15)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「日本語」は、
③ 絶対に有り得ないことが、起こるならば、 その時は、バカボンのパパは天才である。
といふ「意味」になる。
然るに、
(16)
④ 太陽は西からは昇らない(太陽は東から昇る)。
といふことは、「常識」である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
だけでなく、
④ 太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
であったとしても、これらの「日本語」は、
④ 絶対に有り得ないことが、起こるならば、 その時は、バカボンのパパは天才である。
といふ、「意味」になる。
従って、
(18)
④ 太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ風に、ある人が言ふのであれば、その人は、暗に、
④ バカボンのパパは天才ではない。
といふ風に、言ってゐる。
然るに、
(19)
(ⅱ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
(7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8(8) P A
8(9) ~~P 8DN
8(ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
に於ける、「含意の定義」の「証明」は、「次(20)」の通りである。
(20)
(ⅰ)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 7カRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(20)により、
(21)
① P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(22)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(21)(22)により、
(23)
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
といふ「4行の計算」は、「代入の規則」によって、「正しい」。
(24)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
に関しては、昨日も書いたものの、
興味のある定理の大ていのものは、事実上CPを適用することによって導かれる。たとえば、
Most theorems of intrest are obtained in fact by application of CP. For example:
38 ├ P→P(連式29を参照)
1(1)P A
(2)P→P 1,1 CP
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、64頁と、原文)
といふ、ことです。
従って、
(19)~(24)により、
(25)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pならば、Qである。
に対する、「代入例(substitution instance)」として、
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」は、「恒真(恒に真)」である。
同様に、
(26)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pならば、Qである。
に対する、「代入例(substitution instance)」として、
② If pigs are flying in formation over the English Channel then If pigs are not flying in formation over the English Channel then Napoleon is an American.
といふ「命題」も、「恒真(恒に真)」である。
令和02年01月29日、毛利太。
(01)
(ⅱ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
(7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8(8) P A
8(9) ~~P 8DN
8(ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
然るに、
(02)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
② ~P→(P→Q)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(04)
① P→Q≡PならばQである。
といふ「含意」は、
① 真→偽≡真ならば偽である。
であるときに限って、「式全体」として、「偽」になる。
従って、
(04)により、
(05)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PならばQである。
といふ「式」は、
② (P→Q)
② (真→偽)
でなければ、「偽」にはなれない。
然るに、
(06)
② (P→Q)
② (真→偽)
であれば、
② ~P→(P→Q) は、
② ~真→(真→偽) である。
然るに、
(07)
② ~P
② ~真
であれば、
② ~P は、偽であり、
② ~真 は、偽である。
である。
従って、
(04)~(07)により、
(08)
① P→Q ≡PならばQである。
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PならばQである。
に於いて、
① であれば「偽」になれるが、
② の場合は「偽」になれない。
従って、
(09)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PであるならばQである。
といふ「式」は、「偽」になれない。が故に、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)により、
(10)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、PであるならばQである。
に於いて、
P=太陽が西から昇る。
Q=バカボンのパパは天才である。
といふ「代入(Substitutuion)」を行ふと、
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「仮言命題」は、「恒に、真」である。
然るに、
(11)
(ⅲ)
1 (1)~P→(P→Q) A
2 (2)~P& P A
2 (3)~P 2&E
12 (4) P→Q 13MPP
2 (5) P 2&E
12 (6) Q 45MPP
1 (7)~P&P→ Q 26CP
(ⅳ)
1 (1)~P&P →Q 26CP
2 (2)~P A
3(3) P A
23(4)~P&P 23&I
123(5) Q 14MPP
12 (6) P→Q 35CP
1 (7)~P→(P→Q) 26CP
従って、
(11)により、
(12)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pであるならば、Qである。
③(~P&P)→Q ≡PでなくてPであるならば、Qである。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「日本語」に於いて、
②=③ である。
然るに、
(14)
③(~P&P)≡太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇る。
といふことは、「矛盾」であるため、「絶対に有り得ない」。
従って、
(13)(14)により、
(15)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「日本語」は、
③ 絶対に有り得ないことが、起こるならば、 その時は、バカボンのパパは天才である。
といふ「意味」になる。
然るに、
(16)
④ 太陽は西からは昇らない(太陽は東から昇る)。
といふことは、「常識」である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
③ 太陽が西から昇らず、尚且つ、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
だけでなく、
④ 太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
であったとしても、これらの「日本語」は、
④ 絶対に有り得ないことが、起こるならば、 その時は、バカボンのパパは天才である。
といふ、「意味」になる。
従って、
(18)
④ 太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ風に、ある人が言ふのであれば、その人は、暗に、
④ バカボンのパパは天才ではない。
といふ風に、言ってゐる。
然るに、
(19)
(ⅱ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 5含意の定義
(7)~~P∨(P→Q) 6∨I
8(8) P A
8(9) ~~P 8DN
8(ア)~~P∨(P→Q) 9∨I
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
に於ける、「含意の定義」の「証明」は、「次(20)」の通りである。
(20)
(ⅰ)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 7カRAA
1 ウ (ク) Q キDN
1 (ケ) P→ Q ウクCP
従って、
(20)により、
(21)
① P→Q
② ~P∨Q
に於いて、
①=② である。
然るに、
(22)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(21)(22)により、
(23)
(2) P→P 11CP
(3) ~P∨P 2含意の定義
(イ)~~P∨(P→Q) 3478ア∨E
(ウ) ~P→(P→Q) イ含意の定義
といふ「4行の計算」は、「代入の規則」によって、「正しい」。
(24)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP
に関しては、昨日も書いたものの、
興味のある定理の大ていのものは、事実上CPを適用することによって導かれる。たとえば、
Most theorems of intrest are obtained in fact by application of CP. For example:
38 ├ P→P(連式29を参照)
1(1)P A
(2)P→P 1,1 CP
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、64頁と、原文)
といふ、ことです。
従って、
(19)~(24)により、
(25)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pならば、Qである。
に対する、「代入例(substitution instance)」として、
② 太陽が西から昇らないならば、太陽が西から昇るならば、バカボンのパパは天才である。
といふ「命題」は、「恒真(恒に真)」である。
同様に、
(26)
② ~P→(P→Q)≡Pでないならば、Pならば、Qである。
に対する、「代入例(substitution instance)」として、
② If pigs are flying in formation over the English Channel then If pigs are not flying in formation over the English Channel then Napoleon is an American.
といふ「命題」も、「恒真(恒に真)」である。
令和02年01月29日、毛利太。
2020年1月28日火曜日
分かりにくいが、極めて、重要な「仮定の解消(CP)」について。
― 事情があって、明日からしばらくの間(1・2・3週間くらひ?)、ブログを書くことが、出来そうもありません。ただし、ブログを止めてしまふわけでは、決してないので、そのことだけは、確認させて貰いたいと思ひます。―
(01)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
断定を表す。
然るに、
(02)
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① Pなら(未然形)ばQなり。
⑤ Pなれ(已然形)ばQなり。
に於いて、
① Pは、「未定」であって、
⑤ Pは、「確定」である。
従って、
(03)により、
(04)
① Pなれ(已然形)ばQなり。
② Pなら(未然形)ばQなり。
といふ「文語」は、
① PなのでQである。
② PならばQである。
といふ「口語」に相当する。
従って、
(03)(04)により、
(05)
以下では、
① Pなれ(已然形)ばQなり。
② Pなら(未然形)ばQなり。
と書けば、
① PなのでQである。
② PならばQである。
といふ「意味」であって、尚且つ、
① のPは、「確定」であって、
② のPは、「未定」である。
とする。
然るに、
(06)
「・・・・・という仮定が与えられるならば、・・・・・と正しく結論することができる」という煩雑な表現の略記法があれば好都合であろう。このためわたしは、論理学の文献のなかでしばしば、しかし誤解を招きやすい仕方で、断定記号(assertion-sign)、
├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、16頁)
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P├ P
と書くならば、
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふ「意味」であって、
① のPは、「確定」であって、「未定」ではない。
然るに、
(08)
1(1)P 仮定
に於いて、
1 とは、すなはち、
P である。
従って、
(09)
1(1)P 仮定
といいふことは、実際には、
P(1)P 確定
といふ、ことになる。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
1(1)P 仮定
は、その実、
① P├ P
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふことなる。
然るに、
(11)
29 P├ P
1(1)P A
これ以上短い連式は証明できないし、またその証明は可能な最も短い証明である。
No shorter sequent than this can be proved, and its proof is the shortest possible proof.
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、44頁と、原文)
従って、
(10)(11)により、
(12)
もう一度、確認すると、
1(1)P 仮定
といふ「証明」は、その実、
① P├ P
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふ、ことであり、それ故、
① Pは、「確定」である。
然るに、
(13)
興味のある定理の大ていのものは、事実上CPを適用することによって導かれる。たとえば、
Most theorems of intrest are obtained in fact by application of CP. For example:
38 ├ P→P(連式29を参照)
1(1)P A
(2)P→P 1,1 CP
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、64頁と、原文)
従って、
(13)により、
(14)
1(1)P A
(2)PならばPである。11 CP
といふ興味のある定理は、CPを適用することによって導かれる。
然るに、
(15)
38 ├ P→P(連式29を参照)
├ ~P∨P(排中律)
1 (1) P A
(2) P→ P 11CP
3 (3) P&~P A
3 (4) P 3&E
3 (5) P 24MPP
3 (6) ~P 3&E
3 (7) P&~P 56&I
(8) ~(P&~P) 37RAA
9 (9) ~(~P∨P) A
ア(ア) ~P A
ア(イ) ~P∨P ア∨I
9ア(ウ) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 9イ&I
9 (エ) ~~P アウRAA
9 (オ) P エDN
9 (カ) ~P∨P オ∨I
9 (キ) ~(~P∨P)&
~P∨P 9カ&I
(ク)~~(~P∨P) 9キRAA
(ケ) ~P∨P クDN
(〃)Pでないか、または、である。 クDN
従って、
(14)(15)により、
(16)
1(1)P A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。 クDN
といふ興味のある定理である、「同一律」は、CPによって、「排中律」は、RAAとDNによって、導かれる。
然るに、
(17)
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。
といふのであれば、固より、明らかに、
③ Pは「未定」である。
従って、
(05)(07)(15)(16)(17)により、
(18)
1(1)Pである。 A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。クDN
に於いて、順番に、
① Pは「確定」であり、
② Pは「未定」であり、
③ Pは「未定」である。
然るに、
(19)
1(1)Pである。 A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。 クDN
であるといふことは、
(1)に於ける「仮定の数」は、「1番目の仮定」が「1個」。
(2)に於ける「仮定の数」は、「0個」。
(ケ)に於ける「仮定の数」も、「0個」。
である。といふことになる。
従って、
(19)により、
(20)
(1)から、
(2)へ降りた「時点」で、
(1)にあった「仮定」が、「無くなってゐる」。
然るに、
(21)
困難さの第二の理由には、自然演繹には「仮定の解消」(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きがあり、それがなかなか理解しづらいことです。自然演繹は、「仮定の解消」のおかげで公理なしに演繹システムになり得ており、その意味で「仮定の解消」は自然演繹の本質だと言っても過言ではありません。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、144頁)
従って、
(12)(15)(19)(20)(21)により、
(22)
(1)Pなれ(已然形)ばPなり。
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
に於いて、
(1)から、
(2)へ降りた「時点」で、「仮定の解消」が行はれ、
(1)のPは、「確定」から、
(2)のPは、「未定」に、変はってゐる。
従って、
(05)(12)(15)(22)により、
(23)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」、すなはち、
1(1)Pである。 A
(2)Pなら(未然形)ばPなり。 11CP
といふ「計算」に於いて、
(1)のPは、「確定」から、
(2)のPは、「未定」に、変はってゐる。
ものの、何故、さうなのかと言はば、
(2)P→P
といふ「式」は、
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
といふ「日本語」に、相当し、
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
といふ「日本語」に於いて、
(2)Pは、「未定」である。
からである。
といふ、ことなる。
然るに、
(24)
1(1)P A
に於いて、 Aは、
Assumptionの
A、すなはち、
「仮定」のAである。
従って、
(23)(24)により、
(25)
1(1)P A
に於いて、P は、「確定」であると、
「仮定」されてゐて、
(2)P→P 11CP
に於いて、P は、「確定」であるといふ、
「仮定」が、「解消」されてゐる。
従って、
(21)(25)により、
(26)
「仮定の解消」といふのは、確かに、(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きである。
といふ、ことになるが、より正確に言ふと、
「仮定の解消」といふのは、(最初に「確定」としておいて、あとで「未定」にする)という手続きである。
といふ、ことになる。
然るに、
(27)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
断定を表す。
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
といふ事情は、英語にはないため、右のやうな「説明」を、E.J.レモン先生が、してゐるわけでは、もちろん、ない。
令和02年01月28日、毛利太。
(01)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
断定を表す。
然るに、
(02)
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① Pなら(未然形)ばQなり。
⑤ Pなれ(已然形)ばQなり。
に於いて、
① Pは、「未定」であって、
⑤ Pは、「確定」である。
従って、
(03)により、
(04)
① Pなれ(已然形)ばQなり。
② Pなら(未然形)ばQなり。
といふ「文語」は、
① PなのでQである。
② PならばQである。
といふ「口語」に相当する。
従って、
(03)(04)により、
(05)
以下では、
① Pなれ(已然形)ばQなり。
② Pなら(未然形)ばQなり。
と書けば、
① PなのでQである。
② PならばQである。
といふ「意味」であって、尚且つ、
① のPは、「確定」であって、
② のPは、「未定」である。
とする。
然るに、
(06)
「・・・・・という仮定が与えられるならば、・・・・・と正しく結論することができる」という煩雑な表現の略記法があれば好都合であろう。このためわたしは、論理学の文献のなかでしばしば、しかし誤解を招きやすい仕方で、断定記号(assertion-sign)、
├
を導入する。これは「故に」(therefore)と読むのが便利であろう。
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、16頁)
従って、
(05)(06)により、
(07)
① P├ P
と書くならば、
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふ「意味」であって、
① のPは、「確定」であって、「未定」ではない。
然るに、
(08)
1(1)P 仮定
に於いて、
1 とは、すなはち、
P である。
従って、
(09)
1(1)P 仮定
といいふことは、実際には、
P(1)P 確定
といふ、ことになる。
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
1(1)P 仮定
は、その実、
① P├ P
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふことなる。
然るに、
(11)
29 P├ P
1(1)P A
これ以上短い連式は証明できないし、またその証明は可能な最も短い証明である。
No shorter sequent than this can be proved, and its proof is the shortest possible proof.
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、44頁と、原文)
従って、
(10)(11)により、
(12)
もう一度、確認すると、
1(1)P 仮定
といふ「証明」は、その実、
① P├ P
① Pなれ(已然形)ばPなり。
といふ、ことであり、それ故、
① Pは、「確定」である。
然るに、
(13)
興味のある定理の大ていのものは、事実上CPを適用することによって導かれる。たとえば、
Most theorems of intrest are obtained in fact by application of CP. For example:
38 ├ P→P(連式29を参照)
1(1)P A
(2)P→P 1,1 CP
(E.J.レモン、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、論理学入門、64頁と、原文)
従って、
(13)により、
(14)
1(1)P A
(2)PならばPである。11 CP
といふ興味のある定理は、CPを適用することによって導かれる。
然るに、
(15)
38 ├ P→P(連式29を参照)
├ ~P∨P(排中律)
1 (1) P A
(2) P→ P 11CP
3 (3) P&~P A
3 (4) P 3&E
3 (5) P 24MPP
3 (6) ~P 3&E
3 (7) P&~P 56&I
(8) ~(P&~P) 37RAA
9 (9) ~(~P∨P) A
ア(ア) ~P A
ア(イ) ~P∨P ア∨I
9ア(ウ) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 9イ&I
9 (エ) ~~P アウRAA
9 (オ) P エDN
9 (カ) ~P∨P オ∨I
9 (キ) ~(~P∨P)&
~P∨P 9カ&I
(ク)~~(~P∨P) 9キRAA
(ケ) ~P∨P クDN
(〃)Pでないか、または、である。 クDN
従って、
(14)(15)により、
(16)
1(1)P A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。 クDN
といふ興味のある定理である、「同一律」は、CPによって、「排中律」は、RAAとDNによって、導かれる。
然るに、
(17)
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。
といふのであれば、固より、明らかに、
③ Pは「未定」である。
従って、
(05)(07)(15)(16)(17)により、
(18)
1(1)Pである。 A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。クDN
に於いて、順番に、
① Pは「確定」であり、
② Pは「未定」であり、
③ Pは「未定」である。
然るに、
(19)
1(1)Pである。 A
(2)PならばPなり(同一律)。 11 CP
(ケ)Pでないか、または、である(排中律)。 クDN
であるといふことは、
(1)に於ける「仮定の数」は、「1番目の仮定」が「1個」。
(2)に於ける「仮定の数」は、「0個」。
(ケ)に於ける「仮定の数」も、「0個」。
である。といふことになる。
従って、
(19)により、
(20)
(1)から、
(2)へ降りた「時点」で、
(1)にあった「仮定」が、「無くなってゐる」。
然るに、
(21)
困難さの第二の理由には、自然演繹には「仮定の解消」(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きがあり、それがなかなか理解しづらいことです。自然演繹は、「仮定の解消」のおかげで公理なしに演繹システムになり得ており、その意味で「仮定の解消」は自然演繹の本質だと言っても過言ではありません。
(小島寛之、証明と論理に強くなる、2017年、144頁)
従って、
(12)(15)(19)(20)(21)により、
(22)
(1)Pなれ(已然形)ばPなり。
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
に於いて、
(1)から、
(2)へ降りた「時点」で、「仮定の解消」が行はれ、
(1)のPは、「確定」から、
(2)のPは、「未定」に、変はってゐる。
従って、
(05)(12)(15)(22)により、
(23)
1(1)P A
(2)P→P 11CP
といふ「計算」、すなはち、
1(1)Pである。 A
(2)Pなら(未然形)ばPなり。 11CP
といふ「計算」に於いて、
(1)のPは、「確定」から、
(2)のPは、「未定」に、変はってゐる。
ものの、何故、さうなのかと言はば、
(2)P→P
といふ「式」は、
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
といふ「日本語」に、相当し、
(2)Pなら(未然形)ばPなり。
といふ「日本語」に於いて、
(2)Pは、「未定」である。
からである。
といふ、ことなる。
然るに、
(24)
1(1)P A
に於いて、 Aは、
Assumptionの
A、すなはち、
「仮定」のAである。
従って、
(23)(24)により、
(25)
1(1)P A
に於いて、P は、「確定」であると、
「仮定」されてゐて、
(2)P→P 11CP
に於いて、P は、「確定」であるといふ、
「仮定」が、「解消」されてゐる。
従って、
(21)(25)により、
(26)
「仮定の解消」といふのは、確かに、(最初に仮定しておいて、あとでなかったことにする)という手続きである。
といふ、ことになるが、より正確に言ふと、
「仮定の解消」といふのは、(最初に「確定」としておいて、あとで「未定」にする)という手続きである。
といふ、ことになる。
然るに、
(27)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
断定を表す。
① 未然形
(c)
「ば」に続いて「仮定条件」を表す。
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
⑤ 已然形
(a)「ば」「ども」に続いて「確定条件」を表す。
*已然―前の「未然」の反対で、「已に然り」、すなわち、「すでにそうなっている」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23・24頁)
といふ事情は、英語にはないため、右のやうな「説明」を、E.J.レモン先生が、してゐるわけでは、もちろん、ない。
令和02年01月28日、毛利太。
「素朴対偶論」と「未然形」。
(01)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」を「素朴対偶論」とする。
従って、
(02)
「素朴対偶論」により、「記号」で書くならば、
① P→ Q
② ~( P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(03)
(ⅴ)
1 (1) ~(P→ Q) A
2(2) ~(P&~Q) A
2(3) ~P∨ Q 2ド・モルガンの法則
2(4) P→ Q 3含意の定義
12(5) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 12&I
1 (6)~~(P&~Q) 25RAA
1 (7) P&~Q 6DN
(ⅵ)
1 (1) P&~Q A
2(2) P→ Q A
2(3) P 1&E
12(4) Q 23MPP
1 (5) ~Q 1&E
12(6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~(P→ Q) 26RAA
従って、
(03)により、
(04)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
に於いて、
⑤=⑥ である。
然るに、
(05)
(ⅵ)
1 (1) P&~Q A
1 (2) ~Q 1&E
1 (3) P 1&E
1 (4) ~Q& P 23&I
(ⅶ)
1 (1) ~Q& P A
1 (2) P 1&E
1 (3) ~Q 1&E
1 (4) P&~Q 23&I
従って、
(05)により、
(06)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
に於いて、
⑥=⑦ である。
然るに、
(07)
(ⅶ)
1 (1) ~Q& P A
2(2) ~Q→~P A
1 (3) ~Q A
12(4) ~P 23MPP
1 (5) P 1&E
12(6) ~P&P 45&I
1 (7)~(~Q→~P) 2RAA
(ⅷ)
1 (1) ~(~Q→~P) A
2 (2) ~(~Q& P) A
2 (3) Q∨~P 2ド・モルガンの法則
4 (4) Q A
4 (5) ~~Q 4DN
4 (6) ~~Q∨~P 5∨I
7(7) ~P A
7(8) ~~Q∨~P 7∨I
2 (9) ~~Q∨~P 34678∨E
2 (ア) ~Q→~P 9含意の定義
12 (イ) ~(~Q→~P)&
(~Q→~P) 1ア&I
1 (ウ)~~(~Q→~P) 2イRAA
1 (エ) ~Q→~P ウDN
従って、
(07)により、
(08)
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑦=⑧ である。
従って、
(04)(06)(08)により、
(09)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑤=⑥ である。
⑥=⑦ である。
⑦=⑧ である。
従って、
(09)により、
(10)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑤=⑥=⑦=⑧ である。
従って、
(10)により、
(11)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於ける、それぞれの、「否定」である、
① ~~(P→ Q)
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~~(~Q→~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(01)(02)(11)により、
(12)
「二重否定の除去」により、
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)(12)により、
(13)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
①=②=③=④ であって、
⑤=⑥=⑦=⑧ であって、
⑤ は、① の「否定」であり、
⑥ は、② の「否定」であり、
⑦ は、③ の「否定」であり、
⑧ は、④ の「否定」である。
然るに、
(14)
② ~(P&~Q)≡(Pであって、Qでない。)といふことはない。
といふのであれば、
② は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
従って、
(01)(02)(12)(14)により、
(15)
① P→ Q ≡ Pならば、 Qである。
② ~(P&~Q)≡(Pであって、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
② は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
① も、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
然るに、
(16)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
① なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
① 断定を表す。
然るに、
(17)
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23頁)
従って、
(16)(17)により、
(18)
① Pなら(未然形)ばQである。
といふ「日本語」は、
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
といふ「意味」である。
然るに、
(19)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
として、
④ Qでない。
といふのであれば、
④ まだ、Pは起こってはゐない。
といふことになる。
然るに、
(20)
④ まだ、Pは起こってはゐない。
といふことは、
④ まだ、Pでない。
といふ、ことである。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
といふのであれば、
④ まだ、Qではない、ならば、まだ、Pではない。
といふ、ことになる。
然るに、
(22)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
④ まだ、Qではない、ならば、まだ、Pではない。
といふことは、
① Pであるなら(未然形)ばQである。
④ Qでないなら(未然形)ばPでない。
といふことである。
従って、
(12)(16)(17)(22)により、
(23)
① P→ Q≡Pであるなら(未然形)ばQである。
④ ~Q→~P≡Qでないなら(未然形)ばPでない。
に於いて、
①=④ である。といふことは、
未然 連用 終止 連体 已然 命令
① なら なり なり なる なれ なれ
といふ「活用」に於ける、
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
といふことからしても、「正しい」。
然るに、
(13)により、
(24)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、「矛盾」する。
然るに、
(25)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q 12MPP
2(5) ~Q 2&E
12(6) Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1 (1) P&~Q A
2(2) P→ Q A
1 (3)~(~P∨ Q) 1ド・モルガンの法則
2(4) ~P∨ Q 2含意の定義
12(5)~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 34&I
1 (6) ~(P→ Q) 25RAA
従って、
(24)(25)により、
(26)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、確かに、「矛盾」する。
然るに、
(27)
⑥ P&~Q≡Pであって、Qでない。
といふのであれば、
⑥ は、「Pである。」と言ってゐるし、「Qでない。」とも言ってゐる。
然るに、
(15)により、
(28)
① P→ Q≡PであるならばQである。
といふのであれば、
① は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
従って、
(27)(28)により、
(29)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
⑥ は、「Pである。」と、言ってゐるし、 「Qでない。」とも言ってゐる。
従って、
(26)(29)により、
(30)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、確かに、「矛盾」する。
令和02年01月28日、毛利太。
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」を「素朴対偶論」とする。
従って、
(02)
「素朴対偶論」により、「記号」で書くならば、
① P→ Q
② ~( P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ である。
然るに、
(03)
(ⅴ)
1 (1) ~(P→ Q) A
2(2) ~(P&~Q) A
2(3) ~P∨ Q 2ド・モルガンの法則
2(4) P→ Q 3含意の定義
12(5) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 12&I
1 (6)~~(P&~Q) 25RAA
1 (7) P&~Q 6DN
(ⅵ)
1 (1) P&~Q A
2(2) P→ Q A
2(3) P 1&E
12(4) Q 23MPP
1 (5) ~Q 1&E
12(6) Q&~Q 45&I
1 (7) ~(P→ Q) 26RAA
従って、
(03)により、
(04)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
に於いて、
⑤=⑥ である。
然るに、
(05)
(ⅵ)
1 (1) P&~Q A
1 (2) ~Q 1&E
1 (3) P 1&E
1 (4) ~Q& P 23&I
(ⅶ)
1 (1) ~Q& P A
1 (2) P 1&E
1 (3) ~Q 1&E
1 (4) P&~Q 23&I
従って、
(05)により、
(06)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
に於いて、
⑥=⑦ である。
然るに、
(07)
(ⅶ)
1 (1) ~Q& P A
2(2) ~Q→~P A
1 (3) ~Q A
12(4) ~P 23MPP
1 (5) P 1&E
12(6) ~P&P 45&I
1 (7)~(~Q→~P) 2RAA
(ⅷ)
1 (1) ~(~Q→~P) A
2 (2) ~(~Q& P) A
2 (3) Q∨~P 2ド・モルガンの法則
4 (4) Q A
4 (5) ~~Q 4DN
4 (6) ~~Q∨~P 5∨I
7(7) ~P A
7(8) ~~Q∨~P 7∨I
2 (9) ~~Q∨~P 34678∨E
2 (ア) ~Q→~P 9含意の定義
12 (イ) ~(~Q→~P)&
(~Q→~P) 1ア&I
1 (ウ)~~(~Q→~P) 2イRAA
1 (エ) ~Q→~P ウDN
従って、
(07)により、
(08)
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑦=⑧ である。
従って、
(04)(06)(08)により、
(09)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑤=⑥ である。
⑥=⑦ である。
⑦=⑧ である。
従って、
(09)により、
(10)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
⑤=⑥=⑦=⑧ である。
従って、
(10)により、
(11)
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於ける、それぞれの、「否定」である、
① ~~(P→ Q)
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~~(~Q→~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(01)(02)(11)により、
(12)
「二重否定の除去」により、
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(10)(12)により、
(13)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
③ ~(~Q& P)
④ ~Q→~P
⑤ ~(P→ Q)
⑥ P&~Q
⑦ ~Q& P
⑧ ~(~Q→~P)
に於いて、
①=②=③=④ であって、
⑤=⑥=⑦=⑧ であって、
⑤ は、① の「否定」であり、
⑥ は、② の「否定」であり、
⑦ は、③ の「否定」であり、
⑧ は、④ の「否定」である。
然るに、
(14)
② ~(P&~Q)≡(Pであって、Qでない。)といふことはない。
といふのであれば、
② は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
従って、
(01)(02)(12)(14)により、
(15)
① P→ Q ≡ Pならば、 Qである。
② ~(P&~Q)≡(Pであって、Qでない。)といふことはない。
に於いて、
② は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
① も、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
然るに、
(16)
未然 連用 終止 連体 已然 命令
① なら なり(に) なり なる なれ なれ (体言・連体形に接続)
① 断定を表す。
然るに、
(17)
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
(中村菊一、基礎からわかる古典文法、1978年、23頁)
従って、
(16)(17)により、
(18)
① Pなら(未然形)ばQである。
といふ「日本語」は、
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
といふ「意味」である。
然るに、
(19)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
として、
④ Qでない。
といふのであれば、
④ まだ、Pは起こってはゐない。
といふことになる。
然るに、
(20)
④ まだ、Pは起こってはゐない。
といふことは、
④ まだ、Pでない。
といふ、ことである。
従って、
(19)(20)により、
(21)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
といふのであれば、
④ まだ、Qではない、ならば、まだ、Pではない。
といふ、ことになる。
然るに、
(22)
① まだ、Pではないが、Pが起これば、Qである。
④ まだ、Qではない、ならば、まだ、Pではない。
といふことは、
① Pであるなら(未然形)ばQである。
④ Qでないなら(未然形)ばPでない。
といふことである。
従って、
(12)(16)(17)(22)により、
(23)
① P→ Q≡Pであるなら(未然形)ばQである。
④ ~Q→~P≡Qでないなら(未然形)ばPでない。
に於いて、
①=④ である。といふことは、
未然 連用 終止 連体 已然 命令
① なら なり なり なる なれ なれ
といふ「活用」に於ける、
*未然―「未だ然からず」、すなわち「まだ、そうなってゐない」の意である。
といふことからしても、「正しい」。
然るに、
(13)により、
(24)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、「矛盾」する。
然るに、
(25)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
12(4) Q 12MPP
2(5) ~Q 2&E
12(6) Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1 (1) P&~Q A
2(2) P→ Q A
1 (3)~(~P∨ Q) 1ド・モルガンの法則
2(4) ~P∨ Q 2含意の定義
12(5)~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 34&I
1 (6) ~(P→ Q) 25RAA
従って、
(24)(25)により、
(26)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、確かに、「矛盾」する。
然るに、
(27)
⑥ P&~Q≡Pであって、Qでない。
といふのであれば、
⑥ は、「Pである。」と言ってゐるし、「Qでない。」とも言ってゐる。
然るに、
(15)により、
(28)
① P→ Q≡PであるならばQである。
といふのであれば、
① は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
従って、
(27)(28)により、
(29)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① は、「Pである。」とは言ってゐないし、「Qでない。」とも言ってゐない。
⑥ は、「Pである。」と、言ってゐるし、 「Qでない。」とも言ってゐる。
従って、
(26)(29)により、
(30)
① P→ Q≡PであるならばQである。
⑥ P&~Q≡Pであって、 Qでない。
に於いて、
① と ⑥ は、確かに、「矛盾」する。
令和02年01月28日、毛利太。
2020年1月27日月曜日
先ほどの「記事(R02/0/27)」の補足です。
―「先ほどの記事(R02/0/27)」に、「(35)以下」を補足します。―
然るに、
(30)
(ⅰ)P→Q├ ~(P&~Q)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
2(4) ~Q 2&E
12(5) Q 13MPP
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)~(P&~Q)├ P→Q
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
12 (7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 27CP
従って、
(30)により、
(31)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(23)(31)により、
(32)
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(33)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
①=② であるが、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふのであれば、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
よりも、「もっと、変」であって、
② は、「分けが、分からない」。
然るに、
(29)(31)(33)により、
(34)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
― 以下が、「補足」になります。―
然るに、
(31)(32)により、
(35)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
の「代入例(Substitution instances)」として、
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふことは、
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
に於いても、
①=② である。
然るに、
(36)
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
といふ「式」から、
② ~( &~P)
といふ「部分」と除くと、
② ~((P→Q)&~P)
となって、この「式」は、
②((PならばQであって)Pでない)といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(37)
②((PならばQであって)Pでない)といふことはない。
といふことは、
② (PならばQ)ならばPである。
といふことである。
従って、
(36)(37)により、
(38)
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
といふ「式」は、
②((PならばQ)ならばPであって)Pでない)といふことはない。
といふ「意味」になる。
然るに、
(39)
②((PならばQ)ならばPであって)Pでない)といふことはない。
といふことは、
②((PならばQ)ならばPであって)Pである。
といふことである。
従って、
(34)~(39)により、
(40)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
と書いたものの、よく考へてみると、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふ「日本語」も、結局は、
②((PならばQ)ならばPであって)Pである。
といふ「意味」である。
然るに、
(41)
『素朴・対偶論』に関する、「昨日(R02/0/26)の記事」でも書いたものの、
① P→ Q ≡ Pならば、Qである。
② ~(P&~Q)≡(PであってQでない)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、
① Qである。
② Qでない、といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことに、他ならない。
然るに、
(42)
① Qである。
② Qでない、といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「記号」で書くと、
① Q
② ~~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「二重否定の除去」といふ。
従って、
(34)~(42)により、
(43)
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
② ((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
と言へるためには、
②「Q≡~~Q」である所の、「二重否定の除去」といふ「規則(Rule)」が、「公理(Axiom)」でなければ、ならない。
従って、
(43)により、
(44)
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
② ((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふ「パースの法則」を、「その通リである」と、認める一方で、
②「Q≡~~Q」である所の、「二重否定の除去」といふ「規則(Rule)」が、「公理(Axiom)」である。
といふことを、「否定」することは、出来ない。
然るに、
(45)
ここで言っているのは、
"「Pではない」ではないならば、Pである"
つまり、否定を~で表すと「~~PならばP」だと言ってます。
……何か問題が?
けどこれ「二重否定の除去」といって、成り立つことが示せないんですよ。
(背理法を絶対に認めない人たちの会)
従って、
(44)(45)により、
(46)
私自身は、「背理法を絶対に認めない人たちの会」には、入れては、貰へない。
(47)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」に対する「素朴・対偶論」といふ「命名」は、「このブログ」他の中で、私が行ったに、過ぎません。
従って、
(48)
「素朴集合論(naive set theory)」に対して、もちろん、
「素朴対偶論(naive contraposition theory)」といふ「用語」は、有りません。
令和02年01月27日、毛利太。
然るに、
(30)
(ⅰ)P→Q├ ~(P&~Q)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
2(4) ~Q 2&E
12(5) Q 13MPP
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)~(P&~Q)├ P→Q
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
12 (7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 27CP
従って、
(30)により、
(31)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(23)(31)により、
(32)
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(33)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
①=② であるが、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふのであれば、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
よりも、「もっと、変」であって、
② は、「分けが、分からない」。
然るに、
(29)(31)(33)により、
(34)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
― 以下が、「補足」になります。―
然るに、
(31)(32)により、
(35)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
の「代入例(Substitution instances)」として、
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふことは、
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
に於いても、
①=② である。
然るに、
(36)
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
といふ「式」から、
② ~( &~P)
といふ「部分」と除くと、
② ~((P→Q)&~P)
となって、この「式」は、
②((PならばQであって)Pでない)といふことはない。
といふ「意味」である。
然るに、
(37)
②((PならばQであって)Pでない)といふことはない。
といふことは、
② (PならばQ)ならばPである。
といふことである。
従って、
(36)(37)により、
(38)
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
といふ「式」は、
②((PならばQ)ならばPであって)Pでない)といふことはない。
といふ「意味」になる。
然るに、
(39)
②((PならばQ)ならばPであって)Pでない)といふことはない。
といふことは、
②((PならばQ)ならばPであって)Pである。
といふことである。
従って、
(34)~(39)により、
(40)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
と書いたものの、よく考へてみると、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふ「日本語」も、結局は、
②((PならばQ)ならばPであって)Pである。
といふ「意味」である。
然るに、
(41)
『素朴・対偶論』に関する、「昨日(R02/0/26)の記事」でも書いたものの、
① P→ Q ≡ Pならば、Qである。
② ~(P&~Q)≡(PであってQでない)といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、
① Qである。
② Qでない、といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことに、他ならない。
然るに、
(42)
① Qである。
② Qでない、といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、「記号」で書くと、
① Q
② ~~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」を、「二重否定の除去」といふ。
従って、
(34)~(42)により、
(43)
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
② ((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
と言へるためには、
②「Q≡~~Q」である所の、「二重否定の除去」といふ「規則(Rule)」が、「公理(Axiom)」でなければ、ならない。
従って、
(43)により、
(44)
① ((P→Q))→P)→ P
② ~(~((P→Q)&~P)&~P)
① ((PならばQ)ならばPならば)Pである。
② ((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふ「パースの法則」を、「その通リである」と、認める一方で、
②「Q≡~~Q」である所の、「二重否定の除去」といふ「規則(Rule)」が、「公理(Axiom)」である。
といふことを、「否定」することは、出来ない。
然るに、
(45)
ここで言っているのは、
"「Pではない」ではないならば、Pである"
つまり、否定を~で表すと「~~PならばP」だと言ってます。
……何か問題が?
けどこれ「二重否定の除去」といって、成り立つことが示せないんですよ。
(背理法を絶対に認めない人たちの会)
従って、
(44)(45)により、
(46)
私自身は、「背理法を絶対に認めない人たちの会」には、入れては、貰へない。
(47)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「等式」に対する「素朴・対偶論」といふ「命名」は、「このブログ」他の中で、私が行ったに、過ぎません。
従って、
(48)
「素朴集合論(naive set theory)」に対して、もちろん、
「素朴対偶論(naive contraposition theory)」といふ「用語」は、有りません。
令和02年01月27日、毛利太。
(パースの法則、1885)の「証明」(其の弐:言い訳)。
―『返り点に対する「括弧」の用法。』といふ「ブログ」なのに、長い間、「返り点」に関する「記事」を書いてゐません。「返り点と括弧」に関しては、
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html)
(β)「返り点」と「括弧」の条件。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html)
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html)
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html)
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html)
(ζ)「返り点・モドキ」について。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html)
(θ)「括弧」の「順番」。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html)
(ι)「返り点」と「括弧」の関係 :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html)
等々、「その他、諸々」を、お読み下さい。―
(01)
1 (1)(P&Q)∨(R&Q) A
2 (2) P&Q A
2 (3) Q 2&E
4(4) R&Q A
4(5) Q 4&E
1 (6) Q 12345∨E
といふ「計算」は、「正しい」。
従って、
(02)
A=P&Q
B=Q&R
であるとして、
1 (1)(A)∨(B) A
2 (2) P&Q A
2 (3) Q 2&E
4(4) R&Q A
4(5) Q 4&E
1 (6) Q 12345∨E
といふ「計算」は、「正しい」。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① Aであるか、または、Bである。
として、
② Aだけから、Qが「演繹」でき、
③ Bだけから、Qが「演繹」できるならば、その時に、
④ 初めて、「∨E(選言除去)」といふ「規則」を満たしてゐる。
従って、
(04)
① Aであるか、Bである。
として、
② AとBの両方を用ひて、
③ Qを「演繹」したならば、
④ その場合は、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
従って、
(05)
1 (1) P→Q A
2 (2) P A
12 (3) Q 12MPP
1 (4) P→Q 23CP
(5) (P→Q)→(P→Q) 14CP
(6) ~(P→Q)∨(P→Q) 5含意の定義
7 (7) ~(P→Q) A
8 (8) ~P∨Q A
8 (9) P→Q 8含意の定義
78 (ア) ~(P→Q)&(P→Q) 79&I
7 (イ)~(~P∨Q) 8アRAA
7 (ウ) P&~Q イ、ド・モルガンの法則
7 (エ) (P&~Q)∨(P→Q) ウ∨I
オ (オ) (P→Q) A
オ (カ) (P&~Q)∨(P→Q) オ∨I
(キ) (P&~Q)∨(P→Q) 67エオカ∨E
ク (ク) P&~Q A
ク (ケ) P ク&E
コ (コ) (P→Q) A
クコ (サ) Q ケコMPP
クコ (シ) ~Q ク&E
クコ (ス) ~Q&Q サシ&I
ク (セ) ~(P→Q) コスRAA
ソ(ソ) ~P∨Q A
ソ(タ) P→Q ソ含意の定義
ク ソ(チ) ~(P→Q)&(P→Q) セタ&I
ク (ツ) ~(~P∨Q) ソチRAA
ク (テ) P&~Q ツ、ド・モルガンの法則
ク (ト) P テ&E
(ナ) P キクケコト∨E
といふ「計算」の、
(キ) (P&~Q)∨(P→Q) 67エオカ∨E
ク (ク) P&~Q A
ク (ケ) P ク&E
コ (コ) (P→Q) A
クコ (サ) Q ケコMPP
といふ「部分」が、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
やうに、見えないこともない。
然るに、
(06)
「含意の定義」と「ド・モルガンの法則」により、
~(P→Q)≡~(~P∨Q)≡(P&~Q)
であるため、右の「計算」は、次(06)のやうに、書くことが出来る。
(07)
1 (1) P→Q A
2 (2) P A
12 (3) Q 12MPP
1 (4) P→ Q 23CP
(5) (P→ Q)→(P→Q) 14CP
(6)~(P→ Q)∨(P→Q) 5含意の定義
(7) (P&~Q)∨(P→Q) 6の、左の選言項に対して、含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (8) P&~Q A
8 (9) P 8&E
ア (ア) (P→Q) A
8ア (イ) Q 9アMPP
8ア (ウ) ~Q 8&E
8ア (エ) ~Q&Q イウ&I
8 (オ) ~(P→Q) アエRAA
8 (カ) P&~Q オ含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (キ) P カ&E
(ク) P 789アキ∨E
然るに、
(08)
(7) (P&~Q)∨(P→Q) 6の、左の選言項に対して、含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (8) P&~Q A
8 (9) P 8&E
ア (ア) (P→Q) A
8ア (イ) Q 9アMPP
であるものの、その一方で、「最初の1行目」自体が、
1 (1) P→Q A
であるため、さうなると、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
とは、「単純には、言へない」のではと思ひ、そのため、「2020年1月21日火曜日」では、「右(05)」のような「計算」をした、次第である。
然るに、
(09)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP(同一律)
(3) ~P∨P 2含意の定義(排中律)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 4含意の定義
4 (7) (P→Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→Q)→ P A
8 (ア) ~(P→Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
(キ) ~((P→Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
(ク) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
の場合は、
(ⅱ)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 4含意の定義
4 (7) (P→Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→Q)→ P A
8 (ア) ~(P→Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
であって、
(ⅲ)
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
であるため、
(3) ~P∨P
の~P だけから、
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
が「演繹」出来てゐて、
(3) ~P∨P
のP だけから、
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
が「演繹」出来てゐる。
従って、
(03)(10)により、
(11)
(キ) ~((P→Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
は、「正しく」、それ故、
(ク) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
も、「正しい」。
然るに、
(12)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」といふ「式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(14)
① A→B の場合は、
① 真→真
② 真→偽
③ 偽→真
④ 偽→偽
に於ける、
② 真→偽
だけが、「全体として、偽」になる。
従って、
(13)(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
が、「全体として、偽」であるためには、
①((P→Q)→P)→偽
でなければ、ならない。
然るに、
(16)
①((P→Q)→P)→P
①((P→Q)→P)→偽
であるならば、他の2つのPも「偽」であるため、
①((P→Q)→P)→P
①((偽→Q)→偽)→偽
である。
然るに、
(17)
①((偽→Q)→偽)→偽
であって、
① Qが「真」であるならば、
①((偽→真)→偽)→偽
である。
(18)
①((偽→Q)→偽)→偽
であって、
② Qが「偽」であるならば、
②((偽→偽)→偽)→偽
従って、
(14)~(18)により、
(19)
①((P→Q)→P)→P
が、「全体として、偽」であるためには、
①((偽→真)→偽)→偽
②((偽→偽)→偽)→偽
の内の、「どちら」かである。
然るに、
(14)(19)により、
(20)
①((偽→真)→偽)→偽
②((偽→偽)→偽)→偽
であれば、
①((真)→偽)→偽
②((真)→偽)→偽
であって、
①((真)→偽)→偽
②((真)→偽)→偽
であれば、
①(偽)→偽
②(偽)→偽
である。
然るに、
(14)(20)により、
(21)
①(偽)→偽
②(偽)→偽
は、両方とも、「真」である。
従って、
(14)~(21)により、
(22)
① 真→真
② 真→偽
③ 偽→真
④ 偽→偽
に於ける、
② 真→偽
だけが、「全体として、偽」になるが故に、
①((P→Q)→P)→P
の場合は、「全体として、偽」になることが出来ず、それ故、「恒に、真(トートロジー)」である。
然るに、
(23)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
然るに、
(24)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP(同一律)
(3) ~P∨P 2含意の定義(排中律)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨~Q 4∨I
4 (6) P→~Q 4含意の定義
4 (7) (P→~Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→~Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→~Q)→ P A
8 (ア) ~(P→~Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→~Q)∨ P)&
(~(P→~Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→~Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→~Q)→ P)∨P ウ∨I
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→~Q)→ P)∨P オ∨I
(キ) ~((P→~Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
(ク) ((P→~Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((Pならば~Q)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
従って、
(23)(24)により、
(25)
「恒真式(トートロジー)」の「定義」からすれば、「当然」であるものの、
①((P→ Q)→P)→P
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substituution)」を行って得られる。
②((P→~Q)→P)→P
といふ「式」も、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(25)により、
(26)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」であるため、「日本語」で言へば、
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(27)
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふことは、「一言」で言へば、
③((Pであるならば、QであらうとQでなからうと)Pであるならば)Pである。
といふことである。
然るに、
(10)(24)により、
(28)
「突き詰めて書く」と、「18行の計算」は、
1 (1) P A
(ク) ((P→ Q)→P)→P カ含意の定義
(〃) ((P→~Q)→P)→P カ含意の定義
といふ「2行の計算」に、「まとめられる」。
従って、
(09)(26)(27)(28)により、
(29)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
とは言ふものの、
①((P→ Q)→P)→P
①((P→~Q)→P)→P
①((Pであるならば、QであらうとQでなからうと)Pであるならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「変なもの」であるどころか、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真である」。
然るに、
(30)
(ⅰ)P→Q├ ~(P&~Q)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
2(4) ~Q 2&E
12(5) Q 13MPP
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)~(P&~Q)├ P→Q
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
12 (7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 27CP
従って、
(30)により、
(31)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(23)(31)により、
(32)
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(33)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
①=② であるが、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふのであれば、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
よりも、「もっと、変」であって、
② は、「分けが、分からない」。
然るに、
(29)(31)(33)により、
(34)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
従って、
(09)(34)により、
(35)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価である命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
が成り立つ
((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
なんか、パズルのような命題ですね。
といふ「言ひ方」も、可能である。
令和02年01月27日、毛利太。
(α)「返り点」と「括弧」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_11.html)
(β)「返り点」と「括弧」の条件。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_15.html)
(γ)「返り点」と「括弧」の条件(Ⅱ):(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_16.html)
(δ)「返り点」は、下には戻らない。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_20.html)
(ε)「下中上点」等が必要な「理由」。:(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_22.html)
(ζ)「返り点・モドキ」について。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_24.html)⇒
Web上には存在しますが、何故か、アクセス出来ません。
(η)「一二点・上下点」に付いて。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2017/12/blog-post_26.html)
(θ)「括弧」の「順番」。 :(https://kannbunn.blogspot.com/2018/01/blog-post.html)
(ι)「返り点」と「括弧」の関係 :(https://kannbunn.blogspot.com/2019/01/blog-post_21.html)
等々、「その他、諸々」を、お読み下さい。―
(01)
1 (1)(P&Q)∨(R&Q) A
2 (2) P&Q A
2 (3) Q 2&E
4(4) R&Q A
4(5) Q 4&E
1 (6) Q 12345∨E
といふ「計算」は、「正しい」。
従って、
(02)
A=P&Q
B=Q&R
であるとして、
1 (1)(A)∨(B) A
2 (2) P&Q A
2 (3) Q 2&E
4(4) R&Q A
4(5) Q 4&E
1 (6) Q 12345∨E
といふ「計算」は、「正しい」。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① Aであるか、または、Bである。
として、
② Aだけから、Qが「演繹」でき、
③ Bだけから、Qが「演繹」できるならば、その時に、
④ 初めて、「∨E(選言除去)」といふ「規則」を満たしてゐる。
従って、
(04)
① Aであるか、Bである。
として、
② AとBの両方を用ひて、
③ Qを「演繹」したならば、
④ その場合は、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
従って、
(05)
1 (1) P→Q A
2 (2) P A
12 (3) Q 12MPP
1 (4) P→Q 23CP
(5) (P→Q)→(P→Q) 14CP
(6) ~(P→Q)∨(P→Q) 5含意の定義
7 (7) ~(P→Q) A
8 (8) ~P∨Q A
8 (9) P→Q 8含意の定義
78 (ア) ~(P→Q)&(P→Q) 79&I
7 (イ)~(~P∨Q) 8アRAA
7 (ウ) P&~Q イ、ド・モルガンの法則
7 (エ) (P&~Q)∨(P→Q) ウ∨I
オ (オ) (P→Q) A
オ (カ) (P&~Q)∨(P→Q) オ∨I
(キ) (P&~Q)∨(P→Q) 67エオカ∨E
ク (ク) P&~Q A
ク (ケ) P ク&E
コ (コ) (P→Q) A
クコ (サ) Q ケコMPP
クコ (シ) ~Q ク&E
クコ (ス) ~Q&Q サシ&I
ク (セ) ~(P→Q) コスRAA
ソ(ソ) ~P∨Q A
ソ(タ) P→Q ソ含意の定義
ク ソ(チ) ~(P→Q)&(P→Q) セタ&I
ク (ツ) ~(~P∨Q) ソチRAA
ク (テ) P&~Q ツ、ド・モルガンの法則
ク (ト) P テ&E
(ナ) P キクケコト∨E
といふ「計算」の、
(キ) (P&~Q)∨(P→Q) 67エオカ∨E
ク (ク) P&~Q A
ク (ケ) P ク&E
コ (コ) (P→Q) A
クコ (サ) Q ケコMPP
といふ「部分」が、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
やうに、見えないこともない。
然るに、
(06)
「含意の定義」と「ド・モルガンの法則」により、
~(P→Q)≡~(~P∨Q)≡(P&~Q)
であるため、右の「計算」は、次(06)のやうに、書くことが出来る。
(07)
1 (1) P→Q A
2 (2) P A
12 (3) Q 12MPP
1 (4) P→ Q 23CP
(5) (P→ Q)→(P→Q) 14CP
(6)~(P→ Q)∨(P→Q) 5含意の定義
(7) (P&~Q)∨(P→Q) 6の、左の選言項に対して、含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (8) P&~Q A
8 (9) P 8&E
ア (ア) (P→Q) A
8ア (イ) Q 9アMPP
8ア (ウ) ~Q 8&E
8ア (エ) ~Q&Q イウ&I
8 (オ) ~(P→Q) アエRAA
8 (カ) P&~Q オ含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (キ) P カ&E
(ク) P 789アキ∨E
然るに、
(08)
(7) (P&~Q)∨(P→Q) 6の、左の選言項に対して、含意の定義&ド・モルガンの法則
8 (8) P&~Q A
8 (9) P 8&E
ア (ア) (P→Q) A
8ア (イ) Q 9アMPP
であるものの、その一方で、「最初の1行目」自体が、
1 (1) P→Q A
であるため、さうなると、「∨E(選言除去)」といふ「規則」に「違反」してゐる。
とは、「単純には、言へない」のではと思ひ、そのため、「2020年1月21日火曜日」では、「右(05)」のような「計算」をした、次第である。
然るに、
(09)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP(同一律)
(3) ~P∨P 2含意の定義(排中律)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 4含意の定義
4 (7) (P→Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→Q)→ P A
8 (ア) ~(P→Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
(キ) ~((P→Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
(ク) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
の場合は、
(ⅱ)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨Q 4∨I
4 (6) P→Q 4含意の定義
4 (7) (P→Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→Q)→ P A
8 (ア) ~(P→Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
であって、
(ⅲ)
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
であるため、
(3) ~P∨P
の~P だけから、
4 (エ) ~((P→Q)→ P)∨P ウ∨I
が「演繹」出来てゐて、
(3) ~P∨P
のP だけから、
オ(カ) ~((P→Q)→ P)∨P オ∨I
が「演繹」出来てゐる。
従って、
(03)(10)により、
(11)
(キ) ~((P→Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
は、「正しく」、それ故、
(ク) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
も、「正しい」。
然るに、
(12)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」といふ「式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(14)
① A→B の場合は、
① 真→真
② 真→偽
③ 偽→真
④ 偽→偽
に於ける、
② 真→偽
だけが、「全体として、偽」になる。
従って、
(13)(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
が、「全体として、偽」であるためには、
①((P→Q)→P)→偽
でなければ、ならない。
然るに、
(16)
①((P→Q)→P)→P
①((P→Q)→P)→偽
であるならば、他の2つのPも「偽」であるため、
①((P→Q)→P)→P
①((偽→Q)→偽)→偽
である。
然るに、
(17)
①((偽→Q)→偽)→偽
であって、
① Qが「真」であるならば、
①((偽→真)→偽)→偽
である。
(18)
①((偽→Q)→偽)→偽
であって、
② Qが「偽」であるならば、
②((偽→偽)→偽)→偽
従って、
(14)~(18)により、
(19)
①((P→Q)→P)→P
が、「全体として、偽」であるためには、
①((偽→真)→偽)→偽
②((偽→偽)→偽)→偽
の内の、「どちら」かである。
然るに、
(14)(19)により、
(20)
①((偽→真)→偽)→偽
②((偽→偽)→偽)→偽
であれば、
①((真)→偽)→偽
②((真)→偽)→偽
であって、
①((真)→偽)→偽
②((真)→偽)→偽
であれば、
①(偽)→偽
②(偽)→偽
である。
然るに、
(14)(20)により、
(21)
①(偽)→偽
②(偽)→偽
は、両方とも、「真」である。
従って、
(14)~(21)により、
(22)
① 真→真
② 真→偽
③ 偽→真
④ 偽→偽
に於ける、
② 真→偽
だけが、「全体として、偽」になるが故に、
①((P→Q)→P)→P
の場合は、「全体として、偽」になることが出来ず、それ故、「恒に、真(トートロジー)」である。
然るに、
(23)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
然るに、
(24)
1 (1) P A
(2) P→P 11CP(同一律)
(3) ~P∨P 2含意の定義(排中律)
4 (4) ~P A
4 (5) ~P∨~Q 4∨I
4 (6) P→~Q 4含意の定義
4 (7) (P→~Q)&~P 44&I
4 (8)~(~(P→~Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (9) (P→~Q)→ P A
8 (ア) ~(P→~Q)∨ P 9含意の定義
48 (イ)~(~(P→~Q)∨ P)&
(~(P→~Q)∨ P) 8ア&I
4 (ウ) ~((P→~Q)→ P) 9イRAA
4 (エ) ~((P→~Q)→ P)∨P ウ∨I
オ(オ) P A
オ(カ) ~((P→~Q)→ P)∨P オ∨I
(キ) ~((P→~Q)→ P)∨P 34エオカ∨E
(ク) ((P→~Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((Pならば~Q)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
従って、
(23)(24)により、
(25)
「恒真式(トートロジー)」の「定義」からすれば、「当然」であるものの、
①((P→ Q)→P)→P
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substituution)」を行って得られる。
②((P→~Q)→P)→P
といふ「式」も、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(25)により、
(26)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」であるため、「日本語」で言へば、
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
は、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(27)
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふことは、「一言」で言へば、
③((Pであるならば、QであらうとQでなからうと)Pであるならば)Pである。
といふことである。
然るに、
(10)(24)により、
(28)
「突き詰めて書く」と、「18行の計算」は、
1 (1) P A
(ク) ((P→ Q)→P)→P カ含意の定義
(〃) ((P→~Q)→P)→P カ含意の定義
といふ「2行の計算」に、「まとめられる」。
従って、
(09)(26)(27)(28)により、
(29)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
とは言ふものの、
①((P→ Q)→P)→P
①((P→~Q)→P)→P
①((Pであるならば、QであらうとQでなからうと)Pであるならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「変なもの」であるどころか、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真である」。
然るに、
(30)
(ⅰ)P→Q├ ~(P&~Q)
1 (1) P→ Q A
2(2) P&~Q A
2(3) P 2&E
2(4) ~Q 2&E
12(5) Q 13MPP
12(6) ~Q&Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)~(P&~Q)├ P→Q
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
12 (7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 27CP
従って、
(30)により、
(31)
① P→ Q
② ~(P&~Q)
に於いて、
①=② である。
従って、
(23)(31)により、
(32)
① ( (( (P →Q)) →P)→ P)
② ( ((~(P&~Q)) →P)→ P)
③ (~((~(P&~Q))&~P)→ P)
④ ~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(33)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
①=② であるが、
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
といふのであれば、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
よりも、「もっと、変」であって、
② は、「分けが、分からない」。
然るに、
(29)(31)(33)により、
(34)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
②((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
に於いて、
① は「パースの法則」であるならば、
② も「パースの法則」そのものである。
従って、
(09)(34)により、
(35)
パースの法則
排中律や二重否定の除去と等価である命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
~(~((~(P&~Q))&~P)&~P)
が成り立つ
((((PであってQでない)でなく)てPでない)でなくてPでない)ではない。
なんか、パズルのような命題ですね。
といふ「言ひ方」も、可能である。
令和02年01月27日、毛利太。
2020年1月26日日曜日
「素朴・対偶論」と「二重否定の除去」と「パースの法則」。
(01)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
② Pであって、Qでない。
③ Qでなくて、Pである。
に於いて、
②=③ である。
cf.
「交換法則(commutative law)」といふ。
従って、
(02)により、
(03)
② Pであって、Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、Pである。といふことはない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(04)
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(06)
① Pであるならば、Qである。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=④ であるものの、「以上の論証」を、「素朴・対偶論」とする。
然るに、
(07)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、
① Qである。
② Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふ、ことである。
然るに、
(08)
① Qである。
② Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことを、「論理学の用語」では、「二重否定の除去」といふ。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
「二重否定の除去」を「否定」するのであれば、「素朴・対偶論」を「否定」することになる。
然るに、
(10)
「直観主義論理学者」ではない、「(私のやうな)普通の人」は、「素朴・対偶論」を「否定」しない。
従って、
(09)(10)により、
(11)
「(私のやうな)普通の人」は、「二重否定の除去」を「否定」しない。
然るに、
(12)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1 (1)~(P&~Q) A
1 (2) ~P∨ Q 1ド・モルガンの法則
1 (3) Q∨~P 2交換法則
1 (4)~(~Q&P) 3ド・モルガンの法則
(ⅲ)
1 (1)~(~Q&P) A
2 (2) ~Q A
3(3) P A
23(4) ~Q&P 23&I
123(5)~(~Q&P)&
(~Q&P) 14&I
12 (6) ~P 35RAA
1 (7) ~Q→~P 26CP
然るに、
(12)により、
(13)
(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)に於いて、
P=~Q
Q=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(14)
(ⅳ)
1 (1) ~Q→ ~P A
2 (2) ~Q&~~P A
2 (3) ~Q 2&E
12 (4) ~P 13MPP
2 (5) ~~P 2&E
12 (6) ~P&~~P 45&I
1 (7)~(~Q&~~P) 26RAA
(ⅴ)
1 (1)~(~Q&~~P) A
1 (2) ~~Q∨ ~P 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~P∨~~Q 2交換法則
1 (4)~(~~P&~Q) 3ド・モルガンの法則
(ⅵ)
1 (1)~(~~P&~Q) A
2 (2) ~~P A
3(3) ~Q A
23(4) ~~P&~Q 23&I
123(5)~(~~P&~Q)&
(~~P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
1 (7) ~~P→~~Q 26CP
然るに、
(14)により、
(15)
(ⅳ)(ⅴ)(ⅵ)に於いて、
「二重否定の除去」を行ふと、
(ⅳ)
1 (1) ~Q→~P A
2 (2) ~Q&P A
2 (3) ~Q 2&E
12 (4) ~P 13MPP
2 (5) P 2&E
12 (6) ~P&P 45&I
1 (7)~(~Q&P) 26RAA
(ⅴ)
1 (1)~(~Q&P) A
1 (2) Q∨~P 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~P∨ Q 2交換法則
1 (4)~(P&~Q) 3ド・モルガンの法則
(ⅵ)
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) Q 35RAA
1 (7) P→ Q 26CP
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① P→ Q ≡Pであるならば、Qである。
② ~(P&~Q)≡Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ ~(~Q& P)≡Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ ~Q→~P ≡Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①⇒②⇒③⇒④ であって、尚且つ、
④⇒③⇒②⇒① である。
従って、
(05)(06)(17)により、
(17)
「二重否定の除去」により、
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「素朴・対偶論」は、「命題計算」としても、「正しい」。
然るに、
(18)
証明論的な視点から見ると、直観主義論理は古典論理の制限であって排中律や二重否定除去が公理として許容されないものである。排中律や二重否定除去はいくつかの論理式に対しては個別に証明できることがあるけれども、古典論理のように普遍的に成立することはない(ウィキペディア)。
従って、
(17)(18)により、
(19)
あるいは、「直観主義論理」に於いては、「素朴・対偶論」は、「否定」されるのかも、知れない。
然るに、
(20)
多くの古典論理の恒真式は直観主義的には証明できない。排中律 P∨~ だけでなくパースの法則 ((P→~Q)→P)→P や二重否定除去 ~~P→P などがその例である(ウィキペディア)。
然るに、
(21)
「昨日(令和02年01月26日)の記事」にも書いた通り、
(ⅰ)
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(22)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(21)(22)により、
(23)
①((P→~Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則の式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(24)
(ⅱ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7) ~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) P→Q 8&E
12 (ア) ~Q→~P 9の対偶
12 (イ) ~P 8&E
12 (ウ) ~~Q∨~P イ∨I
12 (エ) ~Q→~P ウ含意の定義
12 (オ) (~Q→~P)&
(~Q→~P) アエ&I
12 (カ) (~Q→~P) オ&E
1 (キ)~P→(~Q→~P) 2カCP
1 (〃) Pでないならば(~Q→~P)。
(ⅲ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
5 (6) P→ Q 5の対偶
45 (7) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 46&I
4 (8) ~(~Q→~P) 57RAA
9(9) P A
9(ア) ~~P 9DN
59(イ) ~~Q 5アMTT
59(ウ) Q イDN
5 (エ) P→ Q 9ウCP
45 (オ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4エ&I
4 (カ) ~(~Q→~P) 5オRAA
2 (キ) ~(~Q→~P) 3489カ∨E
12 (ク)~~P 1キMTT
12 (ケ) P クDN
1 (コ)((P→Q)→P)→P 2ケCP
従って、
(24)により、
(25)
「昨日(令和02年01月26日)の記事」にも書いた通り、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
の「対偶(Contraposition)」は、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでないならば、Pでない。)
である。
然るに、
(26)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(~~Q→~P)
然るに、
(27)
「二重否定の除去」により、
④ ~P→(Q→~P)
といふ「式」に、「等しい」。
然るに、
(28)
「恒真式(トートロジー)」といふ、「言葉の意味」からしても、
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)。
といふことは、「当然」である。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
①((P→ Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→( Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶」であって、「恒真式(トートロジー)」であって、
③=④ は、「対偶」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(30)
② ~P→(~Q→~P
④ ~P→( Q→~P)
といふ「式」、すなはち、
② Pでないならば(Qでないならば、Pでない)。
④ Pでないならば(Qであるならば、Pでない)。
といふ「命題」が、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
② Pでないならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pでない)。
といふ「命題」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(31)
わさわざ、示す「必要」はないものの、
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
に対して、敢へて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
3 (5) P→~Q 4含意の定義
3 (6) (P→~Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→~Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→~Q)→ P A
8 (9) ~(P→~Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→~Q)∨ P)&
(~(P→~Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→~Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→~Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→~Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→~Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→~Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((Pならば~Q)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ、ことになる。
従って、
(22)(23)(31)により、
(32)
①((P→ Q)→P)→P
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
といふ「パースの法則の式」は、「恒真式(トートロジー)」であるが故に、「代入の規則」により、
②((P→~Q)→P)→P
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふ「式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(33)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
といふ「式」、すなはち、
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふ「命題」が、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
①((PであるならばQであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
といふ「命題」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。
従って、
(29)~(33)により、
(34)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
といふ「パースの法則の式」と、その「対偶」は、
①((Pであるならば、Qであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、Pでない)。
といふ「命題」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(35)
①((Pであるならば、Qであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、Pでない)。
といふ「命題」は、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、正しい」。
従って、
(19)(20)(35)により、
(36)
あるいは、
「直観主義論理」に於いては、「素朴・対偶論」は、「否定」されるのかも、知れないし、その上、
「直観主義論理」を用ひる限り、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真である命題」が「恒真式(トートロジー)」である。
といふことも、「証明不能」である。
といふ、ことになる。
(37)
「直観主義論理」といふのは、もしかしたら、「不要」なのではと、思はれる。
令和02年02月26日、毛利太。
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
② Pであって、Qでない。
③ Qでなくて、Pである。
に於いて、
②=③ である。
cf.
「交換法則(commutative law)」といふ。
従って、
(02)により、
(03)
② Pであって、Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、Pである。といふことはない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(04)
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
③=④ である。
従って、
(01)~(04)により、
(05)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
従って、
(06)
① Pであるならば、Qである。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=④ であるものの、「以上の論証」を、「素朴・対偶論」とする。
然るに、
(07)
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことは、
① Qである。
② Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふ、ことである。
然るに、
(08)
① Qである。
② Qでない。といふことはない。
に於いて、
①=② である。
といふことを、「論理学の用語」では、「二重否定の除去」といふ。
従って、
(01)~(08)により、
(09)
「二重否定の除去」を「否定」するのであれば、「素朴・対偶論」を「否定」することになる。
然るに、
(10)
「直観主義論理学者」ではない、「(私のやうな)普通の人」は、「素朴・対偶論」を「否定」しない。
従って、
(09)(10)により、
(11)
「(私のやうな)普通の人」は、「二重否定の除去」を「否定」しない。
然るに、
(12)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P&~Q A
2 (3) P 2&E
12 (4) Q 13MPP
2 (5) ~Q 2&E
12 (6) Q&~Q 45&I
1 (7)~(P&~Q) 26RAA
(ⅱ)
1 (1)~(P&~Q) A
1 (2) ~P∨ Q 1ド・モルガンの法則
1 (3) Q∨~P 2交換法則
1 (4)~(~Q&P) 3ド・モルガンの法則
(ⅲ)
1 (1)~(~Q&P) A
2 (2) ~Q A
3(3) P A
23(4) ~Q&P 23&I
123(5)~(~Q&P)&
(~Q&P) 14&I
12 (6) ~P 35RAA
1 (7) ~Q→~P 26CP
然るに、
(12)により、
(13)
(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)に於いて、
P=~Q
Q=~P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(14)
(ⅳ)
1 (1) ~Q→ ~P A
2 (2) ~Q&~~P A
2 (3) ~Q 2&E
12 (4) ~P 13MPP
2 (5) ~~P 2&E
12 (6) ~P&~~P 45&I
1 (7)~(~Q&~~P) 26RAA
(ⅴ)
1 (1)~(~Q&~~P) A
1 (2) ~~Q∨ ~P 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~P∨~~Q 2交換法則
1 (4)~(~~P&~Q) 3ド・モルガンの法則
(ⅵ)
1 (1)~(~~P&~Q) A
2 (2) ~~P A
3(3) ~Q A
23(4) ~~P&~Q 23&I
123(5)~(~~P&~Q)&
(~~P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA
1 (7) ~~P→~~Q 26CP
然るに、
(14)により、
(15)
(ⅳ)(ⅴ)(ⅵ)に於いて、
「二重否定の除去」を行ふと、
(ⅳ)
1 (1) ~Q→~P A
2 (2) ~Q&P A
2 (3) ~Q 2&E
12 (4) ~P 13MPP
2 (5) P 2&E
12 (6) ~P&P 45&I
1 (7)~(~Q&P) 26RAA
(ⅴ)
1 (1)~(~Q&P) A
1 (2) Q∨~P 1ド・モルガンの法則
1 (3) ~P∨ Q 2交換法則
1 (4)~(P&~Q) 3ド・モルガンの法則
(ⅵ)
1 (1)~(P&~Q) A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
23(4) P&~Q 23&I
123(5)~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) Q 35RAA
1 (7) P→ Q 26CP
従って、
(12)~(15)により、
(16)
① P→ Q ≡Pであるならば、Qである。
② ~(P&~Q)≡Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ ~(~Q& P)≡Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ ~Q→~P ≡Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①⇒②⇒③⇒④ であって、尚且つ、
④⇒③⇒②⇒① である。
従って、
(05)(06)(17)により、
(17)
「二重否定の除去」により、
① Pであるならば、Qである。
② Pであって、 Qでない。といふことはない。
③ Qでなくて、 Pである。といふことはない。
④ Qでないならば、Pでない。
に於いて、
①=②=③=④ である。
といふ「素朴・対偶論」は、「命題計算」としても、「正しい」。
然るに、
(18)
証明論的な視点から見ると、直観主義論理は古典論理の制限であって排中律や二重否定除去が公理として許容されないものである。排中律や二重否定除去はいくつかの論理式に対しては個別に証明できることがあるけれども、古典論理のように普遍的に成立することはない(ウィキペディア)。
従って、
(17)(18)により、
(19)
あるいは、「直観主義論理」に於いては、「素朴・対偶論」は、「否定」されるのかも、知れない。
然るに、
(20)
多くの古典論理の恒真式は直観主義的には証明できない。排中律 P∨~ だけでなくパースの法則 ((P→~Q)→P)→P や二重否定除去 ~~P→P などがその例である(ウィキペディア)。
然るに、
(21)
「昨日(令和02年01月26日)の記事」にも書いた通り、
(ⅰ)
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(22)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(21)(22)により、
(23)
①((P→~Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則の式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(24)
(ⅱ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7) ~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) P→Q 8&E
12 (ア) ~Q→~P 9の対偶
12 (イ) ~P 8&E
12 (ウ) ~~Q∨~P イ∨I
12 (エ) ~Q→~P ウ含意の定義
12 (オ) (~Q→~P)&
(~Q→~P) アエ&I
12 (カ) (~Q→~P) オ&E
1 (キ)~P→(~Q→~P) 2カCP
1 (〃) Pでないならば(~Q→~P)。
(ⅲ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
5 (6) P→ Q 5の対偶
45 (7) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 46&I
4 (8) ~(~Q→~P) 57RAA
9(9) P A
9(ア) ~~P 9DN
59(イ) ~~Q 5アMTT
59(ウ) Q イDN
5 (エ) P→ Q 9ウCP
45 (オ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4エ&I
4 (カ) ~(~Q→~P) 5オRAA
2 (キ) ~(~Q→~P) 3489カ∨E
12 (ク)~~P 1キMTT
12 (ケ) P クDN
1 (コ)((P→Q)→P)→P 2ケCP
従って、
(24)により、
(25)
「昨日(令和02年01月26日)の記事」にも書いた通り、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
の「対偶(Contraposition)」は、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでないならば、Pでない。)
である。
然るに、
(26)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(~~Q→~P)
然るに、
(27)
「二重否定の除去」により、
④ ~P→(Q→~P)
といふ「式」に、「等しい」。
然るに、
(28)
「恒真式(トートロジー)」といふ、「言葉の意味」からしても、
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)。
といふことは、「当然」である。
従って、
(26)(27)(28)により、
(29)
①((P→ Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→( Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶」であって、「恒真式(トートロジー)」であって、
③=④ は、「対偶」であって、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(30)
② ~P→(~Q→~P
④ ~P→( Q→~P)
といふ「式」、すなはち、
② Pでないならば(Qでないならば、Pでない)。
④ Pでないならば(Qであるならば、Pでない)。
といふ「命題」が、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
② Pでないならば(Qであらうと、Qでなからうと、Pでない)。
といふ「命題」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(31)
わさわざ、示す「必要」はないものの、
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
に対して、敢へて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨~Q 3∨I
3 (5) P→~Q 4含意の定義
3 (6) (P→~Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→~Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→~Q)→ P A
8 (9) ~(P→~Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→~Q)∨ P)&
(~(P→~Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→~Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→~Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→~Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→~Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→~Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((Pならば~Q)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ、ことになる。
従って、
(22)(23)(31)により、
(32)
①((P→ Q)→P)→P
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
といふ「パースの法則の式」は、「恒真式(トートロジー)」であるが故に、「代入の規則」により、
②((P→~Q)→P)→P
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふ「式」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(33)
①((P→ Q)→P)→P
②((P→~Q)→P)→P
といふ「式」、すなはち、
①((PであるならばQである)ならばPであるならば)Pである。
②((PであるならばQでない)ならばPであるならば)Pである。
といふ「命題」が、両方とも、「恒真式(トートロジー)」である。
といふことは、
①((PであるならばQであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
といふ「命題」が、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことになる。
従って、
(29)~(33)により、
(34)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
といふ「パースの法則の式」と、その「対偶」は、
①((Pであるならば、Qであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、Pでない)。
といふ「命題」である。
といふ、ことになる。
然るに、
(35)
①((Pであるならば、Qであらうと)なからうとPであるならば)Pである。
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、Pでない)。
といふ「命題」は、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、正しい」。
従って、
(19)(20)(35)により、
(36)
あるいは、
「直観主義論理」に於いては、「素朴・対偶論」は、「否定」されるのかも、知れないし、その上、
「直観主義論理」を用ひる限り、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真である命題」が「恒真式(トートロジー)」である。
といふことも、「証明不能」である。
といふ、ことになる。
(37)
「直観主義論理」といふのは、もしかしたら、「不要」なのではと、思はれる。
令和02年02月26日、毛利太。
2020年1月25日土曜日
「パースの法則」の「対偶」は「普通」である。
(01)
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
従って、
(01)により、
(02)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「恒真式(トートロジー)」を「パースの法則」といふ。
然るに、
(03)
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(であって、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(04)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、確かに、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
12 (4) Q 12MPP
123(5) ~Q&Q 34&I
1 3(6)~P 25RAA
1 (7)~Q→~P 36CP
(ⅱ)
1 (1) ~Q→~P A
2 (2) ~Q A
3(3) P A
12 (4) ~P 12MPP
123(5) P&~P 34&I
1 3(6)~~Q 25RAA
1 3(7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 37CP
従って、
(06)により、
(07)
① P→ Q≡PであるならばQである。
② ~Q→~P≡QでないならばPでない。
に於いて、
①=② であるものの、この「等式」を、「対偶(Contraposition)」といふ。
然るに、
(08)
数学では、元の命題「AならばB」の証明が難しくても、その対偶「BでないならAでない」の証明は比較的易しい場合がある。「AならばB」と「BでないならAでない」との真偽は一致するので、このようなときには対偶「BでないならAでない」のほうを証明すれば「AならばB」を証明できる(対偶論法)。(ウィキペディア)
従って、
(05)~(08)により、
(09)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」の「対偶」を「計算」すれば、「その対偶」は、「パースの法則」に「等しく」、『「その対偶」の対偶』は、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」に「等しい」。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7) ~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) P→Q 8&E
12 (ア) ~Q→~P 9の対偶
12 (イ) ~P 8&E
12 (ウ) ~~Q∨~P イ∨I
12 (エ) ~Q→~P ウ含意の定義
12 (オ) (~Q→~P)&
(~Q→~P) アエ&I
12 (カ) (~Q→~P) オ&E(一種の、冪等律)
1 (キ)~P→(~Q→~P) 2カCP
(ⅱ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
5 (6) P→ Q 5の対偶
45 (7) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 46&I
4 (8) ~(~Q→~P) 57RAA
9(9) P A
9(ア) ~~P 9DN
59(イ) ~~Q 5アMTT
59(ウ) Q イDN
5 (エ) P→ Q 9ウCP
45 (オ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4エ&I
4 (カ) ~(~Q→~P) 5オRAA
2 (キ) ~(~Q→~P) 3489カ∨E(9はCPで削除)
12 (ク)~~P 1キMTT
12 (ケ) P クDN
1 (コ)((P→Q)→P)→P 2ケCP
従って、
(06)(09)(10)により、
(11)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶」である。
然るに、
(12)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substuitution)」を行ふと、
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(~~Q→~P)
に於いて、
③=④ は、「対偶」である。
然るに、
(13)
「二重否定律(DN)」により、
④ ~~Q は、
④ Q に「等しい」。
従って、
(12)(13)により、
(14)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(Q→~P)
に於いて、
③=④ は、「対偶」である。
然るに、
(15)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(03)(04)(05)(11)~(15)により、
(16)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→( Q→~P)
は、四つとも「恒真式(トートロジー)」であって、
①=② は「対偶」であり、
③=④ は「対偶」である。
従って、
(02)(16)により、
(17)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」は、その「対偶」で「読む」ならば、
② ~P→(~Q→~P)
④ ~P→( Q→~P)
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「意味」になる。
従って、
(09)(17)により、
(18)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」は「恒真式(トートロジー)」である。といふ「パースの法則」は、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。といふ「法則」である。
(19)
② ~P→(~Q→~P)
が「偽」であるために、
② ~偽→(~Q→~P)
でなければ、ならない。
然るに、
(20)
② ~偽→(~Q→~P)
であるならば、
② ~偽→(~Q→~偽)
である。
然るに、
(21)
② ~偽→(~Q→~偽)
であるならば、
② 真→(~Q→ 真)
である。
然るに、
(22)
② 真→(~Q→ 真)
であれば、
② 真→(~真→ 真)
であるか、
② 真→(~偽→ 真)
である。
然るに、
(23)
② 真→(~真→ 真)
② 真→(~偽→ 真)
であるならば、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
である。
然るに、
(24)
「真理表(Truth table)」により、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
は、両方とも「真」である。
従って、
(19)~(24)により、
(25)
② ~P→(~Q→~P)
の場合は、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
は、両方とも「真」であって、それ故、
② Q=真 であろうと、
② Q=偽 であろうと、「恒に、真」である。
従って、
(17)(18)(25)により、
(26)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」を、「対偶」で読む限り、「パースの法則」とは、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。といふ「法則」であって、尚且つ、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(27)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」の、「対偶」である所の、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなからううと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真(本当)である。」
従って、
(01)(27)により、
(28)
「排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。」
といふは言ふものの、私自身は、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」、すなはち、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、少しも「変である」とは、思はない。
(29)
「排中律や二重否定の除去と等価な命題」といふ「言ひ方」に関しては、「それがどういふ意味」なのか、私には、分からない。
令和02年01月25日、毛利太。
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
従って、
(01)により、
(02)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「恒真式(トートロジー)」を「パースの法則」といふ。
然るに、
(03)
1 (1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(であって、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエカ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(04)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(02)(03)(04)により、
(05)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、確かに、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(06)
(ⅰ)
1 (1) P→ Q A
2 (2) P A
3(3) ~Q A
12 (4) Q 12MPP
123(5) ~Q&Q 34&I
1 3(6)~P 25RAA
1 (7)~Q→~P 36CP
(ⅱ)
1 (1) ~Q→~P A
2 (2) ~Q A
3(3) P A
12 (4) ~P 12MPP
123(5) P&~P 34&I
1 3(6)~~Q 25RAA
1 3(7) Q 6DN
1 (8) P→ Q 37CP
従って、
(06)により、
(07)
① P→ Q≡PであるならばQである。
② ~Q→~P≡QでないならばPでない。
に於いて、
①=② であるものの、この「等式」を、「対偶(Contraposition)」といふ。
然るに、
(08)
数学では、元の命題「AならばB」の証明が難しくても、その対偶「BでないならAでない」の証明は比較的易しい場合がある。「AならばB」と「BでないならAでない」との真偽は一致するので、このようなときには対偶「BでないならAでない」のほうを証明すれば「AならばB」を証明できる(対偶論法)。(ウィキペディア)
従って、
(05)~(08)により、
(09)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」の「対偶」を「計算」すれば、「その対偶」は、「パースの法則」に「等しく」、『「その対偶」の対偶』は、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」に「等しい」。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7) ~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) P→Q 8&E
12 (ア) ~Q→~P 9の対偶
12 (イ) ~P 8&E
12 (ウ) ~~Q∨~P イ∨I
12 (エ) ~Q→~P ウ含意の定義
12 (オ) (~Q→~P)&
(~Q→~P) アエ&I
12 (カ) (~Q→~P) オ&E(一種の、冪等律)
1 (キ)~P→(~Q→~P) 2カCP
(ⅱ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
5 (6) P→ Q 5の対偶
45 (7) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 46&I
4 (8) ~(~Q→~P) 57RAA
9(9) P A
9(ア) ~~P 9DN
59(イ) ~~Q 5アMTT
59(ウ) Q イDN
5 (エ) P→ Q 9ウCP
45 (オ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4エ&I
4 (カ) ~(~Q→~P) 5オRAA
2 (キ) ~(~Q→~P) 3489カ∨E(9はCPで削除)
12 (ク)~~P 1キMTT
12 (ケ) P クDN
1 (コ)((P→Q)→P)→P 2ケCP
従って、
(06)(09)(10)により、
(11)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶」である。
然るに、
(12)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substuitution)」を行ふと、
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(~~Q→~P)
に於いて、
③=④ は、「対偶」である。
然るに、
(13)
「二重否定律(DN)」により、
④ ~~Q は、
④ Q に「等しい」。
従って、
(12)(13)により、
(14)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→(Q→~P)
に於いて、
③=④ は、「対偶」である。
然るに、
(15)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(03)(04)(05)(11)~(15)により、
(16)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③((P→~Q)→P)→P
④ ~P→( Q→~P)
は、四つとも「恒真式(トートロジー)」であって、
①=② は「対偶」であり、
③=④ は「対偶」である。
従って、
(02)(16)により、
(17)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」は、その「対偶」で「読む」ならば、
② ~P→(~Q→~P)
④ ~P→( Q→~P)
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「意味」になる。
従って、
(09)(17)により、
(18)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」は「恒真式(トートロジー)」である。といふ「パースの法則」は、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。といふ「法則」である。
(19)
② ~P→(~Q→~P)
が「偽」であるために、
② ~偽→(~Q→~P)
でなければ、ならない。
然るに、
(20)
② ~偽→(~Q→~P)
であるならば、
② ~偽→(~Q→~偽)
である。
然るに、
(21)
② ~偽→(~Q→~偽)
であるならば、
② 真→(~Q→ 真)
である。
然るに、
(22)
② 真→(~Q→ 真)
であれば、
② 真→(~真→ 真)
であるか、
② 真→(~偽→ 真)
である。
然るに、
(23)
② 真→(~真→ 真)
② 真→(~偽→ 真)
であるならば、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
である。
然るに、
(24)
「真理表(Truth table)」により、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
は、両方とも「真」である。
従って、
(19)~(24)により、
(25)
② ~P→(~Q→~P)
の場合は、
② 真→( 偽→ 真)
② 真→( 真→ 真)
は、両方とも「真」であって、それ故、
② Q=真 であろうと、
② Q=偽 であろうと、「恒に、真」である。
従って、
(17)(18)(25)により、
(26)
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」を、「対偶」で読む限り、「パースの法則」とは、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「恒真式(トートロジー)」である。といふ「法則」であって、尚且つ、
⑤ Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(27)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」の、「対偶」である所の、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなからううと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、「少しも、変ではなく、尚且つ、明らかに、真(本当)である。」
従って、
(01)(27)により、
(28)
「排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。」
といふは言ふものの、私自身は、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「命題」、すなはち、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなからうと、Qであらうと、いづれにせよ、Pでない。)
といふ「命題」は、少しも「変である」とは、思はない。
(29)
「排中律や二重否定の除去と等価な命題」といふ「言ひ方」に関しては、「それがどういふ意味」なのか、私には、分からない。
令和02年01月25日、毛利太。
「パースの法則」の「証明」の「説明」。
(01)
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる。
パースの法則は直観論理や中間命題論理では成立せず、演繹定理だけからでは導くことができない(ウィキペディア)。
従って、
(01)により、
(02)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
然るに、
(03)
連式に対して10個の原始的規則のみを用いて証明が見出されるならば、その連式を、簡単な言いかたをとって、導出可能(deriable)であるとよぶことにしよう。―中略、―
メタ定理1:すべての導出可能な連式は、トートロジーである。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、97頁)
(04)
原始的規則よって導出できる連式はすべてトートロジー的であり、従ってメタ定理がえられることになる。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、102頁)
然るに、
(05)
メタ定理1:すべての導出可能な連式は、トートロジーである。
といふ「定理」を導く際に用ひられてゐるのは、『演繹定理』だけである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ「計算」で用ひられてゐる、「排中律」と、「含意の定義」と、「ド・モルガンの法則」が、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来るのであれば、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
といふことは、「本当」ではない。
といふ、ことになる。
(07)
さうでなければ、固より、「以上の計算(06)」が「マチガイ」である。
といふことになるものの、「以上の計算(06)」に「マチガイ」はない。
然るに、
(08)
44├ ~P∨P
1 (1) ~(~P∨P) A
2(2) ~P A
2(3) ~P∨P 2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 13&I
1 (5) ~~P 24RAA
1 (6) P 5DN
1 (7) ~P∨P 6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 17&I
(9)~~(~P∨P) 18RAA
(ア) ~P∨P 9DN
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、66頁改)
従って、
(06)(08)により、
(09)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) ~(P→ Q) A
3 (3) P&~Q A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P& P 45&I
4 (7) ~(P&~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3&E
3 8 (ア) Q&~Q 89&I
8 (イ) ~(P&~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(P&~Q) 1478イ∨E
エ (エ) P A
オ(オ) ~Q A
エオ(カ) P&~Q エオ&I
1 エオ(キ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) ウカ&I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) P→Q エケCP
12 (サ) ~(P→Q)&
(P→ Q) 2コ&I
1 (シ)~~(P→ Q) 2サRAA
1 (ス) P→ Q シDN
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→P A
2 (2) ~(~(P→Q)∨P) A
3(3) ~(P→Q) A
3(4) ~(P→Q)∨P 3∨I
23(5) ~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 24&I
2 (6) ~~(P→Q) 35RAA
2 (7) (P→Q) 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~(P→Q)∨P 8∨I
12 (ア) ~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 29&I
1 (イ)~~(~(P→Q)∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~(P→Q)∨P イDN
(ⅳ)
1 (1) ~(P→Q)∨ P A
2 (2) ~((P→Q)→ P) A
3 (3) (P→Q)&~P A
4 (4) ~(P→Q) A
3 (5) (P→Q) 3&E
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 45&I
4 (7) ~((P→Q)&~P) 36RAA
8 (8) P A
3 (9) ~P 3&E
3 8 (ア) P&~P 89&I
8 (イ) ~((P→Q)&~P) 3アRAA
1 (ウ) ~((P→Q)&~P) 1478イ∨E
エ (エ) (P→Q) A
オ(オ) ~P A
エオ(カ) (P→Q)&~P エオ&I
1 エオ(キ) ~((P→Q)&~P)&
((P→Q)&~P) ウカ&I
1 エ (ク) ~~P オキRAA
1 エ (ケ) P クDN
1 (コ) (P→Q)→ P エケCP
12 (サ) ~((P→Q)→ P)&
((P→Q)→ P) 2コ&I
1 (シ)~~((P→Q)→ P) 2サRAA
1 (ス) (P→Q)→ P シDN
(ⅴ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~(~((P→Q)→P)∨P) A
3(3) ~((P→Q)→P) A
3(4) ~((P→Q)→P)∨P 3∨I
23(5) ~(~((P→Q)→P)∨P)&
(~((P→Q)→P)∨P) 24&I
2 (6) ~~((P→Q)→P) 35RAA
2 (7) ((P→Q)→P) 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~((P→Q)→P)∨P 8∨I
12 (ア) ~(~((P→Q)→P)∨P)&
(~((P→Q)→P)∨P) 29&I
1 (イ)~~(~((P→Q)→P)∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~((P→Q)→P)∨P イDN
(ⅵ)
1 (1) ~((P→Q)→P)∨ P A
2 (2) ~(((P→Q)→P)→ P) A
3 (3) ((P→Q)→P)&~P A
4 (4) ~((P→Q)→P) A
3 (5) ((P→Q)→P) 3&E
34 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 45&I
4 (7) ~(((P→Q)→P)&~P) 36RAA
8 (8) P A
3 (9) ~P 3&E
3 8 (ア) P&~P 89&I
8 (イ) ~(((P→Q)→P)&~P) 3アRAA
1 (ウ) ~(((P→Q)→P)&~P) 1478イ∨E
エ (エ) ((P→Q)→P) A
オ(オ) ~P A
エオ(カ) ((P→Q)→P)&~P エオ&I
1 エオ(キ) ~(((P→Q)→P)&~P)&
(((P→Q)→P)&~P) ウカ&I
1 エ (ク) ~~P オキRAA
1 エ (ケ) P クDN
1 (コ) ((P→Q)→P)→P エケCい
12 (サ) ~(((P→Q)→P)→P)&
(((P→Q)→P)→P) 2コ&I
1 (シ)~~(((P→Q)→P)→P) 2サRAA
1 (ス) ((P→Q)→P)→P シDN
従って、
(06)(10)により、
(11)
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
8 (8) (P→Q)→P A
8 (9) ~(P→Q)∨P 8含意の定義
(カ) ~((P→Q)→P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→P)→P カ含意の定義
といふ「6行の、含意の定義」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
cf.
(S1)証明された定理の任意の代入例に対して、証明が見出されうる。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、69頁)
然るに、
(12)
(ⅶ)
1 (1) (P→Q)&~P A
2 (2) ~(P→Q)∨ P A
1 (3) (P→Q) 1&E
4 (4) ~(P→Q) A
1 4 (5) (P→Q)&
~(P→Q) 34&I
4 (6)~((P→Q)&~P) 15RAA
1 (7) ~P 1&E
8(8) P A
1 8(9) ~P&P 78&I
8(ア)~((P→Q)&~P) 19RAA
2 (イ)~((P→Q)&~P) 2468ア
12 (ウ) ((P→Q)&~P)&
~((P→Q)&~P) 1イ&I
1 (エ)~(~(P→Q)∨P) 1ウRAA
(ⅷ)
1 (1)~(~(P→Q)∨P) A
2 (2) ~(P→Q) A
2 (3) ~(P→Q)∨P 2∨I
12 (4)~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 13&I
1 (5) ~~(P→Q) 24RAA
1 (6) (P→Q) 5
6(7) P A
6(8) ~(P→Q)∨P 6∨I
1 6(9)~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 17&I
1 (ア) ~P 68RAA
1 (イ) (P→Q)&~P 59&I
従って、
(06)(12)により、
(13)
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
といふ「2行の、ド・モルガンの法則」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
従って、
(06)(09)(11)(13)により、
(14)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ「16行の証明」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」だけが、用ひられてゐる。
従って、
(06)(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
といふことは、「本当」ではなく、「ウソ」であると、思はれる。
(16)
(2) ~P∨P 1排中律。
3 (3) ~P A
といふ「2行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、今は、
(3)Pでない。 と、「仮定」する。
といふ、「意味」である。
(17)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
といふ「2行」は、
(3)Pでない。 と、「仮定」するが、その上、
(4)Qかも知れないし、Qでないかも、知れない。
といふ「意味」である。
(18)
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
ので、(5)は、「含意の定義」である。
(19)
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
といふ「一行」は、
3 (5) P→Q 4含意の定義
に対して、
3 (3) ~P A
を加へた「形」である。
(20)
3 (6) (P→Q)&~P
を得ることが出来れば、
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
によって、
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
を得ることが、出来る。
(21)
(2) ~P∨P 1排中律。
エ(エ) P A
といふ「2行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、今度は、
(エ)Pである。 と、「仮定」する。
といふ「意味」である。
(22)
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
といふ「2行」は、
(エ)Pである。 と、「仮定」するが、その上、
(オ)~((P→Q)→ P)であるかも知れないし、さうでないかも知れない。
といふ、「意味」である。
(23)
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
といふ「1行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、
(2)Pでなくても、Pであっても、いづれにせよ、
(カ)~((P→Q)→ P)∨P
である。といふ、「意味」である。
(24)
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
といふ「2行」は、「含意の定義」により、
(カ)=(キ) である。
といふ、「意味」である。
然るに、
(25)
①((P→Q)→P)→P
といふ「論理式」は、「日本語」でいふと、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「意味」である。
(26)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「式」が、「恒真式(トートロジー)」だと知ったときは、「意外」であったものの、今は「意外」であるとは、思ってゐない。
(27)
「昨日(令和02年01月24日)の記事」でも書いた通り、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
の「対偶(Contraposition)」を「計算」してみたところ、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなかろうと、Qであろうと、Pでない)。
であることが、分かったものの、
② Pでないならば(Qでなかろうと、Qであろうと、Pでない)。
といふことは、「当然」である。
令和02年01月25日、毛利太。
命題計算では、パースの法則は ((P→Q)→P)→P のことを言う。この意味するところを書き出すと、命題Pについて、命題Qが存在して、「PならばQ」からPが真であることが従うときには、Pは真でなければならないとなる。とりわけ、Qとして偽を選んだ場合には、Pから偽が従うときは常にPが真であるならば、Pは真であるとなる。
パースの法則は直観論理や中間命題論理では成立せず、演繹定理だけからでは導くことができない(ウィキペディア)。
従って、
(01)により、
(02)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
然るに、
(03)
連式に対して10個の原始的規則のみを用いて証明が見出されるならば、その連式を、簡単な言いかたをとって、導出可能(deriable)であるとよぶことにしよう。―中略、―
メタ定理1:すべての導出可能な連式は、トートロジーである。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、97頁)
(04)
原始的規則よって導出できる連式はすべてトートロジー的であり、従ってメタ定理がえられることになる。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、102頁)
然るに、
(05)
メタ定理1:すべての導出可能な連式は、トートロジーである。
といふ「定理」を導く際に用ひられてゐるのは、『演繹定理』だけである。
従って、
(03)(04)(05)により、
(06)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ「計算」で用ひられてゐる、「排中律」と、「含意の定義」と、「ド・モルガンの法則」が、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来るのであれば、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
といふことは、「本当」ではない。
といふ、ことになる。
(07)
さうでなければ、固より、「以上の計算(06)」が「マチガイ」である。
といふことになるものの、「以上の計算(06)」に「マチガイ」はない。
然るに、
(08)
44├ ~P∨P
1 (1) ~(~P∨P) A
2(2) ~P A
2(3) ~P∨P 2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 13&I
1 (5) ~~P 24RAA
1 (6) P 5DN
1 (7) ~P∨P 6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
(~P∨P) 17&I
(9)~~(~P∨P) 18RAA
(ア) ~P∨P 9DN
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、66頁改)
従って、
(06)(08)により、
(09)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
然るに、
(10)
(ⅰ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) ~(P→ Q) A
3 (3) P&~Q A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P& P 45&I
4 (7) ~(P&~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3&E
3 8 (ア) Q&~Q 89&I
8 (イ) ~(P&~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(P&~Q) 1478イ∨E
エ (エ) P A
オ(オ) ~Q A
エオ(カ) P&~Q エオ&I
1 エオ(キ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) ウカ&I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) P→Q エケCP
12 (サ) ~(P→Q)&
(P→ Q) 2コ&I
1 (シ)~~(P→ Q) 2サRAA
1 (ス) P→ Q シDN
(ⅲ)
1 (1) (P→Q)→P A
2 (2) ~(~(P→Q)∨P) A
3(3) ~(P→Q) A
3(4) ~(P→Q)∨P 3∨I
23(5) ~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 24&I
2 (6) ~~(P→Q) 35RAA
2 (7) (P→Q) 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~(P→Q)∨P 8∨I
12 (ア) ~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 29&I
1 (イ)~~(~(P→Q)∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~(P→Q)∨P イDN
(ⅳ)
1 (1) ~(P→Q)∨ P A
2 (2) ~((P→Q)→ P) A
3 (3) (P→Q)&~P A
4 (4) ~(P→Q) A
3 (5) (P→Q) 3&E
34 (6) ~(P→Q)&
(P→Q) 45&I
4 (7) ~((P→Q)&~P) 36RAA
8 (8) P A
3 (9) ~P 3&E
3 8 (ア) P&~P 89&I
8 (イ) ~((P→Q)&~P) 3アRAA
1 (ウ) ~((P→Q)&~P) 1478イ∨E
エ (エ) (P→Q) A
オ(オ) ~P A
エオ(カ) (P→Q)&~P エオ&I
1 エオ(キ) ~((P→Q)&~P)&
((P→Q)&~P) ウカ&I
1 エ (ク) ~~P オキRAA
1 エ (ケ) P クDN
1 (コ) (P→Q)→ P エケCP
12 (サ) ~((P→Q)→ P)&
((P→Q)→ P) 2コ&I
1 (シ)~~((P→Q)→ P) 2サRAA
1 (ス) (P→Q)→ P シDN
(ⅴ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~(~((P→Q)→P)∨P) A
3(3) ~((P→Q)→P) A
3(4) ~((P→Q)→P)∨P 3∨I
23(5) ~(~((P→Q)→P)∨P)&
(~((P→Q)→P)∨P) 24&I
2 (6) ~~((P→Q)→P) 35RAA
2 (7) ((P→Q)→P) 6DN
12 (8) P 17MPP
12 (9) ~((P→Q)→P)∨P 8∨I
12 (ア) ~(~((P→Q)→P)∨P)&
(~((P→Q)→P)∨P) 29&I
1 (イ)~~(~((P→Q)→P)∨P) 2アRAA
1 (ウ) ~((P→Q)→P)∨P イDN
(ⅵ)
1 (1) ~((P→Q)→P)∨ P A
2 (2) ~(((P→Q)→P)→ P) A
3 (3) ((P→Q)→P)&~P A
4 (4) ~((P→Q)→P) A
3 (5) ((P→Q)→P) 3&E
34 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 45&I
4 (7) ~(((P→Q)→P)&~P) 36RAA
8 (8) P A
3 (9) ~P 3&E
3 8 (ア) P&~P 89&I
8 (イ) ~(((P→Q)→P)&~P) 3アRAA
1 (ウ) ~(((P→Q)→P)&~P) 1478イ∨E
エ (エ) ((P→Q)→P) A
オ(オ) ~P A
エオ(カ) ((P→Q)→P)&~P エオ&I
1 エオ(キ) ~(((P→Q)→P)&~P)&
(((P→Q)→P)&~P) ウカ&I
1 エ (ク) ~~P オキRAA
1 エ (ケ) P クDN
1 (コ) ((P→Q)→P)→P エケCい
12 (サ) ~(((P→Q)→P)→P)&
(((P→Q)→P)→P) 2コ&I
1 (シ)~~(((P→Q)→P)→P) 2サRAA
1 (ス) ((P→Q)→P)→P シDN
従って、
(06)(10)により、
(11)
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
8 (8) (P→Q)→P A
8 (9) ~(P→Q)∨P 8含意の定義
(カ) ~((P→Q)→P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→P)→P カ含意の定義
といふ「6行の、含意の定義」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
cf.
(S1)証明された定理の任意の代入例に対して、証明が見出されうる。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、69頁)
然るに、
(12)
(ⅶ)
1 (1) (P→Q)&~P A
2 (2) ~(P→Q)∨ P A
1 (3) (P→Q) 1&E
4 (4) ~(P→Q) A
1 4 (5) (P→Q)&
~(P→Q) 34&I
4 (6)~((P→Q)&~P) 15RAA
1 (7) ~P 1&E
8(8) P A
1 8(9) ~P&P 78&I
8(ア)~((P→Q)&~P) 19RAA
2 (イ)~((P→Q)&~P) 2468ア
12 (ウ) ((P→Q)&~P)&
~((P→Q)&~P) 1イ&I
1 (エ)~(~(P→Q)∨P) 1ウRAA
(ⅷ)
1 (1)~(~(P→Q)∨P) A
2 (2) ~(P→Q) A
2 (3) ~(P→Q)∨P 2∨I
12 (4)~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 13&I
1 (5) ~~(P→Q) 24RAA
1 (6) (P→Q) 5
6(7) P A
6(8) ~(P→Q)∨P 6∨I
1 6(9)~(~(P→Q)∨P)&
(~(P→Q)∨P) 17&I
1 (ア) ~P 68RAA
1 (イ) (P→Q)&~P 59&I
従って、
(06)(12)により、
(13)
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
といふ「2行の、ド・モルガンの法則」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」から、「導出」出来る。
従って、
(06)(09)(11)(13)により、
(14)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義(または、排中律。)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
といふ「16行の証明」は、「(E.J.レモンの)10個の原始的規則」だけが、用ひられてゐる。
従って、
(06)(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「パースの法則」は、「演繹定理だけからでは導くことができない」(ウィキペディア)。
といふことは、「本当」ではなく、「ウソ」であると、思はれる。
(16)
(2) ~P∨P 1排中律。
3 (3) ~P A
といふ「2行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、今は、
(3)Pでない。 と、「仮定」する。
といふ、「意味」である。
(17)
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
といふ「2行」は、
(3)Pでない。 と、「仮定」するが、その上、
(4)Qかも知れないし、Qでないかも、知れない。
といふ「意味」である。
(18)
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
ので、(5)は、「含意の定義」である。
(19)
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
といふ「一行」は、
3 (5) P→Q 4含意の定義
に対して、
3 (3) ~P A
を加へた「形」である。
(20)
3 (6) (P→Q)&~P
を得ることが出来れば、
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
によって、
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
を得ることが、出来る。
(21)
(2) ~P∨P 1排中律。
エ(エ) P A
といふ「2行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、今度は、
(エ)Pである。 と、「仮定」する。
といふ「意味」である。
(22)
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
といふ「2行」は、
(エ)Pである。 と、「仮定」するが、その上、
(オ)~((P→Q)→ P)であるかも知れないし、さうでないかも知れない。
といふ、「意味」である。
(23)
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
といふ「1行」は、
(2)Pでないか、Pである(排中律)。
は、「必ず、真」である。が、
(2)Pでなくても、Pであっても、いづれにせよ、
(カ)~((P→Q)→ P)∨P
である。といふ、「意味」である。
(24)
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
といふ「2行」は、「含意の定義」により、
(カ)=(キ) である。
といふ、「意味」である。
然るに、
(25)
①((P→Q)→P)→P
といふ「論理式」は、「日本語」でいふと、
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「意味」である。
(26)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ「式」が、「恒真式(トートロジー)」だと知ったときは、「意外」であったものの、今は「意外」であるとは、思ってゐない。
(27)
「昨日(令和02年01月24日)の記事」でも書いた通り、
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
の「対偶(Contraposition)」を「計算」してみたところ、
② ~P→(~Q→~P)
② Pでないならば(Qでなかろうと、Qであろうと、Pでない)。
であることが、分かったものの、
② Pでないならば(Qでなかろうと、Qであろうと、Pでない)。
といふことは、「当然」である。
令和02年01月25日、毛利太。
「ド・モルガンの法則」と「含意の定義」。
(01)
①(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
といふことは、
② Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
といふことである。
従って、
(01)により、
(02)
①(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
② Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
「記号」で書くと、
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② であるものの、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(02)(03)により、
(04)
③(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。といふことはない。
④(Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。)といふことはない。
に於いて、すなはち、
③ ~~(P& Q)
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ であるものの、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(05)
③ ~~(P&Q)
③(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。といふことはない。
といふことは、「二重否定律(DN)により、
③ P&Q
③ Pであって、その上、Qである。
といふことである。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③ P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ であるものの、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① ~(P& Q)≡(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
② ~P∨~Q ≡ Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
③ P& Q ≡ Pであって、その上、Qである。
④ ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。)といふことはない。
に於いて、
①=② であって、
③=④ であり、これらの「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(08)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(07)(08)により、
(09)
例へば、
③ P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
P=(P→Q)
Q=~P
といふ「代入(Substitution)」を行へば、
③ (P→~P)& ~P
④ ~(~(P→~P)∨~~P)
に於いて、
③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
cf.
この場合の「③=④」を、「ベン図」ではどう描くのかだろうか(?)。
然るに、
(10)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行へば、
① ~(P& ~Q)
② ~P∨~~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(11)
「二重否定律(DN)により、
② ~~Q は、
② Q に「等しい」。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(13)
「交換法則」により、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
といふ「式」は、
③ ~(~Q&P)
④ Q∨~P
といふ「式」に、他ならない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ ~(~Q&P)
④ Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(14)により、
(15)
① ~(P&~Q)≡(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
② ~P∨ Q ≡ Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
③ ~(~Q&P)≡(Qでなくて、その上、Pである。)といふことはない。
④ Q∨~P ≡ Qであるか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=②=③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(16)
①(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
といふことは。
③ Pである。ならば、Qである。
といふことに、他ならない。
然るに、
(17)
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
として、
② Pでない、ではない。
であるならば、「消去法」により、
② Qである。
然るに、
(18)
「二重否定律(DN)により、
② Pでない、ではない。
といふことは、
② Pである。
といふ、ことである。
従って、
(17)(18)により、
(19)
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
といふことは、
③ Pである。ならば、Qである。
といふことである。
従って、
(16)(19)により、
(20)
①(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
といふことは、両方とも、
③ Pであるならば、Qである。
といふことに、他ならない。
従って、
(21)
「記号」で書くと、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ であるものの、「上田泰治、論理学、1967年、86頁」を見ると、
①=② も、「含意の定義」と、なってゐて、
②=③ も、「含意の定義」と、なってゐる。
然るに、
(22)
「このブログ」では、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=② を、「ド・モルガンの法則」といひ、
②=③ を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(23)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ である。といふことを、「言葉(日本語)」ではなく、「計算」で示すと、次(24)のやうになる。
(24)
(ⅰ)
1 (1) ~(P&~Q) A
2 (2) ~(~P∨ Q) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨ Q 3∨I
23 (5) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
8(8) Q A
8(9) ~P∨ Q 8∨I
2 8(ア) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 29&I
2 (イ) ~Q 8アRAA
2 (ウ) P&~Q 7イ&I
12 (エ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 1ウ&I
1 (オ)~~(~P∨ Q) 2エRAA
1 (カ) ~P∨ Q オDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7(7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7(9) ~Q&Q 67&I
7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
(ⅲ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) ~(P→ Q) A
3 (3) P&~Q A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P& P 45&I
4 (7) ~(P&~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3&E
3 8 (ア) Q&~Q 89&I
8 (イ) ~(P&~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(P&~Q) 1478イ∨E
エ (エ) P A
オ(オ) ~Q A
エオ(カ) P&~Q エオ&I
1 エオ(キ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) ウカ&I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) P→Q エケCP
12 (サ) ~(P→Q)&
(P→Q) 2コ&I
1 (シ) ~~(P→Q) 2サRAA
1 (ス) P→Q シDN
(ⅳ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
従って、
(24)により、
(25)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
① ⇔ ② であって、
② ⇔ ③ である。
従って、
(25)により、
(26)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ である。
令和02年02月25日、毛利太。
①(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
といふことは、
② Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
といふことである。
従って、
(01)により、
(02)
①(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
② Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
「記号」で書くと、
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
①=② であるものの、この「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(02)(03)により、
(04)
③(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。といふことはない。
④(Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。)といふことはない。
に於いて、すなはち、
③ ~~(P& Q)
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ であるものの、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(05)
③ ~~(P&Q)
③(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。といふことはない。
といふことは、「二重否定律(DN)により、
③ P&Q
③ Pであって、その上、Qである。
といふことである。
従って、
(04)(05)により、
(06)
③ P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
③=④ であるものの、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(01)~(06)により、
(07)
① ~(P& Q)≡(Pであって、その上、Qである。)といふことはない。
② ~P∨~Q ≡ Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。
③ P& Q ≡ Pであって、その上、Qである。
④ ~(~P∨~Q)≡(Pでないか、Qでないか、少なくとも、その一方である。)といふことはない。
に於いて、
①=② であって、
③=④ であり、これらの「等式」を、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(08)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(07)(08)により、
(09)
例へば、
③ P& Q
④ ~(~P∨~Q)
に於いて、
P=(P→Q)
Q=~P
といふ「代入(Substitution)」を行へば、
③ (P→~P)& ~P
④ ~(~(P→~P)∨~~P)
に於いて、
③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
cf.
この場合の「③=④」を、「ベン図」ではどう描くのかだろうか(?)。
然るに、
(10)
① ~(P& Q)
② ~P∨~Q
に於いて、
Q=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行へば、
① ~(P& ~Q)
② ~P∨~~Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(11)
「二重否定律(DN)により、
② ~~Q は、
② Q に「等しい」。
従って、
(10)(11)により、
(12)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
に於いて、
①=② であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(13)
「交換法則」により、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
といふ「式」は、
③ ~(~Q&P)
④ Q∨~P
といふ「式」に、他ならない。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ ~(~Q&P)
④ Q∨~P
に於いて、
①=②=③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
従って、
(14)により、
(15)
① ~(P&~Q)≡(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
② ~P∨ Q ≡ Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
③ ~(~Q&P)≡(Qでなくて、その上、Pである。)といふことはない。
④ Q∨~P ≡ Qであるか、Pでないか、少なくとも、その一方である。
に於いて、
①=②=③=④ であって、この「等式」も、「ド・モルガンの法則」といふ。
然るに、
(16)
①(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
といふことは。
③ Pである。ならば、Qである。
といふことに、他ならない。
然るに、
(17)
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
として、
② Pでない、ではない。
であるならば、「消去法」により、
② Qである。
然るに、
(18)
「二重否定律(DN)により、
② Pでない、ではない。
といふことは、
② Pである。
といふ、ことである。
従って、
(17)(18)により、
(19)
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
といふことは、
③ Pである。ならば、Qである。
といふことである。
従って、
(16)(19)により、
(20)
①(Pであって、その上、Qでない。)といふことはない。
② Pでないか、Qであるか、少なくとも、その一方である。
といふことは、両方とも、
③ Pであるならば、Qである。
といふことに、他ならない。
従って、
(21)
「記号」で書くと、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ であるものの、「上田泰治、論理学、1967年、86頁」を見ると、
①=② も、「含意の定義」と、なってゐて、
②=③ も、「含意の定義」と、なってゐる。
然るに、
(22)
「このブログ」では、
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=② を、「ド・モルガンの法則」といひ、
②=③ を、「含意の定義」といふ。
然るに、
(23)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ である。といふことを、「言葉(日本語)」ではなく、「計算」で示すと、次(24)のやうになる。
(24)
(ⅰ)
1 (1) ~(P&~Q) A
2 (2) ~(~P∨ Q) A
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨ Q 3∨I
23 (5) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
8(8) Q A
8(9) ~P∨ Q 8∨I
2 8(ア) ~(~P∨ Q)&
(~P∨ Q) 29&I
2 (イ) ~Q 8アRAA
2 (ウ) P&~Q 7イ&I
12 (エ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 1ウ&I
1 (オ)~~(~P∨ Q) 2エRAA
1 (カ) ~P∨ Q オDN
(ⅱ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA
7(7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7(9) ~Q&Q 67&I
7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
(ⅲ)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) ~(P→ Q) A
3 (3) P&~Q A
4 (4) ~P A
3 (5) P 3&E
34 (6) ~P& P 45&I
4 (7) ~(P&~Q) 36RAA
8 (8) Q A
3 (9) ~Q 3&E
3 8 (ア) Q&~Q 89&I
8 (イ) ~(P&~Q) 3アRAA
1 (ウ) ~(P&~Q) 1478イ∨E
エ (エ) P A
オ(オ) ~Q A
エオ(カ) P&~Q エオ&I
1 エオ(キ) ~(P&~Q)&
(P&~Q) ウカ&I
1 エ (ク) ~~Q オキRAA
1 エ (ケ) Q クDN
1 (コ) P→Q エケCP
12 (サ) ~(P→Q)&
(P→Q) 2コ&I
1 (シ) ~~(P→Q) 2サRAA
1 (ス) P→Q シDN
(ⅳ)
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA
2 (7) P 6DN
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA
1 (ウ) ~P∨Q イDN
従って、
(24)により、
(25)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
① ⇔ ② であって、
② ⇔ ③ である。
従って、
(25)により、
(26)
① ~(P&~Q)
② ~P∨ Q
③ P→ Q
に於いて、
①=②=③ である。
令和02年02月25日、毛利太。
2020年1月24日金曜日
「パースの法則」と「ルカジェヴィッツの公理1」は「同じ(等価)」である。
(01)
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
さっぱりわけわからないですが。排中律を使って、つまり、Pが真の場合と偽の場合に場合分けすることで、これが成り立つことを示すことができます。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(02)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(03)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ、「パースの法則」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7)~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) (P→Q) 8&E
12 (ア) ~P∨Q 9含意の定義
12 (イ) Q∨~P ア交換法則
ウ (ウ) Q A
ウ (エ) ~~Q ウDN
ウ (オ) ~~Q∨~P エ∨I
カ(カ) ~P A
カ(キ) ~~Q∨~P カ∨I
12 (ク) ~~Q∨~P イウオカキ∨E
12 (ケ) ~Q→~P ク含意の定義
1 (コ)~P→(~Q→~P) 2CP
(ⅱ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
6 (6) P A
6 (7) ~~P 6DN
56 (8) ~~Q 57MTT
56 (9) Q 8DN
5 (ア) P→ Q 69CP
45 (イ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4ア&I
4 (ウ) ~(~Q→~P) 5イRAA(背理法)
エ(エ) P A
エ(オ) ~~P エDN
5 エ(カ) ~~Q 5オMTT
5 エ(キ) Q カDN
5 (ク) P→ Q エキCP
45 (ケ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4ク&I
4 (コ) ~(~Q→~P) 5ケRAA(背理法)
2 (サ) ~(~Q→~P) 34ウエコ∨E
12 (シ)~~P 1サMTT
12 (ス) P シDN
1 (セ)((P→Q)→P)→P 2スCP
従って、
(05)により、
(06)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、① である。
従って、
(06)により、
(07)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
から、
1 (コ)~P→(~Q→~P) 2CP
といふ「結果」を得た。といふことは、
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(04)(08)により、
(09)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
① が、「恒真式(トートロジー)」である以上、当然、
② も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(10)
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
A=~P
B=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ A→(B→A)
といふ「式」になる。
然るに、
(11)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
1 (1) A 仮定
1 (2) ~B∨ A 1∨I
3 (3) B&~A 仮定
4 (4) ~B 仮定
3 (5) B 3&E
34 (6) ~B&B 45&I
4 (7)~(B&~A) 36RAA(背理法)
8 (8) A 仮定
3 (9) ~A 3&E
3 8 (ア) A&~A 89&I
8 (イ)~(B&~A) 3アRAA(背理法)
1 (ウ)~(B&~A) 2478イ∨E
エ (エ) B 仮定
オ(オ) ~A 仮定
エオ(カ) B&~A エオ&I
1 エオ(キ)~(B&~A)&
(B&~A) ウカ&I
1 エ (ク) ~~A オDN
1 エ (ケ) A ク
1 (コ) B→A エケCP
(サ)A→(B→A) 1コCP
(〃)Aならば(BならばAである)。 1コCP
従って、
(03)(12)(13)により、
(14)
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
は、果たして、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)~(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③ A→(B→A)
に於いて、
①と② は、「 対偶 」として、「同じ」であって、
②と③ は、「代入例」として、「同じ」である。
従って、
(15)により、
(16)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
従って、
(16)により、
(17)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
従って、
(17)により、
(18)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ P→(Q→P)
③ Pならば(QならばPである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
然るに、
(19)
[公理]
ルカジェヴィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
これはフレーゲが提出した6つの公理を簡単にしたものである。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(01)(18)(19)により、
(20)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ P→(Q→P)
③ Pならば(QならばPである)。
に於いて、
①「パースの法則」と、
③「ルカジェヴィッツによる公理(1)」は、「論理的」には、「同じ」である。
然るに、
(21)
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、「パースの法則」があります。
といふのであれば、
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、「ルカジェヴィッツによる公理(1)」があります。
といふことになる。
然るに、
(22)
背理法を絶対に認めない人たちの会
背理法ってありますよね。高校あたりで習ったような気がする。
Pでないと仮定する。そしたら、矛盾が生じた。
矛盾が生じたのは、Pでないと仮定したからだ。
なのでPである。
……いいんじゃないでしょうか。何が問題なんでしょうか?
ここで言っているのは、
"「Pではない」ではないならば、Pである"
つまり、否定を~で表すと「~~PならばP」だと言ってます。
……何か問題が?
けどこれ「二重否定の除去」といって、成り立つことが示せないんですよ。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(23)
(a)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA(背理法)
2 (7) P 6DN(二重否定の除去)
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA(背理法)
1 (ウ) ~P∨Q イDN(二重否定の除去)
(b)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA(背理法)
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA(背理法)
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 8カRAA(背理法)
1 ウ (ク) Q キDN(二重否定の除去)
1 (ケ) P→ Q ウクCP
(c)~P∨Q├ ~(P&~Q)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA(背理法)
7(7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7(9) Q&~Q 78&I
7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
(d)~(P&~Q)├ ~P∨Q
1 (1) ~(P&~Q) A
2 (2) P A
3 (3) ~Q A
23 (4) P&~Q 23&I
123 (5) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA(背理法)
12 (7) Q 6DN(二重否定の除去)
1 (8) P→Q 27CP
9 (9) ~(~P∨Q) A
ア (ア) ~P A
ア (イ) ~P∨Q ア∨I
9ア (ウ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 9イ&I
9 (エ) ~~P アウRAA(背理法)
9 (オ) P エDN(二重否定の除去)
1 9 (カ) Q 8オMPP
1 9 (キ) ~P∨Q カ∨I
1 9 (ク) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 9キ&I
1 (ケ)~~(~P∨Q) 9クRAA(背理法)
1 (コ) ~P∨Q ケDN(二重否定の除去)
従って、
(23)により、
(24)
(ⅰ) P→Q ⇔ ~P∨ Q
(ⅱ)~P∨Q ⇔ ~(P&~Q)
である。
従って、
(24)により、
(25)
(ⅰ) P→Q ⇔ ~P∨ Q
(ⅱ)~P∨Q ⇔ ~(P&~Q)
に於いて、
Q=P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅰ) P→P ⇔ ~P∨ P
(ⅱ)~P∨P ⇔ ~(P&~P)
といふことなる。
従って、
(25)により、
(26)
「同一律」とは、「排中律」であって、
「排中律」とは、「矛盾律」である。
従って、
(22)(23)(26)により、
(27)
「背理法を絶対に、認めない人たちの会」の方たちは、
「二重否定の除去を認めない人たちの会」の会員であり、
「同一律・矛盾律を認めない人たちの会」の会員である。
といふ、ことになる。
(28)
排中律を否定したからといって、数学そのものがなくなるわけではありません。有限集合については排中律は依然として正しいので、「否定」というよりもむしろ「制限」というべきかもしれませんが、そのような仮定の下では、パラドックスが発生しないばかりか、数学の論証根拠はより堅固ものになるのです(吉永良正、ゲーデル・不完全定理、1992年、166頁)。
といふことなので、私自身は、「背理法・二重否定の除去」に関しては、これまで通り、「何らの疑問」を待たないままで、ゐることにする。
令和02年01月24日、毛利太。
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、パースの法則があります。
任意の命題P, Qについて、
((P→Q)→P)→P
が成り立つ
『「PならばQ」ならばP』ならばP
なんか、パズルのような命題ですね。
さっぱりわけわからないですが。排中律を使って、つまり、Pが真の場合と偽の場合に場合分けすることで、これが成り立つことを示すことができます。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(02)
(1) P→P TI(同一律:PならばPである。)
(2) ~P∨P 1含意の定義
3 (3) ~P A
3 (4) ~P∨Q 3∨I
3 (5) P→Q 4含意の定義
3 (6) (P→Q)&~P 34&I
3 (7)~(~(P→Q)∨ P) 6ド・モルガンの法則
8 (8) (P→Q)→ P A
8 (9) ~(P→Q)∨ P 8含意の定義
38 (ア)~(~(P→Q)∨ P)&
(~(P→Q)∨ P) 79&I
3 (イ) ~((P→Q)→ P) 8アRAA
3 (ウ) ~((P→Q)→ P)∨P イ∨I
エ(エ) P A
エ(オ) ~((P→Q)→ P)∨P エ∨I
(カ) ~((P→Q)→ P)∨P 13ウエオ∨E
(キ) ((P→Q)→ P)→P カ含意の定義
(〃) ((PならばQ)ならばPならば)Pである。 カ含意の定義
然るに、
(03)
系Ⅰ:任意の連式は、それがトートロジー的であるときまたそのときに限って導出可能である。
(E.J.レモン、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、114頁)
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
といふ、「パースの法則」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
4 (4) ~(P→Q)∨P A
4 (5) (P→Q)→P 4含意の定義
124 (6) ~((P→Q)→P)&
((P→Q)→P) 35&I
12 (7)~(~(P→Q)∨P) 46RAA(背理法)
12 (8) (P→Q)&~P 7ド・モルガンの法則
12 (9) (P→Q) 8&E
12 (ア) ~P∨Q 9含意の定義
12 (イ) Q∨~P ア交換法則
ウ (ウ) Q A
ウ (エ) ~~Q ウDN
ウ (オ) ~~Q∨~P エ∨I
カ(カ) ~P A
カ(キ) ~~Q∨~P カ∨I
12 (ク) ~~Q∨~P イウオカキ∨E
12 (ケ) ~Q→~P ク含意の定義
1 (コ)~P→(~Q→~P) 2CP
(ⅱ)
1 (1) ~P→(~Q→~P) A
2 (2) (P→ Q)→P A
2 (3) ~(P→ Q)∨P 2含意の定義
4 (4) ~(P→ Q) A
5 (5) ~Q→~P A
6 (6) P A
6 (7) ~~P 6DN
56 (8) ~~Q 57MTT
56 (9) Q 8DN
5 (ア) P→ Q 69CP
45 (イ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4ア&I
4 (ウ) ~(~Q→~P) 5イRAA(背理法)
エ(エ) P A
エ(オ) ~~P エDN
5 エ(カ) ~~Q 5オMTT
5 エ(キ) Q カDN
5 (ク) P→ Q エキCP
45 (ケ) ~(P→ Q)&
(P→ Q) 4ク&I
4 (コ) ~(~Q→~P) 5ケRAA(背理法)
2 (サ) ~(~Q→~P) 34ウエコ∨E
12 (シ)~~P 1サMTT
12 (ス) P シDN
1 (セ)((P→Q)→P)→P 2スCP
従って、
(05)により、
(06)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
① ならば、② であり、
② ならば、① である。
従って、
(06)により、
(07)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(08)
(ⅰ)
1 (1) ((P→Q)→P)→P A
2 (2) ~P A
12 (3) ~((P→Q)→P) 12MTT
から、
1 (コ)~P→(~Q→~P) 2CP
といふ「結果」を得た。といふことは、
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
といふことに、他ならない。
従って、
(04)(08)により、
(09)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
① が、「恒真式(トートロジー)」である以上、当然、
② も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(10)
② ~P→(~Q→~P)
に於いて、
A=~P
B=~Q
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ A→(B→A)
といふ「式」になる。
然るに、
(11)
1 代入の規則
一つの恒真式のなかの命題変項を他の命題変項、または論理式でおきかえることによって得られた式は同じく恒真式である。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
1 (1) A 仮定
1 (2) ~B∨ A 1∨I
3 (3) B&~A 仮定
4 (4) ~B 仮定
3 (5) B 3&E
34 (6) ~B&B 45&I
4 (7)~(B&~A) 36RAA(背理法)
8 (8) A 仮定
3 (9) ~A 3&E
3 8 (ア) A&~A 89&I
8 (イ)~(B&~A) 3アRAA(背理法)
1 (ウ)~(B&~A) 2478イ∨E
エ (エ) B 仮定
オ(オ) ~A 仮定
エオ(カ) B&~A エオ&I
1 エオ(キ)~(B&~A)&
(B&~A) ウカ&I
1 エ (ク) ~~A オDN
1 エ (ケ) A ク
1 (コ) B→A エケCP
(サ)A→(B→A) 1コCP
(〃)Aならば(BならばAである)。 1コCP
従って、
(03)(12)(13)により、
(14)
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
は、果たして、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)~(14)により、
(15)
①((P→Q)→P)→P
② ~P→(~Q→~P)
③ A→(B→A)
に於いて、
①と② は、「 対偶 」として、「同じ」であって、
②と③ は、「代入例」として、「同じ」である。
従って、
(15)により、
(16)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
従って、
(16)により、
(17)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ A→(B→A)
③ Aならば(BならばAである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
従って、
(17)により、
(18)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ P→(Q→P)
③ Pならば(QならばPである)。
に於いて、
①と③ は、「論理的」には、「同じ」である。
然るに、
(19)
[公理]
ルカジェヴィッツによる公理
(1) P→(Q→P)
(2)[P→(Q→R)]→[(P→Q)→(P→R)]
(3)(~P→~Q)→(Q→P)
これはフレーゲが提出した6つの公理を簡単にしたものである。
(沢田允、現代論理学入門、1962年、173頁)
従って、
(01)(18)(19)により、
(20)
①((P→Q)→P)→P
①((PならばQ)ならばPならば)Pである。
③ P→(Q→P)
③ Pならば(QならばPである)。
に於いて、
①「パースの法則」と、
③「ルカジェヴィッツによる公理(1)」は、「論理的」には、「同じ」である。
然るに、
(21)
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、「パースの法則」があります。
といふのであれば、
排中律や二重否定の除去と等価な命題のひとつで、変なものとして、「ルカジェヴィッツによる公理(1)」があります。
といふことになる。
然るに、
(22)
背理法を絶対に認めない人たちの会
背理法ってありますよね。高校あたりで習ったような気がする。
Pでないと仮定する。そしたら、矛盾が生じた。
矛盾が生じたのは、Pでないと仮定したからだ。
なのでPである。
……いいんじゃないでしょうか。何が問題なんでしょうか?
ここで言っているのは、
"「Pではない」ではないならば、Pである"
つまり、否定を~で表すと「~~PならばP」だと言ってます。
……何か問題が?
けどこれ「二重否定の除去」といって、成り立つことが示せないんですよ。
(排中律、二重否定の除去、パースの法則 - Qiita)
然るに、
(23)
(a)P→Q├ ~P∨Q
1 (1) P→Q A
2 (2) ~(~P∨Q) A
3(3) ~P A
3(4) ~P∨Q 3∨I
23(5) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 24&I
2 (6) ~~P 35RAA(背理法)
2 (7) P 6DN(二重否定の除去)
12 (8) Q 17MPP
12 (9) ~P∨Q 8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 29&I
1 (イ)~~(~P∨Q) 2アRAA(背理法)
1 (ウ) ~P∨Q イDN(二重否定の除去)
(b)~P∨Q├ P→Q
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA(背理法)
7 (7) Q A
2 (8) ~Q A
2 7 (9) Q&~Q 78&I
7 (ア)~(P&~Q) 29RAA(背理法)
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
ウ (ウ) P A
エ(エ) ~Q A
ウエ(オ) P&~Q エオ&I
1 ウエ(カ)~(P&~Q)&
(P&~Q) イオ&I
1 ウ (キ) ~~Q 8カRAA(背理法)
1 ウ (ク) Q キDN(二重否定の除去)
1 (ケ) P→ Q ウクCP
(c)~P∨Q├ ~(P&~Q)
1 (1) ~P∨ Q A
2 (2) P&~Q A
3 (3) ~P A
2 (4) P 2&E
23 (5) ~P& P 34&I
3 (6)~(P&~Q) 25RAA(背理法)
7(7) Q A
2 (8) ~Q 2&E
2 7(9) Q&~Q 78&I
7(ア)~(P&~Q) 29RAA
1 (イ)~(P&~Q) 1367ア∨E
(d)~(P&~Q)├ ~P∨Q
1 (1) ~(P&~Q) A
2 (2) P A
3 (3) ~Q A
23 (4) P&~Q 23&I
123 (5) ~(P&~Q)&
(P&~Q) 14&I
12 (6) ~~Q 35RAA(背理法)
12 (7) Q 6DN(二重否定の除去)
1 (8) P→Q 27CP
9 (9) ~(~P∨Q) A
ア (ア) ~P A
ア (イ) ~P∨Q ア∨I
9ア (ウ) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 9イ&I
9 (エ) ~~P アウRAA(背理法)
9 (オ) P エDN(二重否定の除去)
1 9 (カ) Q 8オMPP
1 9 (キ) ~P∨Q カ∨I
1 9 (ク) ~(~P∨Q)&
(~P∨Q) 9キ&I
1 (ケ)~~(~P∨Q) 9クRAA(背理法)
1 (コ) ~P∨Q ケDN(二重否定の除去)
従って、
(23)により、
(24)
(ⅰ) P→Q ⇔ ~P∨ Q
(ⅱ)~P∨Q ⇔ ~(P&~Q)
である。
従って、
(24)により、
(25)
(ⅰ) P→Q ⇔ ~P∨ Q
(ⅱ)~P∨Q ⇔ ~(P&~Q)
に於いて、
Q=P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
(ⅰ) P→P ⇔ ~P∨ P
(ⅱ)~P∨P ⇔ ~(P&~P)
といふことなる。
従って、
(25)により、
(26)
「同一律」とは、「排中律」であって、
「排中律」とは、「矛盾律」である。
従って、
(22)(23)(26)により、
(27)
「背理法を絶対に、認めない人たちの会」の方たちは、
「二重否定の除去を認めない人たちの会」の会員であり、
「同一律・矛盾律を認めない人たちの会」の会員である。
といふ、ことになる。
(28)
排中律を否定したからといって、数学そのものがなくなるわけではありません。有限集合については排中律は依然として正しいので、「否定」というよりもむしろ「制限」というべきかもしれませんが、そのような仮定の下では、パラドックスが発生しないばかりか、数学の論証根拠はより堅固ものになるのです(吉永良正、ゲーデル・不完全定理、1992年、166頁)。
といふことなので、私自身は、「背理法・二重否定の除去」に関しては、これまで通り、「何らの疑問」を待たないままで、ゐることにする。
令和02年01月24日、毛利太。
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